Rock's New Glimmer Twins2013/02/03 21:56

======!!告知!!==========
 2月5日(火)21時から WOWOWライブにて放映
ミュージックスタイルWORLD ザ・チーフタンズ結成50周年記念ライブ

 私も見に行った、去年11月オーチャードホールでのライブ映像。一応、演奏そのものはノーカットとの情報。レディ・チーフタンズもしっかり放映されて欲しい。お見逃し無く。
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 2月1日に、マイク・キャンベルが63歳のお誕生日を迎えた。おめでとうございます!
 最近、ますます自由に、活発にご活躍のご様子。自慢のギターコレクションを解説付きで紹介してくれたり、独自のライブを開いたり、ファンをスタジオにご招待したり、それをとても楽しそうにやっている姿がとても素敵だ。
 独自の活動も素晴らしいが、やはりマイクがトムさんの相棒であるという確固たる事実があり、その安心感がマイクの活動の充実感を支えているのではないだろうか。よそで楽しくやっていても、いざトムさんが何かしますとなったら、ちゃんと隣りに居てくれるマイク。なんだか二人が羨ましい。

 そんなベスト・パートナー、メイツなトムさんとマイク。1987年の雑誌,Music Connectionで、こんな表紙になっていた。



 若い。お二人揃って若い。この頃の容姿が一番好きかも知れない。
 キャプションには、 "Rock's New Glimmer Twins" とある。「グリマー・ツインズ」とは、ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーと、キース・リチャーズのこと。
 確かに、ミックとキースは、トムさんとマイクによく似ている。先輩達の方がよほどメチャクチャでやんちゃで大喧嘩満載のコンビだが、その一方で、絶対に離れようとしない、ソングライティング・パートナーでもある、二人が居ないとバンドが成り立たない、仕事にならない…そういう関係性ではそっくりだ。若い(比較の問題)二人は、いくらか大人しいし、60年代流の無茶もしなければ、非難合戦もしない。ファンとしては、安心感がある。
 この1987年のキャプションは、なかなか良い表現をしている。

 1999年には、Guitar Playerでこんな表紙になっている。



 トムさんは調子が優れない頃だが、私はこの頃のお二人もかなり好き。[Echo]という暗いアルバムが好きなせいもあるが、かなりキツイ状況にあったトムさんを、しっかりマイクがフォローしてくれていたことがよく分かるような気がして、好きなのだ。

 そして、2006年。ハートブレイカーズのデビュー30周年には、こうなった。



 この7年で、一体この二人に何が起きたのかと思わせる表紙だが…仲の良さは相変わらずとも思わせる。この雑誌の表紙にはもうひとバージョンあって、二人で頭をつきあわせているどアップ写真なのだが、私はこちらのほうが好きだ。

 これからも、末永く、良いコンビでいてください。くれぐれも、椰子の木から落ちたり、変な暴露本など出さないように。…出さないな。

Return of King Richard Ⅲ2013/02/06 21:14

重要追記!

 チャンネル4制作のドキュメンタリー、Richard III: The King In The Car Park がYouTubeにフルでアップされました!やっほーい!今から見ます!

Richard III: The King In The Car Park

 削除される可能性もあるので、お早めに!

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 日本のメジャーなニュース媒体でも、報道された大ニュース。
 私も去年9月16日に記事にしたように、イングランドのレスター市で、かつてグレイフライヤーズ修道院があり、戦死したリチャード3世が葬られたと言われている現在の駐車場を掘り返し、リチャードの骨ではないかという人骨が発掘されたという話。
 とうとう、DNA鑑定の結果、本当にあの人骨はリチャード本人のものであるということがレスター大学によって発表された。
 とりあえず、ここではCNN.jp の記事でご覧になってほしい。
2ページ目には、「リチャード3世はシェークスピアの劇で、おいを殺して王座を奪った極悪人として描かれている。しかしファンでつくる団体などは、誇張や作り話によってリチャード3世は名声を汚されてきたと主張。今回の発見によって学会は歴史認識の是正を余儀なくされると期待を寄せている。」とある。「ファン」というか…要するに、私も含めた「リチャード擁護派」だろう。

