MCG:大事すぎて夜も眠れない(Les Paul) ― 2012/08/02 21:20
「マイク・キャンベルのギター大好き!」こと、[Mike Campbell: The Guitars] は、チャプター11。レス・ポールの登場。
まずは、70年代の、「ぼくが持っている中で、一番重いギター」登場。"Woman in Love" や、"Change of Heart" を披露してくれた。私は "Change of Heart" の、いかにもロックで、でも美しくてスカっとする…いかにもハートブレイカーズ的な雰囲気が好きだ。

持っている中でも一番重いというのは、どの程度の重さなのだろうか。
そもそも、ギターというのは大きい。極端に体格の悪い私は、そう思う。最近、ウクレレを持ち運ぶのでさえ、「でかいッ!」と思っているのだ。あれで大きいなど言ったら怒られそうだが、私はピアニストなので、楽器を持ち歩かないのが普通だった。まぁ、楽譜がべらぼうに重い(ベートーヴェン…)ということはあったが…。
あとは比較的小さな笛を吹いているし(フルート,龍笛,ティンホイッスル)、金管(ホルン)を吹いていたときは、学校に置きっぱなしの借り物だったし。小鼓は分解できるので、鞄に入ったし。
狭いトイレに入るのも難儀するという、あの楽器の大きさは、どうも慣れない。みなさん、本当に偉いと思う。
続いて登場するのは、先にレプリカのレス・ポール。これは最近のツアーでもお馴染み。
そして、本命。1959年のレス・ポール・オリジナル。500本しか作られず、希少品になっているとのこと。それがマイクの手に入ったわけだが、こういう物はどういう経緯で、しかるべき人の手に渡るのだろうか。
どこかのアヤシゲな骨董商みたいな人が、電話してきて、「旦那ぁ、いいもんがありまっせ。ここだけの話、旦那を見込んでのことなんだ。ぜひ見てくれませんかねぇ…」とか言うのだろうか。
とにかく、マイク曰く、「唯一ケースにしまい込んでいる」大事な、大事なギター。
「準備はいい?開けるよ!」
マイク先生、言動が不審です。それ、化け物が入っているんですか?
大事すぎて、ツアーには持って行けない。スタジオでしか使わない。レプリカだって立派な音がするのだから、それで良いのだろう。
そもそも、ネックが吹っ飛んだギターだって、直して、繋いで、立派なレコーディングをするのが、エレキという楽器らしい。。電気を通す楽器って、そんなものだろうか。私はアナログな楽器しかやったことがない。
大事な大事なレス・ポール・オリジナルを、自宅のベッド脇に置いてきてしまったことに気付き、外出先の車中でパニクるマイク先生。あぶないです、やめてください。…さすがに、車を運転しながらはギターを弾いていないらしい。
帰ってくるなり、しまい込んでドキドキしているマイク先生…この人は、どんな演出だろうが、ギターを床に叩きつけるのだけはお断りなんだろうな。ギターとトムさん、どっちかを選んで、床に叩きつけろと命じられたら、トムさんを叩きつけるんだろうな。意外と丈夫そうだし。
かと思えば、ライブの最後で、ステージ上に置いたギターがちょっと足下で邪魔になると、足でエイっとのける…のを、私は見てしまった。なんだか良く分からないが、彼なりに、ギターの序列もあるのかも知れない。
まずは、70年代の、「ぼくが持っている中で、一番重いギター」登場。"Woman in Love" や、"Change of Heart" を披露してくれた。私は "Change of Heart" の、いかにもロックで、でも美しくてスカっとする…いかにもハートブレイカーズ的な雰囲気が好きだ。

持っている中でも一番重いというのは、どの程度の重さなのだろうか。
そもそも、ギターというのは大きい。極端に体格の悪い私は、そう思う。最近、ウクレレを持ち運ぶのでさえ、「でかいッ!」と思っているのだ。あれで大きいなど言ったら怒られそうだが、私はピアニストなので、楽器を持ち歩かないのが普通だった。まぁ、楽譜がべらぼうに重い(ベートーヴェン…)ということはあったが…。
あとは比較的小さな笛を吹いているし(フルート,龍笛,ティンホイッスル)、金管(ホルン)を吹いていたときは、学校に置きっぱなしの借り物だったし。小鼓は分解できるので、鞄に入ったし。
狭いトイレに入るのも難儀するという、あの楽器の大きさは、どうも慣れない。みなさん、本当に偉いと思う。
続いて登場するのは、先にレプリカのレス・ポール。これは最近のツアーでもお馴染み。
そして、本命。1959年のレス・ポール・オリジナル。500本しか作られず、希少品になっているとのこと。それがマイクの手に入ったわけだが、こういう物はどういう経緯で、しかるべき人の手に渡るのだろうか。
どこかのアヤシゲな骨董商みたいな人が、電話してきて、「旦那ぁ、いいもんがありまっせ。ここだけの話、旦那を見込んでのことなんだ。ぜひ見てくれませんかねぇ…」とか言うのだろうか。
とにかく、マイク曰く、「唯一ケースにしまい込んでいる」大事な、大事なギター。
「準備はいい?開けるよ!」
マイク先生、言動が不審です。それ、化け物が入っているんですか?
