You're an Ocean2018/03/06 21:20

 ファストボール Fastball というアメリカのバンドがある。
 1990年代後半にかなりヒットしたバンドで、私も当時好きになった。その後、何年かおきに、「ファストボールって、解散したのかな」などとふと思ってはチェックし、そのたびに「新譜出しているんだ…」と思うバンドだ。
 メンバー三人の顔ぶれは変わらず、これまでに6枚のアルバムを発売。去年も出している。

 ファストボールで好きな曲というのは、色々あるが、"You're an Ocean" は特に好き。冒頭のピアノからして最高だ。メンバーのいずれもピアノの専任ではないが、とても格好良い。
 良い曲だが、ミュージックビデオがダサいというのは、よくあること。どうしても映像が音楽の良さに追いつかないからだろう。



 2017年10月2日、ファストボールの公式ツイッターには、こう投稿された。

Oh my God, Tom Petty is gone. Such an amazing songwriter. I'm totally gutted.

 トム・ペティとファストボールの直接のつながりは知らないが、フォロワーであろうことは音楽を聴けば分かる。TP&HBのファンにも勧められるバンドだ。

Seamus2018/03/10 21:53

 私はプログレッシブ・ロックに興味が無い。当然、ピンク・フロイドの事は、その存在を知識で知っているだけだ。例外は、二曲。
 ひとつは、 "Wish You Were Here"。英会話の講師が、私の音楽的趣味を知った上で、これはきっと好きになると言って勧めた曲だ。確かに好きな曲で、一曲買いした。その英会話の講師は、ノルウェー人でニューヨーク育ち、ケンブリッジ大学卒、母親はピアニストだった。

 もう一曲が、"Seamus"。



 トム・ストッパードの戯曲「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ Rosencrantz & Guildenstern Are Dead」は1990年に映画化され(監督はストッパード自身)、その映画で使われたのが、"Seamus" というわけ。

 この映画、大好きな映画だ。かといって万人に勧められるかというと、これがそうでもない。シェイクスピアの「ハムレット」が分かっていないと、全く理解できない作品で、「ハムレット」を分かっていても、何回か見ないと分からない。
 私はDVDを持っているのだが、かなり古い版で、残念ながら再版されていない。ネットショップで中古を探すと、もの凄い値段になっている。
 ある友人が、この映画を見たがっていたので、DVDを貸したことがある。友人は「ハムレット」も知っているし、英国流のナンセンス・ユーモアも解する人だが、最初に見た時は大混乱しており、やはり複数回見ていた。

 まだ三十歳くらいだった、主演のティム・ロスとゲイリー・オールドマン。この映画がきっかけで親しい友人になったという二人の、怒涛の台詞回しと、すっとぼけた雰囲気が持ち味。
 まずは、「質問ゲーム」。様々な制約のもと、質問し続けた方の勝ち。



 そして、ハムレットの奇行の原因を探るべく、「質問をする」という作戦を立てる二人。オールドマン(役名もあるのだが、どっちがどっちだか分からなくなる)は、映画の最初から最後まで、様々な大発見をするのだが、すべて水泡に帰す。



 "Room at the Top" が演奏されたアカデミー賞で、オールドマンが主演男優賞をとったときいて、この好きな映画のことを、思い出した。

8弦ウクレレがやってきた ヤァ!ヤァ!ヤァ!2018/03/18 19:54

 ディラン様がフジロックにやってくる…?うーん…野外フェスは勘弁してください…

 以前から欲しかった、8弦ウクレレを購入した。
 本来はギターが弾きたいのだが、体格的に無理なので、ウクレレを弾いている。ハワイアンには興味無し。ウクレレでロックを演奏する!
 クラシック出身の私には、楽器をあれこれ持ち替える習慣がない。しかし、ロックファンとしては、12弦…もとい、8弦ウクレレを手に入れなければならない!そう、リッケンバッカー!…じゃ、なくてもいいから複弦楽器をやらねば!