 発掘当初は、「リチャードであってほしいような、ほしくないような…」などと一歩引いた気分でいたはずなのに、いざリチャード本人となると興奮してしまっている。
 議論の的であり、ある意味ミステリアスなリチャード。亡くなったときはまだ32歳で、イングランド人が大好きなイケてる若王ヘンリー5世よりも若かった。あまりにも極端な悪王リチャード像はかえって疑問と議論を呼び、とうとうリチャード本人が21世紀に再び地上に現れたかと思うと、鳥肌が立つ。
 日本ではメジャーな存在ではないので、正直言ってあまり大きなムーブメントにはなりそうにない。しかし、少なくともジョセフィン・テイの小説「時の娘」を読む人が増えると本当に嬉しい。

 とりあえず、リチャードの骨はレスター大聖堂に葬られるとのこと。当然、本当はどこに埋葬するのが良いのかという議論になっているのだが(リカーディアンはヨークが良いと思っているらしい)、レスターが絶対にリチャードを手放すまい。

  UKではもちろん大きな話題で、レスター大学はサイトを立ち上げている。さらに、チャンネル4が、特集番組を放映したとのこと。YouTubeで、予告編だけは見ることが出来る。これが凄く面白そう…!



 YouTubeのコメント欄には、「オランダでは見られないんだ!誰かYouTubeに挙げてくれ!」との叫びが載っている。分かる。私も見たい。
 プレゼンターは、サイモン・ファーナビー。最近、彼の主演映画 [Bunny and the Bull] を鑑賞して、記事にしたばっかりだったので、笑ってしまった。サイモンはUKで大ヒットした、子供向け歴史コメディ番組、[Terrible History] のレギュラーなので、歴史関係に馴染みのある人としてプレゼンターに選ばれたのではないだろうか。
 BGMになっているは、ヴェルディの「レクイエム」。この選曲はちょっとセンスがない。ありがちではあるが。中途半端にクラシックなど使うと、逆に時代が出てしまい、違和感を持たせる。何せ、リチャードは15世紀の人だ。(ヴェルディは19世紀)。ありがちな選曲として「カルミナ・ブラーナ」も考えられるが、同様にイマイチだと思う。
 かと言って、15世紀イングランドの音楽となると非常に難しく、アピール力もない。音楽は思い切って現代にして、モダン・ジャズや、グランジ・ロック、最近のブリット・ロックなどが意外と合うのではないだろうか。

 興奮して、アレコレと楽しい想像したり、ネットサーフィンなどしているうちに、変なものを見つけた。ビートルズ関係である。
 1964年。ピーター・セラーズによる "A Hard Day's Night"。



 どうやら、サー・ローレンス・オリヴィエの映画「リチャード3世」のパロディらしい。単に "A Hard Day's Night" の歌詞を暗唱しているだけなのだが、実にアホらしくて良い。おそらく、"A Hard Day's Night" という、やや不自然な表現もあって、おかしさが増幅しているのだろう。

The Bachelor Party2013/02/10 20:29

 明日、アイリッシュ・セッションの本番があるため、ここ数日、必死に練習し続けている。おかげで手が痛い。
 この週末は、徹底的に練習に集中するはずが、リチャード3世ドキュメンタリーなど公開されるという、嬉しい妨害も入る。

 ともあれ、まともな記事を書く余裕無し。
 特に集中的に練習しているのが、このリールのセット。



 以前にも記事にしたが、映画「シャーロック・ホームズ」の二作目で聞いて、格好良いと思っていた曲。
 前半は、"The Congress Reel" という有名な曲だが、後半の曲名は誰に聞いても未だに分からない。自分では勝手に、"The Bachelor Party" と呼んでいる。映画のシーンが、ワトソンのバチェラー・パーティだったから。
 とりあえず目指すテンポまで引っ張り上げることは出来た。レッスンの過程で、奏法なども格好良い方へ変えるなど、練習の出来としては満足している。
 本番がうまく行くかどうかは、また別問題。私は本番に弱い。ほかにも数曲、ジグやリールの課題があったので、明日は忙しくなりそう。

