It's Stan's Birthday2018/05/21 20:49

 きょうは、スタン・リンチの誕生日だ。1955年生まれだから、63歳。スタンも、やっと63歳になったのか …

 トム・ペティ曰く ― 「スタンね。スタンだけで本が一冊書ける。」

 ずっとスティーヴ・フェローニのハートブレイカーズが耳馴染んでから、急にスタンのドラム ― 特にライブを聴くと、ああ、やっぱり巧さという意味では、フェローニが秀でているのだなと、最近、やっと感じるようになった。
 それでも、やっぱりスタンが大好き。彼のいたことろのハートブレイカーズが好きだったし、何と言っても彼のコーラスが素晴らしかった。もしかしたら、18年間スタンがハートブレイカーズでいられた根拠は、彼の声だったのかも知れない。
 そんな訳で、ヴォーカリスト・スタンの晴れ舞台。"Psychotic Reaction" とにかくみんな若い。トムさんが踊る。



 もうひとつ、スタンのヴォーカルというと、"Stories We Can Tell" も印象的だ。エヴァリー・ブラザーズのカバーとのこと。
 ヴォーカルのマイク・ヴォリュームとしては、トムさんとスタンは同じではないだろうか。サビではスタンの方が高音を出しているので、音が立っている。
 ハウイの声の美しさは、トムさんとの調和という点で奇跡的だったが、スタンだってかなりトムさんと似た声をしている。時々、どちらか分からなくなる。
 二度と戻らない、若き日のスタンとトム。とっくの昔に失ったようでもあり、ごく最近永遠のものになってしまったようでもある。

Seven Days in the Sun / Askil Holm2018/05/17 20:58

 iPodでランダムにアルバムを聴いていたら、アスキル・ホルム(Askil Holm)の[Seven Days in the Sun] にあたった。  冒頭、アルバム・タイトル曲のイントロからして、名曲であることを既に宣言してしまっている。



 よくよく確認してみると、このアルバムは日本編集版で、2003年に発売されている。当時、ホルムは23歳。私はこのアルバムを、渋谷のHMVで流れているのを聴いて気に入り、その場で買ったように記憶している。
 とにかく良く出来たアルバムで、どれもシングル級の名曲揃いだ。買った当時もヘヴィローテーションだったし、今でもよく聴く。

 アスキル・ホルムというのは1980年生まれのノルウェイ人。
 実のところ、私はその後の彼を追っておらず、「どこか北欧の人」程度の認識でいた。
 びっくりしたのが、このアスキル・ホルム、6年前に仲間とトム・ペティ・トリビュート・バンド ― その名も、Pretty Young Pettys というバンドを組んでコンサートをしているのだ。
 こちらは2012年のライブから、"American Girl" ホルムは真ん中のギブスンを持っている人で、リード・ヴォーカルではない。



 ホルムというのは、私の中で23歳の青年で認識が止まっていたため、すっかりおじさんになっているのに驚き、そしてやはりトム・ペティ・ファンだったかと、同じ音楽嗜好の同士を得た気持ちがする。道理で、15年前に若かった彼のアルバムに惹かれたわけだ。

 トム・ペティが亡くなったあと、もちろんホルムもトリビュート演奏をしている。
 いやほんと、貫禄がついちゃって、びっくり。あのときの23歳が37歳になり、トム・ペティがこの世の人ではないというのだから。時は流れるものだ。

Teeth2018/05/06 21:40

 誰が何と言おうと ― たとえ、ゲインズヴィルでトム・ペティにギターを教えたドン・フェルダーが「反っ歯だった」などと言おうとも ― トムさんの前向きでポジティブな歯並びが大好きだ。



 彼は、歯並びを直しているのだろうか…?若い頃の方がたしかに前に出ているような感じがするが、かと言って明らかにこの時に直した ― という時期も良く分からない。

 前向きでポジティブな歯並びの人と言えば、ディランも同じく。このビデオを見て、しみじみと「ディラン様って歯並びがセクシーだよね…」と呟いたら、どん引き去れたことがあるのだが、どうしてだろう。



 歯の話と言えば出てくるのが、スティーヴン・スティルス。モンキーズのメンバーに決まりかけていたが、歯並びが悪くて外されたと言う話がある。歯の問題なのか。頭髪じゃなくて?