大事すぎて、ツアーには持って行けない。スタジオでしか使わない。レプリカだって立派な音がするのだから、それで良いのだろう。
そもそも、ネックが吹っ飛んだギターだって、直して、繋いで、立派なレコーディングをするのが、エレキという楽器らしい。。電気を通す楽器って、そんなものだろうか。私はアナログな楽器しかやったことがない。
大事な大事なレス・ポール・オリジナルを、自宅のベッド脇に置いてきてしまったことに気付き、外出先の車中でパニクるマイク先生。あぶないです、やめてください。…さすがに、車を運転しながらはギターを弾いていないらしい。
帰ってくるなり、しまい込んでドキドキしているマイク先生…この人は、どんな演出だろうが、ギターを床に叩きつけるのだけはお断りなんだろうな。ギターとトムさん、どっちかを選んで、床に叩きつけろと命じられたら、トムさんを叩きつけるんだろうな。意外と丈夫そうだし。
かと思えば、ライブの最後で、ステージ上に置いたギターがちょっと足下で邪魔になると、足でエイっとのける…のを、私は見てしまった。なんだか良く分からないが、彼なりに、ギターの序列もあるのかも知れない。
Won't Get Fooled Again ― 2012/08/05 11:37
ディラン様に続いて、ジェフ・リンが新譜を出すとか。これはずいぶん久しぶりのニューリリースということで、ちょっと楽しみだ。私としてはカバーアルバムよりは、オリジナル楽曲の方が良いのだが…まぁ、出してくれるだけでも、ファンとしては有り難いのだろう。
そういえば、先月終わったリンゴのツアーのファイナルで、ジェフ・リンもステージに上がっていた。ジョー・ウォルシュの隣りでほぼ棒立ち状態で…
Ringo Starr & His All-Starr Band GREEK THEATER 7/21/2012 WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
さて、けさ見てびっくりしたニュース記事。
"Amazon exec who wanted Tom Petty to play at his wedding 'swindled out of $165,000 by bogus booking agent'"
以前はマイクロソフトの、そして今はアマゾンのシニア・ヴァイス・プレジデントの、ブライアン・ヴァレンタイン氏は、2010年のトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのコンサートでプロポーズした婚約者との結婚式に、サプライズゲストとして、やはりTP&HBを招こうと計画したとのこと。この時点で既に、お金持ちは考えることが桁違い。
ところが、この先が問題。ヴァレンタイン氏はネットでTP&HBをブッキングするべく、エージェントを調べたのだが、ラスベガスのクリス・ランドなるエージェントと、契約を交わすに至る。そしてランドが、「TP&HBのマネージャー,トニー・ディミトリアディスのサインをもらったので、その書類を送付します。ずは前金として165,000ドルを振り込んで下さい。」と、伝えてきた。
トニーのサイン入りという書類を見たヴァレンタイン氏、165,000ドルをランドの口座に振り込んだものの、その後ランドと全く連絡が取れなくなる。
そこで、トニーと直接連絡を取ってみると、「何のお話ですか?」…状態だったのだ。トニーはランドなんてエージェントは知らないし、ヴァレンタイン氏の結婚式がどうこう言う話も初耳。
「もしかして、詐欺に遭っているんじゃありませんか?」
トニーのサインなるものも、まったくの偽造だったのだ。
驚いたヴァレンタイン氏、ランドと連絡を取ろうとしても、ラスベガスから逃げ出した後だった!そこでヴァレンタイン氏はFBIに通報。ランドはイリノイ州で逮捕され、法廷に引き出されたとのこと。
この詐欺事件、TP&HBはネタにされただけで、被害は被っていない。むしろ重要なのは、マイクロソフトやアマゾンで重役を歴任した人物が、ネット上の取引で詐欺に遭い、大金を騙し取られたということだ。さすがに名誉も傷ついたことだろう。
この話には先がある。どうやら、先月のヴァレンタイン氏のシアトルでの結婚式に、TP&HBが登場して、ライブをやってくれたというのだ。ヴァレインタイン氏本人も、TP&HB側もオフィシャルには何も言っていないのだが、ウェディング・プランナーや、ツアークルーの談話、出席者が撮ったらしき写真などで、ネット記事はそのように伝えている。
ヨーロッパツアーも終わって一段落、お休みに入ったハートブレイカーズ。ちょぉっとシアトルへ飛んで、ライブ一本やってくれるくらいは…あるかも知れない。相手はアマゾンのシニア・ヴァイス・プレジデントだ。たっぷりギャラも、もらって良いと思う。
それにしても、繰り返すようだが、お金持ちって凄い。
世の中には、色々とアヤシゲな話が飛び交っており、そう簡単に人を信じてはいけないというのが、現実だ。
今回のこの事件は完全に詐欺だが、中には故意ではないにしろ、まったく間違った情報が堂々と真実であるかのようにばらまかれているケースもある。
一応ここにも記しておくが…日本のオシャレ男子向けに、[PEN] というカルチャー雑誌がある。これが7月上旬発売号で、ビートルズ特集を組んだ。「PENならではの視点で、『知っておくべきビートルズ』の全貌をひも解いていきます。」とぶち上げたまでは良かったが、ものすごい誤報をやってのけてしまった。
ビートルズとその関係者の人物相関図のオリヴィア・ハリスンに関する記事に、「現在の夫M.スコセッシとともに」映画を作ったと書いたのだ。
これにはビックリ仰天。いや、単に私が知らなかっただけなのか?急に小心者になった私は、わざわざ [PEN] の編集部に、この情報のソースを教えて下さいと、問い合わせをした。
すると、十日ばかりして返事が返ってきた。曰く…
ペン編集部です。
ご指摘のとおり、小誌No.317号の「人物相関図」にありましたジョージの二度目の妻オリヴィアは、「現在の夫M.スコセッシとともに」とありますが、確認したところオリヴィアとスコセッシが結婚した事実はありません。
ここに深くお詫びするとともに、ご指摘に感謝いたします。また、今後はこのようなことのないようにチェック態勢を強化いたします。
…だとのこと。
一体、何をどう間違えて、こういう事になったのだろうか。誰かが完全に勘違いをしていて、それがどのチェックにも引っかからなかったのだろう。それにしても酷くお粗末。どういう切り口で、どこに重心を置いてビートルズを特集しても構わないが。この雑誌のレベルが疑われるような不注意は全力を尽くして、防ぐべきだろう。
とにかく、故意にしろ、故意でないにしろ、この世には怪しい情報が横溢している。だまされないように、注意するに超したことはない。
そういうわけで、ザ・フーに「もう騙されないぞ!」で締めてもらう。
格好良い!しかし、ピートはどうしてそこまで動く必要がある?!そのギターは壊す用の安物なのか?
