転がるリンゴがBBC ― 2012/01/01 21:16
年末に、NHKスペシャルとして、「世界を変えた男 スティーブ・ジョブズ」というドキュメンタリー番組が放映された。一瞬見ようかなと思ったのだが、思い直した。私はマック信者でもなければ、ジョブズのファンでもないし、使っているアップル製品と言ったら、iPodとiTunesだけだ。それほど彼に盛り上がるような理由はない。
ところが、昨日何気なくテレビのスイッチを入れると、この番組の再放送がちょうど終わるところで、そのエンディング・クレジットの部分だった。音楽は、ボブ・ディランの "Like a Rolling Stone"。ああ、なるほど、この曲を使ったのかと思うと、やっぱりチェックした方が良いような気がした。
そこでYouTubeをチェックしてみると、4部分に分けて番組全てがアップされていた。いつ削除されるか分からないので、ここでは紹介しない。
ともあれ、オープニングタイトルと、エンディングに "Like a Rolling Stone" が使われていたのである。オープニングについては、ボブ・ディランの名と曲名も字幕で出ていた。曲の使い方は、最高とは言いがたい。確かに格好良いが、特にエンディングにかぶさったジョブズの残した言葉というのが、やや長すぎてインパクトに欠けている。
とにかく、"Like a Rolling Stone" というロック史上最高の楽曲は、20世紀の余韻が残り、やがて終わろうとしている今、そしてその文明を語るに最高の音楽であることは間違いない。
ところで、米国アップル・コンピューターと言えば、英国アップル・レコードと、1970年代からしばしば訴訟問題を起こしてきた。簡単に言えば先に「アップル」として会社を設立していた英国アップルが、商標権の侵害として米国アップルを訴え、最初は米国アップルが音楽事業には進出しないという事で決着した。しかし、その後米国アップルが音楽事業に大々的に乗り出したのは周知のとおり。
2006年には英国高等法院で公判が行われたが、不調に終わっている。この時の事件として有名なのが、「BBC 人違い事件」、もしくは「ガイ・ゴーマ事件」である。
アップル同士の裁判と、音楽のインターネット配信に関するニュースを放映しようとした大英帝国が誇るあのBBC。ITの専門家ガイ・キューニー氏をスタジオに呼んで話を聞くはずが、なぜか就職面接のためにBBCを訪れていたガイ・ゴーマさん(要するに素人)を、ガイ違いでスタジオに入れてしまった!
なんだか変だなと思いつつ、連れてこられてしまったゴーマさん。事態を把握していないアナウンサー、本物のIT専門家だと思って「今回の件について、どう思いますか?」などと質問を始めるではないか!ガイ・ゴーマさんピンチ!
「ぎょぇぇー!」と顔に書いてあるが、それでもなんとか受け答えする、凄いぞゴーマさん!おかげでインタビュアーも異変に気付かない!「いや、驚きました、本当に、私がここに居るのも驚きですけど。ええ、はい、音楽のインターネット配信はもっと普及すると思います。みんな便利に使っていますし…」
番組は素知らぬ顔で継続。カメラは中継へとチェンジ!その間にゴーマさんは連れ出されてしまったそうな。
あまりにも凄いこの「BBC 人違い事件」。基本的にYouTubeに寛容で、協力さえしているBBCも、この時の動画だけはしばしば削除している。
もちろん英国人達は大喜びでパロディにしまくっている。私が知っている物では、[The IT Crowd] で、ITの専門家であるモスが、新開発したブラジャーを売り込むためにBBCの番組に出ようとして、「イラク問題の専門家」と間違えられ、政治番組に出てしまうと言うもの。
さて、スティーブ・ジョブズとアップル、英国アップル・レコードと言えば、こんな動画もある。…またBBCだ。恐るべし、BBC。
いつの間にか、ジョブズに乗っ取られるビートルズ。いやしかし、最初にタンバリンを叩きながら出てきたのが可愛いじゃないか。リンゴはリンゴだけに食われたと思えば良いのかな?断っておくが、この動画がアップされたのは2010年である。
ところが、昨日何気なくテレビのスイッチを入れると、この番組の再放送がちょうど終わるところで、そのエンディング・クレジットの部分だった。音楽は、ボブ・ディランの "Like a Rolling Stone"。ああ、なるほど、この曲を使ったのかと思うと、やっぱりチェックした方が良いような気がした。
そこでYouTubeをチェックしてみると、4部分に分けて番組全てがアップされていた。いつ削除されるか分からないので、ここでは紹介しない。
ともあれ、オープニングタイトルと、エンディングに "Like a Rolling Stone" が使われていたのである。オープニングについては、ボブ・ディランの名と曲名も字幕で出ていた。曲の使い方は、最高とは言いがたい。確かに格好良いが、特にエンディングにかぶさったジョブズの残した言葉というのが、やや長すぎてインパクトに欠けている。
とにかく、"Like a Rolling Stone" というロック史上最高の楽曲は、20世紀の余韻が残り、やがて終わろうとしている今、そしてその文明を語るに最高の音楽であることは間違いない。
ところで、米国アップル・コンピューターと言えば、英国アップル・レコードと、1970年代からしばしば訴訟問題を起こしてきた。簡単に言えば先に「アップル」として会社を設立していた英国アップルが、商標権の侵害として米国アップルを訴え、最初は米国アップルが音楽事業には進出しないという事で決着した。しかし、その後米国アップルが音楽事業に大々的に乗り出したのは周知のとおり。
2006年には英国高等法院で公判が行われたが、不調に終わっている。この時の事件として有名なのが、「BBC 人違い事件」、もしくは「ガイ・ゴーマ事件」である。
アップル同士の裁判と、音楽のインターネット配信に関するニュースを放映しようとした大英帝国が誇るあのBBC。ITの専門家ガイ・キューニー氏をスタジオに呼んで話を聞くはずが、なぜか就職面接のためにBBCを訪れていたガイ・ゴーマさん(要するに素人)を、ガイ違いでスタジオに入れてしまった!
なんだか変だなと思いつつ、連れてこられてしまったゴーマさん。事態を把握していないアナウンサー、本物のIT専門家だと思って「今回の件について、どう思いますか?」などと質問を始めるではないか!ガイ・ゴーマさんピンチ!
