When I'm Sixty-Four2017/05/13 17:10

 いつもお世話になっている日本のトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ・ファン・コミュニティ,Heartbreaker's Japan Party に教えていただいたのが、ベンモント・テンチによる愛器紹介動画。
 ライブ会場のステージ上で、使用楽器を紹介している。スタイン・ウェイの上にあんなに山積みにして良い物だろうか…



 色々な音が出せる楽器の例として、ビートルズの "When I'm Sixty-Four" のイントロを弾いている。
 "When I'm Sixty-Four" はアルバム[Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band] の収録曲。[Sgt. Pepper] とベンモント,トムさんと言えば、二人が初めて出会った時のエピソードが思い出される。カントムこと、[The conversations with Tom Petty] では、こう語っている。

Q:最初にベンモントに会った時のことを覚えていますか?

TP:ぼくがベンモントに初めて会った時、ベンモントはまだ全然子供で、12歳か13歳そこらだろう。ある日、ベンモントがリパム楽器店にやって来た。そして椅子に腰掛けると、オルガンで古いビートルズのアルバムの曲を弾き始めた。たしか、[Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band] だ。最初から最後まで弾いちゃったんだ。鮮明に覚えているよ。
 何せベンモントはオルガンをやめたとたんに、ハープシコードで "Lucy in the Sky with Diamonds" を弾き始めたんだから。ベンモントを見ようと、ひとだかりが出来ていた。まったく、凄い光景だった。

Q:ベンモントは歌っていましたか?

TP:いや、完全にインストルメンタルだった。楽器だけで全て表現していたんだ。あいつ、何でも弾きこなすからね。たとえば、ぼくらが何もなくて退屈してたりすると、「ベンいじめ」みたいな遊びを始めるんだ。ベンモントが弾けないようなものをやらせるのさ。でも、弾けないなんてのは、まれ。とにかく信じられないほどの天才音楽家だからね。
 ベンモントほどミュージシャンに出会ったことが無いよ。彼は本物の名人さ。

 とにかく、ぼくとバイト仲間はベンモントが演奏するのを見ていて、言い合った「おい、あのガキ信じられるか?」ぼくはそのえらい演奏の上手いガキの姿が、記憶に焼きついてしまった。
 でも、しばらくぼくはベンモントに会う機会がなかった。そう…まさに1970年まではね。ある晩、ぼくのルームメイトが若い男を連れてきた。その男はひげを生やして、髪も凄く長かった。それで、腕にはレコードを抱えている。あの頃は、よくレコードを持って人に会いに行ったのさ。
 ぼくは段々、その男がベンモントだって気づいてきた。そう、「ああ!あのガキ!」ってね。
 そしたら、ベンモントが言った。「そうだよ。いま、ぼくはニュー・オーリンズでバンドをやっているんだ」
ぼくは即座に誘った。「明日の夜、ライブがあるんだ。一緒にやらないか?」
「自分のファルフィーサのオルガンしかないけど」
「オーケー、十分だ。」

 この話で面白いのは、子供だったベンモントのことをトムさんも覚えていたし、ベンモントもトムさんのことを覚えていたことだ。[Runnin' down a dream](本)によると、楽器店で [Sgt. Pepper] を一通り弾いた少年に、トムさんは声を掛けて自己紹介をしたらしい(トムさんだってせいぜい15か16の少年だが)。少年は Benmont という変わった名前を名乗ったこが印象的だったという。一方、ベンモントはトムさんのことを「ブライアン・ジョーンズみたな髪型の人」と記憶していた。確かに、金髪のマッシュルームならそうだろう。

 さて、"When I'm Sixty-Four"。こういう曲を聞くと、ポールは本物の天才だったのだと実感する。ジョンやジョージとはまったく異なるタイプの才能の持ち主で、彼がロックという分野を選ばなくても、ある程度ポップスの分野で成功できたのではないだろうか。
 この曲の鍵は、2本のクラリネットと、1本のバスクラリネット。ジョージ・マーティンの手腕の見せ所だ。