Shooting Star2013/02/16 20:29

 アイリッシュ・セッションの本番が終わったら、俄に体調を壊してしまった。ただの風邪でインフルエンザではなかったのが幸いだが、どうにも集中力を使い果たしてバッタリきてしまったような印象だ。

 子供の頃、ちょっとした天文少女だった。何のことはない、天体に関する本や、テレビ番組が好きだっただけだが、今でも帰宅時に冬の南天を見るのも好き、Wikipediaでなんとなく天体に関する記事を読むことも好きだ。当然、星占いはまったく信じていない。そもそも、占いや血液型ナントカ判断の類いは非科学的ということで全く信じていないし、そういう話題も嫌う。

 天文好きではあるが、「ナントカ流星群」なるものを一生懸命見るようなことはしない。寒がりなので、長時間の野外活動に向いていないのだ。要するに知的好奇心としての天文好きであり、行動を伴っていない。
 従って、流れ星を見た経験は、あまり多くない。記憶している限りでは2回。1回目は、冬の八ヶ岳の麓だった。2回目は、自宅の近所。いずれも、想像していたよりもゆっくりと光が流れていったのが印象的だった。当たり前だが、願い事はしない。

 ボブ・ディランの曲のなかでも、"Shooting Star" は、すきな作品の一つだ。
 オリジナルの収録アルバムは [Oh Mercy] だが、ライブ収録の [Unplugged] が名演だと思う。



 味わい深い曲調もさることながら、歌詞が良い。
 流れ星をみて、誰かのことを思う。あの人はどうしただろうか、思いを叶えただろうか。流れ星をみて、自分自身を思う、変わらない自分、変わり目を見極められなかったのだろうか。エンジン音や、ベルの音、良き人々の祈り、最後のラジオ…
 いろいろな物が去来する様子を、ディラン独特の語り口で、徐々に盛り上げるように歌い上げてゆく。派手ではないけど、名曲であり、名演に間違いない。

 私が見たディランのライブでは、"Shooting Star" を演奏したことはないと思う。いつか、ライブで聴けると良いと思う。決して流れ星にお願いなどはしないけれど。

Mike、なにやってるの?!2013/02/18 22:10

 ジョージの一人息子である、ダーニ・ハリスンは、ミュージシャンとして活躍している。音楽ジャンルは大きく言えばポップスではあるが、父親のジャンルとはいくらか異なる音楽で、頑張っているらしい。
 そのダーニのバンド、thenewno2 (ザ・ニュー・ナンバー・ツー と読むらしい)が、[Beautiful Creatures] という映画のサウンドトラックを担当し、その録音をロンドンのアビーロード・スタジオで行ったという話は聞いていた。

それはいい。

 そのサウンド・トラックのリリースパーティーが2月14日に行われたらしい。
 それもいい。

 何がどうして、そのパーティのステージに、マイク・キャンベルが居るわけ!?



 私が病床に伏している間に(大袈裟)なんてこと!なんてことだ!
 そりゃ、分かっていますよ。どうせリリース・パーティはLAでしょうよ。マイクはご近所にお住まいでしょうよ!
 マイクはちょっと頭がおかしいレベルのジョージ命のジョージラブラブギタリストですよ!きっとダーニもかわいがっているんだろうなぁ、可愛いだろうなぁ…そりゃ分かっていますよ!
 それにしたって、デレデレしすぎです。
 ほら、リハーサル風景。



 小柄なだけで、あとは全くジョージと同じ顔でニッコリされちゃあねぇ、そりゃ右手も口元に行きますよね、マイク先生。なんでもしてあげちゃうだろうな。ステージなんていくらでも一緒に立ってあげるだろうよ!
 あああああ…羨ましい!マイクも、ダーニも!ジョージDNA恐るべし!この破壊力!改めてハリスン家の凄まじさを思い知らされたわ。これからも仲良くして、私の脳味噌を沸騰させてくれ。

