Seamus2018/03/10 21:53

 私はプログレッシブ・ロックに興味が無い。当然、ピンク・フロイドの事は、その存在を知識で知っているだけだ。例外は、二曲。
 ひとつは、 "Wish You Were Here"。英会話の講師が、私の音楽的趣味を知った上で、これはきっと好きになると言って勧めた曲だ。確かに好きな曲で、一曲買いした。その英会話の講師は、ノルウェー人でニューヨーク育ち、ケンブリッジ大学卒、母親はピアニストだった。

 もう一曲が、"Seamus"。



 トム・ストッパードの戯曲「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ Rosencrantz & Guildenstern Are Dead」は1990年に映画化され(監督はストッパード自身)、その映画で使われたのが、"Seamus" というわけ。

 この映画、大好きな映画だ。かといって万人に勧められるかというと、これがそうでもない。シェイクスピアの「ハムレット」が分かっていないと、全く理解できない作品で、「ハムレット」を分かっていても、何回か見ないと分からない。
 私はDVDを持っているのだが、かなり古い版で、残念ながら再版されていない。ネットショップで中古を探すと、もの凄い値段になっている。
 ある友人が、この映画を見たがっていたので、DVDを貸したことがある。友人は「ハムレット」も知っているし、英国流のナンセンス・ユーモアも解する人だが、最初に見た時は大混乱しており、やはり複数回見ていた。

 まだ三十歳くらいだった、主演のティム・ロスとゲイリー・オールドマン。この映画がきっかけで親しい友人になったという二人の、怒涛の台詞回しと、すっとぼけた雰囲気が持ち味。
 まずは、「質問ゲーム」。様々な制約のもと、質問し続けた方の勝ち。



 そして、ハムレットの奇行の原因を探るべく、「質問をする」という作戦を立てる二人。オールドマン(役名もあるのだが、どっちがどっちだか分からなくなる)は、映画の最初から最後まで、様々な大発見をするのだが、すべて水泡に帰す。



 "Room at the Top" が演奏されたアカデミー賞で、オールドマンが主演男優賞をとったときいて、この好きな映画のことを、思い出した。

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