Keep or Delete ? ― 2014/10/04 22:05
私がニューヨークに行っている間、そしてその後の話で、話題としては9月のこと。今となっては古い話題のようだが、私が知ったのはつい数日前。
買ってもいないU2のアルバムが、iTunes のライブラリに入っているのだという。
そんな事があるもんかと確認してみると…
あった。
ニュースを追ってみると、事情は次の通り。
9月10日、アップルの新製品発表会に、サプライズゲストとしてU2が登場して新曲を披露。さらに、10月14日発売予定のニューアルバム [Songs of Innocence] を、全てのiTunes ユーザーに10月13日まで無料配信することになった。つまり、ギフトというわけ。
ところがこの配信方法、「欲しい」と意思表示をする選択作業なしに、iCloudベースで、いきなりライブラリにアルバムの全曲が送り込まれているというもの。だから、私のライブラリにも知らない内に加わっていたのだ。
さらに、携帯デバイスへ iTunes のライブラリを自動でアップデートする設定にしている人は、iPhon や、iPod にも気付かない内に U2 の新譜がフルで入ってくることになった。私は設定を手動にしているので、これにはあたらない。
しかも、クラウド・ベースのライブラリに入ったアルバムを、削除することができない。非表示にすることはできても、削除するには有料アプリケーションを購入しなければならないという。
要らない、削除したいという苦情を受けたアップルは、アイコンをクリックするだけでアルバムを削除できる無料ツールを作るに至った。
メディアの言うことは大袈裟なことが多く、「苦情が殺到した」と言われても、どの程度のものが「殺到」なのかは、よく分からない。
ツイッターなどには、「U2なんて知らない」「いらない」「大事なメモリーを欲しくもないアルバムに食われるなんて許せない」「削除は有料なんてウィルス並みだ」などの意見が見られたという。
メディアによっては、U2は「現代の若者の間では、時代遅れで人気が落ち目になりつつあることを図らずも露呈してしまったようだ。」などと失礼で下品なコメントをしている。U2 ほどの成功を収めたミュージシャンが、ほかにどれほど居るというのだ。
やれやれ。
私は U2 は偉大なロックバンドであり、良い音楽を作るバンドだ認識している。しかし、興味はない。ベスト版を1枚持っており、それを何度か聴いたが、アルバムを買いたいと思うには至っていない。要するに私の好みではない。
正直言って、好きでもない U2 のアルバムを私の音楽ライブラリに勝手に入れてくる行為は、不愉快だ。
iTunes ユーザーの何割かが感じた不快感は、メモリーを食うことよりも、自分の世界、自分の好み、自分のテイストが強烈に反映されているライブラリを、台無しにされたからではないだろうか。クローゼットや本棚に自分の好みにまったく合わない、自分にとっては悪趣味なものを勝手に入れられるのは、誰でも嫌なものだ。
そもそも、欲しいものには正当な対価を払う。たとえ無料でも要らない物はいらない。
アップルは、U2 に1億ドルほど払い、iTunes ユーザーに破格のギフトを贈ったつもりのようだが、認識が甘かった。この配信方法、どうして誰も止めなかったのだろう?
まさか本気で、「U2 の新譜は全ての人がほしがる」と思ったのだろうか?
U2 にとって、良かったのか悪かったのかはよく分からない。
結果的には良かったのかも知れない。宣伝にはなっただろうし、U2 を知らなかった人が聴くきっかけにもなっただろう。一方で馬鹿な騒ぎの一部になってしまったのも事実。
U2 やマネージメント側は、この「勝手にライブラリに入れる」という配信方法を把握していなかったのではないだろうか。何にせよ、U2 にとって大したダメージはないと思われる。
私がもう一つ思ったのは、アップルが自社の発表会を誰もが注目し、内容を知っている物だと思い込んでいるという事だ。
知らない内にダウンロードされた U2 の新譜に驚き、戸惑いのツイートをした人たちは、アップルのギフトに関する発表を知らなかったのだろう。私も数日前まで知らなかった。アップルは、これほどギフトのことが知られておらず、驚かれるとは想定していなかったのではないだろうか。
楽天的過ぎて、ちょっと笑える。私も iPod と iTunes ユーザーだが、それを使う以上にアップルに興味はない。そんなものだ。
さて、私のライブラリに勝手に入れられた U2 の新譜をどうするか。
かの「削除ツール」を使って削除しようか。うん、削除しよう。
「聴けばいいじゃん!」ときっと何割かの人が思っている。さぁ、どうする…?