 ついでだから、ハリスンDNAにフヌケにされた人、もう一人の写真も晒し者にしておこう。
 トムさん、お小遣いとかあげちゃ駄目だよ。この子、もの凄いお金持ちなんだから。

CRT ジョージ祭り:Let It Be 陰謀説2013/02/21 20:34

 2月19日は、毎年恒例レココレプレゼンツ、CRTジョージ・ハリスン祭りだった。ジョージ大好きイラストレーター、本秀康さんを迎えてのこのイベント、いつもは年の初め1月なのだが、今年はジョージの誕生月2月の開催となった。
 だいたいは、何かしらジョージ関連のリリースがあったりして、それをテーマにトークを展開するのだが、今回は「特に無し」。ジョージが故人であるだけに、「特に無し」が本来の姿であって、それでも変に盛り上がるのがCRTジョージ祭りである。

 今回、まず盛り上がったのは、ジョージ楽曲のカバーバージョン。ジョージが亡くなって以降は、それこそいくらでも出てくるのだが、生前のカバーは多くない。
 そんな中でピックアップされたのが、トニー・ベネットの "Give Me Love"。まさに正真正銘、トニー・ベネット節!"Give Me Love" が "Give Me Love" に聞こえず、思わず大笑い。ベネット自身もよくカバーする気にになったなと思うが、つまりこの曲が名曲であり、彼の心に強く響いたという証拠だろう。
 間違いなく名演で、これを聞いた同行の友人が、「こういうのを聞くと、ポールやエリック(・クラプトン)のなんちゃってジャズとか、笑っちゃいますね」という言ったのには、まったく同感だった。ロックシンガーは、ロックにおける名手なのであって、つまらないジャズとか、本当に止めて欲しい。トニー・ベネットに "Give Me Love" を格好よく歌ってもらうと、格差がよく分かる。

 ジョージのギター・プレイについて語るということになり、ここは楽器をやらない本さんはやや弱い。そこで会場にお客さんとしてきていた伊藤銀次さんが壇上に引っ張り出され、ジョージのギタートークで盛り上がった。
 曰く、ジョージのスライドはものすごく独特で、異常にピッチが良い。理論、構造、理屈ではなく、フィーリングで音色にこだわるので、ものすごくコピーしにくい。そして、コピーしたがる人も少ない…とのこと。
 ジョージのスライドは、ブルースとも、カントリーとも違い、ロック畑であれをできる人も居ない。本当にジョージだけのものすごい音だと思う。それを堪能できる曲として、映画 [GEORGE HARRISON :Living in the material world] のサウンドトラックから、"Let it be me" を鑑賞。本さん激賞の曲だが、私も非常に好きだ。あの独特の歌うような、切なくなるようなスライドギター。切々としたジョージのヴォーカル。カバーであっても、完全にジョージのモノにしている、実に美しい音楽。映画の中でも、とても印象的に使われており、ちょっとウルっと来た。



 そして、いつも「ネタ」になる、映画 [Let It Be] のシーンについて、萩原さん、伊藤さん、本さんが話している内に、持ち上がったのが、今回のCRTで最大の発見か。これぞ、歴史の闇を照らす衝撃の真実…なのか?!
 
 ジョセフィン・テイのミステリー小説にするなら、こういう具合。

 ジョージのレア盤を捜し求めて駆けずり回るあまり、マンホールに落ちて足を骨折したダークホース刑事(デカ)・レコスケ君。退屈極まりない入院生活の暇つぶしに、ロック・ミュージックの謎についてあれこれ考え始めるた。

 ビートルズの映画 [Let It Be] ― あの映画でもっとも有名なのは最後のルーフトップ・コンコーサートだが、同じくらい印象的なのはポールとジョージの口論シーンだろう。
 "I've Got A Feeling" のギター・プレイについて、滑らかに弧を画くように下降するように要求するポールと、アクセントをつけて律儀に降りてこようとするジョージ。明らかに「出来ない」ジョージにポールは苛立っているし、そんなポールにジョージは腹を立てている。しかも、「こうだろう?」と、助け舟を出したはずのジョンの方がどうやら「分かっている」っぽく、傷口に塩を塗る結果に。
 しまいには、「わかったよ、お前の言うように弾きゃぁいいんだろ」「なんでそうなる」…という気まずい言い争いになってしまう。