 この3人のクラリネット奏者はどこの誰なのか。Wikipediaには名前しかあがっていない。
 ビートルズのレコーディングでオーケストラ楽器を使う場合、よくロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラのメンバーが呼ばれているので、彼らもそうではないかと想像している。
 そのようなわけで、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラがモスクワで公演したときの、"When I'm Sixty-Four"。



 ついでにもうひとネタ。
 現在、ベルリン・フィルの主席指揮者はリヴァプール出身の英国人サイモン・ラトルだが、彼が2013年にコメントしているのが面白かった。2018年、自分が64歳になったら、主席指揮者をやめるというのだ。

"As a Liverpool boy, it is impossible not to think of the Beatles' question, 'Will you still need me.., when I'm 64?'"

 64歳というのは、指揮者にとってきつい年齢だろうか?ポールだって64歳をとっくに過ぎても相変わらず元気にやっているし、ベンモントも今年で64歳になる。
 ラトルは2018年にベルリン・フィルは辞めるとしても、その後も活躍するだろう。

Knockin' on Heavern's Door (Song)2017/05/07 20:35

 NHKの語学番組の「旅するドイツ語」が好きだ。テキストも買っている。べつに音大時代に悲惨な結果に終わったドイツ語に再チャレンジしているのではない。舞台がウィーンだから見ているのだ。
 そのようなわけで、ドイツ語で「トイレはどこですか?」は言えるようになった。

 連休の間に、ドイツ語の映画を見たくなり、一番好きな映画の一つである、[Knockin' on Heaven's Door] を見直した。最初に見た時に、このブログの記事にもしている。

2010年4月29日 Knockin' on Heaven's Door

 この時、「吹き替えが欲しい」とコメントしているが、その後吹き替え版も購入している。どうやら、2002年と2009年のDVDを持っているようだが、どちらもあまり映像が綺麗ではない。
 私が持っている物よりも新しい盤としては、2011年のブルーレイと、2015年のDVDが出ているが、画像は綺麗になっているのだろうか。どなたかご存じでしたら教えて下さい。コメント欄か、右柱を参照して、「親サイト」からメアドを見つけて教えて下さると、とても感謝します。

 ボブ・ディランの "Knockin' on Heaven's Door" は映画の挿入歌として作られた。オリジナルは習作のような感じで中途半端だが、1974年の [Before the Flood] ではすでにライブ演奏しており、これが名演奏。ロックの大名曲となり、様々なアーチストにカバーされている。
 映画で使われた ゼーリッヒ Selig のカバーは最高だ。

 ハートブレイカーズとのライブ演奏が凄いのは当たり前。ただ、女性コーラスがうるさいのが玉に瑕。
 私がディラン自身の演奏で意外と好きなのが、[Unplugged]の時の演奏。ニコニコしながら、絶好調に歌い上げるのが素敵だ。



 今回検索して、一番感動したのがこちら。
 1978年のロジャー・マッグインとジーン・クラーク。



 これは胸にズキンとくる。シンプルな演奏に、切々としたヴォーカルが、苦しくなるような突き刺さり方をする。

The Doobie Brothers in Budokan2017/04/29 15:10

 2017年4月26日、日本武道館における、ザ・ドゥービー・ブラザーズのライブに行った。

 私にとってのドゥービーは、「限定的に」好きだというアーチストだ。
 まずミュージック・ビデオやライブ映像、写真などを全く見たことがないので、彼らの容姿を知らない。メンバーの名前も、人数も把握していない。
 アルバムは1971年のデビューアルバムから順番に聞き始め、その音楽はとても私の好みに合い、大好きなアーチストになった。そして1976年の [Takin' It to the Streets] まで聞いたところで、ちょっと違うと思い、それ以降のアルバムは全く聞いていない。
 その話をすると、「分かり易いやつだ」と苦笑される。ウクレレの先生(ギタリスト)曰く、「『オシャレ』が好きじゃないんですね」とのこと。
 ライブを見るのは、今回が初めてだ。

