Father & Son ― 2025/04/08 21:05
トム・オデールというシンガーソングライターが好きなのだが、最近の作品はちょっと勢いがない。
デビューから3作品続けて素晴らしいアルバムを発表したのだが、4枚目、5枚目はすっかり作風が変わってしまい、心配になるくらいだ。鬱々とした曲調が続いて、平坦で起伏がなく、パンチが利いていない。具合でも悪いのかと心配になったが、どうやらインタビューを見る限り、こどもを取り巻く問題に心痛めている様子。共感は大事だが、自分は大事にしてほしい。
ライブはどうなんだろうと思って検索すると、去年の夏フェスに出演していた。元気そうで結構。トム・オデールって、ソングライティングの才能も好きだし、苦しそうな歌い方もトムさんに似ていて好きだし、そして顔立ちがセバスチャン・ベッテルに似ているところが大好きだ。サングラスをかけるとさらに似ていて、ニヤつきが止まらない。
これだったらライブを見に行ってもいいなぁ…トムさん亡き今。そしてELOも見た今。海外まで見に行きたいアーチストは、ディラン様、ストーンズ…そういえばシスター・ヘイゼルって見たことがない。あとはマイク・キャンベル&ザ・ダーティ・ノブズ。そしてトム・オデールかもしれない。
動画サイトを見ていたら、トム・オデールとキャット・スティーヴンス(ユスフ・イスラム)の共演があった。スティーヴンスのヒット曲 ”Father & Son” をデュエットしているものだ。
オリジナルは、父親と息子のパートをスティーヴンスが歌い分ける曲だが、ここでは二人が最初のうち役割分担をしている。かといってずっとスティーヴンスが父親でオデールが息子かというと、そうでもなくてだんだん絡まっていく様子がさらに良い。
もともと、トム・オデールのこの苦しそうで切なそうな雰囲気が好きなのだ。鬱情も、その構成要素のひとつで、今はそれが全面に出てくる時期なのかもしれない。彼のアルバムは聞き続けて、また威勢がよくて輝くような曲調を見せてくれるといいなと思う。
デビューから3作品続けて素晴らしいアルバムを発表したのだが、4枚目、5枚目はすっかり作風が変わってしまい、心配になるくらいだ。鬱々とした曲調が続いて、平坦で起伏がなく、パンチが利いていない。具合でも悪いのかと心配になったが、どうやらインタビューを見る限り、こどもを取り巻く問題に心痛めている様子。共感は大事だが、自分は大事にしてほしい。
ライブはどうなんだろうと思って検索すると、去年の夏フェスに出演していた。元気そうで結構。トム・オデールって、ソングライティングの才能も好きだし、苦しそうな歌い方もトムさんに似ていて好きだし、そして顔立ちがセバスチャン・ベッテルに似ているところが大好きだ。サングラスをかけるとさらに似ていて、ニヤつきが止まらない。
これだったらライブを見に行ってもいいなぁ…トムさん亡き今。そしてELOも見た今。海外まで見に行きたいアーチストは、ディラン様、ストーンズ…そういえばシスター・ヘイゼルって見たことがない。あとはマイク・キャンベル&ザ・ダーティ・ノブズ。そしてトム・オデールかもしれない。
動画サイトを見ていたら、トム・オデールとキャット・スティーヴンス(ユスフ・イスラム)の共演があった。スティーヴンスのヒット曲 ”Father & Son” をデュエットしているものだ。
オリジナルは、父親と息子のパートをスティーヴンスが歌い分ける曲だが、ここでは二人が最初のうち役割分担をしている。かといってずっとスティーヴンスが父親でオデールが息子かというと、そうでもなくてだんだん絡まっていく様子がさらに良い。
もともと、トム・オデールのこの苦しそうで切なそうな雰囲気が好きなのだ。鬱情も、その構成要素のひとつで、今はそれが全面に出てくる時期なのかもしれない。彼のアルバムは聞き続けて、また威勢がよくて輝くような曲調を見せてくれるといいなと思う。
The Beatles F1 Racing Is Comming! ― 2025/04/01 00:00
このたびビートルズ・F1 レーシングが、F1 グランプリに参戦することが発表された。2027年からフル参戦予定。シャシー、エンジンともに自ら手がけるワークスチームだ。
チーム・オーナーはビートルズのメンバーとその遺族、および管理会社のアップル。スポンサーにはギブスン、フェンダー、リッケンバッカー、グレッチ、ヘフナー、ラディック、その他多数の楽器メーカーなどが名を連ねている。