 単純に見れば有能なボスのポールが、駄目なジョージに恥をかかせ、ビートルズはもうおしまいだと印象付けるシーンでしかない。
 しかし、大きな疑問が残る。なぜ、こんなシーンがこのまま公開されたのだろうか?ジョージは惨めだし、ポールは悪者にしか見えない。こういう軋轢は実際あっても仕方が無いとして、普通だったら、アーチスト側がカットを要求し、映画で公開するとは思えない。なのに、なぜそのまま公開されたのか?
 もっと言えば、ギタープレイに関するポールの要求はそれほど難しくはない。この時期のジョージに演奏できないレベルではないだろう(事実、ジョンがやってのけている)。このシーン、どこか不自然ではないか…?!

 レコスケ君はひらめいた!これは、ジョージが意図的に仕組んだ、いわば「罠」だったのではないか…?!

 兼ねてから、ビートルズにおける自分の酷い扱いに不満を持っていたジョージは、脱退したくて仕方が無い。口に出してその意思を表明したこともあるが、そのたびに慰留されてきた。ここでジョージは、映画を使って自分がこのバンドでどれほど酷い目に遭わされ、虐げられてきたのかを、暴露するつもりではなかったのか?!
 彼はこの時期、大量の名曲を作り溜めしており、それはソロアルバム [All things must pass] や、[Living in the material world] で証明されている。ジョージにとって、脱退の準備は整っていたのだ!だから多少は惨めな目にあっても、脱退して当然だというシチュエーションも同時に手に入れることを選んだのだ!
 だからわざとポールの要求を飲み込めないふりをしてポールを苛立たせたのだ!まるで、ポールを誘い込むように。ジョージの陰謀は見事に成功し、お人よしなポールは易々とその罠にはまってしまう。

 そう言えば、こんなシーンもあった。
 ジョージがリンゴにピアノでコードを教えながら、和気藹々と "Octopus's Garden" を作るシーンがある。ジョンはこの雰囲気に好意的だが、ポールが入ってくるなり、「なってないな」と、雰囲気をぶち壊す一言を発する。ここでもポールは悪役になってしまった。
 もしかして、これもジョージの黒い陰謀だったのではないか…?!
 そして、編集の段階になり、当然あのシーンを見られたくないはずの、ジョージがカットを要求しない。一方、ポールは「ぼくらのありのままを映画にする」というコンセプトをぶち上げた手前、やはりカットしようとは言い出せない。
 かくして、黒い陰謀の臭いのするあのシーンはそのままに、映画 [Let It Be] は公開されたのだ。

 最も重要なのは、その「犯罪」で、誰が一番得をするかということだ。
 ポールを罠にはめ、ジョージのバンドにおける酷い待遇を暴露し、ビートルズ解散への道筋を作る…そして、傑作ソロアルバムを華々しく発表し、「ビートルズが解散して一番得をした男」といわれたのは…そう!ジョージ・ハリスンその人なのだ!

 真実は時の娘。40年の年月を経て、ついに明らかになる歴史の謎!あなたのビートルズ常識が、根底から覆される!
 BBCにてドキュメンタリー鋭意作成中!プレゼンターはマーティン・フリーマン!乞うご期待!


 私の脚色はともかく、だいたいこんなような話が、萩原さん、伊藤さん、本さんの間で飛び交い、変な盛り上がりを見せてしまった、「Let It Be の陰謀説」。
 萩原さん曰く、「それって、肉を斬らせて、骨を断つ!…みたいな?!」
 本さん曰く、「そう考えれば、あのシーンを見ても、ジョージファンとして、辛くない!」
 ポールは「嫌なヤツ」から一転陰謀の被害者となり、ジョージは「駄目なヤツ」から一転「したたかなヤツ」となる。双方にとって幸せではないか!そうか?!