そういえば、先月終わったリンゴのツアーのファイナルで、ジェフ・リンもステージに上がっていた。ジョー・ウォルシュの隣りでほぼ棒立ち状態で…
Ringo Starr & His All-Starr Band GREEK THEATER 7/21/2012 WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
さて、けさ見てびっくりしたニュース記事。
"Amazon exec who wanted Tom Petty to play at his wedding 'swindled out of $165,000 by bogus booking agent'"
以前はマイクロソフトの、そして今はアマゾンのシニア・ヴァイス・プレジデントの、ブライアン・ヴァレンタイン氏は、2010年のトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのコンサートでプロポーズした婚約者との結婚式に、サプライズゲストとして、やはりTP&HBを招こうと計画したとのこと。この時点で既に、お金持ちは考えることが桁違い。
ところが、この先が問題。ヴァレンタイン氏はネットでTP&HBをブッキングするべく、エージェントを調べたのだが、ラスベガスのクリス・ランドなるエージェントと、契約を交わすに至る。そしてランドが、「TP&HBのマネージャー,トニー・ディミトリアディスのサインをもらったので、その書類を送付します。ずは前金として165,000ドルを振り込んで下さい。」と、伝えてきた。
トニーのサイン入りという書類を見たヴァレンタイン氏、165,000ドルをランドの口座に振り込んだものの、その後ランドと全く連絡が取れなくなる。
そこで、トニーと直接連絡を取ってみると、「何のお話ですか?」…状態だったのだ。トニーはランドなんてエージェントは知らないし、ヴァレンタイン氏の結婚式がどうこう言う話も初耳。
「もしかして、詐欺に遭っているんじゃありませんか?」
トニーのサインなるものも、まったくの偽造だったのだ。
驚いたヴァレンタイン氏、ランドと連絡を取ろうとしても、ラスベガスから逃げ出した後だった!そこでヴァレンタイン氏はFBIに通報。ランドはイリノイ州で逮捕され、法廷に引き出されたとのこと。
この詐欺事件、TP&HBはネタにされただけで、被害は被っていない。むしろ重要なのは、マイクロソフトやアマゾンで重役を歴任した人物が、ネット上の取引で詐欺に遭い、大金を騙し取られたということだ。さすがに名誉も傷ついたことだろう。
この話には先がある。どうやら、先月のヴァレンタイン氏のシアトルでの結婚式に、TP&HBが登場して、ライブをやってくれたというのだ。ヴァレインタイン氏本人も、TP&HB側もオフィシャルには何も言っていないのだが、ウェディング・プランナーや、ツアークルーの談話、出席者が撮ったらしき写真などで、ネット記事はそのように伝えている。
ヨーロッパツアーも終わって一段落、お休みに入ったハートブレイカーズ。ちょぉっとシアトルへ飛んで、ライブ一本やってくれるくらいは…あるかも知れない。相手はアマゾンのシニア・ヴァイス・プレジデントだ。たっぷりギャラも、もらって良いと思う。
それにしても、繰り返すようだが、お金持ちって凄い。
世の中には、色々とアヤシゲな話が飛び交っており、そう簡単に人を信じてはいけないというのが、現実だ。
今回のこの事件は完全に詐欺だが、中には故意ではないにしろ、まったく間違った情報が堂々と真実であるかのようにばらまかれているケースもある。
一応ここにも記しておくが…日本のオシャレ男子向けに、[PEN] というカルチャー雑誌がある。これが7月上旬発売号で、ビートルズ特集を組んだ。「PENならではの視点で、『知っておくべきビートルズ』の全貌をひも解いていきます。」とぶち上げたまでは良かったが、ものすごい誤報をやってのけてしまった。
ビートルズとその関係者の人物相関図のオリヴィア・ハリスンに関する記事に、「現在の夫M.スコセッシとともに」映画を作ったと書いたのだ。
これにはビックリ仰天。いや、単に私が知らなかっただけなのか?急に小心者になった私は、わざわざ [PEN] の編集部に、この情報のソースを教えて下さいと、問い合わせをした。
すると、十日ばかりして返事が返ってきた。曰く…
ペン編集部です。
ご指摘のとおり、小誌No.317号の「人物相関図」にありましたジョージの二度目の妻オリヴィアは、「現在の夫M.スコセッシとともに」とありますが、確認したところオリヴィアとスコセッシが結婚した事実はありません。
ここに深くお詫びするとともに、ご指摘に感謝いたします。また、今後はこのようなことのないようにチェック態勢を強化いたします。
…だとのこと。
一体、何をどう間違えて、こういう事になったのだろうか。誰かが完全に勘違いをしていて、それがどのチェックにも引っかからなかったのだろう。それにしても酷くお粗末。どういう切り口で、どこに重心を置いてビートルズを特集しても構わないが。この雑誌のレベルが疑われるような不注意は全力を尽くして、防ぐべきだろう。
とにかく、故意にしろ、故意でないにしろ、この世には怪しい情報が横溢している。だまされないように、注意するに超したことはない。
そういうわけで、ザ・フーに「もう騙されないぞ!」で締めてもらう。
格好良い!しかし、ピートはどうしてそこまで動く必要がある?!そのギターは壊す用の安物なのか?
