背後に迫り来るD.クロスビー2009/05/13 22:01

 6月のジョージ・ベスト,[ Let It Roll ] 発売を控えて、ジョージ音源断ちをしている。その日まで、ジョージの音を(ビートルズ,ウィルベリーズを含めて)聞いてはいけないという、謎の自己鍛練だ。
 しかし、これは意外に辛い。意識すると、無性にジョージが聞きたくなってしまう。
 今回の音源断ちは、ディラン様やTP&HBはOKなので、いよいよ我慢できなくなった時のために、彼らを温存し、今はザ・バースを繰り返し聴いている。
 それで、YouTubeで映像もつまみ食いしているのだが、1990年ロジャー・マッグインとデイヴィッド・クロスビーのライブが目に付いた。このライブはどういう看板だったのだろう…?

 いや、それよりも、なによりも、この映像。名曲、" Mr. Tambourine man " ― 最初から最後までかなり笑いっぱなしになった。



 わー、なんか…デイヴィッド・クロスビーって知ってたけど…凄い厚み!あのお腹の上に斜めになったストラトキャスターが、おもちゃのようだ。
 そういえば、こういうの居るよね、ディズニーランドのウェスタン・ランドに。カントリー・なんとかって…

 そして、おもむろに登場するディラン様。なんだこりゃ、エライ演歌なノリで、出てきただけでムズムズと笑いがこみあげる。しかも、この1990年代初頭、彼のマイ・ブームだったらしき、短い丈のジャケット!
 リハぐらいしたはずだろうに、今さら照れるんだかなんだか知らんが、キョロキョロし、ニコニコ、出だしを躊躇する。
 最初はクロスビーとワン・マイクだったディラン様。そのうちマッグインが侵略してきて、なんだか壮絶なワン・マイクになった!声の張り合いだ!
 しかも、背後のクロスビーが!ジワジワ迫ってくる!ニコニコ迫ってくる!迫ってくるッ!
 背中に感じるものでもあるのか、(おびえながら?)振り返るディラン様!動じないマッグイン!
 結局、クロスビーはマッグインの元居たマイクに移動してしまった。 マッグインの粘り勝ちか…

 演奏が終わると、何が可笑しいんだかクロスビーをボヨンと、どつくディランさま。やり返すクロスビー!
 演奏中、客席でハイテンションで踊りまくっていた女性もあいまって、笑い通しだった。ああ、なんだか幸せな気分。

 それにしても、デイヴィッド・クロスビーの高音は美しい。容姿的からすると、ちょっと意外なエンジェル・ハイトーン。まぁ、昔からあの厚みだったわけじゃないからね。
 彼を見ていたら、故ルチアーノ・パヴァロッティを思い出してしまった…。