 CRTジョージ祭りにはずいぶんたくさん参加しているし、数々のジョージ妄想を共有してきた。その中でも今回のこれは極めつけだ。どうせ勝手な解釈で馬鹿馬鹿しい話だが、面白いので、私はこの説を採用することにした。

さよならマエストロ / 野外FEST2013/02/25 11:32

 ドイツの名指揮者,ヴォルフガング・サヴァリッシュが亡くなった。
 1923年ミュンヘン生まれ。ドイツ各地のオーケストラや歌劇場の指揮者,音楽監督を歴任し、フィラデルフィアや日本でも活躍した。

 特に日本人にとってはNHK交響楽団との数々の名演奏が印象深い。N響を非常に気に入っていたとこのこと。1991年のモーツァルト没後200年の時は、オペラなどを日本でも振ってくれた。この年は私の母校にも来て、大ホールで「イドメネオ」を振った。私はまだ入学前だった。
 ピアニストとしても活躍したし、非常に耳が良く、全体を見渡す力に長け、包容力があり、奇をてらったところも無く、効率的なリハーサルでも知られていた。とにかく、ハズレの無い安心感のあるマエストロで、この人が居てくれて本当に良かったと思う。

 サヴァリッシュで印象的だったシーンがある。
 いつぞやのN響との共演の折り、N響アワー(日曜日に放映されていたN響の演奏会専門のテレビ番組。あんなに素晴らしい番組を何故止めて、つまらないクラシック番組に変えたのか皆目分からない)で、リハーサル風景が少し放映された。
 何の曲だったかは失念した。演奏中、美しい男声で、"dolce...!" という声が響き渡った。「ドルチェ」とは、音楽用語では「甘美に、歌うように」という意味で、非常によく使う。
 私はあまりにもこの声が美しかったので、この曲は歌つきで、だれか歌手が居るのかと思ったのだが、実際はサヴァリッシュの楽団員に対する指示だったのだ。音楽的な人の、音楽的で美しい "dolce" ― これこそ本当の「ドルチェ」なのだと、非常に感動した。

 さようなら、マエストロ。Rest in Peace.



 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの話。
 TP&HBは今年、5月から6月にかけてアメリカ各地3カ所の野外音楽フェスティバルに出演すると発表した。
 まず5月にアラバマ州でHangout Music Festival。これには、キングス・オブ・レオンも出演するとのことで、その点はちょっと魅力的。
 6月はまずテネシー州のBonnaroo Music and Arts Festival。こちらにはポール・マッカートニーも出演とのこと。
 そして6月後半には、デラウェア州のドーヴァー・スピードウェイにおけるFirefly Music Festival に出演予定。

 デラウェア州のフェスに関しては、私の勤める会社の本社の近くで開催される。本社はデラウェア州ウィルミントンで、私も2回行っている。その60kmほど南に位置するのがドーバーだ。
 TP&HBがFirefly Music Festival に出演すると公式発表されると、すぐに本社の人から、「行かないの?トム・ペティ!」と、メールが来た。どうやら私の印象は、「トム・ペティと見るためにわざわざ日本から来る人」ですり込まれているらしい。

 私はどうにも野外フェスが苦手だ。日本の野外フェスにも行きたくない。
 まずアウトドア活動が非常に苦手。それに、複数のミュージシャンが出演する以上、興味の無いアーチストの出番は時間の無駄だと思ってしまう。楽しめれば良いのだが、そこまで器用ではない。
 それから何と言っても野外フェスは本当に最前列でも無い限り、視界と環境が悪すぎて、殆どアーチストが見えないというのも問題だ。せっかくお金を払って観賞する以上、しっかり楽しみたい。
 そういう訳で、好きなアーチストは、いつもまともな箱で見たいと思っている。そんな訳で、野外フェス系には遠征しない。

 もちろん、TP&HBはどこで演奏しても格好良いのだけれど。



さて、今夜はいよいよリンゴ・スター。せっかく屋内だと言うのに、Zepp東京と、非常に悪い場所(と、私は思っている)。私も小さければ、リンゴも小さい。どの程度、拝めることやら。

