Something2015/01/07 20:31

 前回の、ディラン様ラジオこと [Theme Time Radio Hour] 、テーマは "Something" 。
 何はともあれ、どうぞ!



 もちろん、ディランが最初に流した曲。聴けば聴くほど完成度の高い曲。ジョージはポールのベースラインがちょっと「うるさい」みたいな感想をどこかで言っていたような気がするが、甘く流れすぎず、どっしりとした感じがよく保持されていて、私は好きだ。
 ポールと言えば、ブリッジ部分の高音バックボーカルも最高。CFGの時、クラプトンと二人で再現してくれたのも良かった。
 ディランは、この曲の後に "Layla" の後半部分を流し、パティのことにも言及している。やっぱり、言わずにはいられないのか。

 今回の番組、いきなりジョージから始まると言うだけあって、ウィルベリー色の強い回となった。…というか、その後はトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ関連の曲が2曲もかかったのだ。

 まずは、エディ・コクランの "Somethin' Else"




 エディ・コクランのバージョンでは初めて聴いた。この引きずるようなドドドドド…というノリが格好良い。ギターもベースも、コクラン自身だそうだ。スゴイ。
 TP&HBのカバーは、[Playback]ボックスに収録されており、解説によると最初に英国でブレイクしたとき、ロンドンのハマー・オデオンで録音されたという。



 ディランが最後に流したのは、サンダークラップ・ニューマンの、"Something in the Air"



 ディランによると、このバンドのベースはザ・フーのピート・タウンゼントが弾いており、実はNo.1 を獲得したことのないザ・フーのメンバーとしてではなく、外の活動で彼はNo.1 を獲得したのだという。
 ザ・フーにNo.1 ヒットが無いというのは意外で、本当かどうかよくわからない。ウィキペディアを斜め読みしてみると、どうやら "My Generation" が全英2位になったのが最高位だとのこと。
 こうなると、全米にしろ全英にしろ、No.1 というものが絶対的な価値ではないことが良く分かる。

 さて、このたびキャリア40年にして初めて全米1位になったTP&HBのバージョン。何度も記事にしているが、やはりトムさんとハウイの素晴らしいツイン・ヴォーカルが最高。
 あれほど完璧な ― 一分の隙も無く、最初から最後までという意味であり、クォリティが最高であるという意味でもある ― ツイン・ヴォーカルというのはあるのだろうか。ビートルズで少しあるような気がするが、ここまで徹頭徹尾ではあるまい。かなり練習したに違いない。私はどうしてもそう考えてしまう。
ともあれ、締めはこの最高の演奏を、ライブ・バージョンで。