 よく、ジョージのことを「八重歯だ」と評す人がいるが、あれは正確ではない。日本語で言う八重歯とは、正確には歯が前後に重なるように生えた結果、犬歯が前に突きだした状態を言う。
 ジョージは八重歯ではなく、単に犬歯が長くて鋭いのが目立つだけ。しかも可愛い…!



 ちょこっとだけ見えるのも可愛いよね。



 ジョージがいつ犬歯を削ったのか、実は定かではない。[Let It Be] のジャケットでは直していないのだが、その後になるとヒゲ期に入るので、犬歯の形が確認できないのだ。 ビートルズ後であることは確実だと思われる。

40 Years of the Classic Album You're Gonna Get It!2018/05/03 20:45

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの公式から知らせが来て曰く、"40 Years of the Classic Album You're Gonna Get It!" なのだと言う。



 このTP&HBにとって2枚目のアルバムは、1978年5月2日にリリースされた。
 このアルバムの魅力はまず何と言っても、一曲目の良さだろう。"When the Time Comes" は、ワクワクするようなギターリフのクレッシェンドから始まり、ちょっと固いドラムに、ずしんと来るベース。そしてうっすらと響くオルガンの音。サビでのヴォーカルの重ねかたもしゃれている。
 こういう細やかなサウンドは、パソコンやスマホのスピーカーからは聴き取れない。ちゃんとしたオーディオかイヤホンが必須だ。
 トム・ペティ自身は「バーズ的」と言っているが、それ以上にポップな味わいもあって大好きな名曲だ。惜しいのは、ちょっと短すぎること。2分45秒しかない。あと1分聴いていたい。



 次のアルバムが彼らの代表作である [Damn the Torpedoes] なので、このセカンドアルバムは影に隠れがちだが、実際は "I Need to Know" と "Listen to Her Hear" という超メジャー曲が含まれている。もっと評価があがっても良いだろう。
 特に "Listen to Her Heart" は、2010年代のライブでもオープニング・チューンになるほどの名作。



 あああああ…だめだ…眩しすぎる…!何て美しくて可愛くて格好良いのか!ベンモントは一体どこにいるのか!
 トムさんの金髪キラキラ、歯もキラキラ。あの前向きでポジティブな歯並びも好きなんだ…!
 この曲のポイントの一つに、スタンがメインヴォーカルのダブルトラックの役割をしていること。あのドタバタしたドラムも良いし、スタンの声も良い。ハウイがいる時代でも、スタンがトムさんの相方を務めている。素敵。

 [Album You're Gonna Get It!] のジャケット写真は、最初ほかのもっと明るいものが用意されていたが、発売するにあたって暗い方のものに替えられたという話を聞いたことがある。
 その明るい方の写真をどこで見たのかは忘れたが、ちょっと明るすぎて、ジャケット向きではなかったかも知れない。たしか、トムさんが白い服を着ていて、それが微妙にダサかったような気がする。
 しかし、実際にアルバム・ジャケットになった写真も、トムさんの金髪のキラキラが生かし切れていない。タイトルとバンド名の文字が適当。
 でもやっぱり、これは名盤で、40年前からロックンロールの輝きを失わずにいる。

Last Night on Earth (Noah and the Whale)2018/04/27 21:34

 映画「ボブという名の猫」を見た時、劇中で使われている音楽が良かったので、それを作った人、チャーリー・フィンクを聞こうと思った。なんでも、ノア&ザ・ホエール Noah & The Whale というバンドをやっていたという。過去形だ。2015年に解散している。
 何枚かアルバムがあるが、試聴したところ2011年の [Last Night on Earth] が良さそうだったので、購入した。



 これはかなり当たり。大好き。
 物の記事によると、このバンドは2006年結成のUK バンドで、British Indie Rock とか、Folk Band とか言われている。曲そのものはまさにフォーク・ロック。アレンジがポップでやや80年代風。
 このアルバムを聞いて連想するのは、ボブ・ディラン、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、ジョージの Dark Horse レーベル時代、特に [Cloud Nine]、ウィルベリーズ、ザ・ヘッド&ザ・ハート、クラッシュ・テスト・ダミーズ。

 まずは、シングルカットされた "L.I.F.E.G.O.E.S.O.N"。アルバムのタイトルはこの曲の歌詞から来ている。



 お次は、"Waiting For My Chance To Come"。トム・ペティが80年代中盤に作って提供したのだとしても、驚かない。断っておくが、音楽は好きだがチャーリー・フィンクの容姿はタイプではない。