 ウクレレの先生(ギタリスト)は、以前、迂闊に「欲しいウクレレ」を夢で語ったところ、私が次の機会に購入してきて、驚倒したという経験がある。

 「8弦ねぇ~、いま、あーんま今、手にはいんないっすよ~。すげー高いか、安物かしかないし、個体差も大きいし~どうっすかね~(警戒)ebay 見ると…これなんか、イイけど…あ、日本に発送してないわ…う~ん、Kさーん、最近の8弦のウクレレ事情は…はぁ、無い。一度そこらの楽器屋で弾いてみて、考えても良いっすよね…(警戒)でも、もうコリングス持っているから、8弦はそれほどでなくても…やっぱ、欲しいっすか?(笑)」

 欲しいっす。

 さっそく、楽器屋で高い8弦と、安い8弦を弾き比べてみた。
 結論。確かに、安い方は確かに安いだけの弾き心地。あまり心を動かされない。一方、高い方となると、音も良いけど、価格に見合うほどの魅力は感じない。
 決め手がない。こうなったら、偶然の出会いに賭けてみることにする。あまり安過ぎもせず、高過ぎもせず。見た目がそれなりに良さそうな8弦ウクレレを、インターネットで購入。大胆。

 やって来たのが、こちら。Pono, MTDX8 (Tenor 8-strings)



 でかい…話にはきいていたが、でかい。そして重い。特にネックが重い!



 イヤッホーイ!8弦ウクレレだー!3弦と4弦が、オクターヴになっている!
 ウキウキしながら弾いてみる…が、チューニングで一苦労である。当然一弦ずつチューニングする。私はピアノ弾きのため、爪を伸ばしていないので、僅かな隙間を使って一弦弾くのが難しい。しかも隣りに触ってしまわなくても、共鳴したりする。おお…これぞ、まさに複弦楽器!

 届いた翌日がレッスン日だったため、嬉々として持参する…。が、ここで問題。8弦だけを持参するわけには行かない。基本的に、8弦はストローク系専門で、ソロ系の演奏はいつものコリングスが必要となる。
 つまり、ウクレレ2本を担いで出かけるのだ。これがとんでもない事になった。有り体に言えば、こういう感じ。



 ウクレレの行商人…

 8弦とコリングス、2本見て大爆笑する先生。
 8弦を調整して、弾いてみると素晴らしく音量が豊か。これまた大ウケする先生。それにしても、ウクレレ2本というのは大変だ。

 「ダブルネックのウクレレがあれば良いんじゃない…?」

 もはや、本当に何が何だか分からなくなってきた。
 ともあれ、めでたく入手した8弦ウクレレ。これで何を弾くのか?さぁ、これはどうだろう。問題はきっと、あのソロだろう…さて、8弦ウクレレの運命や如何に?

The Waiting2018/03/21 21:29

 8弦ウクレレを手に入れて、何を弾こうかとあれこれ思いをめぐらしていると、当然のようにトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの "The Waiting" が候補にあがった。
 "The Waiting" で検索していると、カバー・バージョンで、ナタリー・インブルーリアがあがってきた。ナタリー・インブルーリア…ちょっと意外。



 原曲のロックな雰囲気皆無の、脱力系。それこそ、ウクレレが使われているような感じがする。
 ちなみに、私にとってナタリー・インブルーリアと言えば、まずこれで全てである。"Torn" (デイヴィッド・アーマンド)



 アカデミー賞授賞式で "Room at the Top" を歌ったエディ・ヴェダーは、ハートブレイカーズのライブにゲスト参加して、"The Waiting" を歌っており、その動画も有名だ。



 やはり、ロックバンドによる演奏は抜群に良い。
 ブリッジのところで、トムさんが歌い出さなきゃいけないのに、彼はどうやらミスったようだ。入り損ねてしまったので、ちょっと抜けた感じのソロギターを弾いて、改めてブリッジを歌い出したと思われる。

 最後に、オリジナルの "The Waiting"。ネット動画が一般的になる前、「動く色つきバーズ」と呼ばれていたような気がする。
 マイクがこのビデオを嫌っていようがどうしようが、名曲に素敵なビデオ。とてもお気に入りだ。何せトム・ペティが少女のように可愛らしい。やはり、いつか8弦ウクレレでこの曲をやろう

