The Well-Tempered Clavier Book II2013/09/09 21:44

 ディラン様がーー!届かないーーー!!何てことだーーー!!
 ちょっと節約しようとしただけじゃないか!日本語解説なんか要らんわ~とか言ったのがいいけないのか?!いやいやいやいや、そんなことあるか。
 これはやはり陰謀だ!絶対に陰謀だ!おのれモリアーティ!犯罪界のナポレオンめ!お前なんか滝に突き落として、そのまま孤島送りにしてやる!

 最近、私が見るインターネット・ページのそこかしこに、「大人になってからでもピアノがすぐに弾けるようになる!」…という手の広告が載る。私のIPアドレスを見込んでのことなのか、ただの偶然、世の中空前のピアノブームなのか、よく分からない。
 ともあれ、私にその手の教材は不要である。異常に手が小さい超絶ヘタクソではあるが、一応クラシック・ピアノは「弾ける」ということになっている。

 そろそろ、バッハを1曲仕上げて終わらせるつもり。今は、平均律第2巻の1番。なぜこの曲かと言うと、第1巻の三声の曲を全て弾いてしまったから。
 「三声」というのは、簡単に言えば高声,中声,低声の三つの別々のメロディを同時に弾く曲のこと。だから二つのメロディの曲なら「二声」だし、四つのメロディの曲なら「四声」。手は2本しかないが、真ん中の高さのメロディは左右両手の端っこで弾く。
 この「多声音楽 ポリフォニー」はバッハの時代の主流であり、その後は衰退する。実のところ非常に特殊な音楽で、これを弾きこなすにはそれなりの訓練が必要。私は幸いにも子供のころからポリフォニーの訓練をされており、なおかつ珍しいことに音大生になっても得意なのは「バッハ」であり続けた。

 だが、得意とは言っても超絶ヘタクソ・ピアニストのことである。三声まではともかく、四声はしんどい。平均律第1巻の「四声」をこなすのが億劫になってしまい、第2巻の「三声」に手を出したというわけ。
 平均律は「プレリュード」と「フーガ」に分かれ、この「フーガ」が何声であるかがポイントとなる。とりあえず第2巻1番 C durが「三声」だったのでこれを選んだのだが、とんだフェイントをかけられた。珍しく、プレリュードもガッチリとしたポリフォニーで、なんと「四声」だったのだ。
 プレリュードは「指ならし」とか、「雰囲気作り」という感じのいわゆる『前奏曲』で、まともに多声になっていることは少ないはずだが…。もっとも、そこはプレリュードなので、軽い多声にとどまっている。

 この演奏は、ハンガリーのピアニスト,イェネ・ヤンドー。ほかにもYouTubeになくはないが…グレン・グールド…だったりする。お、おぅ…



 私は moll (短調 マイナー)の曲の方が好きだが、これはこれでゴージャスで良い感じの曲。演奏会にもあっているかも知れない。

 なぜ、突然バッハの話になったのかと言うと。IOCの次期会長候補が、トーマス・バッハ氏だと聞いたから。ただそれだけ。ちなみに、「BACH バッハ」という姓は、日本風に言うと「小川さん」というほどの意味というのは、有名は話。