「ぎょぇぇー!」と顔に書いてあるが、それでもなんとか受け答えする、凄いぞゴーマさん!おかげでインタビュアーも異変に気付かない!「いや、驚きました、本当に、私がここに居るのも驚きですけど。ええ、はい、音楽のインターネット配信はもっと普及すると思います。みんな便利に使っていますし…」
番組は素知らぬ顔で継続。カメラは中継へとチェンジ!その間にゴーマさんは連れ出されてしまったそうな。
あまりにも凄いこの「BBC 人違い事件」。基本的にYouTubeに寛容で、協力さえしているBBCも、この時の動画だけはしばしば削除している。
もちろん英国人達は大喜びでパロディにしまくっている。私が知っている物では、[The IT Crowd] で、ITの専門家であるモスが、新開発したブラジャーを売り込むためにBBCの番組に出ようとして、「イラク問題の専門家」と間違えられ、政治番組に出てしまうと言うもの。
さて、スティーブ・ジョブズとアップル、英国アップル・レコードと言えば、こんな動画もある。…またBBCだ。恐るべし、BBC。
いつの間にか、ジョブズに乗っ取られるビートルズ。いやしかし、最初にタンバリンを叩きながら出てきたのが可愛いじゃないか。リンゴはリンゴだけに食われたと思えば良いのかな?断っておくが、この動画がアップされたのは2010年である。
Misery Bear ― 2012/01/03 22:23
年末年始の休暇というのは、やることを片付けると意外と暇になり、面白いテレビもやっていないので、ネット動画にはまりやすい。一昨年はオードリーにはまっていた。
今年はまったのは、これ。Misery Bear ミザリー・ベア。女子向けの可愛いくまちゃん動画と思って侮るなかれ。何が凄いって…まずは、「ミザリー・ベアの休日」から。
お食事中のみなさん、失礼しました。しかし、こいつは実にしょっちゅう、ジャックダニエルやビールを飲んだくれて吐いている。
要するに、何をやっても駄目人間 クマの日常を、無駄に可愛く、異常に高いクォリティで描き出したのが、この「ミザリー・ベア」である。提供しているのは、例によって例の如く英国BBC。
お次は、ミザリー・ベアのデート準備。
うん…まぁ…こうなるとは思ったよ。まぁ、メールをくれただけでも良い方じゃない?
お次は、仕事に行くミザリー・ベア。
そりゃあんた、クビにもなるよ。
こんな調子なので、もちろん彼女も居ないし、もっと悲惨なのは友達もいない。色々悲惨な中、一番ひどかったのは、クリスマス。
クリスマスだってのに救いも何もあったもんじゃない。仕事もだめだし、趣味も特になし、せいぜいゲームか、酒。音楽はどれも優しくて美しくて、しかも切なくて、悲惨さを増強してくれる。
しかし!負けいぬ クマだって、時には幸運を掴むものさ!南アフリカワールドカップ・サッカーの観戦チケットが当たったのだ!意気揚々とパスポートを持って出かけるミザリー・ベア…
そもそも、どうして彼にパスポートを発行したんだよ。
そのほかにも、コミック・リリーフスペシャルでは、あのケイト・モスとの共演が実現!夢のような状況がミザリー・ベアに訪れたと思ったら…とか。やっとできたお友達、スティーヴンとの心温まる交流(?)とか…
「ゾンビ」や、「ターミネーター」のパロディもある。後者の場合、「新しい自分を作り出すマシーン」を買い込んだミザリー・ベアが、不良品だと苦情の手紙を出す先が東京だったりする。いやぁ、なかなか素晴らしい製品だと思いますよ。日本製ですからね。
ミザリー・ベアは現在、スペシャル作品も入れて14作品あり、YouTubeや、こちらのMisery Bear Homeからも鑑賞可能。
最近は、本まで出しているらしい。恐るべし英国ベア!恐るべしBBC!
今年はまったのは、これ。Misery Bear ミザリー・ベア。女子向けの可愛いくまちゃん動画と思って侮るなかれ。何が凄いって…まずは、「ミザリー・ベアの休日」から。
お食事中のみなさん、失礼しました。しかし、こいつは実にしょっちゅう、ジャックダニエルやビールを飲んだくれて吐いている。
要するに、何をやっても駄目
お次は、ミザリー・ベアのデート準備。
うん…まぁ…こうなるとは思ったよ。まぁ、メールをくれただけでも良い方じゃない?
お次は、仕事に行くミザリー・ベア。
そりゃあんた、クビにもなるよ。
こんな調子なので、もちろん彼女も居ないし、もっと悲惨なのは友達もいない。色々悲惨な中、一番ひどかったのは、クリスマス。
クリスマスだってのに救いも何もあったもんじゃない。仕事もだめだし、趣味も特になし、せいぜいゲームか、酒。音楽はどれも優しくて美しくて、しかも切なくて、悲惨さを増強してくれる。
しかし!負け
そもそも、どうして彼にパスポートを発行したんだよ。
そのほかにも、コミック・リリーフスペシャルでは、あのケイト・モスとの共演が実現!夢のような状況がミザリー・ベアに訪れたと思ったら…とか。やっとできたお友達、スティーヴンとの心温まる交流(?)とか…
「ゾンビ」や、「ターミネーター」のパロディもある。後者の場合、「新しい自分を作り出すマシーン」を買い込んだミザリー・ベアが、不良品だと苦情の手紙を出す先が東京だったりする。いやぁ、なかなか素晴らしい製品だと思いますよ。日本製ですからね。
ミザリー・ベアは現在、スペシャル作品も入れて14作品あり、YouTubeや、こちらのMisery Bear Homeからも鑑賞可能。
最近は、本まで出しているらしい。恐るべし英国ベア!恐るべしBBC!
Stradivarius ? ― 2012/01/06 23:59
ヴァイオリンの「名器」と呼ばれるものに関して、面白いニュース記事が話題になった。
一昨年、アメリカはインディアナ州で、18世紀に作られた「名器」と呼ばれるヴァイオリンや、現代の最高級ヴァイオリン、そして現代の安価なヴァイオリンなどを取り混ぜ、さらに楽器が見えないようにして21人のヴァイオリニストに弾いてもらったところ、良い音の楽器と、一番評価されたのは、は現代の安価なヴァイオリンだったというのだ。
ニュース記事はこちら
この記事を読んで、私は内心、大きく頷いてしまった。
ヴァイオリンや、ヴィオラ、チェロには、いわゆる「名器」と呼ばれるものがある。主に17世紀から18世紀頃、イタリアはクレモナを中心に制作された古い楽器で、その最高級品としてストラディバリウス、グァルネリ、アマティなどの作者(もしくは工房)の作品が有名だ。
これらの名器は、楽器としては信じられないほどの値段がつけられ(億単位!)、どの演奏家がどれを持っている、誰がどれを買った、誰がどれを盗まれたとなどと、よく話題になる。
しかし、私はそれらの音の良さが良く分からない。そもそも、私の耳がそれほど良いわけではないが…。ある程度の実力のあるヴァイオリニストが弾く、ある程度の楽器であれば、大して差はないような気がするのだ。
無論、「ある程度」の問題だ。世の中には、信じられないほど安価でどうしようもない楽器も、たくさんある。それらは別として、ストラディバリウスにしても、グァルネリにしても、それらがそのネーム・バリュー故に音も最高だとは、信じていない。
もちろん、長い間大事にされてきた楽器なのだから、腕の良いヴァイオリニストが、大事に扱い、上手に弾いて欲しいとは思うが、かと言って素っ頓狂な値段がついたり、その楽器の名前の方が演奏そのものより有り難がられるのは、理解できない。中には、「ストラデヴィバリウスを聞く」ということがメインの目的になっている演奏会もあるそうで、私はそういう趣向に、お金を払う気にはなれない。
一昨年だったか、ハートブレイカーズのマイク・キャンベルが、「エレキ界のストラデヴィバリウスと呼ばれている」とか言うレス・ポールの何だかを手に入れたとか、そういう話題を聞いたとき、かすかな違和感を覚え得たのは、私の「名器」に対するある意味での偏見のせいだろう。マイク・キャンベルほどのギタリストなら、別にべらぼうな値段の名器でなくても最高の演奏をする。大事なのは楽器ではなく、あくまでも演奏者だ。
とは言え、マイクも、トムさんも、ギターを買うのが大好き。やたらと収集しまくっているようだが、かと言って彼らも「楽器のネーム・バリュー」を前面に押し出しているわけではないのは、当然だ。
さて、ストラディバリウスと言えば。かのシャーロック・ホームズはストラディバリウスを所有している…と自分で言っている。骨董屋で何ギニーだかで手に入れたとか(出典を失念)。
…たぶん、ニセモノだよ、シャーロック。
実のところクラシックに暗い私は、ヴァイオリニストというと、まずヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)しか思い浮かばない。彼もストラディバリウスを使っていた。「ドルフィン」の愛称で知られる、アントニオ・ストラディバリの作品。
では、ハイフェッツの演奏で、チャイコフスキーのヴァイオリン・コンチェルトの第一楽章。これ、映画か何かの一場面なのか?