チーム代表はゲルハルト・ベルガー、顧問にデイモン・ヒル。広報にダニー・ハリスン。チーフエンジニア兼、ファースト・ドライバーとして、ゼバスティアン・フェテルの現役復帰が決定している。
当初ファクトリーはリヴァプールに新設することが検討されたが、初期設備費用投資額の評価から判断し、初年はマンチェスターに置かれる。デザイナー、エンジニア、メカニックの多くは、ジョージ・ハリスンが太いパイプを持っていたウイリアムズ、マクラーレン、ジョーダン、スチュワートなどの OBおよび研修生などが名を連ねている。
ビートルズ・F1レーシングはその豊富な資金力から、現在 F1 サーカスの中心で働いている有能なストラテジストを引き抜くのではないかと噂されている。少なくとも、適切なタイミングで適切なタイヤ交換作戦を立てることが必須だ。
ドライバーの人選に関しては経験豊富なフェテルが決まっている一方、もう一人は若手を起用すると言われている。ただし、トラック・リミットを逸脱するドライバーだけは絶対に採用しないと、パドックではもっぱらの噂だ。
ベルガーは「トラック・リミット内で走る限り、クラッシュしないから」とその理由を述べている。
また、地球温暖化とそれに伴う異常気象への関心の高いフェテルは、雨のレースがさらに増えると予想している。その上で、「雨の」タイトルの付く人材には積極的に声が掛かっているとみられる。このため、サトル・ナカジマのビートルズ・F1レーシング入りは秒読み段階だと言われている。
昨年から、F1 勢力図は大きく変わりつつある。この新しいワークスチームの参戦は、さらなる混戦激化を生むのか、パドックの人々の思惑は、早くも2027年へと向いている。
(2025年4月1日 ドイツ「 ディー・リューゲ・モーターシュポルト」誌)
チーム・オーナーはビートルズのメンバーとその遺族、および管理会社のアップル。スポンサーにはギブスン、フェンダー、リッケンバッカー、グレッチ、ヘフナー、ラディック、その他多数の楽器メーカーなどが名を連ねている。

チーム代表はゲルハルト・ベルガー、顧問にデイモン・ヒル。広報にダニー・ハリスン。チーフエンジニア兼、ファースト・ドライバーとして、ゼバスティアン・フェテルの現役復帰が決定している。
当初ファクトリーはリヴァプールに新設することが検討されたが、初期設備費用投資額の評価から判断し、初年はマンチェスターに置かれる。デザイナー、エンジニア、メカニックの多くは、ジョージ・ハリスンが太いパイプを持っていたウイリアムズ、マクラーレン、ジョーダン、スチュワートなどの OBおよび研修生などが名を連ねている。
ビートルズ・F1レーシングはその豊富な資金力から、現在 F1 サーカスの中心で働いている有能なストラテジストを引き抜くのではないかと噂されている。少なくとも、適切なタイミングで適切なタイヤ交換作戦を立てることが必須だ。
ドライバーの人選に関しては経験豊富なフェテルが決まっている一方、もう一人は若手を起用すると言われている。ただし、トラック・リミットを逸脱するドライバーだけは絶対に採用しないと、パドックではもっぱらの噂だ。
ベルガーは「トラック・リミット内で走る限り、クラッシュしないから」とその理由を述べている。
また、地球温暖化とそれに伴う異常気象への関心の高いフェテルは、雨のレースがさらに増えると予想している。その上で、「雨の」タイトルの付く人材には積極的に声が掛かっているとみられる。このため、サトル・ナカジマのビートルズ・F1レーシング入りは秒読み段階だと言われている。
昨年から、F1 勢力図は大きく変わりつつある。この新しいワークスチームの参戦は、さらなる混戦激化を生むのか、パドックの人々の思惑は、早くも2027年へと向いている。
(2025年4月1日 ドイツ「 ディー・リューゲ・モーターシュポルト」誌)
Typewriter ― 2025/02/13 22:41
ボブ・ディランが滞在中のホテルの一室で、ジョーン・バエズが歌っているシーン。ディランは、タイプライターを打っている。タイプライターの独特の音がするし、紙の右端になるとタイプライターに仕込まれたベルが「チン!」と鳴り、リターン・レバーを引いて改行する。
私の家にも、タイプライターがある。1950年頃に祖父がアメリカから持ち帰った物とのこと。有名なタイプライター・メーカーの、レミントン・ランド製。
私がこどものころにはすでに骨董品だったが、どこも壊れていないので立派に機能する。中学生のころはさかんにこれでバンド名や曲名、歌詞を打ったもので、作文の宿題をこれで出したこともある。