Hohner Harmnicas2018/03/24 21:59

 何気なく雑貨屋の棚を見ていたら、4cmほどの小さな黒い箱がたくさん皿に載っていた。でかでかと "HOHNER" と書かれている。パカっと開けると、中には小さなハーモニカが入っていた。
 ホーナーの小型ハーモニカ、Little Lady ― チェーンをつけてネックレスにつけたり、キーホルダーにつけることができるようになっている。以前、これを身に着けていた人がいて、私も欲しくなったのだが、ここで出会ったいうわけ。さっそく購入。

 私は三つのハーモニカを持っている。



 一番大きいのは、ホーナーの Puck。これはTP&HBファンの間で、「プレゼント交換会」なるものが行われたときに、もらったもの。音域は1オクターブ半あるが、ボブ・ディランやジョン・レノンが使うようなものよりは小さいだろう。
 二番目の大きさのものは、ヤマハ。これは浜松の楽器博物館の売店で買った。当時は世界最小のハーモニカだった。Cで1オクターブ出せて、楽器としてもそれなりに立派。装飾も綺麗なので、気に入っている。
 そして、最少が今回入手したホーナーの Little Lady。楽器としては分が悪く、完全にアクセサリー。ケースが良い。

 ハーモニカの中には、おもにブルース・ハープ称される物もある。そのため、よくロッカーもハーモニカのことを「ハープ」と呼ぶことがある。
 「ハーモニカ」が一般的なため、ときどき「ハープ」という言い方が混乱を呼ぶことがある。
 ビートルズが出演したテレビ番組 ― たしか、"Ready Steady Go" だったと思うが ― で、ジョンがインタビューで「どんな楽器を弾きますか?」と聞かれて、「ギターとハープ」と答えたところ、インタビュアーが驚いて、「ハープ?冗談でしょう?」「本当だよ」というやりとりがあった。
 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのドキュメンタリー番組でも、最初のハートブレイカーズセッションに、「トムはハープ」を持ってきたというスタン・リンチのコメントを、そのまま日本語字幕にしていたことがある。これも撥弦楽器のハープと取り違えていたと思われる。

 ハーモニカの演奏といえば、真っ先に思いつくのは、ディランの "Tangled up in Blue"。私が初めて見たディランであり、魅入られてしまったディランだった。

Take Me Home, Country Roads / You Raise Me Up2018/03/28 23:48


 仕事で中国,四川省,成都に来ている。
 パンダ基地にも行ったのだが、自発的ではなく、仕事の一部である。最初の一頭、二頭くらいは、「おお!パンダ!パンダ!パンダ!」と気分が上がるのだが、すぐに、「ああ、パンダね。はいパンダ、パンダ」という反応になってくる。それくらい、パンダてんこ盛り。

 恒例なのだが、夜は大宴会。しかも二日連続。宴会が苦手なので、疲れる。それでも余興として、ティン・ホイッスルをまたもやソロで披露した自分も、なかなかのものだと思う。しかも二曲。"A lark in the clear sky" と、"St. Ann's"

 盛り上がったところで、上海の偉い人が "Take Me Home, Country Roads" をカラオケで熱唱。カラオケでもない。ジョン・デンバーと一緒に歌っているだけだ。
 歌唱の上手い下手はともかく、名曲であることは再認識した。実は往路の飛行機の中で、映画「キングスマン,ゴールデンサークル」を見たのだが、この映画でも重要な曲になっていた。ちなみに、この映画は一作目も含めて、英国カルチャーが満喫できて、ばかばかしく、明るいのでけっこう好き。



 詳細は省くが、"You Raise me up" も聞くことになった。
 この曲はいろいろなバージョンがあるが、たぶんこのバージョンだったと思う。要するに、"Danny Boy"。



 こういう、大仰な編曲も良いのだが、シンプルなバージョンでも聴きたいと思う。むしろ、自分のホイッスルで演奏すれば良いのだろう。