 当日のセットリストを見ると分かるが、17曲中の15曲が、私が持っているアルバムからの選曲で、そう言う意味では「私の好きなドゥービー・ブラザーズ」を楽しめた。

Jesus Is Just Alright
Rockin' Down the Highway
Take Me in Your Arms (Rock Me a Little While)
Another Park, Another Sunday
Clear as the Driven Snow
Spirit
World Gone Crazy
Eyes of Silver
Dark Eyed Cajun Woman
Sweet Maxine
Takin' It to the Streets
The Doctor
Black Water
Long Train Runnin'
China Grove
Without You
Listen to the Music

 武道館のステージはとてもシンプルで、マイクスタンドが横一列に4本並んでいる。私の席は西だったので横の上方から見下ろす形になった。ロックにおけるスタイルとして、この横並びを横から見るのが大好きだ。ワン・マイクも萌えるが、横並びも萌える。

 ステージに登場したメンバーを見てまず驚いたのが、彼らの若々しさだった。私はドゥービーの音楽は好きだが、知識がまったくない。彼らはTP&HBよりもだいぶ先輩だと思っていたので、その若々しさが意外だったのだ。
 確認してみると、トム・ジョンストンとパトリック・シモンズはトム・ペティやマイク・キャンベルより2歳年上。ほぼ同年代で、デビュー年がハートブレイカーズより5年早いとのこと。それにしても若々しい。
 声の素晴らしさも予想を遙かに超えていた。去年だったか、デイヴィッド・クロスビーの声の良さには度肝を抜かれたが、ドゥービーの声も最高だった。サポートメンバーも含めて、コーラスワークも、バンドのイメージを裏切らない素晴らしさだ。

 知っている名曲の数々に大満足だった理由の最大のものは、趣向を凝らさなかったことだ。
 ロックの名曲を「スローバラード・バージョン」とか、「アコースティック・バージョン」にするような工夫とか、趣向が、あまり好きではない。特にドゥービーはアルバムの音でしか知らないバンドなので、オリジナルの雰囲気をそのまま、ステージから大きな音で発してくれたのが嬉しい。
 そういう意味でいうと、ザ・ローリング・ストーンズも、あまり「なんとかバージョン」などをやらず、「ロックンロールはロックンロール」であり、録音した作品への自信がみなぎっている。そういう姿勢が大好きだ。
(例外はボブ・ディランで、彼は録音の前も後も、常に変化し続けるスタイルだ。私がディランが好きな理由な一つでもある。)

 認識を新たにしたのが、知らぬ人はいないほどの名曲 "Listen to the Music"。
 この曲、実はほかのドゥービーのメジャー曲にくらべて、ややスローで穏やかな曲だった。いつもアルバムの冒頭として聴いていて気づかなかったのだが、アップテンポな名曲をいくつも聴いた後、最後に聴くことによって、そのことに気づかされたのだ。

 最初から最後まで、イカしたロックンロールで突き通した、爽やかで潔い、最高に格好良いコンサートだった。たったの1時間半。でも大満足で、また見たい。

Southern Cross2017/03/28 21:29

 いよいよ、F1 グランプリが始まった。
 今年もオーストラリアが開幕戦。フェラーリのベッテルの勝利に大喜びしている。
 一方で、いつもニコニコ、F1レーサーにしては「いいやつ」のリカルドは、地元グランプリではいつも不運がつきまとう。スタンドに押しかけたリカルド・ファンたちの持つオーストラリア国旗が哀しげだ。

 オーストラリア国旗をみるにつけ、南十字座のことを想い出した。
 南十字座、通称 Southern Cross だが、星座としての英語の正式名称は Crux だそうだ。