インク・リボン式。さすがに年月を経てカラカラになってしまい、色が出ないが、かすかならが文字が打てる。このカシャカシャした打ち心地が気持ち良い。シフトキーが重くて、私には小指で押さえることが出来ないが、ディラン様はちゃんと小指で操作していた。

タイプライターと言えば、ルロイ・アンダーソンの "Typewriter" ―― カジュアルなコンサートではお馴染みのナンバー。
タイプライターを演奏するのは大抵、打楽器奏者。オフィスワーカーっぽい演出や、無意味なチューニングがお馴染みだ。上述の通り、本来紙の右端に来るとタイプライター内のベルが鳴るのだが、この曲では机上のベルを叩くことで音を再現している。
楽器としてのタイプライターの使用というのは意外と珍しくはなく、ビートルズの "Revolution No. 1" の冒頭でも音が聞こえる。
もう一つタイプライターで思い出す話と言えば、モンティ・パイソンがネタの打ち合わせ中、議論が白熱しすぎてケンカになり(主にジョン・クリーズとテリー・ジョーンズの間で)、タイプライターをぶん投げたというエピソードだろうか。
私の家にも、タイプライターがある。1950年頃に祖父がアメリカから持ち帰った物とのこと。有名なタイプライター・メーカーの、レミントン・ランド製。
私がこどものころにはすでに骨董品だったが、どこも壊れていないので立派に機能する。中学生のころはさかんにこれでバンド名や曲名、歌詞を打ったもので、作文の宿題をこれで出したこともある。

インク・リボン式。さすがに年月を経てカラカラになってしまい、色が出ないが、かすかならが文字が打てる。このカシャカシャした打ち心地が気持ち良い。シフトキーが重くて、私には小指で押さえることが出来ないが、ディラン様はちゃんと小指で操作していた。

タイプライターと言えば、ルロイ・アンダーソンの "Typewriter" ―― カジュアルなコンサートではお馴染みのナンバー。
タイプライターを演奏するのは大抵、打楽器奏者。オフィスワーカーっぽい演出や、無意味なチューニングがお馴染みだ。上述の通り、本来紙の右端に来るとタイプライター内のベルが鳴るのだが、この曲では机上のベルを叩くことで音を再現している。
楽器としてのタイプライターの使用というのは意外と珍しくはなく、ビートルズの "Revolution No. 1" の冒頭でも音が聞こえる。
もう一つタイプライターで思い出す話と言えば、モンティ・パイソンがネタの打ち合わせ中、議論が白熱しすぎてケンカになり(主にジョン・クリーズとテリー・ジョーンズの間で)、タイプライターをぶん投げたというエピソードだろうか。
Marianne Faithfull ― 2025/02/06 21:22
毎週のように誰かの訃報に触れているのだが、今度はマリアンヌ・フェイスフルだという。特に音楽的に興味のある人ではなかったが、60年代のアイコンの一人だったことは間違いないだろう。
彼女を最初に見たのは、ローリング・ストーンズの [Rock 'n' Roll Circus] の出演だと思う。出来の良い作品ではないので一度しか見ていないが、一番印象深いシーンだった。
やっぱりその美貌がまず強い。この曲のプロデューサーはミックだとのこと。バックで鳴っているギターは誰なのだろうか。キースとか?
動画を見ていて初めて知ったのだが、1965年,ボブ・ディランがホテルの一室でタイプライターを打っている後ろで、ジョーン・バエズがギターを弾きながら歌っている隣で、座っているのはマリアンヌ・フェイスフルだそうだ。
ディラン様ラジオこと、[Theme Time Radio Hour] にも「夢」についてコメントを寄せたこともある。どうして唐突に彼女が登場したのか不思議だったが、それなりにつながりがあったようだ。
ディランのカバーも多く残しているが、中でも "It's All over Now Baby Blue" は、彼女の声にとても合っている。丁寧で味のある歌唱で、とても良い。
彼女を最初に見たのは、ローリング・ストーンズの [Rock 'n' Roll Circus] の出演だと思う。出来の良い作品ではないので一度しか見ていないが、一番印象深いシーンだった。
やっぱりその美貌がまず強い。この曲のプロデューサーはミックだとのこと。バックで鳴っているギターは誰なのだろうか。キースとか?