 気に入ったバンドや人が出てくると、Tom Petty とともに検索してしまうのが習慣になっている。喪失感をそうやって埋めているのだろう。
 案の定、フィンクはトム・ペティをお気に入りのミュージシャンにあげていた。こちらなどでは、直接の影響について述べている。

Noah and the Whale: 'Going out with our head held high'
Charlie Fink: 'I've accepted who I am'

 ドキュメンタリー映画 [Runnin' Down a Dream] を見たフィンク、ソングライティングについて語られたのを聞いて影響を受けたのだと言う。曰く、"Don't bore us, get to the chorus." 長ったらしいジャムなどしていないで、さっさとサビを歌え ― だから歌詞を書きまくったとのこと。
 この"Don't bore us, get to the chorus." というのは、実はトムさんではなくマイクの台詞だ。TP&HBがオールマン・ブラザーズ風の長いインストルメンタルのジャムを長々とやるタイプのバンドではない、という話の流れ上、マイクが述べているのだ。「ぼくらにはスローガンがあった。Don't bore us, get to the chorus."」
 まったくその通りで、我がロックンロールはそうではなくてはいけない。



 この "Don't bore us, get to the chorus." という言葉は、ほかにどこか、オリジナルがあるのだろうか。1990年代にはほかのアーチストのアルバムタイトルにもなっている。

 ノア&ザ・ホエールのことを、しばらく「ノア&ザ・シャーク」だと勘違いしていた。TP&HBのファースト・アルバムのレコーディング・スタッフに、ノア・シャークという人がいたせいだと思う。
 ともあれ、TP&HBと浅からぬ縁があるようで、無いような。でもすごくお気に入りのアルバムを見つけたので、猫の映画のサウンドトラックとともに何度も聴いている。

Shadow of a Doubt (Novel)2018/04/01 00:00

 いずれはトム・ペティに関する映画などが制作されるとは思っていたが、まず小説が出るとは思っていなかった。しかも推理小説だというのだからびっくり。
 アメリカ,イリノイ州出身の作家、イノック・アーデンによる [Shadow of a Doubt] は、6編から成る。探偵役はもちろんトム・ペティ。ワトスン役はローディのバグズで、舞台は1980年代だそうだ。

楽屋の死体 The Body in the Back Stage
 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのライブツアー中、楽屋で身元不明の女の死体が発見される。バグズが容疑者として警察に拘束されるが、トムがその容疑を晴らすべく、捜査に乗り出す。

キャンベル家のブタ The Potbellied Pig of the Campbells
 スコットランドの旧家から、マイクがキャンベル家最後の男子となったので、家を継いで欲しいという知らせが来る。さもなければ、キャンベル家に語り継がれる呪いのミニブタの祟りがあるという。マイクを放したくないトムは、呪いの真実に迫る。

ピンクの館の秘密 The Big Pink Mystery
 有名なビッグ・ピンクにやってきたTP&HB。中に入ろうとしたその瞬間、銃声が響き、スタジオで富豪の死体が発見されるが、ほかには誰も家の中にはいなかった。犯人はどこから逃走したのか。

Dの悲劇 The Tragedy of D
 ハートブレイカーズ宛てに、「"American Girl" のキーをDからAにかえろ。さもなければステージで人が死ぬ」という脅迫状が届く。数万人が見守る「開かれた密室」で何が起ころうとしているのか。

ギターが多すぎる One Guitar Too Many
 TP&HBのツアー貨物の中に、謎のギターが一本、紛れ込んだ。それは高額で取引されるプレミア付きのギターで、ニューヨークのオークション会場から消えたものだった。一体、だれが何のために紛れ込ませたのか。

音の娘 The Daugher of Sound
 壁を殴って骨折し、入院を余儀なくされたトム。暇つぶしに昔のブルースを聴いていたが、やがてロバート・ジョンソンの死因について疑問を持ち始める。誰もが毒殺だと信じているが、これは伝説であり、真実はほかにあるのではないか。時空を越えた捜査が始まる。