ハイフェッツの死後、「ドルフィン」がそうしたかと言うと、日本音楽財団が所有し、現在は諏訪内晶子さんに貸与されているそうだ。彼女がストラディバリウスを弾いていることは知っていたが、ハイフェッツの楽器だったことは初めて知った。
では、諏訪内さんの演奏で、シベリウスのヴァイオリン・コンチェルト。
諏訪内晶子さんと言うと、もちろん直接は存じ上げないのだが、彼女の親しい関係者と、私自身、および私のピアノの師匠が知り合いだった時期があった。このため、毎回のレッスンで、お粗末な演奏をする私に、師匠は「諏訪内さんなんてねぇ!!!」…と、彼女の猛烈練習ぶりを引き合いに出して説教するので、迷惑したものだ。あんな、チャイコンで優勝するような天才ヴァイオリニストと比較されてもねぇ…?!
一昨年、アメリカはインディアナ州で、18世紀に作られた「名器」と呼ばれるヴァイオリンや、現代の最高級ヴァイオリン、そして現代の安価なヴァイオリンなどを取り混ぜ、さらに楽器が見えないようにして21人のヴァイオリニストに弾いてもらったところ、良い音の楽器と、一番評価されたのは、は現代の安価なヴァイオリンだったというのだ。
ニュース記事はこちら
この記事を読んで、私は内心、大きく頷いてしまった。
ヴァイオリンや、ヴィオラ、チェロには、いわゆる「名器」と呼ばれるものがある。主に17世紀から18世紀頃、イタリアはクレモナを中心に制作された古い楽器で、その最高級品としてストラディバリウス、グァルネリ、アマティなどの作者(もしくは工房)の作品が有名だ。
これらの名器は、楽器としては信じられないほどの値段がつけられ(億単位!)、どの演奏家がどれを持っている、誰がどれを買った、誰がどれを盗まれたとなどと、よく話題になる。
しかし、私はそれらの音の良さが良く分からない。そもそも、私の耳がそれほど良いわけではないが…。ある程度の実力のあるヴァイオリニストが弾く、ある程度の楽器であれば、大して差はないような気がするのだ。
無論、「ある程度」の問題だ。世の中には、信じられないほど安価でどうしようもない楽器も、たくさんある。それらは別として、ストラディバリウスにしても、グァルネリにしても、それらがそのネーム・バリュー故に音も最高だとは、信じていない。
もちろん、長い間大事にされてきた楽器なのだから、腕の良いヴァイオリニストが、大事に扱い、上手に弾いて欲しいとは思うが、かと言って素っ頓狂な値段がついたり、その楽器の名前の方が演奏そのものより有り難がられるのは、理解できない。中には、「ストラデヴィバリウスを聞く」ということがメインの目的になっている演奏会もあるそうで、私はそういう趣向に、お金を払う気にはなれない。
一昨年だったか、ハートブレイカーズのマイク・キャンベルが、「エレキ界のストラデヴィバリウスと呼ばれている」とか言うレス・ポールの何だかを手に入れたとか、そういう話題を聞いたとき、かすかな違和感を覚え得たのは、私の「名器」に対するある意味での偏見のせいだろう。マイク・キャンベルほどのギタリストなら、別にべらぼうな値段の名器でなくても最高の演奏をする。大事なのは楽器ではなく、あくまでも演奏者だ。
とは言え、マイクも、トムさんも、ギターを買うのが大好き。やたらと収集しまくっているようだが、かと言って彼らも「楽器のネーム・バリュー」を前面に押し出しているわけではないのは、当然だ。
さて、ストラディバリウスと言えば。かのシャーロック・ホームズはストラディバリウスを所有している…と自分で言っている。骨董屋で何ギニーだかで手に入れたとか(出典を失念)。
…たぶん、ニセモノだよ、シャーロック。
実のところクラシックに暗い私は、ヴァイオリニストというと、まずヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)しか思い浮かばない。彼もストラディバリウスを使っていた。「ドルフィン」の愛称で知られる、アントニオ・ストラディバリの作品。
では、ハイフェッツの演奏で、チャイコフスキーのヴァイオリン・コンチェルトの第一楽章。これ、映画か何かの一場面なのか?
ハイフェッツの死後、「ドルフィン」がそうしたかと言うと、日本音楽財団が所有し、現在は諏訪内晶子さんに貸与されているそうだ。彼女がストラディバリウスを弾いていることは知っていたが、ハイフェッツの楽器だったことは初めて知った。
では、諏訪内さんの演奏で、シベリウスのヴァイオリン・コンチェルト。
諏訪内晶子さんと言うと、もちろん直接は存じ上げないのだが、彼女の親しい関係者と、私自身、および私のピアノの師匠が知り合いだった時期があった。このため、毎回のレッスンで、お粗末な演奏をする私に、師匠は「諏訪内さんなんてねぇ!!!」…と、彼女の猛烈練習ぶりを引き合いに出して説教するので、迷惑したものだ。あんな、チャイコンで優勝するような天才ヴァイオリニストと比較されてもねぇ…?!