動画を見ていて初めて知ったのだが、1965年,ボブ・ディランがホテルの一室でタイプライターを打っている後ろで、ジョーン・バエズがギターを弾きながら歌っている隣で、座っているのはマリアンヌ・フェイスフルだそうだ。
ディラン様ラジオこと、[Theme Time Radio Hour] にも「夢」についてコメントを寄せたこともある。どうして唐突に彼女が登場したのか不思議だったが、それなりにつながりがあったようだ。
ディランのカバーも多く残しているが、中でも "It's All over Now Baby Blue" は、彼女の声にとても合っている。丁寧で味のある歌唱で、とても良い。
Garth Hudson ― 2025/01/30 21:33
1月21日にガース・ハドソンが亡くなったことにより、ザ・バンドのメンバー全員が死去した。私の好きなバンドで、全員が亡くなってしまったのは、ザ・バンドがはじめてのケースではないだろうか。
私の好きなザ・バンドは [The Last Waltz] までに限定されるのだが、その活動期間における、ガース・ハドソンの果たした役割は計り知れなかった。どの曲を聴いても、彼の楽器演奏の才能は、アンサンブルの上手さ、加減、調整、繊細なニュアンスの表現に活かされ、ロックという比較的シンプルで押しの強いジャンルの音楽としては特別に天才的とも言えるものだった。それはもちろん、彼にクラシック音楽の素養があったからであり、同時に彼がロビーの作る曲の最大の理解者だったからだろう。
何を置いてもガースはオルガンのヴィルトゥオーソだった。いくらでも曲が挙げられるが、やはり一番は "Stage Fright" ―― ザ・バンドの中でも一番に好きな曲だ。「舞台恐怖症」という歌詞も好きだし、シンガーとしてのリック・ダンコも大好きだし、格好良くて、そしてガースのオルガン・ソロが最高だ。
その最高な "Stage Fright" のヴァージョンは、もちろん [The Last Waltz] なのだが、気をつけなければならない。映画ではガースのソロが、一部カットされているのとだ。しかも当時のこと、あまり巧妙でもない。この曲はオーディオ版で、フルにガースのソロを堪能するべきだ。
ガースは一種の「器楽器用」の人で、管楽器の演奏にも秀でていた。
"Acadian Driftwood" の特徴的な高音管楽器は、なんとなくティン・ホイッスルだと思い込んでいたが、このたび確認してみると、なんとガースのピッコロだというのだ。もちろん、ピッコロの演奏として世界最高峰とまでは言わないが、余技にしては上手すぎる。
そしてガースの管楽器として最も印象的なのは、サックスの演奏だろう。[The Last Waltz] の "Make No Difference" の最後に、左側からスッとカットインしてサックス・ソロを吹く姿は、この映画の中でも指折りの美しいシーンだ。
87歳。長生きしてくれたこと感謝している。
私の好きなザ・バンドは [The Last Waltz] までに限定されるのだが、その活動期間における、ガース・ハドソンの果たした役割は計り知れなかった。どの曲を聴いても、彼の楽器演奏の才能は、アンサンブルの上手さ、加減、調整、繊細なニュアンスの表現に活かされ、ロックという比較的シンプルで押しの強いジャンルの音楽としては特別に天才的とも言えるものだった。それはもちろん、彼にクラシック音楽の素養があったからであり、同時に彼がロビーの作る曲の最大の理解者だったからだろう。
何を置いてもガースはオルガンのヴィルトゥオーソだった。いくらでも曲が挙げられるが、やはり一番は "Stage Fright" ―― ザ・バンドの中でも一番に好きな曲だ。「舞台恐怖症」という歌詞も好きだし、シンガーとしてのリック・ダンコも大好きだし、格好良くて、そしてガースのオルガン・ソロが最高だ。
その最高な "Stage Fright" のヴァージョンは、もちろん [The Last Waltz] なのだが、気をつけなければならない。映画ではガースのソロが、一部カットされているのとだ。しかも当時のこと、あまり巧妙でもない。この曲はオーディオ版で、フルにガースのソロを堪能するべきだ。
ガースは一種の「器楽器用」の人で、管楽器の演奏にも秀でていた。
"Acadian Driftwood" の特徴的な高音管楽器は、なんとなくティン・ホイッスルだと思い込んでいたが、このたび確認してみると、なんとガースのピッコロだというのだ。もちろん、ピッコロの演奏として世界最高峰とまでは言わないが、余技にしては上手すぎる。
