I'm a Man2014/08/26 23:00

 今回、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズを見に行くとなると、もれなく、素晴らしいかな前座でスティーヴ・ウィンウッドを見ることができる。
 「スペシャル・ゲスト」とは言え、要するに前座なのだが、それでこのロック・レジェンドを拝めるのだから有り難い。私がウィンウッドを見るのは、2008年同じくハートブレイカーズの前座として、そして2012年ロンドンはロイヤル・アルバート・ホールで、これこそ本当に「スペシャル・ゲスト」として、ハートブレイカーズと共演したとき以来だ。

 セットリストを見たとき、最初に "I'm a Man" があった。ウィンウッドをよく知っているわけではないが、彼のソロと所属していたバンドのCDはいくつか持っている。その中で一番くらいに好きなのが、 "I'm a Man"。スペンサー・デイヴィス・グループだったときの曲だ。1966と言うから、ウィンウッド19歳。



 当時のライブ映像などもあるのだが、どれもなんだかイマイチ。このスタジオ録音版がやはり最高。
 まず曲の出来が良い。熱にうかされたような、前のめりで、すこし不思議なコードに、パーカッションの多用が利いている。
 もちろん、ウィンウッドの飛び抜けた歌唱力が一番凄い。もっとも、彼を表現するときに時々使われる「黒人のように歌う」というのは、私にはよく分からない。非常にソウルフルで上手くはあるが…
 たとえば60年代華やかなりしころのモータウンのシンガーたちに比べると、力強く、華やかに突き抜ける感じはしない。どこか「上」に蓋があって、そこに叩きつけるような声質と歌い方。ミック・ジャガーとも、そこが共通していると思う。もっとも、この「ぶち当たる感じ」も決して悪い意味ではなく、それはそれでブリティッシュ・ロックっぽさがあってとても好きだ。

 ここ最近のウィンウッドによるライブ演奏の動画なども良く上がっているが、正直言ってあまり好きな編曲ではない。イントロが非常に長く、ジャズっぽい仕上がりになっている。
 ロックンロールが大好きな私は、あの短さ、短い時間に熱を凝縮する感じ、そして迸るように放出する音楽がが好きなので、あまりジャジーに流されるとだれてしまう。ハートブレイカーズの前座となると時間に制限があるだろうが、どういうアレンジなのだろうか。たしか、2008年はそれほど長々とした編曲ではなかったと思うのだが。

 むしろ、この1997年の方が私は好きだ。埋め込みコードがないので、リンクでどうぞ。

Steve Winwood - I'm a Man & Gimme Some Lovin'

 こちらはゴージャズなファンク調の仕上がり。ウィンウッドの声もさすがに力強い。オルガンを弾きながらしきりと後ろになにか訴えているが、あれはどうしたのだろう?
 続いて例の "Gimme Some Lovin'" が続く。こちらもファンキーで良い。

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