Small Faces / Faces ― 2012/01/09 22:04
来る4月14日、今年もロックの殿堂入りセレモニーが行われる。
今回の殿堂入りメンバーの中で私が注目するのは、なんと言ってもスモール・フェイセズ / フェイセズだ。
そもそも、フェイセズが殿堂入りしていなかったことに、びっくりしてしまった。私の中では、ストーンズやザ・バンドのような超トップクラスのロックバンドなだけに、今まで入っていなかったのが不思議。何か事情でもあるのだろうか。ロッドなど、とっくに入っているのに(プレゼンターのジェフ・ベックの爆笑トークはこちら参照)。
とにかく、ロックの殿堂入りセレモニーとなると、ジャムが注目。ロッドも加わってくれると嬉しいのだが…つい最近のライブで、ロニーと "Stay with Me" を歌っているロッドにはちょっとショックを受けた。歌声ではなく、彼が歌詞を完全に忘れてしまっていることに愕然としてしまったのだ。春までには調子を戻してくれていることを祈る。
ここでは、1972年のライブで、"Stay with Me"。やっぱり若いロッドは格好良い。
マイクスタンドさばきも絶好調で、ロニー・レーンが危うくよけている。ロニー・ウッドも若い!まだ25歳か…。
この曲はパフォーマンスもさることながら、曲そのものの構造が抜群に良い。まずアップテンポで威勢良く始まり、そこから "Slow down!" …してドッスンバッタンと決めてくれる。ロッドのパワフルなヴォーカルをひとしきり味わって、長いコーダで再びテンポアップし、それぞれの楽器のソロを見せる。スタジオ録音も極上の一曲だ。殿堂入りのジャムでも、この曲を演奏してくれるだろうか。
動画を見ていて、面白いものをみつけたのが、これ。キース・リチャーズとフェイセズのコラボレーション。
当たり前のことを繰り返して恐縮だが…キースも…若い…。悲しくなるくらい若いっ!この映像は1974年なので、ロニー・レーンは脱退し、ベースは山内テツ(彼も殿堂のイベントに来てくれるのかな?)。
この映像など見ていると、ますます、どうして今までフェイセズが殿堂入りしていなかったのかが不思議でしかたない。
今回の殿堂入りメンバーの中で私が注目するのは、なんと言ってもスモール・フェイセズ / フェイセズだ。
そもそも、フェイセズが殿堂入りしていなかったことに、びっくりしてしまった。私の中では、ストーンズやザ・バンドのような超トップクラスのロックバンドなだけに、今まで入っていなかったのが不思議。何か事情でもあるのだろうか。ロッドなど、とっくに入っているのに(プレゼンターのジェフ・ベックの爆笑トークはこちら参照)。
とにかく、ロックの殿堂入りセレモニーとなると、ジャムが注目。ロッドも加わってくれると嬉しいのだが…つい最近のライブで、ロニーと "Stay with Me" を歌っているロッドにはちょっとショックを受けた。歌声ではなく、彼が歌詞を完全に忘れてしまっていることに愕然としてしまったのだ。春までには調子を戻してくれていることを祈る。
ここでは、1972年のライブで、"Stay with Me"。やっぱり若いロッドは格好良い。
マイクスタンドさばきも絶好調で、ロニー・レーンが危うくよけている。ロニー・ウッドも若い!まだ25歳か…。
この曲はパフォーマンスもさることながら、曲そのものの構造が抜群に良い。まずアップテンポで威勢良く始まり、そこから "Slow down!" …してドッスンバッタンと決めてくれる。ロッドのパワフルなヴォーカルをひとしきり味わって、長いコーダで再びテンポアップし、それぞれの楽器のソロを見せる。スタジオ録音も極上の一曲だ。殿堂入りのジャムでも、この曲を演奏してくれるだろうか。
動画を見ていて、面白いものをみつけたのが、これ。キース・リチャーズとフェイセズのコラボレーション。
当たり前のことを繰り返して恐縮だが…キースも…若い…。悲しくなるくらい若いっ!この映像は1974年なので、ロニー・レーンは脱退し、ベースは山内テツ(彼も殿堂のイベントに来てくれるのかな?)。
この映像など見ていると、ますます、どうして今までフェイセズが殿堂入りしていなかったのかが不思議でしかたない。
McGuinn & Bach ― 2012/01/14 23:08
私はロックが好きな割に、その好きな60年代黄金期伝説のロックスターの実物はそれほど多く目にしていない。特にジョージに関しては、好き具合に反して、彼が活発なライブ活動もしておらず、早く亡くなったこともあって、実物を見る機会に恵まれなかったのは返す返すも残念だ。
そういう意味では、2007年に来日したロジャー・マッグインを見ることが出来たのは幸運だった。この時、彼はバンドを引き連れていたのではなく、単身、しかもアコースティック・ギターを持っていたのだが(そういう企画だったので)、それでも全身これロックンローラーという圧倒的な存在感と、演奏の上手さに感動したものだ。
その時の様子によく似ている動画がある。どうやら、ラジオの収録風景らしい。
ディランのカバーをするにあたり、ディランが絶賛していたというコメントを聞いて、「それ、ボブが言ったの?」と笑うロジャー。
そして、"Mr. Tambourine Man" について、最初のカバーバージョンを披露。これはこれで格好良いと思うのだが、「当時バンドにいたデイヴィッド・クロスビーが、『それ、好きじゃない』って。」
そして、ロジャーが耳にしたバッハの曲を参考にして、あの、"Mr. Tambourine Man" が誕生したという。バッハ云々の下りは、私が見に行った時も同じ話をしていた。
ここで登場したバッハの曲というのは、教会カンタータ "Herz und Mund und Tat und Leben"(BWV147)「心と口と行いと生活で」の内、第6曲コラール(合唱) "Wohl mir, daß ich Jesum habe"「イエスこそわが喜び」のことだ。
教会カンタータとは、主にプロテスタントの礼拝用に作られた器楽と声楽から成るカンタータ(ようするに合唱・独唱曲)のこと。プロテスタントなので、歌詞はラテン語にこだわらず、この曲の場合はドイツ語になっている。
「イエスこそわが喜び」は、むしろ「主よ、人の望みの喜びよ」の名の方が有名だ。これは、英語のタイトル"Jesus, Joy of Man's Desiring" で広まったせいらしい。
ここでは、原語のドイツ語の演奏でどうぞ。
古い形式のオーボエがとても印象的。
このバッハ曲を聴けば、大抵の人が美しいと感じるし、素晴らしい曲だと認識するのだが、それがボブ・ディランとつながり、ザ・バーズによってロック史上最高の曲の一つになるのだから、"B"でつながった彼らの運命に感謝したい。…ロジャーがリッケンバッカーを使うきっかけを作ったバンドも、"B" だったな…
そういう意味では、2007年に来日したロジャー・マッグインを見ることが出来たのは幸運だった。この時、彼はバンドを引き連れていたのではなく、単身、しかもアコースティック・ギターを持っていたのだが(そういう企画だったので)、それでも全身これロックンローラーという圧倒的な存在感と、演奏の上手さに感動したものだ。
その時の様子によく似ている動画がある。どうやら、ラジオの収録風景らしい。
ディランのカバーをするにあたり、ディランが絶賛していたというコメントを聞いて、「それ、ボブが言ったの?」と笑うロジャー。
そして、"Mr. Tambourine Man" について、最初のカバーバージョンを披露。これはこれで格好良いと思うのだが、「当時バンドにいたデイヴィッド・クロスビーが、『それ、好きじゃない』って。」
そして、ロジャーが耳にしたバッハの曲を参考にして、あの、"Mr. Tambourine Man" が誕生したという。バッハ云々の下りは、私が見に行った時も同じ話をしていた。
ここで登場したバッハの曲というのは、教会カンタータ "Herz und Mund und Tat und Leben"(BWV147)「心と口と行いと生活で」の内、第6曲コラール(合唱) "Wohl mir, daß ich Jesum habe"「イエスこそわが喜び」のことだ。
教会カンタータとは、主にプロテスタントの礼拝用に作られた器楽と声楽から成るカンタータ(ようするに合唱・独唱曲)のこと。プロテスタントなので、歌詞はラテン語にこだわらず、この曲の場合はドイツ語になっている。
「イエスこそわが喜び」は、むしろ「主よ、人の望みの喜びよ」の名の方が有名だ。これは、英語のタイトル"Jesus, Joy of Man's Desiring" で広まったせいらしい。
ここでは、原語のドイツ語の演奏でどうぞ。
古い形式のオーボエがとても印象的。
このバッハ曲を聴けば、大抵の人が美しいと感じるし、素晴らしい曲だと認識するのだが、それがボブ・ディランとつながり、ザ・バーズによってロック史上最高の曲の一つになるのだから、"B"でつながった彼らの運命に感謝したい。…ロジャーがリッケンバッカーを使うきっかけを作ったバンドも、"B" だったな…