そしてガースの管楽器として最も印象的なのは、サックスの演奏だろう。[The Last Waltz] の "Make No Difference" の最後に、左側からスッとカットインしてサックス・ソロを吹く姿は、この映画の中でも指折りの美しいシーンだ。
87歳。長生きしてくれたこと感謝している。
I Want You Back Again ― 2025/01/19 22:09
ザ・ゾンビーズといえば、トム・ペティが大ファンだったということは有名だ。"I want You Back Again" のライブ・パフォーマンスは、何枚かのライブ・アルバムにも収録されている。
ベンモントのオルガン・ソロが冴え渡っている。
こちらのロッド・エージェントのインタビューによると、トムさんとベンモントが再結成後のゾンビーズのライブを訪れ、楽しい時間を過ごしたそうだ。
エージェント曰く、トムさんが初めて見たロックンロール・ライブの一つが、1965年のゾンビーズだったとのこと。"Summer Time" にトムさんはノックアウトされたそうだ。
このインタビューはトムさんが亡くなった後だが、トムさんの生前にエージェントと、ヴォーカルのコリン・ブランストーンがトムさんのラジオ・ゲストに呼ばれたこともある。このときの写真は、色々な意味で面白かった。主にトムさんが。まず、ゾンビーズの Tシャツを着ている。好きなバンドのライブに行くロックンロール好きの格好ではないか。
そしてなんと言っても、トムさんの脱力っぷりがすごい。トムさんはフォト・セッションやツアーとなると、外見をピカピカに磨き上げてのぞんでいた。それで付いたあだ名は「女優」。ところが、このゾンビーズを迎えたときは至ってリラックス・モード。うっかりすると、トムさんということが分からないほどだ。
ともあれ、憧れのロックンロール・スターに会えて幸せなトムさんと、自分たちよりずっとビッグになった、フォロワーに会えてゾンビーズの二人にとっても幸せな瞬間だったろう。
ベンモントのオルガン・ソロが冴え渡っている。
こちらのロッド・エージェントのインタビューによると、トムさんとベンモントが再結成後のゾンビーズのライブを訪れ、楽しい時間を過ごしたそうだ。
エージェント曰く、トムさんが初めて見たロックンロール・ライブの一つが、1965年のゾンビーズだったとのこと。"Summer Time" にトムさんはノックアウトされたそうだ。
このインタビューはトムさんが亡くなった後だが、トムさんの生前にエージェントと、ヴォーカルのコリン・ブランストーンがトムさんのラジオ・ゲストに呼ばれたこともある。このときの写真は、色々な意味で面白かった。主にトムさんが。まず、ゾンビーズの Tシャツを着ている。好きなバンドのライブに行くロックンロール好きの格好ではないか。
そしてなんと言っても、トムさんの脱力っぷりがすごい。トムさんはフォト・セッションやツアーとなると、外見をピカピカに磨き上げてのぞんでいた。それで付いたあだ名は「女優」。ところが、このゾンビーズを迎えたときは至ってリラックス・モード。うっかりすると、トムさんということが分からないほどだ。
ともあれ、憧れのロックンロール・スターに会えて幸せなトムさんと、自分たちよりずっとビッグになった、フォロワーに会えてゾンビーズの二人にとっても幸せな瞬間だったろう。

The Zombies ― 2025/01/16 19:55
仕事中にランダムで手持ちの音楽を流していたら、ふとオルガンの凄いソロに惹かれた。こんなに上手いオルガンは、きっとニッキー・ホプキンズに違いないと思った。
ザ・ゾンビーズの "I'm Going Home" ――
ゾンビーズについて、知らなすぎた。このオルガンは、ゾンビーズの中心メンバー、ロッド・エージェントの得意技だった。
Wikipedia によると、ゾンビーズは UK のセント・オールバンズ出身、1964年デビューのバンドで、1968年までに3枚のアルバムを発表しただけでいったん解散、90年代以降に再結成している。自分の所有する CD を確認してみると、オリジナルアルバム2枚と、ベスト盤を持っているので、彼らの曲はだいたい持っていることになる。
2004年に日産の車の CM に "Time of the Season" が使われて、リバイバル・ヒットとなった。私が買ったベスト盤も、このとき販売された物だ。
きょうは一日ゾンビーズをずっと聴いていた。活動期間の短さや、アルバムの少なさの割に名曲が多い。一種の「短命な天才」なのだろう。
元気の良いロックンロールが最高なのが、"Indication"
フォークロックやサイケの要素が分厚く構成された名曲 ―― "Care Of Cell 44" ―― これは良い曲だなぁ!