 シンガポールに行くに当たって、一つだけ楽しみだったことがある。
 南十字座を見ることが出来るかも知れないということである。

 午後8時、空がすっかり夜の闇になったとき、南の空を見る機会が一回だけあった。
 天上にオリオン座が輝いているのには、感動してしまった。首都圏にいると、南の斜め45度ほどに見える冬のダイヤモンドの数々が、天上にあるのだ。本当に低緯度の土地に来たのだという実感が湧いた。
 肝心の南十字座だが、こちらは見られなかった。シンガポールにおける南十字座が見える季節は3月から始まるが、23時以降にならないと、水平線から昇ってこないのだ。南国とはいえ、やはり北半球なのだ。
 南の夜空は寂しいと、知識で知っていた。実際の星空は、たしかに寂しかった。シンガポールは街灯りのせいもあって、星が見づらい。真っ暗な水平線のむこうに、未だ見ぬ南十字があると思うだけでも、満ち足りた気持ちだった。

 ザ・バンドの7枚目のアルバム [Northern Lights - Southern Cross] の邦題が、「南十字星」であることは、今日はじめて知った。
 「南十字星」という呼び方はやや古い。「星」と言ってしまうと、北極星のような一つの星のように解されかねず、最近ではあまり使われないのではないだろうか。

 アメリカでは、ハワイとフロリダの南端からなら、南十字座が見えるのだそうだ。

Sweet Caroline / Amigos para siempre2017/03/23 23:01

 仕事でシンガポールに来ている。
 会議で缶詰にされており、シンガポールの有名な町の様子は全く見ていない。あまり興味もないのだが、ただ F1 のコースになっているところはちょっと見たかった。

 私の勤務先は外資系(アメリカ)の製造業。外資系の会社のパーティというと、お洒落なカクテル・パーティだの、細長いシャンパングラスを想像するかもしれないが、わが社はそうではない。
 ものすごい大宴会で、80人余りが飲めや、歌えや、踊れやの大騒ぎ。カラオケあり、コスプレあり、日本企業の忘年会どころではない騒ぎなのだ。私自身も、想像していた「外資系」とは全く違うのである。

 アメリカ人重役たちが披露したのが、こちら。ニール・ダイヤモンドの "Sweet Caroline"



 彼らにニール・ダイヤモンドのファンなのかと尋ねたら、特にそういうわけではないとのこと。ただ、非常に有名で、盛り上がり、感動的な曲なので、選んだそうだ。トム・ペティが好きだという話をしたら、ひとしきり盛り上がるのは、アメリカ人と同席したときのお約束。

 パーティの最後は、スペイン人が、ロス・モノロスの "Amigos para siempre" を熱唱した。「ずっと友達」という意味だといっていたような気がする。全員踊りまくっていたので、良く覚えていない。



 さて、私は何をしたのか。
 パーティのオープニングを飾る重責をソロで担い、ティン・ホイッスルでダンス・セットを披露し、大喝采を浴びたまでは良かった。演奏の出来はともかく。
 しかし、ジャパン・ティームとして、なぜ、ピコ太郎の衣装を着て、「スキヤキ・ソング」歌うはめになったのかは、良く分からない。

天辰保文さん2017/03/18 21:43

 私が初めて天辰保文さんの文章を読んだのは、ジョージのソロ・アルバムだった。
どのアルバムだったのかうろ覚えで、CDケースを片っ端から開いてやっと分かった。[33 & 1/3]。 1991年の文章とのことだが、私が購入したのは、市場に出まわっている最後の方の盤だろう。

 その1991年の文章は、とても印象深かった。というより、当時周りに同じ音楽が好きな仲間がいないなか、天辰さんだけは、自分を理解してくれていると感じた文章だった。ちょっと長いが、引用してみる。

