The Devil2013/08/03 21:59

 ディランさまラジオこと、Theme Time Radio Hour。先週のテーマは、"The Devil"。テーマこそ「悪魔」だったが、裏テーマは、ずばり "George Harrison" だったのではないだろうか。

 ロバート・ジョンソンの有名な悪魔との取引のエピソードと曲などが紹介され、やがて登場したのが、The Donays というグループの "Devil in His Heart"。60年代初頭にデトロイトで活躍したグループとのことで、知られているのはこの1曲だけらしい。



 私の認識では、もちろんビートルズのカバー。ジョージがリード・ボーカルを務めている。あちらの習慣で、歌い手によって歌詞に出てくる人の性別は変わる。



 さらに登場したのが、"Between the Devil and the Deep Blue Sea"。カウント・ベイシーのバージョンだったが、最初の録音はキャブ・キャロウェイだそうだ。私にとってはブルース・ブラザーズの映画でお馴染みのキャロウェイ。録音は1931年だというのだから古い。
 ここでは、そのキャロウェイのバージョン。



 そしてこれまた、「ジョージ・ソング」にほかならない。ジョージ最後のアルバム[Brainwashed] に収録されたジョージによるカバーは、気の合う仲間とのリラックスした雰囲気で素敵。
 ウクレレをかき鳴らすジョージを見ていると、ちょっとウルっと来る。



 ディラン様は途中で裏テーマがジョージになりつつあることに気付いたのか、それとの最初から念頭にあったのか。番組の最後には、ジョージの言葉を引用している。

 ジョージ・ハリスンの言葉。『ゴシップ、それは悪魔のラジオだ。』…さぁ、それはどうかわからないけど(I don’t know about that.)。この番組は、来週も絶対に ( sure as Hell ) 聴いて下さいね。

ジョージと同感だけれども、ラジオのパーソナリティであるディランさまとしては、「その通り!」とは言いづらく、お茶目に締めてくれた。ええ、絶対に、sure as Hell 聴きますとも!

 ジョージとは別に、TP&HBがライブでカバーした "Friend of the Devil" の、オリジナル(グレイトフル・デッド)も流れた。…が、ここはやはりTP&HBのカバーで。ベンモントのピアノがこの上なく美しい名演。