"This Will Be Our Year" になると、ロック史が一回りして、1990年っぽさまで出ている。ファストボールの曲だと言われても違和感がない。
本当に名曲揃いで、いままであまり気に留めなかったのが申し訳なかった。ただ、言い訳をするとゾンビーズで一番好きな曲は変わっていない。ダントツで "Friends of Mine" ―― 本当に最高。歌詞も良いし、シンプルで爽やか、それでいてちょっとバタバタした若さも格好良い。短いギター・ソロに "Ha!"とかけ声が入るところまで素晴らしい。黄金の1960年代を彩る、最高峰の名曲だ。
ザ・ゾンビーズの "I'm Going Home" ――
ゾンビーズについて、知らなすぎた。このオルガンは、ゾンビーズの中心メンバー、ロッド・エージェントの得意技だった。
Wikipedia によると、ゾンビーズは UK のセント・オールバンズ出身、1964年デビューのバンドで、1968年までに3枚のアルバムを発表しただけでいったん解散、90年代以降に再結成している。自分の所有する CD を確認してみると、オリジナルアルバム2枚と、ベスト盤を持っているので、彼らの曲はだいたい持っていることになる。
2004年に日産の車の CM に "Time of the Season" が使われて、リバイバル・ヒットとなった。私が買ったベスト盤も、このとき販売された物だ。
きょうは一日ゾンビーズをずっと聴いていた。活動期間の短さや、アルバムの少なさの割に名曲が多い。一種の「短命な天才」なのだろう。
元気の良いロックンロールが最高なのが、"Indication"
フォークロックやサイケの要素が分厚く構成された名曲 ―― "Care Of Cell 44" ―― これは良い曲だなぁ!
"This Will Be Our Year" になると、ロック史が一回りして、1990年っぽさまで出ている。ファストボールの曲だと言われても違和感がない。
本当に名曲揃いで、いままであまり気に留めなかったのが申し訳なかった。ただ、言い訳をするとゾンビーズで一番好きな曲は変わっていない。ダントツで "Friends of Mine" ―― 本当に最高。歌詞も良いし、シンプルで爽やか、それでいてちょっとバタバタした若さも格好良い。短いギター・ソロに "Ha!"とかけ声が入るところまで素晴らしい。黄金の1960年代を彩る、最高峰の名曲だ。
Tag Heuer Is Back! ― 2025/01/11 20:56
F1 のオフィシャル・タイム・キーパー,つまりタイム計測に、2025年からタグホイヤーが復帰することになった。
タグホイヤーというと、高級腕時計のカテゴリーで語られることはあまりないが、そのブランド・アイコンがスティーヴ・マックィーンとアイルトン・セナというだけあって、モータースポーツ・ファンの間では人気のあるメーカーだろう。
実際、私も F1を見始めた頃のタイム計測がタグホイヤーだったので、セナの素敵な広告ポスターに憧れていた。今も愛用していて、腕時計は基本的にこの一本しか持っていないというタグホイヤー WK13 は、青い文字盤に特に惹かれて、社会人2年目に購入したのだと思う。
このタグホイヤー復帰告知の映像には登場しなかったが、セバスチャン・ベッテルも、もちろんタグホイヤーを使っている時期がある…と思って検索したら、凄く若いころのウルトラ可愛いティーン・エイジャーがヒットして、悶絶している。

ミュージシャンにタグホイヤー・ユーザーがいるだろうかと検索したのだが、そもそもミュージシャンと腕時計は相性が悪い。演奏の邪魔だし、楽器に傷がつく。演奏時は腕時計を外すのが普通だ。
トップ・カテゴリーのスターは、タグホイヤーよりもさらに高価格帯の時計を使っているらしいことは、なんとなく分かった。
そんな中、タグホイヤー使用者発見。それはミック・ジャガー。ロックスターの腕時計に関する記事で、ミックはタグホイヤーとセイコーを使っていると報じていた。「そう、あのミック・ジャガーがセイコーを使っている」というイヤミつき。
なによー?!セイコーは良いメーカーだぞ!!自分は使っていないが、なんとなく腹が立つ。
ともあれ、ミックが若い頃にタグホイヤーを身につけている写真がけっこうある。ミックと言えばファッション・アイコンでもあるが、腕時計についてはコンサバというか、実用性重視 ―― あれでかなりクレバーなキャラクターであることの、一つの発露かも知れない。
タグホイヤーというと、高級腕時計のカテゴリーで語られることはあまりないが、そのブランド・アイコンがスティーヴ・マックィーンとアイルトン・セナというだけあって、モータースポーツ・ファンの間では人気のあるメーカーだろう。
実際、私も F1を見始めた頃のタイム計測がタグホイヤーだったので、セナの素敵な広告ポスターに憧れていた。今も愛用していて、腕時計は基本的にこの一本しか持っていないというタグホイヤー WK13 は、青い文字盤に特に惹かれて、社会人2年目に購入したのだと思う。
