ユークを弾くなら2013/01/19 22:34

 ロック好きなら、撥弦楽器だ!…という一念発起と、買ったまま放置されていたマーティン・フリーマン君(マーチンのウクレレ)を生かすべく、ウクレレを習い始めて8ヶ月あまり。弾けているような、それほど弾けていないような。上を見れば切りが無く、私が楽器を習う時の常として、どうしようもなく下手のような気がしている。
 そうは言っても、課題はこなしている。順番に並べてみると…

Moon River
Danny Boy (Londonderry Air)
Daydream Believer
Smile
Gaota de Ipanema (イパネマの娘)
Autumn Leaves (枯葉)
Silent Night(きよしこの夜)
Ave Maria (バッハ-グノー)
Every Breath You Take (見つめていたい)
If I Needed Someone (恋をするなら)

 難しくて印象的だったのは、「枯葉」。
 音楽ジャンルとしても、私の守備外ということもあるし、英米系のポップスとはコードが全く異なる。他の曲を練習しているときも、継続して弾くと良いとのこと。

 そしていよいよ、ビートルズを弾こう!…となったときに、間髪入れずに「If I needed someone! 」と叫ぶ私。先生はあまりビートルズにはピンと来ていないようで、ユーク用の譜面も手元にない。とりあえず、ギター用の譜面を参考にして、コードの練習だけを、宿題ということになった。コードに [A on G] とある。初心者である(つもり)の私のために、先生は「ここはAで良いです」とアドバイスしてくださった。
 さぁ、私もこれでジョージ・ハリスン!ユークでロックで、ウィルベリー一族の仲間入り!…と、張り切って、宿題に取り組む。そもそも、ギター用の譜面なので、コード程度しか確認できないのだが…なんだか違う。私が求めるジョージの "If I Needed Someone" に聞こえない!なぜだ?私が求めるあの格好良い、 "If I Needed Someone" は、これだ…!



 マーティンを抱えて四苦八苦しても、なんだか良く分からない。仕方がないので、譜面を持ってピアノの前へ。この時点で、既にギター・ユーク弾きとしては堕落している。でも、これは時間の節約にはなる。ピアノというのは、実に楽で便利な楽器で、弾いてみればすぐに分かった。
 [A on G] で割愛した "G" の音が重要だったのだ。調がA Dur…もとい、Aメジャーの場合(調性や音名はドイツ式のほうが断然慣れている。小学生のうちにすり込まれているので仕方がない)、Gにはシャープがつき、これが導音となって調性上非常に重要な働きをするのだが、この "If I Needed Someone" のAメロでは G をGのまま響かせることが重要なのだ。
 ピアノでそれが分かると、クラシック人間の悲しさで、譜面に書きとめたくなる。五線譜つきのタブ譜で。やはりギター・ユーク弾きとしては失格。ともあれ、私は "If I Needed Someone" らしきものを譜面に書き始めたのだが、五線譜はともかく、タブ譜に苦労する。理屈は分かっているが、慣れていないのだ。
 そして、冒頭9小節で力尽きる。

 そのような経緯を先生に説明し、譜面を見てもらうと、これは面白い試みだということになった。つまり、私はコードをストロークで弾きつつ、リフも、メロディも表現しようとしていたらしい。ピアノ人間の長所なのか短所なのか、一人でどの役割もいっぺんに出来ると思っているらしい。ギターやユークはそこまで器用な楽器ではなかった。
 当たり前だが、バンドに複数のギタリストという構成が多いのは、リズムギタリストがコードを刻み、リードギタリストが印象的なリフやメロディを弾いて、はじめてあの格好良いロックサウンドになるからだろう。コードがしっかりしているからこそ、音楽の性格は決まるわけで、ジョン・レノンやトム・ペティのリズムギタリストとしての偉大な功績に敬意を抱かずにはいられなかった。そういえば、私の好きなシスター・ヘイゼルには、リズムギタリストが二人いる。
 逆に、最後にライブで見たエリック・クラプトンのバンドは、リズムギターがほぼ不在状態で、酷いというのが私の感想だった。クラプトンはあれでも平気なのだろうかと非常に不可解だったのだが、彼は若い頃にリズムギタリスト不在のバンドをやっていたという事も、影響しているのだろうか。それにしても、あれはいただけない。