RAH / CRT ― 2012/01/20 23:22
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズは、満を持して(?)ロンドンでの公演を発表。まずは6月20日にロイヤル・アルバート・ホールだったのだが、すぐに追加公演(18日)も決まった。
今週、すでに先行発売、そして今日一般発売となった。時差の関係で、どうしても日本からは夕方6時からしか買えない。平日の午後6時にチケットを取るというのはどだい無理というもの。
まぁ、意外と後でノコノコと一般発売で買ってみて、良い席が取れたりするもんだよね…と、仕事が終わってからTicketmasterにアクセスしたところ…どうやら瞬時に完売していたらしい!恐るべし、ハートブレイカーズ!いや、知っていたけどそれにしても! ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールで、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズという、何重にも贅沢なシチュエーションとなれば、当然なのか。確かに、RAHはあまり大きくもないし。それにしても恐れ入った。
さて、18日水曜日は、毎年1月恒例,レココレプレゼンツ、CRTジョージ・ハリスン祭りで、いつものとおり参加してきた。
今年は、映画のこともあって、話題が豊富。以前は司会の萩原健太さんに振られてコメントするという立場だった本秀康さんが、自らマイクを握りしめ、「さぁ、何から話しましょうかね…」と、仕切りモードだったことにも、この盛り上がりが実感できる。
7回もスクリーンで見た私からすると、おおむね皆さんの評価が良かったことには安心した。そして、誰もが百点満点をつけたわけではないところも良い。そう、ジョージを描くドキュメンタリーは、何も今回のLITMWだけに限定する必要は全くないのだ。
私がプロデューサーだったら、監督を複数用いてでも、ワーナー・ダークホース期や、ウィルベリーズだけでもそれぞれ映画にしたいし、時期にこだわらず、たとえばジョージとボブ・ディランの物語でもいい。そういう意味では、ジョージとクラプトンでだって、映画が作れる。
ジョージはまだまだ奥が深いし、語りきれない様々な面がある。私たちには幅の広い楽しみが残されているのだ。
DVD, BRとなると、豪華な特典映像が話題に。特に、74年北米ツアーの時、インドセクションと一緒に演奏した、"Dispute and Violence" の格好良さは、とびきりだった。
本さんも、萩原さんも、「これは格好よすぎた!」と言っていたが、同感。ビートルズの曲を聴きに来た人(下手すると "She loves you" とか期待した人)には、あまりにも格好良すぎて、ハードルが逆に高い。
この格好良さはポップス、ロックの枠を完全に飛び越えてしまっていて、超一流器楽としか言いようがない。一つか二つの段階を飛び越えたところに軽々と価値を見いだし、素直に受け入れてしまうジョージの才能が、こういう音楽をつくり、そして酷評も受けたりするのだろう。
話題を出した手前、一応繰り返すが、本さんが「ジョージの生前に、ジョージのソロ曲をカバーしたケースを知っていますか?」というので、マッドクラッチが "Isn't it a pity" をカバーしている件を持ち出した。
再結成したマッドクラッチではなく、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ結成前のオリジナル・マッドクラッチが、まだフロリダに居た頃に演奏している。どうも記憶やあやふやで、1971年だったか、1973年だったか。大学のキャンパス・ライブだったかな?何せ私も人に聞かせてもらっただけなので。それでも強烈な印象だった。
[All things mast pass] 発表から間もない時期に、"My sweet Lord" でも、"What is life" でもなく、"Isn't it a Pity" をカバーしている、20代そこそこのトムさんとマイク(ベンモントは居たのだろうか?)。曲目と取り合わせを思うだけでも、ロマンチックにさえ感じられる。
いいかげん、このブートは手に入れたいと思っている。
ところで、トムさんやマイクは、豪華3枚組[ATMS] を、どういう風に持っていたのだろうか。
根性でお金をひねり出し、それぞれ持っていた。
何人かでお金を出し合って共有した。
ベンモント(お坊ちゃまくん)に買わせた。
さて、いかに?
今週、すでに先行発売、そして今日一般発売となった。時差の関係で、どうしても日本からは夕方6時からしか買えない。平日の午後6時にチケットを取るというのはどだい無理というもの。
まぁ、意外と後でノコノコと一般発売で買ってみて、良い席が取れたりするもんだよね…と、仕事が終わってからTicketmasterにアクセスしたところ…どうやら瞬時に完売していたらしい!恐るべし、ハートブレイカーズ!いや、知っていたけどそれにしても! ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールで、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズという、何重にも贅沢なシチュエーションとなれば、当然なのか。確かに、RAHはあまり大きくもないし。それにしても恐れ入った。
さて、18日水曜日は、毎年1月恒例,レココレプレゼンツ、CRTジョージ・ハリスン祭りで、いつものとおり参加してきた。
今年は、映画のこともあって、話題が豊富。以前は司会の萩原健太さんに振られてコメントするという立場だった本秀康さんが、自らマイクを握りしめ、「さぁ、何から話しましょうかね…」と、仕切りモードだったことにも、この盛り上がりが実感できる。
7回もスクリーンで見た私からすると、おおむね皆さんの評価が良かったことには安心した。そして、誰もが百点満点をつけたわけではないところも良い。そう、ジョージを描くドキュメンタリーは、何も今回のLITMWだけに限定する必要は全くないのだ。
私がプロデューサーだったら、監督を複数用いてでも、ワーナー・ダークホース期や、ウィルベリーズだけでもそれぞれ映画にしたいし、時期にこだわらず、たとえばジョージとボブ・ディランの物語でもいい。そういう意味では、ジョージとクラプトンでだって、映画が作れる。
ジョージはまだまだ奥が深いし、語りきれない様々な面がある。私たちには幅の広い楽しみが残されているのだ。
DVD, BRとなると、豪華な特典映像が話題に。特に、74年北米ツアーの時、インドセクションと一緒に演奏した、"Dispute and Violence" の格好良さは、とびきりだった。
本さんも、萩原さんも、「これは格好よすぎた!」と言っていたが、同感。ビートルズの曲を聴きに来た人(下手すると "She loves you" とか期待した人)には、あまりにも格好良すぎて、ハードルが逆に高い。
この格好良さはポップス、ロックの枠を完全に飛び越えてしまっていて、超一流器楽としか言いようがない。一つか二つの段階を飛び越えたところに軽々と価値を見いだし、素直に受け入れてしまうジョージの才能が、こういう音楽をつくり、そして酷評も受けたりするのだろう。
話題を出した手前、一応繰り返すが、本さんが「ジョージの生前に、ジョージのソロ曲をカバーしたケースを知っていますか?」というので、マッドクラッチが "Isn't it a pity" をカバーしている件を持ち出した。
再結成したマッドクラッチではなく、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ結成前のオリジナル・マッドクラッチが、まだフロリダに居た頃に演奏している。どうも記憶やあやふやで、1971年だったか、1973年だったか。大学のキャンパス・ライブだったかな?何せ私も人に聞かせてもらっただけなので。それでも強烈な印象だった。
[All things mast pass] 発表から間もない時期に、"My sweet Lord" でも、"What is life" でもなく、"Isn't it a Pity" をカバーしている、20代そこそこのトムさんとマイク(ベンモントは居たのだろうか?)。曲目と取り合わせを思うだけでも、ロマンチックにさえ感じられる。
いいかげん、このブートは手に入れたいと思っている。
ところで、トムさんやマイクは、豪華3枚組[ATMS] を、どういう風に持っていたのだろうか。
根性でお金をひねり出し、それぞれ持っていた。
何人かでお金を出し合って共有した。
ベンモント(お坊ちゃまくん)に買わせた。
さて、いかに?