このタグホイヤー復帰告知の映像には登場しなかったが、セバスチャン・ベッテルも、もちろんタグホイヤーを使っている時期がある…と思って検索したら、凄く若いころのウルトラ可愛いティーン・エイジャーがヒットして、悶絶している。

ミュージシャンにタグホイヤー・ユーザーがいるだろうかと検索したのだが、そもそもミュージシャンと腕時計は相性が悪い。演奏の邪魔だし、楽器に傷がつく。演奏時は腕時計を外すのが普通だ。
トップ・カテゴリーのスターは、タグホイヤーよりもさらに高価格帯の時計を使っているらしいことは、なんとなく分かった。
そんな中、タグホイヤー使用者発見。それはミック・ジャガー。ロックスターの腕時計に関する記事で、ミックはタグホイヤーとセイコーを使っていると報じていた。「そう、あのミック・ジャガーがセイコーを使っている」というイヤミつき。
なによー?!セイコーは良いメーカーだぞ!!自分は使っていないが、なんとなく腹が立つ。
ともあれ、ミックが若い頃にタグホイヤーを身につけている写真がけっこうある。ミックと言えばファッション・アイコンでもあるが、腕時計についてはコンサバというか、実用性重視 ―― あれでかなりクレバーなキャラクターであることの、一つの発露かも知れない。

Kings Road ― 2024/12/27 20:09
月に一度配信される、Heartbreaker's Japan Party さんのメール・マガジン、Depot Street を楽しみにしている。ネット上には膨大で雑多な情報が乱れ飛んでいるので、面倒になって遮断することも度々だが、このメール・マガジンという控え目ながらソースがしっかりしていて、しかも内容が充実している読み物には救われる思いだ。
12月の配信では、1983年にキャメロン・クロウがトムさんに短いインタビューした内容が掲載されていた。トムさんがバンドメンバーについて、そのキャラクターを説明しているのだが、スタンを「スタンリー」、マイクを「マイケル」と呼ぶのが面白い。
確かに、トムさんは急に「マイケル」とか「キャンベル」などと呼ぶことがある。もちろん「マイク」呼ぶ方が圧倒的に多いのだが、どういう時にどういうスイッチが入って呼び方を変えるのか、興味深くも、まったくつかみ所がない。
トムさんがギターソロ直前に、"Come on, Mike!" と呼びかけることは良くあるが、[An American Tresure] に収録されていたライブ・バージョンの "Kings Road" では、"Come on, Michael!" と叫んでいる。
この曲で歌われている Kings Road は、ロンドンのチェルシーにある道路で、60年代から最新ファッション、カルチャーの中心地となった。アメリカのいなかから出てきたハートブレイカー (a new world boy) にとっては、クラクラするような光景だったようだ。
「boys やら、girls やら、ちょっとよくわからない人やら」…トムさんこそ、女の子みたいに可愛いくせに。
Kings Road といえばでもう一曲、ストーンズの "You Can't Always Get What You Want" に登場する、"I went down to the Chelsea drugstore" のドラッグストアは、Kings Road にあり、いまはマクドナルドになっているそうだ。
1969年、ミックとキースは26歳。このダイナミズム、豊かな音色、心地よいリズム。プロデューサーがよほど手練れなのかと思えば、プロデューサーのジミー・ミラーも27歳だったというのだから、背筋が寒くなる。
12月の配信では、1983年にキャメロン・クロウがトムさんに短いインタビューした内容が掲載されていた。トムさんがバンドメンバーについて、そのキャラクターを説明しているのだが、スタンを「スタンリー」、マイクを「マイケル」と呼ぶのが面白い。
確かに、トムさんは急に「マイケル」とか「キャンベル」などと呼ぶことがある。もちろん「マイク」呼ぶ方が圧倒的に多いのだが、どういう時にどういうスイッチが入って呼び方を変えるのか、興味深くも、まったくつかみ所がない。
トムさんがギターソロ直前に、"Come on, Mike!" と呼びかけることは良くあるが、[An American Tresure] に収録されていたライブ・バージョンの "Kings Road" では、"Come on, Michael!" と叫んでいる。
この曲で歌われている Kings Road は、ロンドンのチェルシーにある道路で、60年代から最新ファッション、カルチャーの中心地となった。アメリカのいなかから出てきたハートブレイカー (a new world boy) にとっては、クラクラするような光景だったようだ。
「boys やら、girls やら、ちょっとよくわからない人やら」…トムさんこそ、女の子みたいに可愛いくせに。