MCG:Jaguar, Duesenberg MC ― 2012/08/09 23:13
「マイク・キャンベルのギター大好き!」こと、[Mike Campbell: The Guitars] は、Chapter 12。フェンダー・ジャガーと、デューセンバーグ・マイク・キャンベル・シグネチャーモデルが登場。
ギターの話に入る前に目についたのが、ピアノの上に置いてある色々なアイテムだが…無数のハープ(ハーモニカ)が並んでいる。(それから、ピアノのメーカーも気になる)
マイクがハープを演奏している姿というのは、見たことがない。そもそも、この人が管楽器をやっている姿が想像できない。ベンモントなら、ハープなり、トランペットなり、サックスなり、器用に弾けそうな感じがするが、マイクはどうだろう?腹式呼吸が得意そうには見えないのだが。
でもあれだけ並んでいるのだから、吹ける…のだろう。
さて、まずサーフ・ミュージックには欠かせない、フェンダー・ジャガーから。
マイクによると、発音は「ジャグァー」が正しい。なるほど、[Live Anthology] に収録されている、フィルモアの "Gold Finger" のサウンドは、これだったのだ。
マイクの手にかかると、エレキ一本で、ものすごく幅の広い音楽世界が展開されるようで、ほれぼれする。プロのギタリストというのは、そういうものなのだろう。
そして、おもむろにケースから取り出すのは、ドイツのギターメーカー,デューセンバーグの、「マイク・キャンベル・シグネチャーモデル」。最近、ジョー・ウォルシュも褒めていたギターだ。
このギターの使用例で印象的なのは、何と言っても、スーパーボウルだろう。
冒頭、トムさんが明らかに緊張して固くなっているのに対し、マイクは自慢のシグネチャーモデルを担いで、余裕綽々。はっきり言って格好良い。このスーパーボウルの時、複数の人が私に「ギターの人が格好良かった!」と言ってきた。
この青いデューセンバーグ、とにかく見た目が格好良い。凄く綺麗な青に、クールな白いストライプがスーパーカーっぽくて車好きにも響いてくる。メタル・パーツも格好良いし、控え目なサインとロゴの刻印も素敵。
さらに、F字孔から見える内装も良い。要するに、私はこのギターの見た目だけで、欲しくなった。ギターは弾けないが…とても欲しい。もちろん高い。でも、トム・ペティ・モデルのマーチンや、リッケンバッカーよりは安いのでは?
そもそも、このMCモデル、エレキとしては小さい部類ではないだろうか。ほのかにこの大きさなら、私にももてるのでは無いかという…儚い夢を見る。分かっています、私はウクレレでさえ、手が届かない、でかい、持ち運べないと文句を言っている分際だ。
どうせなら、リッケンバッカーも、マイク・キャンベル・シグネチャー・モデルを出せば良いのに。あのリック広告として多大な貢献をした [Damn the Torpedoes] のリッケンバッカーだって、マイクの物なのだから。
残りが少なくなってきた、「マイク・キャンベルのギター大好き!」、次回はもう一つの1964年フェンダー・ストラトキャスター… "Handle with Care" とのことだが…なんだかまたジョージ語りを熱く盛り上げる気満々のような気がする。楽しみ。
ギターの話に入る前に目についたのが、ピアノの上に置いてある色々なアイテムだが…無数のハープ(ハーモニカ)が並んでいる。(それから、ピアノのメーカーも気になる)
マイクがハープを演奏している姿というのは、見たことがない。そもそも、この人が管楽器をやっている姿が想像できない。ベンモントなら、ハープなり、トランペットなり、サックスなり、器用に弾けそうな感じがするが、マイクはどうだろう?腹式呼吸が得意そうには見えないのだが。
でもあれだけ並んでいるのだから、吹ける…のだろう。
さて、まずサーフ・ミュージックには欠かせない、フェンダー・ジャガーから。
マイクによると、発音は「ジャグァー」が正しい。なるほど、[Live Anthology] に収録されている、フィルモアの "Gold Finger" のサウンドは、これだったのだ。
マイクの手にかかると、エレキ一本で、ものすごく幅の広い音楽世界が展開されるようで、ほれぼれする。プロのギタリストというのは、そういうものなのだろう。
そして、おもむろにケースから取り出すのは、ドイツのギターメーカー,デューセンバーグの、「マイク・キャンベル・シグネチャーモデル」。最近、ジョー・ウォルシュも褒めていたギターだ。
このギターの使用例で印象的なのは、何と言っても、スーパーボウルだろう。
冒頭、トムさんが明らかに緊張して固くなっているのに対し、マイクは自慢のシグネチャーモデルを担いで、余裕綽々。はっきり言って格好良い。このスーパーボウルの時、複数の人が私に「ギターの人が格好良かった!」と言ってきた。
この青いデューセンバーグ、とにかく見た目が格好良い。凄く綺麗な青に、クールな白いストライプがスーパーカーっぽくて車好きにも響いてくる。メタル・パーツも格好良いし、控え目なサインとロゴの刻印も素敵。
さらに、F字孔から見える内装も良い。要するに、私はこのギターの見た目だけで、欲しくなった。ギターは弾けないが…とても欲しい。もちろん高い。でも、トム・ペティ・モデルのマーチンや、リッケンバッカーよりは安いのでは?