   もともと、ぼくは、ビートルズ時代から、4人の中では、いちばんの贔屓で、何処となく、甘い翳りがあって、独特のムードを放っていた彼が大好きだった。中学、高校の頃だから、これと言ってしっかりした理由があるわけではかったが、彼の作品はビートルズであると同時に、ちょっぴりそこから逸脱していて、ジョージというひとりの個性を備えていた。股を開いてギターを弾く恰好も、悪くなかった。
 たとえば、ジョンが、ありとあらゆる意味で、歌をメッセージにまで高め、人間の弱さを露呈したものでさえも、そこに示唆的な意味が見出せたのに対して、何処となくだらしなさそうで、ジョージはむしろ、共感を覚えさせてくれるようなところがあった。と言って、ポールほど俗っぽくもない。彼の歌には、聴き手と、痛みを共有するようなデリケートなところがあった。そういうジョージをして、ぼくの周囲の女の子たちは、「年をとるととてつもなくいい男になるか、あるいはまったく駄目になるか、どちらかよ」などと、煙草をくゆらせながら、意味深げに喋るのであった。彼には、そういった大人びた女の子のファンが多かった。ロック好きな少年が次第に、大人の領域に足を踏み込み、人生の苦い味や切ない味、奥行きの深さや神秘と言った類いのものに触れていく。そして、新しい世界を少しづつ体験していく。彼のアルバムとの出逢いは、ぼくにとって、いつもそういうものだった。


 私は煙草をくゆらせながら、意味深げに喋りはしないが、「そう、まさにそれ!」と言わずにはいられなかった。
 ジョージを好きなる女の子と男子たちの、ごく微妙で密やかな愛情の機微を、うまく表現したのが、この解説文だった。ジョージの独特のムードを、「甘い翳り」と表現したのは絶妙である。

 学生時代、ビートルズ・ファンの仲間はいた。しかし、ジョージのファンとなるといない。そういう時に、天辰さんの文章は、ここに私を理解してくれる人がいると、心強く思わせたのだ。
 そういう意味では、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの解説文は、さらにもっと心強かった。私が買った彼らのアルバムの最初は、たしか [Greatest Hits]だった 。その解説を書いたのも天辰さん。
 最後のところで、TP&HBというバンドの存在について表現した文章は、何度も何度も読み返した。

 腕を振り上げたり、仰々しく叫んだりするようなことは一切ないけれど、ロックン・ロールが備えているダイナミクスと、と同時にデリケートな側面を見事に照らしだしながら、ロックン・ロールがいつの時代においてもしたたかに生命力を宿した音楽であることを実感させてくれる。ひょっとすると彼ら以上に歴史に名を残すグループは沢山あるけもしれないけれど、そういった栄光や業績と呼ばれる類いを抱え込みすぎることなく、時代が強要する贅肉など一切身に着けずに、ロックン・ロールの核心に触れようとするときにはいつもこのグループのことが想い出されるような、そういう気がする。

 トム・ペティがこだわる「ロックン・ロール」という言い方が繰り返されているのが、まず良い。「ダイナミズムと、デリケートな側面」、これこそTP&HBの魅力を凝縮した言葉だ。そして、バンドとしての潔さを「時代が強要する贅肉など一切身に着けずに、ロックン・ロールの核心に触れようとする」と表現する。
 TP&HBを好きになったばかりのころ、さすがに仲間はいなかった。(音大なので、「知っている」人はいた)そういう時に触れたこの天辰さんのこの解説文によって、私は一人ではない、完全な孤独ではなく、素晴らしき音楽を理解してくれる人は、この世に確実に存在するのだという確信を得たものだ。

 天辰さんの文章ということで、もうひとつ。これはおまけ。
 ロジャー・マッグインの [Back from Rio] は、吉祥寺のディスク・ユニオンにて600円くらいで購入したと思う。その一節。

 こうやって、この1,2年のロジャー・マッギンの動きを眺めていると、この新作『バック・フロム・リオ』は、出てくるべくして出てきたと言った感じのアルバムだ。彼のカムバックを呪うように、トム・ペティが、ザ・ハートブレイカーズの面々を率いて協力