Spamalot...? ― 2012/01/23 22:16
TP&HBの北米ツアーの、スペシャル・ゲストはレジーナ・スペクターとのこと。これってやっぱりオープニング・アクトなのだろうか。
いや、そんな事より気になるのは、どこの公演でジェフ・リンが出てくるのか。大博打である。
出てくることを前提にしているが…出てこないかも知れない。彼女のアルバムを丸ごとプロデュースしたわけでもないし…いや、しかし。TP&HBに、レジーナ・スペクターときて、期待しない方が間違っているような気もする。
先日人に、赤坂のアクトシアターで上演している「モンティ・パイソンのスパマロット」は見に行かないのかと訊かれた。そういえば、私はパイソンのファンなのだから、見に行ってもおかしくは無いのかも知れない…が、どうも見に行く気は起きず、上演終了。
終わってから見るのもどうかと思うが、アクトシアターの案内ページを見てみたら、なんだか見るも無惨なことになっていた。
まず、名前が違う。ジョンは「グリーズ」だし、マイケルは「ベイリン」。何だか悪い人みたいだ。極めつけは、「聖杯」が「聖胚」になっている。なんだ、その生物学的な言葉は。
…いや、待てよ?モノはパイソンだけに、わざとなのか?わざとにしては地味すぎる。やるならもっとガツンと喰らわせるべきではないのか?
エリックの宣伝コメントも、狙いがよく分からない。
ええと…この字幕、わざとだよね?!「日本の色んなモノ大好きです!クリケットとか、ビールとか、フィッシュ&チップスとか…」と言っているエリックを無視している字幕なのだが、これまた高度なギャグなのだろうか。高度なギャグなら、もっとイカした字幕をつけるべきだし…そもそもエリックが言っていることもアレだし…「日本の女の子も、それからお子様も…(強制終了)
なんだか消化不良だ。消化不良なので、本家を見る。
映画「ホーリー・グレイル」から、「円卓の騎士」。さぁ、騎士たちよ!あれこそ、キャメロットだ!(作り物だけど)いざ、キャメロットへ!
やっぱよそう。バカがうつる。
と、思ったら本当にうつっていた。レゴに。
途中で一瞬、「死んだオウム」が出てきたような気がするのは、幻覚です。デデデデデジャヴーかも知れません!
TP&HBの北米ツアーのスペシャルゲストは…デデデデデジャヴー!
TP&HBの北米ツアーの………
いや、そんな事より気になるのは、どこの公演でジェフ・リンが出てくるのか。大博打である。
出てくることを前提にしているが…出てこないかも知れない。彼女のアルバムを丸ごとプロデュースしたわけでもないし…いや、しかし。TP&HBに、レジーナ・スペクターときて、期待しない方が間違っているような気もする。
先日人に、赤坂のアクトシアターで上演している「モンティ・パイソンのスパマロット」は見に行かないのかと訊かれた。そういえば、私はパイソンのファンなのだから、見に行ってもおかしくは無いのかも知れない…が、どうも見に行く気は起きず、上演終了。
終わってから見るのもどうかと思うが、アクトシアターの案内ページを見てみたら、なんだか見るも無惨なことになっていた。
まず、名前が違う。ジョンは「グリーズ」だし、マイケルは「ベイリン」。何だか悪い人みたいだ。極めつけは、「聖杯」が「聖胚」になっている。なんだ、その生物学的な言葉は。
…いや、待てよ?モノはパイソンだけに、わざとなのか?わざとにしては地味すぎる。やるならもっとガツンと喰らわせるべきではないのか?
エリックの宣伝コメントも、狙いがよく分からない。
ええと…この字幕、わざとだよね?!「日本の色んなモノ大好きです!クリケットとか、ビールとか、フィッシュ&チップスとか…」と言っているエリックを無視している字幕なのだが、これまた高度なギャグなのだろうか。高度なギャグなら、もっとイカした字幕をつけるべきだし…そもそもエリックが言っていることもアレだし…「日本の女の子も、それからお子様も…(強制終了)
なんだか消化不良だ。消化不良なので、本家を見る。
映画「ホーリー・グレイル」から、「円卓の騎士」。さぁ、騎士たちよ!あれこそ、キャメロットだ!(作り物だけど)いざ、キャメロットへ!
やっぱよそう。バカがうつる。
と、思ったら本当にうつっていた。レゴに。
途中で一瞬、「死んだオウム」が出てきたような気がするのは、幻覚です。デデデデデジャヴーかも知れません!
TP&HBの北米ツアーのスペシャルゲストは…デデデデデジャヴー!
