Tom Petty & the Heartbreakers Up on the Roof2022/01/08 21:11

 ビルの屋上でライブをするロック・バンドのことが、去年から話題に上っているが、あきらかなコピーをした人も多い。1985年のトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズもその一つである。
 場所はフロリダ州中部、セント・ピーターズバーグのリゾート・ホテル,ホテル・セザールの屋上である。



 元祖ビートルズのルーフ・トップとは対照的すぎて面白い。
 本家が真冬のロンドンの曇天のもと、寒さに震えてコートを着込み、鼻を赤くし、こわばった表情で演奏していたのに対して、こっちは常夏のフロリダ!青い空と海、輝く太陽、ピンク色の軽薄なホテルで、短パンにサングラス!夏だぜ、Yeah!
 最後に登場する警官(?)も明らかに緊張感がなく、本家ロンドン・スコットランドヤードの青年警官とは正反対の、おなかがまん丸く突き出したおじさんではないか。

 曲目は、まずデビューアルバムからの "Strangered in the Night"。故郷フロリダを案内する画像を挟んで、最新アルバム [Southern Accents] の "Dogs on the Run"――
 1985年なので、女性ファンの間で史上最悪と評判のもみ上げスタイルだが、幸いにもトップハットを被ってサイドが抑えられているので、美人な「女優」トムさんである。
 ハウイがヘフナーのベースを使っているのは、比較的珍しいのではないだろうか。少し変わったカラーリングで面白い。やっぱりルーフ・トップなので、選ばれたベースなのかも知れない。

 こっちなんて、カナダ,オンタリオの「ロンドン」での、本家ルーフ・トップ40周年演奏なので、雪である。見ているだけもぞっとする!(そう、私はあの程度の雪で混乱する首都圏在住。雪かきで背中が筋肉痛)
 しかし、根性は見上げた物で、TP&HBの南国ルーフ・トップなんて、軟弱この上ないのではないだろうか。