買ってもいないU2のアルバムが、iTunes のライブラリに入っているのだという。
そんな事があるもんかと確認してみると…
あった。
ニュースを追ってみると、事情は次の通り。
9月10日、アップルの新製品発表会に、サプライズゲストとしてU2が登場して新曲を披露。さらに、10月14日発売予定のニューアルバム [Songs of Innocence] を、全てのiTunes ユーザーに10月13日まで無料配信することになった。つまり、ギフトというわけ。
ところがこの配信方法、「欲しい」と意思表示をする選択作業なしに、iCloudベースで、いきなりライブラリにアルバムの全曲が送り込まれているというもの。だから、私のライブラリにも知らない内に加わっていたのだ。
さらに、携帯デバイスへ iTunes のライブラリを自動でアップデートする設定にしている人は、iPhon や、iPod にも気付かない内に U2 の新譜がフルで入ってくることになった。私は設定を手動にしているので、これにはあたらない。
しかも、クラウド・ベースのライブラリに入ったアルバムを、削除することができない。非表示にすることはできても、削除するには有料アプリケーションを購入しなければならないという。
要らない、削除したいという苦情を受けたアップルは、アイコンをクリックするだけでアルバムを削除できる無料ツールを作るに至った。
メディアの言うことは大袈裟なことが多く、「苦情が殺到した」と言われても、どの程度のものが「殺到」なのかは、よく分からない。
ツイッターなどには、「U2なんて知らない」「いらない」「大事なメモリーを欲しくもないアルバムに食われるなんて許せない」「削除は有料なんてウィルス並みだ」などの意見が見られたという。
メディアによっては、U2は「現代の若者の間では、時代遅れで人気が落ち目になりつつあることを図らずも露呈してしまったようだ。」などと失礼で下品なコメントをしている。U2 ほどの成功を収めたミュージシャンが、ほかにどれほど居るというのだ。
やれやれ。
私は U2 は偉大なロックバンドであり、良い音楽を作るバンドだ認識している。しかし、興味はない。ベスト版を1枚持っており、それを何度か聴いたが、アルバムを買いたいと思うには至っていない。要するに私の好みではない。
正直言って、好きでもない U2 のアルバムを私の音楽ライブラリに勝手に入れてくる行為は、不愉快だ。
iTunes ユーザーの何割かが感じた不快感は、メモリーを食うことよりも、自分の世界、自分の好み、自分のテイストが強烈に反映されているライブラリを、台無しにされたからではないだろうか。クローゼットや本棚に自分の好みにまったく合わない、自分にとっては悪趣味なものを勝手に入れられるのは、誰でも嫌なものだ。
そもそも、欲しいものには正当な対価を払う。たとえ無料でも要らない物はいらない。
アップルは、U2 に1億ドルほど払い、iTunes ユーザーに破格のギフトを贈ったつもりのようだが、認識が甘かった。この配信方法、どうして誰も止めなかったのだろう?
まさか本気で、「U2 の新譜は全ての人がほしがる」と思ったのだろうか?
U2 にとって、良かったのか悪かったのかはよく分からない。
結果的には良かったのかも知れない。宣伝にはなっただろうし、U2 を知らなかった人が聴くきっかけにもなっただろう。一方で馬鹿な騒ぎの一部になってしまったのも事実。
U2 やマネージメント側は、この「勝手にライブラリに入れる」という配信方法を把握していなかったのではないだろうか。何にせよ、U2 にとって大したダメージはないと思われる。
私がもう一つ思ったのは、アップルが自社の発表会を誰もが注目し、内容を知っている物だと思い込んでいるという事だ。
知らない内にダウンロードされた U2 の新譜に驚き、戸惑いのツイートをした人たちは、アップルのギフトに関する発表を知らなかったのだろう。私も数日前まで知らなかった。アップルは、これほどギフトのことが知られておらず、驚かれるとは想定していなかったのではないだろうか。
楽天的過ぎて、ちょっと笑える。私も iPod と iTunes ユーザーだが、それを使う以上にアップルに興味はない。そんなものだ。
さて、私のライブラリに勝手に入れられた U2 の新譜をどうするか。
かの「削除ツール」を使って削除しようか。うん、削除しよう。
「聴けばいいじゃん!」ときっと何割かの人が思っている。さぁ、どうする…?
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