TP&HBの北米ツアーの………
モノカシー / ベン・ハー ― 2012/01/25 22:01
南北戦争の記事を書くのは非常に久しぶりなので(最後に「ピーターズバーグ包囲」を書いたのが、去年の10月31日。ぜーんぶジョージのせい♪)、なぜこの音楽雑記ブログにこんな話題を連載しているのか、再確認したほうがよさそうだ。
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのキーボードプレイヤー,ベンモント・テンチはフロリダ州ゲインズビルの名士の家の出身、いわゆるお坊ちゃま。彼の曽祖父ジョン・ウォルター・テンチはジョージア州ニューンナン出身。二十歳そこそこで、二人の弟とともに南部連合軍ジョージア州騎兵第一連隊として南北戦争開戦時から終戦まで、転戦を重ね、最終階級は少佐だった。その肖像画はテンチ家のリビングルームに飾ってあり、マッドクラッチがデモ録音をしたときの写真にも、その姿はとらえられている。
ベンモントのひいおじいさんの足跡をたどってみようかと思うついでに、南北戦争のことなど勉強してみたくなり、そもそもロックが好きなのにその母国の歴史を分かっていないのは問題がある…ということで、南北戦争を追う記事を細々と書き続けているというわけ。
1864年6月、東部戦線ではロバート・E・リー率いる南部連合ヴァージニア軍は、首都リッチモンドの手前を守るピーターズバーグで、ユリシーズ・グラント率いる北部連合ポトマック軍の包囲によって動きを封じられていた。
兵力・物資ともに圧倒的優位にある北軍に包囲され、長期戦に持ち込まれては、南軍に勝ち目は無い(欧州各国による調停のチャンスはとっくに消えていた)。そこで、リーは逆に北部連邦の首都ワシントンD.C.を急襲することによってグラントの包囲を緩めさせようと試みた。
無論、南軍は兵力が足りない。その少ない兵力からジュバル・アーリー中将に9000の兵力を与え、西回りでヴァージニア州とウェスト・ヴァージニア州境を走るシェナンドー渓谷沿いに北上し、あわよくばワシントンを突く。兵力と現状の厳しさに対して、かなり大胆な作戦だった。
アーリーの軍勢は、もちろん東からワシントンに向かうほうが近道だったが、そちらはグラントに包囲されているのだ。一方で、さらにシェナンドー渓谷沿いの穀倉地帯を押さえることは、兵糧作戦面でも重要だという利点もあった。
アーリーのバレー方面作戦(シェナンドー「渓谷」沿いなので、このように呼ばれる)は、当初順調に推移し、ポトマック川を渡ってメリーランド州に入った頃には、増援部隊も加わって15000になっていた。7月9日、アーリーはルー・ウォレス少将率いる北軍7000と戦闘を行った。場所は、ワシントンの北西約60km, フレデリックの町のほどちかく、モノカシー。
ウォレスの北軍は、構成兵士からして精鋭とは言いがたく ― 要するに、急ごしらえの寄せ集めだった。さらにアーリーの狙いがワシントンなのか、ボルチモアなのかが判別できないとあって、かなり不利だった。一方、アーリーは兵糧を確保しながらの進撃で、勢いがある。戦闘は南軍の勝利に終わった。
しかし、ウォレス率いる北軍は、アーリーの進撃を丸一日止めたことになる。この一日でもって、グラントはワシントンの守備を固めることができた。この小さな戦闘の一日が、ワシントンを守ったと言えるかもしれない。
このモノカシーの戦いで敗軍の将となったルー・ウォレスについて。
彼は西部戦線シャイロー(1862年4月)における北軍苦戦の責任を負うべき人として認識されているところがあり、1864年当時もあまり北軍内で優遇されてはいなかった。モノカシーの戦いに臨むのも、ほかに手の空いた人が居なかったというのが実情らしい。シャイローに関してはウォレスにも言い分があるのだが…
ウォレスは軍人としてよりも、むしろ小説家としての方が圧倒的に有名だ。何度も映像化されたベストセラー小説「ベン・ハー:キリストの物語」の作者なのだ。戦後、政治の世界に身を置き、州知事や大使を歴任したが、その中で「ベン・ハー」を出版し、作者として後世に名を残すことになる。軍役における彼の鬱憤が、この作品に反映されているという見方もあるそうだ。
1870年代末にニューメキシコで起こった、「リンカーン郡戦争」(戦争といっても、武装した一般市民(カウボーイや、アウトローたちを含む)の勢力抗争)の事後処理にもウォレスは携わっている。その経過で、有名なビリー・ザ・キッドに恩赦を与え、証言を得ようとしたが(つまり取引)結局、ビリー・ザ・キッドはアウトローのままだったため、恩赦は取り下げている。
やはり、ウォレスは軍人よりも、政治家よりも、小説家として大成したと言ってよさそうだ。
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのキーボードプレイヤー,ベンモント・テンチはフロリダ州ゲインズビルの名士の家の出身、いわゆるお坊ちゃま。彼の曽祖父ジョン・ウォルター・テンチはジョージア州ニューンナン出身。二十歳そこそこで、二人の弟とともに南部連合軍ジョージア州騎兵第一連隊として南北戦争開戦時から終戦まで、転戦を重ね、最終階級は少佐だった。その肖像画はテンチ家のリビングルームに飾ってあり、マッドクラッチがデモ録音をしたときの写真にも、その姿はとらえられている。
ベンモントのひいおじいさんの足跡をたどってみようかと思うついでに、南北戦争のことなど勉強してみたくなり、そもそもロックが好きなのにその母国の歴史を分かっていないのは問題がある…ということで、南北戦争を追う記事を細々と書き続けているというわけ。
1864年6月、東部戦線ではロバート・E・リー率いる南部連合ヴァージニア軍は、首都リッチモンドの手前を守るピーターズバーグで、ユリシーズ・グラント率いる北部連合ポトマック軍の包囲によって動きを封じられていた。
兵力・物資ともに圧倒的優位にある北軍に包囲され、長期戦に持ち込まれては、南軍に勝ち目は無い(欧州各国による調停のチャンスはとっくに消えていた)。そこで、リーは逆に北部連邦の首都ワシントンD.C.を急襲することによってグラントの包囲を緩めさせようと試みた。
無論、南軍は兵力が足りない。その少ない兵力からジュバル・アーリー中将に9000の兵力を与え、西回りでヴァージニア州とウェスト・ヴァージニア州境を走るシェナンドー渓谷沿いに北上し、あわよくばワシントンを突く。兵力と現状の厳しさに対して、かなり大胆な作戦だった。
アーリーの軍勢は、もちろん東からワシントンに向かうほうが近道だったが、そちらはグラントに包囲されているのだ。一方で、さらにシェナンドー渓谷沿いの穀倉地帯を押さえることは、兵糧作戦面でも重要だという利点もあった。
アーリーのバレー方面作戦(シェナンドー「渓谷」沿いなので、このように呼ばれる)は、当初順調に推移し、ポトマック川を渡ってメリーランド州に入った頃には、増援部隊も加わって15000になっていた。7月9日、アーリーはルー・ウォレス少将率いる北軍7000と戦闘を行った。場所は、ワシントンの北西約60km, フレデリックの町のほどちかく、モノカシー。
ウォレスの北軍は、構成兵士からして精鋭とは言いがたく ― 要するに、急ごしらえの寄せ集めだった。さらにアーリーの狙いがワシントンなのか、ボルチモアなのかが判別できないとあって、かなり不利だった。一方、アーリーは兵糧を確保しながらの進撃で、勢いがある。戦闘は南軍の勝利に終わった。
しかし、ウォレス率いる北軍は、アーリーの進撃を丸一日止めたことになる。この一日でもって、グラントはワシントンの守備を固めることができた。この小さな戦闘の一日が、ワシントンを守ったと言えるかもしれない。
