California2014/04/28 23:57

 ディラン様ラジオこと、[Theme Time Radio Hour],テーマは "California"。
 今回もまた興味深い話や音楽が多数紹介された。

 まずは、ジェシー・フラーの "Sun Francisco Bay Blues"。
 近年では、エリック・クラプトンの [Unpluged] での演奏が有名かも知れない。クラプトン自らカズーを吹き、当時クラプトンのバンドにいたスティーヴ・フェローニが洗濯板(楽器として作られ、肩に掛けるタイプ)を演奏していた。
 ディランが紹介したジェシー・フラーは、いわゆる「ワンマン・バンド」である。独りでギター、ボーカル、ハーモニカ、カズー、ベース、ハイハットを演奏する。ベースは足で弾けるように、独自に発明したそうだ。
 これはぜひとも、動画で見てみたい。



 ディランが流したスタジオ録音版よりもテンポが走るところがご愛敬だが、とにかく凄いことになっている。

 ワンマン・バンドと言えば、思い出すのは、ビートルズのレコード会社「アップル」の広告。



 私はこの男をてっきりジョン・レノンだとばかり思っていたが、実際はアリステア・テイラーだそうだ。

 「カリフォルニア」ときて、私が真っ先に思い出し、そして一番好きな曲は、やはりトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの "California"だ。
 収録アルバムは [She's the One]。スティーヴ・フェローニはまだバンドの一員というよりは、セッション・マンのひとりという扱いのころ。ハードな "Supernatural Radio" の後に、あのアコースティックの美しい音が響くと、震えるような感動を覚える。



 ヴォーカルのコーラスが美しい。トムさんのダブルトラックにも聞こえるし、ハウイが合わせているようにも聞こえる。
 短くて、何気ない。でも最高に美しくて、格好良い曲。ライブでやってくれたらとても嬉しい。
 私はアメリカの西海岸に興味が無く、行きたいともあまり思っていない。この曲の美しさの中に、私にとってのカリフォルニアを閉じ込めても良いのかも知れない。