 「祝う」のまちがいだろう。可愛い誤植。

Mike Campbell for "Jumpin' Jack Flash"2017/03/05 19:53

 昨日は、お世話になっている日本のトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ・ファン・コミュニティ,Heatbreakers Japan Party のオフライン・ミーティングだった。年に3回のペース、今回で記念の60回目となった。
 これほど長く、コンスタントに活動を続けている洋楽ファン・コミュニティがあるだろうか。本当に凄い事だと思う。

 TP&HBのファン同士で楽しく交流したり、情報を交換したり、TP&HB以外の音楽でも大いに盛り上がったり。
 知らなかった映像や、音源の情報を得るのも、貴重な体験だ。昨日、そういう新発見で一番良かったのが、これ。
 2013年5月23日に開催された、ザ・ローリング・ストーンズのトリビュート・ライブ,[Stones Fest] での "Jumpin' Jack Flash" にマイク・キャンベルが登場したのだ。ステージ上でも貫禄とオーラが全然違う。



 聞こえるエレキは主にマイクの音。凄まじく格好良い。そもそも、ストーンズの曲ということで、とっくに格好良いのに、ストーンズにも負けない世界最高のロック・バンドのギタリストである。イカしてないはずがない。

 "Jumpin' Jack Flash" の著名なカバーと言えば、アレサ・フランクリンが有名だが、ちょっとソウル風に上手すぎる。ロックの良さの中には、ある種の「拙さ」があると思う。アレサは上手すぎて、私が "Jampin' Jack Flash" に求める方向とはちょっと違う。
 やはり、[Concert for Bangla Desh] でのレオン・ラッセルが最高だろう。

 TP&HBには、1997年フィルモアにおける、"Time is on my side" と "Satisfaction" という伝説のストーン・カバーがある。"Jumpin' Jack Flash" もぜひともTP&HBで披露して欲しいものだ。

Ringo and Benmont2017/02/18 11:46

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのベンモント・テンチは、すっかりリンゴ・ファミリーである。先日も、リンゴのレコーディングに参加したとかで、twitter に写真が挙がっていた。
 Love and peace! 家業さえなければ、すぐにでもオールスター・バンドに入りそう。オールスター・バンドで来日してくれてもいいよ。



 リンゴ、自分のスタジオの壁に、自分の巨大写真を飾っているの?

 リンゴのアルバム・レコーディングに参加するだけではなく、コンサートに参加したこともあるし、お誕生日イベントにもお邪魔。さぁ、ベンモントを探せ!ついでにジム・ケルトナーも探せ!



 ベンモントがリンゴ関係の画像に最初の登場したのは、いつなのだろうか。1992年の "Weight of the World" のMVではないかと思うのだが。最初にこのMVを見た時は、ベンモントが出ているとは知らなかったので、度肝を抜かれた。
 ベンモント、そのヒラヒラな紫ブラウスはどうしたの?家業の時は着ていないと思うのだが。

Unplugged from Daryl's House Club2017/02/04 20:52

 シスター・ヘイゼルのライブ・アルバム [Unplugged from Daryl's house club] が届いたので、さっそく聴いている。ライブの様子が収録されたDVDもセットなので、とてもお得。
 このアルバムが発売されたのは、去年の9月。
 私はヘイゼルのファンのくせに、その新譜情報をキャッチするのが遅い。TP&HBは日本のファンコミュニティに参加しているし、ディランやビートルズ、ストーンズなら、情報は普通に日本語のニュースとして伝わってくる。
 しかしシスター・ヘイゼルとなると、自分で情報をキャッチする努力が必要。私は twitter もfacebook もやらないので、必然的に情報が集まってこない。
 さすがにこれはまずいので、さっきニュースレターの登録をした。