Ringo Starr & HASB in Zepp Tokyo2013/02/26 20:47

 昨夜、Zepp東京でリンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンドのライブを見てきた。
 こう言ってはなんだが、予想したよりもずっと楽しかった!これは見た者勝ちのライブ。名古屋、余らせている場合では無い。

 まず、オールスター・バンドから。「バンド史上最高のラインナップ」というのはさすがに大袈裟だが、確かに良いメンツが揃っている。
 まず、トッド・ラングレン。言わずと知れた天才職人はとにかく歌が上手い、パフォーマンスが上手い、楽しそう。トッドのファンもとても楽しんでいたようだ。
 そして、サンタナのメンバーだったグレッグ・ローリー。"Black Magic Woman" など、イカしたヒット曲でこれまた大盛り上がり。
 一番印象的だったのは、元TOTOの、スティーヴ・ルカサのパート。"Rosanna" , "Africa", "Hold the Line" と、間違いの無い大ヒット曲を完璧に演奏してくれた。特に "Africa" はイントロで「おお~!」というどよめきが起き、サビではかなりの合唱になっていた。かなり感動。
 そして、変わらぬ歌唱力で魅せてくれた、元Mr. Mister のリチャード・ペイジ。"Kyrie" のイントロなど、ミュージック・ビデオをしっかり再現していて、鳥肌が立つ。演奏も本当に上手で、やはりサビでは合唱して大盛り上がりだった。

 東京一日目の特性なのか、リンゴ以外のメンバーのファンもかなり居たし、80年代が青春だった人々の心をくすぐるラインナップとあって、びっくりするほど盛り上がっていた。
 こういう密度の濃い楽しみはなかなか無いので、これはリーズナブル。とにかくお得の一言につきる。名古屋、余らせている場合では無い。

 そして、主役リンゴ・スター。おそらく、私が最初で最後に見るビートルになるのだろう。
 しかし、小走りに飛び出してきたリンゴは、「元ビートルズの人」という感じがまったくしない。どういうのが「元ビートルズの人」なのかは良く分からないが、とにかくイカしたロック野郎が飛び出してきたという風にしか見えない。要するに、過去の伝説の人では無く、現在進行形のエンターテイナーだった。
 オールスターバンドはさすがの演奏の上手さ、さらにリンゴの力の抜けた楽しい歌唱に、誰もが自然と笑顔になっていまう。CFGの時、リンゴがステージに上がった途端に、全員が爆笑しはじめたのと同じ現象だ。
 そして、Zeppを埋めた観客が一斉にピース・マークを掲げたのは圧巻だった。頭上に高くピースを掲げ、みんなで一緒に楽しく大合唱のオンパレード。特に "Yellow Submaline" と、"With a little help from my frends" は感動的だった。
 こうなるとラブ&ピースも、別に宗教的でも強制的でも高尚なことでもなく、楽しく幸せな時間の合い言葉と化する。ああ、これがリンゴ・スターというアーチストのもたらす温かで素敵な幸せなのだなと実感した。

 あまりにも一体感一杯に楽しんだので忘れがちだが、リンゴのドラム・プレイも出色だった。ダブル・ドラムなのだが、リンゴも決してお飾りでは無い。バンド全体を楽しそうに見渡し、リラックスしつつも正確なドラミングを聞かせてくれる。
 グイグイ引っぱるのでもないし、飾りが多いのでもない。でもすごく安心感があって、バンドに安定感をもたらすドラムって、こういう事なのだと思う。私には技術的なことは分からないが、分からなくても素敵なドラマーだと思わせる人だった。

 セットリスト的にはおおむね満足だが、ただ "Liverpool 8" が無かったのだけは残念。昨日の東京なら、きっと盛り上がったと思うのだが。
 ちなみに、リンゴの東京での滞在先は、私の職場のすぐ側である。今日は昼食に外出したとき、外国セレブご一行様がいないかどうか、目を配っておいた。居なかったけど。
 仕方が無いので、ホテルに向かって、「リンゴー!」と叫んでおいた。本当に、楽しかったよ。ありがとう、リンゴ。