そもそも、このMCモデル、エレキとしては小さい部類ではないだろうか。ほのかにこの大きさなら、私にももてるのでは無いかという…儚い夢を見る。分かっています、私はウクレレでさえ、手が届かない、でかい、持ち運べないと文句を言っている分際だ。
どうせなら、リッケンバッカーも、マイク・キャンベル・シグネチャー・モデルを出せば良いのに。あのリック広告として多大な貢献をした [Damn the Torpedoes] のリッケンバッカーだって、マイクの物なのだから。
残りが少なくなってきた、「マイク・キャンベルのギター大好き!」、次回はもう一つの1964年フェンダー・ストラトキャスター… "Handle with Care" とのことだが…なんだかまたジョージ語りを熱く盛り上げる気満々のような気がする。楽しみ。
文弱の徒、三たび防研へゆく ― 2012/08/12 21:14
文弱(ぶんじゃく):文事ばかりにふけって弱々しいこと
私の曾祖父、明治期の海軍士官だった山川有典(やまかわありつね)について調査するために、防衛省防衛研究所に初めて行ったのは、去年の6月のこと。ここまでのお話は、以下の記事を参照。
2009年12月20日 真白き富士の嶺
2011年 6月10日 文弱の徒、防研へゆく
去年は二回防研へ行っているので、今回は三回目となった。
ラブ&ピースでロックンロールな私にとって、東京恵比寿の防衛省防衛研究所は、いつも緊張する。緊張の割に、入館のセキュリティがゆるいのは相変わらず。
しかし、今回はレッスンの後に行ったので、背中にウクレレのケースを担いでいる。これはまずい。何かの映画で、殺し屋がヴァイオリンケースに銃を隠しているという話がなかったか?どうしよう、私の背にあるこの細長い物、中身は木です。名前はマーティン・フリーマン…あ、いや、アフガン帰りの軍医ではなくて…
無意味にアタフタする必要もなく、普通に戦史資料室に入れた。ただし、この部屋は手前のロッカーに鞄を預けなければならない。資料保護のためだろう。私のユークはロッカーに入らず、結局資料室に預けることになった。
私の曾祖父山川有典が海軍兵学校を明治29年に卒業した後、どんな海軍人生だったのかをたどるのが、私が防研を訪れた目的なのだが、これが中々難しい。職員の方によると、昭和の資料なら色々とあるのだが、明治時代の資料は少なく、網羅的ではないというのだ。
しかも、山川が士官をしていた時代は、日清戦争から日露戦争前後の緊張感のある時期で、情報公開もやや消極的だったのだと言う。
そして、経歴を追うことが困難な一番大きな理由は、山川が早く死んだため、その遺児(私の祖父)の家に、彼の記録がきちんと残されていないことらしい。
そんな中で、なんとかポツリポツリと拾い得た情報によると、まず少尉任官と同時に、軍艦常磐の回航員となり、英国に派遣されている。帰国後、佐世保第二艇隊付。明治32年中尉任官。明治34年大尉任官。この時、砲艦操江の航海長。日露戦争が開戦となり、明治38年葛城航海長、3月に日本丸航海長に異動。北海の哨戒任務にあたる。
戦後明治39年に少佐任官。この時は、日進の航海長。最後に確認できた情報は、明治41年航海長として松島に乗艦、練習艦隊を組んで長期航海の帰り、台湾の馬公で松島が爆沈し、これによって死亡した。
この経歴の隙間を埋めることは、相変わらず出来ないでいる。
視線を変えて、松島爆沈事故をしらべてみると、意外なことが分かった。
これまで、親戚から聞いた話では、曾祖父の遺体の所在は分からない ― つまり、馬公の海の底だということになっていたのだが、海軍の「死体捜索及救助」という資料の中に、松島爆沈の四日後、収容された遺体として、海軍少佐山川有典の名前を発見したのだ。
さすがに、ドキリとした。時代がかった毛筆で、収容遺体リストの中に、彼の名前。まるで、自分の体の八分の一を発見してしまったかのような、体のどこかがズキンと痛むような、不思議な感覚 ― 。
防研の職員の方などが、気の毒そうな顔をして、「遺族のかたですか」などとしんみり言っても、私にはそういう自覚がない。曾祖父とは言え、祖父が一歳の時に亡くなっているし、私にとってはまるっきり歴史上の人物だ。
しかし、彼の遺体を「発見」したときの、独特の感覚が、まだ残っている。
山川有典の遺体と共に、遺品もいくらか引き上げられ、それもリストになっている。軍服や、短剣、外套などに混じって、預金通帳があったらしい。海軍支給の外套に関しては、その後祖父が使ったらしく、ボタンだけが私の手元に残っている。

そして、私が一番興味を持っているのは、引き上げられた遺品の中に「写真 十一枚」とあることだ。この写真、一体何が映っていたのだろうか。外套を祖父が着用し、そのボタンを私が所有している以上、山川の郷里のどこかには、この写真十一枚もあるのではないかと思って居る。
防研の次は、この写真探しをしようではないかと、思っている。
山川少佐を含めた松島爆沈事故死亡者は、どうやら台湾で火葬・埋葬されたらしい。そして生存者や、遺物の一部は、軍艦常磐で佐世保へと送られた。
常磐 ― 山川少佐が、少尉になったとき、英国に派遣されたのは、この常磐を回航するためだった。明治海軍士官としての彼は、常磐で出発し、常磐で帰ってきたのだろうか。
常磐の回航 ― つまり、山川がまだ少尉になったばかりの時の資料が、今回の防研訪問で一番の驚きだった。
明治31年、常磐回航委員が英国に派遣されるわけだが、その時「旅行免状交付ノ義ニ付上申」という書類が作成された。要するに、パスポートの申請を、海軍省がまとめて行ったのだ。中佐・齋藤孝至以下、パスポートが必要な人員全ての名前が、漢字とカタカナの振り仮名をつけて記載されている。パスポートには、アルファベット表記があるからだろう。
