先生、長すぎます!2009/05/25 22:30

 目下、ピアノに関する心配は、12月の演奏会で何を弾くか。

 そういうことは、3か月前に決めるのが普通だが、ピアノに関しては何もかも自信の無い私は、6か月でも準備期間としては十分とは言えない。
 勝負となると、常にバッハで乗り切ってきた私だが、平均律を前回弾いてしまったので、さすがに駄目だろう。
 てっとり早く仕上げられるものとしては、シューマンの幻想小曲集「飛翔」がある。決して簡単な曲ではないし、派手で良いのだが、多少自分を甘やかし過ぎのような気もする。
 ここのところずっと、ベートーヴェンのソナタを弾いているので、これを持ってくるか。
 連続してタイトル物をさらっているのだが ― 「テンペスト」,「月光」,「パストラル(田園。交響曲第6番とは関係ない)」 - ひとつの楽章だけだとおさまりが悪く、全楽章には無理がある - が、「月光」だけは全楽章弾く体力を保てるか…?!うむむ、困った困った。

 YouTubeで見かけて、大爆笑してしまった「ベートーヴェンのピアノソナタ・パロディ」。これは凄い。まず、私は1分10秒のところでドッと噴き出した!そうそう、やるやる、ベートーヴェン先生はそれをやる!



 演奏しているのは、イギリスのコメディアン,ダドリー・ムーア。1935年生まれ。オックスフォード大学で音楽を学び、その後ピーター・クックと組んで、伝説の英国20世紀コメディ草創期作品「ビヨンド・ザ・フリンジ」を制作した、超大物。
 さすがは英国コメディの典型、オックスブリッジのコメディアン。古典に対する理解が、ただごとではない。彼の活躍は、ウィキペディアにも長大に述べられているように、とにかく多岐にわたっている。

 ピアノの演奏は上手いの一言につきる。「ボギー大佐」のメロディを、みごとにベートーヴェンの「熱情」っぽく作り上げ、しかも笑わす。第一、あの珍妙なピアノは何だ?
 そして、一番の見せ場は長大なコーダ(曲をしめくくる部分で、ジャジャジャーン!と派手にぶちかますことになっている)。
 そう、ベートーヴェンの特徴と言えば、むやみにコーダが長い!それって、コーダの長さか?4分半の演奏のうち、1分以上がコーダなんですけど! 弾いてる本人が嫌になる!

 以前、清水ミチコがよくピアノを弾いていたが、彼女もベートーヴェン風と称して無意味に長いコーダを延々と弾いていた。それを聞いたときも大笑いしたものだが、彼女もこのムーアに影響されているのかもしれない。
 あ、いや…ベートーヴェン風と言えば、100人中100人が長すぎコーダをやるのか。ディランの物まねと称して、誰もがダミ声で歌い出すように(「ナッシュヴィル・スカイライン」の真似は誰もしない)。

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