 既にテレビ・ドラマ化が決定し、日本でも放映される。邦題「名探偵はロックスター」。乞うご期待。

Hohner Harmnicas2018/03/24 21:59

 何気なく雑貨屋の棚を見ていたら、4cmほどの小さな黒い箱がたくさん皿に載っていた。でかでかと "HOHNER" と書かれている。パカっと開けると、中には小さなハーモニカが入っていた。
 ホーナーの小型ハーモニカ、Little Lady ― チェーンをつけてネックレスにつけたり、キーホルダーにつけることができるようになっている。以前、これを身に着けていた人がいて、私も欲しくなったのだが、ここで出会ったいうわけ。さっそく購入。

 私は三つのハーモニカを持っている。



 一番大きいのは、ホーナーの Puck。これはTP&HBファンの間で、「プレゼント交換会」なるものが行われたときに、もらったもの。音域は1オクターブ半あるが、ボブ・ディランやジョン・レノンが使うようなものよりは小さいだろう。
 二番目の大きさのものは、ヤマハ。これは浜松の楽器博物館の売店で買った。当時は世界最小のハーモニカだった。Cで1オクターブ出せて、楽器としてもそれなりに立派。装飾も綺麗なので、気に入っている。
 そして、最少が今回入手したホーナーの Little Lady。楽器としては分が悪く、完全にアクセサリー。ケースが良い。

 ハーモニカの中には、おもにブルース・ハープ称される物もある。そのため、よくロッカーもハーモニカのことを「ハープ」と呼ぶことがある。
 「ハーモニカ」が一般的なため、ときどき「ハープ」という言い方が混乱を呼ぶことがある。
 ビートルズが出演したテレビ番組 ― たしか、"Ready Steady Go" だったと思うが ― で、ジョンがインタビューで「どんな楽器を弾きますか?」と聞かれて、「ギターとハープ」と答えたところ、インタビュアーが驚いて、「ハープ?冗談でしょう?」「本当だよ」というやりとりがあった。
 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのドキュメンタリー番組でも、最初のハートブレイカーズセッションに、「トムはハープ」を持ってきたというスタン・リンチのコメントを、そのまま日本語字幕にしていたことがある。これも撥弦楽器のハープと取り違えていたと思われる。

 ハーモニカの演奏といえば、真っ先に思いつくのは、ディランの "Tangled up in Blue"。私が初めて見たディランであり、魅入られてしまったディランだった。

The Waiting2018/03/21 21:29

 8弦ウクレレを手に入れて、何を弾こうかとあれこれ思いをめぐらしていると、当然のようにトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの "The Waiting" が候補にあがった。
 "The Waiting" で検索していると、カバー・バージョンで、ナタリー・インブルーリアがあがってきた。ナタリー・インブルーリア…ちょっと意外。



 原曲のロックな雰囲気皆無の、脱力系。それこそ、ウクレレが使われているような感じがする。
 ちなみに、私にとってナタリー・インブルーリアと言えば、まずこれで全てである。"Torn" (デイヴィッド・アーマンド)



 アカデミー賞授賞式で "Room at the Top" を歌ったエディ・ヴェダーは、ハートブレイカーズのライブにゲスト参加して、"The Waiting" を歌っており、その動画も有名だ。



 やはり、ロックバンドによる演奏は抜群に良い。
 ブリッジのところで、トムさんが歌い出さなきゃいけないのに、彼はどうやらミスったようだ。入り損ねてしまったので、ちょっと抜けた感じのソロギターを弾いて、改めてブリッジを歌い出したと思われる。

 最後に、オリジナルの "The Waiting"。ネット動画が一般的になる前、「動く色つきバーズ」と呼ばれていたような気がする。
 マイクがこのビデオを嫌っていようがどうしようが、名曲に素敵なビデオ。とてもお気に入りだ。何せトム・ペティが少女のように可愛らしい。やはり、いつか8弦ウクレレでこの曲をやろう

You're an Ocean2018/03/06 21:20

 ファストボール Fastball というアメリカのバンドがある。
 1990年代後半にかなりヒットしたバンドで、私も当時好きになった。その後、何年かおきに、「ファストボールって、解散したのかな」などとふと思ってはチェックし、そのたびに「新譜出しているんだ…」と思うバンドだ。
 メンバー三人の顔ぶれは変わらず、これまでに6枚のアルバムを発売。去年も出している。

 ファストボールで好きな曲というのは、色々あるが、"You're an Ocean" は特に好き。冒頭のピアノからして最高だ。メンバーのいずれもピアノの専任ではないが、とても格好良い。
 良い曲だが、ミュージックビデオがダサいというのは、よくあること。どうしても映像が音楽の良さに追いつかないからだろう。



 2017年10月2日、ファストボールの公式ツイッターには、こう投稿された。

Oh my God, Tom Petty is gone. Such an amazing songwriter. I'm totally gutted.