振り仮名のある資料を目にするのは、これがはじめてだった。
山川有典
私はこの曾祖父の名前を、「ありつね」と教えられていた。「典」という字を「つね」と読む例を他に知らなかったため、不思議に思っていた。
ところが、今回見た、海軍省の資料では、「アリノリ」と記載されていたのだ。まず、これがびっくり。曾祖父は早く死んだため、この名前の呼び方に関する誤解が、訂正されないままきたらしい。
それよりもびっくりしたのは、「山川」という姓。つまり、私の母の実家は、「やまかわ」だと、固く信じていたし、少佐の子孫はだれもが「やまかわ」と名乗っている。しかし、海軍省の資料には…
ヤマガワ
姓の読み方まで違った…。
日本の戸籍には、振り仮名がない。イメージとしての文字を登録しているだけで、実はどう読むかは登録されていないのだ。そして、少佐の遺児(祖父)の代から、名字の読み方が変わってしまい、誰も気付いていなかったらしい。
いやはや、これはびっくりした。やはり、一次資料というものは、迫力が違う。インターネットのおかげで物調べは楽になったが、やはり古い毛筆の資料であっても、一次資料を自分の目で確認するのは、たいへん有意義だということを、思い知った。
私の曾祖父、明治期の海軍士官だった山川有典(やまかわありつね)について調査するために、防衛省防衛研究所に初めて行ったのは、去年の6月のこと。ここまでのお話は、以下の記事を参照。
2009年12月20日 真白き富士の嶺
2011年 6月10日 文弱の徒、防研へゆく
去年は二回防研へ行っているので、今回は三回目となった。
ラブ&ピースでロックンロールな私にとって、東京恵比寿の防衛省防衛研究所は、いつも緊張する。緊張の割に、入館のセキュリティがゆるいのは相変わらず。
しかし、今回はレッスンの後に行ったので、背中にウクレレのケースを担いでいる。これはまずい。何かの映画で、殺し屋がヴァイオリンケースに銃を隠しているという話がなかったか?どうしよう、私の背にあるこの細長い物、中身は木です。名前はマーティン・フリーマン…あ、いや、アフガン帰りの軍医ではなくて…
無意味にアタフタする必要もなく、普通に戦史資料室に入れた。ただし、この部屋は手前のロッカーに鞄を預けなければならない。資料保護のためだろう。私のユークはロッカーに入らず、結局資料室に預けることになった。
私の曾祖父山川有典が海軍兵学校を明治29年に卒業した後、どんな海軍人生だったのかをたどるのが、私が防研を訪れた目的なのだが、これが中々難しい。職員の方によると、昭和の資料なら色々とあるのだが、明治時代の資料は少なく、網羅的ではないというのだ。
しかも、山川が士官をしていた時代は、日清戦争から日露戦争前後の緊張感のある時期で、情報公開もやや消極的だったのだと言う。
そして、経歴を追うことが困難な一番大きな理由は、山川が早く死んだため、その遺児(私の祖父)の家に、彼の記録がきちんと残されていないことらしい。
そんな中で、なんとかポツリポツリと拾い得た情報によると、まず少尉任官と同時に、軍艦常磐の回航員となり、英国に派遣されている。帰国後、佐世保第二艇隊付。明治32年中尉任官。明治34年大尉任官。この時、砲艦操江の航海長。日露戦争が開戦となり、明治38年葛城航海長、3月に日本丸航海長に異動。北海の哨戒任務にあたる。
戦後明治39年に少佐任官。この時は、日進の航海長。最後に確認できた情報は、明治41年航海長として松島に乗艦、練習艦隊を組んで長期航海の帰り、台湾の馬公で松島が爆沈し、これによって死亡した。
この経歴の隙間を埋めることは、相変わらず出来ないでいる。
視線を変えて、松島爆沈事故をしらべてみると、意外なことが分かった。
これまで、親戚から聞いた話では、曾祖父の遺体の所在は分からない ― つまり、馬公の海の底だということになっていたのだが、海軍の「死体捜索及救助」という資料の中に、松島爆沈の四日後、収容された遺体として、海軍少佐山川有典の名前を発見したのだ。
さすがに、ドキリとした。時代がかった毛筆で、収容遺体リストの中に、彼の名前。まるで、自分の体の八分の一を発見してしまったかのような、体のどこかがズキンと痛むような、不思議な感覚 ― 。
防研の職員の方などが、気の毒そうな顔をして、「遺族のかたですか」などとしんみり言っても、私にはそういう自覚がない。曾祖父とは言え、祖父が一歳の時に亡くなっているし、私にとってはまるっきり歴史上の人物だ。
しかし、彼の遺体を「発見」したときの、独特の感覚が、まだ残っている。
山川有典の遺体と共に、遺品もいくらか引き上げられ、それもリストになっている。軍服や、短剣、外套などに混じって、預金通帳があったらしい。海軍支給の外套に関しては、その後祖父が使ったらしく、ボタンだけが私の手元に残っている。

そして、私が一番興味を持っているのは、引き上げられた遺品の中に「写真 十一枚」とあることだ。この写真、一体何が映っていたのだろうか。外套を祖父が着用し、そのボタンを私が所有している以上、山川の郷里のどこかには、この写真十一枚もあるのではないかと思って居る。
防研の次は、この写真探しをしようではないかと、思っている。
山川少佐を含めた松島爆沈事故死亡者は、どうやら台湾で火葬・埋葬されたらしい。そして生存者や、遺物の一部は、軍艦常磐で佐世保へと送られた。
常磐 ― 山川少佐が、少尉になったとき、英国に派遣されたのは、この常磐を回航するためだった。明治海軍士官としての彼は、常磐で出発し、常磐で帰ってきたのだろうか。
常磐の回航 ― つまり、山川がまだ少尉になったばかりの時の資料が、今回の防研訪問で一番の驚きだった。