 先生はコードを直し、継続的なストロークを弾きつつ、メロディを織り込む方法を研究して下さった。実はこれ、非常に難しいらしい。
 これまでは、ユークでメロディを弾きながら、時々飾りのようにコードを織り込むという奏法で練習していた。私は絶望的に歌が下手なため、当然の流れだろう。
 そして、ここに来てストロークでコードを弾きつつ、メロディも一緒に弾きたいと言う。"If I Needed Someone" は、そうでないと "If I Needed Someone" に聞こえないのだ。AメロからBメロへ、研究と練習はさらに続く。
 さて、私は "If I Needed Someone" を研究・編曲してソロでユーク・プレイヤーとして弾けるようになるのだろうか?

コメント

_ 秋津羽 ― 2013/02/07 01:02

大変御無沙汰しております。
早く御連絡しなくてはと思いつつ、日が経ってしまいました。そして、コメント欄からの御連絡ですみません。
2月になってからレスター大の発表があることに気づき、その後は興奮しまくりで、しばらくは冷静な反応はできなさそうです……

チャンネル4の番組、凄ーく見たいです。すぐにDVD発売してください。英語字幕付きで!
日本では盛り上がりはイマイチだろうと思いますが、リチャード関連の本の邦訳が出ると良いなーと期待しています。

シャーロック関連グッズ(クッションとマグカップとティーカップ&ポット)を買った話とか、ホビット(原作&映画)の感想とか、ブログにちょっと書こうと思っていたのですが、リチャードショックでそれどころではなくなってしまいました。

ホビット1作目は1月に観に行ってきました。ぶちさんはファンタジー系は基本的にご覧にならないようなので、あえてお勧めはしなかったのですが、なかなか良かったです。ビルボが早くから格好良くなりすぎな気はしましたが。原作のビルボは、カッコかわいくて、ちょっとなさけない部分もあるけど、いざとなったら勇気があり、マーティンのイメージを思い浮かべながら読むと悶絶しそうでした(笑)。
今更ですが、ホビット・プレミアでのマーティンの写真、凄く素敵ですね。ぶちさん、写真とるの上手!
乱文失礼しました。

_ 秋津羽 ― 2013/02/07 01:05

最新のReturn of King Richard Ⅲの記事にコメントするつもりだったのに、こちらの記事にコメントしてしまいました。「マーティン・フリーマン君」のことを読みなおしていたからだと思います。
ほんとに冷静さを欠いております……

_ NI ぶち ― 2013/02/08 23:28

>秋津羽さん
 こんにちは。コメントありがとうございます。
 いやぁ、本当に凄い事になりましたね。チャンネル4のドキュメンタリーは真面目に、NHKが放映してくれるんじゃないですかね。
 英国コメディは、きっと「駐車場のリチャード3世」をネタにしますね。きっと料金徴収に来るのがリチャードですよ。勝手にレッカー移動とかね。

 げげ、そこまでSherlockにはまっていたんですか?そういう人、多いなぁ…。ティ―カップ&ポットって、あの天気予報みたいなヤツですかね。
 「ホビット」はほんとーにすみません(笑)。写真はカメラのおかげです。トムさんを撮るために買ったやつ。ビルボが早々に格好良くなるのは仕方が無いですよ、マーティン師匠ですから。
 そのマーティンに引っぱられて、ユーク記事に書き込んだとは、面白すぎです!さすが、マーティン師匠!!
 やっぱりマーティン師匠も何かリチャード関連に顔出して欲しいな。やっぱり「時の娘」だよ…!これからどうなるか、楽しみです♪

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