 トム・ペティとファストボールの直接のつながりは知らないが、フォロワーであろうことは音楽を聴けば分かる。TP&HBのファンにも勧められるバンドだ。

CRT ジョージ・ハリスン生誕祭2018/02/28 21:29

 リイシュー版「コンサート・フォー・ジョージ」も届いて、一安心。[CFG] はいくつ持っていても構わない。



 リマスターではないので、画質も何もまったく変わらない。国内版はまだ出ていないと思うが、日本語の字幕もあるので、今回のリイシュー版で十分だ。
 そのような訳で、また見ている。

 日曜日は、毎年恒例、レココレ・プレゼンツ CRT ジョージ・ハリスン生誕祭だった。これまた例年の如く、参加する。

 今年の本秀康さんは、「インドに行く!」だそうだ。以前にも行って野犬に襲われていたが、今回は数日リシケシュに滞在して、修行プログラムみたいなものを実践するそうだ。
 ジョージ・ファンを極めると、インドに行くことになるのだろうか。もっとも、私はインドに行こうという気は今のところ起きていない。

 さて、これまた毎年恒例、本さんの妄想タイム。いろいろ楽しい想像をめぐらして、面白い。
 今年面白かったのは、「CFGでのジェフ・リンの服装がダサすぎる」だった。
 細身のスーツに身を包んで格好良いと思っていたので、ちょっとビックリした。本さん曰く、あの帽子はおかしいとのこと。なるほど、絵を描くひとは違う。そこで本さんが言い出したのが、
「あの帽子は、ジョージの遺品ではないのか?」ということ。2000年 [All Thing Must Pass] のプロモーション映像で、ジョージが被っていた帽子と似ているのだという。
 私も確認してみたが…どうも、違うようだ。ジョージの帽子の方が深いだろう。それにしても、そういう想像は楽しい。年中友達にプレゼントをしていたジョージのことだから、何かの拍子に帽子をくれてもおかしくない。

 [CFG] の話になり、これがどれほど良いか ― まったく無駄な人が居ないと言う。「なんでこの人?」という人が一人もいないというのだ。同感だ。
 ゲイリー・ブルッカーがジョージの親しい友人だということを、クラプトンがどう知ったかということを、本さんはこう想像していた。
 「クラプトンとジョージが一緒にメシ食ってるときに、ゲイリー・ブルッカーから電話がかかってきて、ジョージが15分くらい電話し続けて、クラプトンが『この俺と一緒にいるのに、こんなに放置されるほどの相手って一体何もんだ?!』となる」
 もちろん、そんなことはないだろう。ブルッカーとジョージは古い付き合いだろうから、クラプトンとも長いだろう。…いや、ひょっとして?70年くらいにそういうことがあったかも知れない…

 [CFG] の映像もたくさん見た。"Handle with Care" と、"I Need You" を大画面で見られたことはとても幸せなことだった。
 あのポールが聞き分け良いなんて希有な機会で、演奏も最高だった…ということで、[For You Blue], [Something] と続けて観賞。後者は、リハーサルを見ていたマイク・キャンベルが、「ポール・マッカートニーと、エリック・クラプトンの高音ハーモニーだなんて!」と鳥肌モノに感動していた演奏だ。私もこの演奏は名演だと思う。
 ポールはあのメンバーの中でも、ジョージの十代を知っている数少ない人の一人で、振り返るとそこにいるダニーの姿に、ドキっとして、思うところがあるだろうという話にもなった。もっとも、[CFG] の時ダニーは二十代だが。

 そして、本さんはこうも言った。「ジョージが死んじゃったのは悲しいけど、この時期で良かったですよ。トム・ペティも、ビリー・プレストンも出てくれて」
 その通りだ。あのときでないと、あのメンバーは揃わなかった。

 色々な成り行きと、幸運、友情と愛情と、最高の音楽とで、「コンサート・フォー・ジョージ」は出来ている。
 さぁ、今こそ、[CFG] を買うのです、見るのです、人にプレゼントするのです!