明治31年、常磐回航委員が英国に派遣されるわけだが、その時「旅行免状交付ノ義ニ付上申」という書類が作成された。要するに、パスポートの申請を、海軍省がまとめて行ったのだ。中佐・齋藤孝至以下、パスポートが必要な人員全ての名前が、漢字とカタカナの振り仮名をつけて記載されている。パスポートには、アルファベット表記があるからだろう。
振り仮名のある資料を目にするのは、これがはじめてだった。
山川有典
私はこの曾祖父の名前を、「ありつね」と教えられていた。「典」という字を「つね」と読む例を他に知らなかったため、不思議に思っていた。
ところが、今回見た、海軍省の資料では、「アリノリ」と記載されていたのだ。まず、これがびっくり。曾祖父は早く死んだため、この名前の呼び方に関する誤解が、訂正されないままきたらしい。
それよりもびっくりしたのは、「山川」という姓。つまり、私の母の実家は、「やまかわ」だと、固く信じていたし、少佐の子孫はだれもが「やまかわ」と名乗っている。しかし、海軍省の資料には…
ヤマガワ
姓の読み方まで違った…。
日本の戸籍には、振り仮名がない。イメージとしての文字を登録しているだけで、実はどう読むかは登録されていないのだ。そして、少佐の遺児(祖父)の代から、名字の読み方が変わってしまい、誰も気付いていなかったらしい。
いやはや、これはびっくりした。やはり、一次資料というものは、迫力が違う。インターネットのおかげで物調べは楽になったが、やはり古い毛筆の資料であっても、一次資料を自分の目で確認するのは、たいへん有意義だということを、思い知った。
ロンドン・オリンピック 閉会式 ― 2012/08/15 22:03
YouTubeにロンドンオリンピック閉会式が丸々上がっていたので、The Whoも観賞できた。おそらく、BBCの中継なのだろう。落ち着いて見られるアングルと、音声になっている。
YouTube Closing Ceremony London 2012 Olympic Game
日本の放映局にはいろいろと苦情も行ったようだが、あの中継はまだマシなほうだろう。他の局でやられたら目も当てられない状況になっていたことは間違いない。
私の録画はザ・フーの手前で切れており、絶叫を呼んだのだが。やはり事前に番組表で公表されていた時間より、伸びたかららしい。残りあと20分というところで、切れたようだ。
全体的な印象としては、開会式も含めて、「出られるアーチストは全員出ろ!」…という感じだった。これぞ、私が期待したロンドン・オリンピックのセレモニーだ。もったいぶって、お上品に、適当な量を出すのではなく、とにかく、どばっと出してしまう!…こういう機会はもう無いかも知れないのだから、ここまで割り切り、大盤振る舞いしてくれたのには、爽快感さえ感じた。
そういう意味で言うと、どうせならストーンズも出てしまえば良かったのにと思う。その一方で、最後にストーンズだと、ストーンズだけに飲まれる恐れもあるので、これで良かったとも言える(たとえるなら、[Concert for George] にディラン様が出ないのはそれなりに良かったことなのと同じように) ― 難しいところ。
せめて、ロニーだけでも、キースだけでも出て欲しかったというのは本音だ。
ザ・フーはスーパー・ボウルの時よりも良かったような気がする。相変わらず、最近のザ・フーを見ると、ザックの格好良さが目立つ。本当に、本当に良いドラマーだ。
印象的だったのは、レイ・デイヴィスの登場。私にとっては、「生きているレイ・デイヴィスが見られた!」…という感じ。正直言って、声はすっかり衰えて、悲しくなるほどだったが、あのキンクスのレイが、会場全体と一緒に歌っているのを見るだけで胸が一杯になる。
曲は "The Village Green Preservation Society" の方が良かったかも知れない。
ジョン・レノンのパートも感動的で良かった。さらに良かったのは、小野洋子が全く出てこなかったこと。彼女の姿をジョンの隣りに見ただけで、ゲンナリしてしまうので。
ピンク・フロイドの "Wish You Were Here" のパートも美しく、シンプルで良かった。私はプログレッシブ・ロックに全く興味がないが、この曲は単品としてものすごく好きなのだ。
もう一つ感動的だったのは、もちろん、"Here Comes the Sun" のパート。ボランティア・チームを称えるのに相応しい、包みこむような優しさは、この曲の持つ力だろう。
ギャラガーのバンドを見て、この人が兄なのか弟なのかも分からない私にはコメントもしようがないが(弟だった)…それにケチをつけるコメントを出す兄もまぁ、相変わらずなのだなと思う。無視ができないらしい。
開会式でローワン・アトキンソンが出た以上、閉会式でも誰かが出るだろうとは思っていた。しかも、若手で。そこで、当然私はザ・マイティ・ブーシュの二人に期待していた。歌って踊れるジュリアンと、ノエル!しかし、そこまでは上手く行かず。登場したのは、ラッセル・ブランド。なんとなく予想していた。
ラッセル・ブランドによる "I Am The Walrus" は、彼に非常に合っていて良い。日本のテレビではではベッカム夫妻が開会式と閉会式、双方に出たなどと喜んでいたが、私はラッセルが一時(一瞬!)噂になった、ケイト・モスと同じ閉会式に出たことの方が面白かった。
度肝を抜かれたのは、ELO の "Mr. Bluesky" が大きくフィーチャーされていたこと。開会式でも流れていたが、それどころではない扱いぶりで、嬉しくなってしまった。しかも、この曲に続いて登場したのが、パイソンの中でも一番好きなエリック・アイドルだったのだから!