このモノカシーの戦いで敗軍の将となったルー・ウォレスについて。
彼は西部戦線シャイロー(1862年4月)における北軍苦戦の責任を負うべき人として認識されているところがあり、1864年当時もあまり北軍内で優遇されてはいなかった。モノカシーの戦いに臨むのも、ほかに手の空いた人が居なかったというのが実情らしい。シャイローに関してはウォレスにも言い分があるのだが…
ウォレスは軍人としてよりも、むしろ小説家としての方が圧倒的に有名だ。何度も映像化されたベストセラー小説「ベン・ハー:キリストの物語」の作者なのだ。戦後、政治の世界に身を置き、州知事や大使を歴任したが、その中で「ベン・ハー」を出版し、作者として後世に名を残すことになる。軍役における彼の鬱憤が、この作品に反映されているという見方もあるそうだ。
1870年代末にニューメキシコで起こった、「リンカーン郡戦争」(戦争といっても、武装した一般市民(カウボーイや、アウトローたちを含む)の勢力抗争)の事後処理にもウォレスは携わっている。その経過で、有名なビリー・ザ・キッドに恩赦を与え、証言を得ようとしたが(つまり取引)結局、ビリー・ザ・キッドはアウトローのままだったため、恩赦は取り下げている。
やはり、ウォレスは軍人よりも、政治家よりも、小説家として大成したと言ってよさそうだ。
伶楽舎 芝祐靖作品演奏会 その2 / 王昭君 ― 2012/01/28 10:54
1月26日、新宿区の四谷区民ホールで開かれた、伶楽舎の雅楽コンサート「芝祐靖作品演奏会 その2」。その1は一昨年の5月に開催されている。
今回のコンサートで驚いたのは、客の入りがいつもよりやや多めだったこと。仕事を終えて演奏会場に行ってみると、1階席はほぼ埋まっており、席を確保するのにやや苦労した。芝先生が去年、文化功労者になったことが影響しているのだろうか。応援している伶楽舎だけに、これからもたくさん入って欲しい。
演奏開始前に芝先生にご挨拶すると、にこにことしてお元気そうだった。
演目は、まず横笛、細腰鼓、銅鑼、銅拍子による『伎楽より 呉女、崑崙、迦楼羅』。大仏開眼法要に備えて、伎楽の練習をしている風景を再現するという趣向。物語性があって面白いのだが、スクリーンを使って各伎楽面を映し出すなどの演出があるともっと良かった。
次に、箜篌(くご。大きな竪琴の一種)、竿(う。大きな笙)による、『斑鳩の風』小編成で、とても静謐。しかし雰囲気のある作品だった。
前半の最後は、笙、篳篥、龍笛、琵琶、箏による、『二つの面』。「採桑老」と、「綾切」という二つの伎楽面にインスパイアされた作品で、特に前者「採桑老」は、死相の表れた老人の面とのこと。
プログラムには「古典舞楽曲として、楽曲・装束・面とそそっていますが、この舞を舞うと、間もなく他界するとい言い伝えで、宮内庁楽部の歴史百年の間、一回も上演されていません」…とある。なんとも凄まじい。
ともあれ、今回の演奏は、面にインスパイアされた小品。老人と若い女性という、対照が面白かった。
後半は、古典雅楽様式による雅楽組曲『呼韓邪單于~王昭君悲話~』。フル編成の管絃に、歌唱がつく。やはり雅楽は古典雅楽様式が一番好きな私には、これが一番印象的だった。
王昭君(おうしょうくん)は、古代中国,漢時代の女性。宮廷に仕える女性だったが、匈奴の王呼韓邪單于(こかんやぜんう)に嫁ぎ、遙か匈奴の地でふるさとを思いながら亡くなったという「悲劇の」女性ということになっている。
王昭君と言えば、能にも「昭君」という曲がある。とっさには詳細を思い出せなかったのだが、私のイメージでは三番目物 ― つまり、美しく優雅な女性がシテとなる演目だった。
しかし、あとで確認してみると、全然違った。観世流百番集には入っていなかったので(續百は持ってません。高いんだもん)、能楽学習者必須の便利アイテム「能楽ハンドブック」で確認した。
なんと、昭君は五番目物 ― 切能だった。これはびっくり。前シテと前ツレは、故郷に残った昭君の老父母。後シテは鬼神の姿をした呼韓邪單于、後ツレが昭君とのこと。
能はおおかたワンパターンな演目が多いが、時々、びっくりするような展開になっているものがあって、油断できない。
演奏会のプログラムには、50年にもわたる芝先生の作曲歴がついていた。どれも意欲的で、面白そうなものばかり。これからも積極的に演奏してほしいものだ。
まったく関係ないが…雅楽の演奏会から帰宅すると、英国からBBCの [SHERLOCK Season 2] のDVDが届いていた。無理して1話だけ見たのだが(90分)ひどく疲れた。ただ座ってみているだけの演奏会も、それなりに疲れるものだ。
今回のコンサートで驚いたのは、客の入りがいつもよりやや多めだったこと。仕事を終えて演奏会場に行ってみると、1階席はほぼ埋まっており、席を確保するのにやや苦労した。芝先生が去年、文化功労者になったことが影響しているのだろうか。応援している伶楽舎だけに、これからもたくさん入って欲しい。
演奏開始前に芝先生にご挨拶すると、にこにことしてお元気そうだった。
演目は、まず横笛、細腰鼓、銅鑼、銅拍子による『伎楽より 呉女、崑崙、迦楼羅』。大仏開眼法要に備えて、伎楽の練習をしている風景を再現するという趣向。物語性があって面白いのだが、スクリーンを使って各伎楽面を映し出すなどの演出があるともっと良かった。
次に、箜篌(くご。大きな竪琴の一種)、竿(う。大きな笙)による、『斑鳩の風』小編成で、とても静謐。しかし雰囲気のある作品だった。
前半の最後は、笙、篳篥、龍笛、琵琶、箏による、『二つの面』。「採桑老」と、「綾切」という二つの伎楽面にインスパイアされた作品で、特に前者「採桑老」は、死相の表れた老人の面とのこと。
プログラムには「古典舞楽曲として、楽曲・装束・面とそそっていますが、この舞を舞うと、間もなく他界するとい言い伝えで、宮内庁楽部の歴史百年の間、一回も上演されていません」…とある。なんとも凄まじい。
ともあれ、今回の演奏は、面にインスパイアされた小品。老人と若い女性という、対照が面白かった。
後半は、古典雅楽様式による雅楽組曲『呼韓邪單于~王昭君悲話~』。フル編成の管絃に、歌唱がつく。やはり雅楽は古典雅楽様式が一番好きな私には、これが一番印象的だった。
王昭君(おうしょうくん)は、古代中国,漢時代の女性。宮廷に仕える女性だったが、匈奴の王呼韓邪單于(こかんやぜんう)に嫁ぎ、遙か匈奴の地でふるさとを思いながら亡くなったという「悲劇の」女性ということになっている。
王昭君と言えば、能にも「昭君」という曲がある。とっさには詳細を思い出せなかったのだが、私のイメージでは三番目物 ― つまり、美しく優雅な女性がシテとなる演目だった。
しかし、あとで確認してみると、全然違った。観世流百番集には入っていなかったので(續百は持ってません。高いんだもん)、能楽学習者必須の便利アイテム「能楽ハンドブック」で確認した。
なんと、昭君は五番目物 ― 切能だった。これはびっくり。前シテと前ツレは、故郷に残った昭君の老父母。後シテは鬼神の姿をした呼韓邪單于、後ツレが昭君とのこと。
能はおおかたワンパターンな演目が多いが、時々、びっくりするような展開になっているものがあって、油断できない。
演奏会のプログラムには、50年にもわたる芝先生の作曲歴がついていた。どれも意欲的で、面白そうなものばかり。これからも積極的に演奏してほしいものだ。
まったく関係ないが…雅楽の演奏会から帰宅すると、英国からBBCの [SHERLOCK Season 2] のDVDが届いていた。無理して1話だけ見たのだが(90分)ひどく疲れた。ただ座ってみているだけの演奏会も、それなりに疲れるものだ。
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