Kings Road といえばでもう一曲、ストーンズの "You Can't Always Get What You Want" に登場する、"I went down to the Chelsea drugstore" のドラッグストアは、Kings Road にあり、いまはマクドナルドになっているそうだ。
1969年、ミックとキースは26歳。このダイナミズム、豊かな音色、心地よいリズム。プロデューサーがよほど手練れなのかと思えば、プロデューサーのジミー・ミラーも27歳だったというのだから、背筋が寒くなる。
Well... All Right ― 2024/10/22 21:23
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの [Long After Dark] のデラックス・エディションの発売日を過ぎているが、アメリカの公式サイトで購入したので、航空便を待っている。
日本のショッピング・サイトで日本版を買った方が良かったかなと思う一方、アメリカに直接「日本にトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ・ファンあり!」とアピールしたいという気持ちもある。
とにかく、いまは我慢、我慢。YouTube でも聴かないように避けて通っている。
先週末、Heartbeaker's Japan Party さんのオフ会があった。楽しく参加させてもらった。TP&HB をちょっとでも好きになったら、ぜひとも参加してみて欲しい。TP&HB のみならず、周辺の広い範囲をカバーする音楽好きが大歓迎する。
そのオフ会で、トムさんのレアな映像や音源を鑑賞させてもらった。その中で気になったのが、1980年代にトムさんが単独で出演したコンサートで、バディ・ホリーの "Well... All Right" を演奏している音。
本当にレア音源だったので、YouTube にもない。ここはバディ・ホリーのオリジナルから。
バディ・ホリーに詳しくないのでよくわからないのだが、生前のアルバムには収録されていない…?のかも知れない。曲自体、まだデモっぽい。
不覚ながら、この曲のオリジナルがバディ・ホリーであることを知らなかった。ブラインド・フェイスでお馴染みではあったが、誰が作った曲かは気にしたことがなかったのだ。実のところかなりの名曲ではないか。
一体どこをどう通って、こういうギターリフがついたのだろうか。ブライド・フェイス自体、元祖スーパー・グループの天才集団なので、かなりすっ飛んでいる。バディ・ホリーのオリジナルは広く知られていたのだろうか?
どうやら、The Trashman の7インチ・シングルで知られていた…らしい。ブラインド・フェイスがどういう経緯でこの曲をカバーすることになったのか、詳しい方がいらしたら、教えてほしい。
日本のショッピング・サイトで日本版を買った方が良かったかなと思う一方、アメリカに直接「日本にトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ・ファンあり!」とアピールしたいという気持ちもある。
とにかく、いまは我慢、我慢。YouTube でも聴かないように避けて通っている。
先週末、Heartbeaker's Japan Party さんのオフ会があった。楽しく参加させてもらった。TP&HB をちょっとでも好きになったら、ぜひとも参加してみて欲しい。TP&HB のみならず、周辺の広い範囲をカバーする音楽好きが大歓迎する。
そのオフ会で、トムさんのレアな映像や音源を鑑賞させてもらった。その中で気になったのが、1980年代にトムさんが単独で出演したコンサートで、バディ・ホリーの "Well... All Right" を演奏している音。
本当にレア音源だったので、YouTube にもない。ここはバディ・ホリーのオリジナルから。
バディ・ホリーに詳しくないのでよくわからないのだが、生前のアルバムには収録されていない…?のかも知れない。曲自体、まだデモっぽい。
不覚ながら、この曲のオリジナルがバディ・ホリーであることを知らなかった。ブラインド・フェイスでお馴染みではあったが、誰が作った曲かは気にしたことがなかったのだ。実のところかなりの名曲ではないか。
一体どこをどう通って、こういうギターリフがついたのだろうか。ブライド・フェイス自体、元祖スーパー・グループの天才集団なので、かなりすっ飛んでいる。バディ・ホリーのオリジナルは広く知られていたのだろうか?
どうやら、The Trashman の7インチ・シングルで知られていた…らしい。ブラインド・フェイスがどういう経緯でこの曲をカバーすることになったのか、詳しい方がいらしたら、教えてほしい。
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