 さて、この [Unplugged from Daryl's house club] だが、その名に出てくる「ダリル」というのは、ダリル・ホールのこと。彼が自宅に作ったクラブで、小規模なライブを開き、それをインターネット番組として配信しているのだ。名だたるアーチストが出演しているが、シスター・ヘイゼルも、その仲間に加わったというわけ。
 タイトルのとおり、コンセプトはアンプラグド。ギターは三人ともアコースティックだ。ケンとライアンは日本のタカミネ、ドリューはギブスン。
 撮影機材にはそれほどお金をかけていないらしい。テレビで再生するなり、「画像粗ッ!」となってしまった。YouTubeで見た方がよほど綺麗。



 もともと、ヘイゼルの曲はアコースティックに作って、エレキで味付けする感じなので、アンプラグドにしたといって、それほどの新鮮味はない。いつもの素敵なロックをきかせてくれている。
 ライアンは少し減量したかな?首回りが、ややすっきり。やばそうなのは、ドリュー。典型的なアメリカの肥満体型。睡眠無呼吸症候群になっていやしないかと、心配になる。
 もともと、容姿で売る気がまったくないから、構わないけど。みんな良い年になっているので、健康に気をつけて欲しい。ジェットはスマートだし、いまやヘイゼルで一番格好良くなっている。

 じつのところ、90年代に猛威をふるった「アンプラグド」というアイディアを、私はあまり買っていない。ロックという単純な作りのポピュラー・ミュージックは、エレクトリック・ギターのサウンドをフルに活用して、威勢良く迫ってくるからこそ、魅力的なのだ。たまに別の側面として、アンプラグドなサウンドを聴かせるのも良いが、コンサートやアルバムのコンセプトがまるごとアンプラグドとなると、ちょっと物足りないし、やや退屈。
 ヘイゼルのライブ・アルバムとしても、同じ感想を持った。そういう観点から言えば、2003年のライブ・アルバム [Live*Live](映像作品としては [A Life in the Day])の方が、ロックバンドらしくて好きだ。
 今回の「アンプラグド」では、アンコールでドリューをピアノを弾きながら一人で "This kind of love" を歌っているけど、ややイマイチ。この曲、前のライブアルバム [20 Lives] ではオーケストラや合唱とコラボしていたが、これもちょっと空振り気味だった。

 やっぱり威勢良く、"Change Your Mind" や、"Mandolin Moon", "Happy" などを演奏している方が良い。もちろん、ヒット曲 "All for You" では大盛り上がり。
 最新アルバムからの "Something to Believe in" では、"Just a kid from Gainesville watching Petty with my lighter in the dark" という歌詞のところでちょっと盛り上がるのが良い。

 去年のアコースティックなシスター・ヘイゼルついでに、こんな動画も。ライブでの、"Listen to Her Heart"。ギターソロでライアンが失敗して、苦笑している。カワイイから許す。

Leave Virginia Alone2017/01/28 22:16

 ロッド・スチュワート1996年の曲に、"Leave Virginia Alone" があり、これはトム・ペティが作ったもの。
 話を聞くところによると、トムさん自身のアルバム [Wildflowers] 用だった楽曲を、録音までしていたが、結局ロッド譲ったのだという。
 アルバムの看板曲にはならないが、素朴で、素敵な曲だ。



 [Wildflowers] と言えば、確か "You Wreck Me" もミック・ジャガーのレコーディングに検討されたという話も聞いている。この時期、トムさんやマイクの曲が各方面に求められていたのだろうか。
 もともとトムさんが書いたとなると、当然トムさんのバージョンも聴いてみたいものだ。

 そういえば、[Wildflowers – All The Rest] の情報は、その後聴かれないのだが、どうなっているのだろうか。"Leave Virginia Alone" も収録されていることを期待しているのだが。
 期待を持ちつつ、[Wildflowers – All The Rest] に収録されている(はず)の、"Somerware Under Heaven"。これがカットされたというのだから、恐ろしい。