さすがエリック、堂々たるパフォーマンスぶり。ジョージも楽しく観賞したことだろう。
そして英国民のみならず、選手の一部も大合唱していた "Always look on the bright side of life" ― あまりにも感動的なので、閉会式の最後でも良さそうなくらいだ。
以前、 ロイヤル・アルバート・ホールでやっていた、バグパイプつきのバージョンで凄く良かった。
開会式、閉会式とも、DVDでも出せば良いのに思うのだが、どうだろう。権利問題などが難しいかも知れない。
ともあれ、ロンドンでオリンピックをやって、期待したとおりのセレモニーを堪能できて、満足。満足。
YouTube Closing Ceremony London 2012 Olympic Game
日本の放映局にはいろいろと苦情も行ったようだが、あの中継はまだマシなほうだろう。他の局でやられたら目も当てられない状況になっていたことは間違いない。
私の録画はザ・フーの手前で切れており、絶叫を呼んだのだが。やはり事前に番組表で公表されていた時間より、伸びたかららしい。残りあと20分というところで、切れたようだ。
全体的な印象としては、開会式も含めて、「出られるアーチストは全員出ろ!」…という感じだった。これぞ、私が期待したロンドン・オリンピックのセレモニーだ。もったいぶって、お上品に、適当な量を出すのではなく、とにかく、どばっと出してしまう!…こういう機会はもう無いかも知れないのだから、ここまで割り切り、大盤振る舞いしてくれたのには、爽快感さえ感じた。
そういう意味で言うと、どうせならストーンズも出てしまえば良かったのにと思う。その一方で、最後にストーンズだと、ストーンズだけに飲まれる恐れもあるので、これで良かったとも言える(たとえるなら、[Concert for George] にディラン様が出ないのはそれなりに良かったことなのと同じように) ― 難しいところ。
せめて、ロニーだけでも、キースだけでも出て欲しかったというのは本音だ。
ザ・フーはスーパー・ボウルの時よりも良かったような気がする。相変わらず、最近のザ・フーを見ると、ザックの格好良さが目立つ。本当に、本当に良いドラマーだ。
印象的だったのは、レイ・デイヴィスの登場。私にとっては、「生きているレイ・デイヴィスが見られた!」…という感じ。正直言って、声はすっかり衰えて、悲しくなるほどだったが、あのキンクスのレイが、会場全体と一緒に歌っているのを見るだけで胸が一杯になる。
曲は "The Village Green Preservation Society" の方が良かったかも知れない。
ジョン・レノンのパートも感動的で良かった。さらに良かったのは、小野洋子が全く出てこなかったこと。彼女の姿をジョンの隣りに見ただけで、ゲンナリしてしまうので。
ピンク・フロイドの "Wish You Were Here" のパートも美しく、シンプルで良かった。私はプログレッシブ・ロックに全く興味がないが、この曲は単品としてものすごく好きなのだ。
もう一つ感動的だったのは、もちろん、"Here Comes the Sun" のパート。ボランティア・チームを称えるのに相応しい、包みこむような優しさは、この曲の持つ力だろう。
ギャラガーのバンドを見て、この人が兄なのか弟なのかも分からない私にはコメントもしようがないが(弟だった)…それにケチをつけるコメントを出す兄もまぁ、相変わらずなのだなと思う。無視ができないらしい。
開会式でローワン・アトキンソンが出た以上、閉会式でも誰かが出るだろうとは思っていた。しかも、若手で。そこで、当然私はザ・マイティ・ブーシュの二人に期待していた。歌って踊れるジュリアンと、ノエル!しかし、そこまでは上手く行かず。登場したのは、ラッセル・ブランド。なんとなく予想していた。
ラッセル・ブランドによる "I Am The Walrus" は、彼に非常に合っていて良い。日本のテレビではではベッカム夫妻が開会式と閉会式、双方に出たなどと喜んでいたが、私はラッセルが一時(一瞬!)噂になった、ケイト・モスと同じ閉会式に出たことの方が面白かった。
度肝を抜かれたのは、ELO の "Mr. Bluesky" が大きくフィーチャーされていたこと。開会式でも流れていたが、それどころではない扱いぶりで、嬉しくなってしまった。しかも、この曲に続いて登場したのが、パイソンの中でも一番好きなエリック・アイドルだったのだから!
さすがエリック、堂々たるパフォーマンスぶり。ジョージも楽しく観賞したことだろう。
そして英国民のみならず、選手の一部も大合唱していた "Always look on the bright side of life" ― あまりにも感動的なので、閉会式の最後でも良さそうなくらいだ。
以前、 ロイヤル・アルバート・ホールでやっていた、バグパイプつきのバージョンで凄く良かった。
開会式、閉会式とも、DVDでも出せば良いのに思うのだが、どうだろう。権利問題などが難しいかも知れない。
ともあれ、ロンドンでオリンピックをやって、期待したとおりのセレモニーを堪能できて、満足。満足。
MCG:ぼくのジョージ ― 2012/08/19 20:45
今回の「マイク・キャンベルのギター大好き!」は、Chapter 13, 「もう一つのフェンダー・ストラトキャスター」
変わったカラー(グリーン)のストラトキャスターを語ると言うよりは、今回はマイクがウィルベリーズの "Handle with Care" と、ジョージ・ハリスンの想い出を語る回だった。
冒頭に、すこしため息をつきながら話し始めるところから、ドキっとする。
1988年の春、ディランの家にウィルベリーの面々が集まって(その時はまだウィルベリーを名乗っていなかった)、"Handle with Care" を録音し、トムがマイクを電話で呼び出して、ギターソロを弾くことになったというあのエピソード。
この時は、今回紹介したグリーンとは別の、ストラトキャスターを持参した。つまり、それって Chapter 2 に登場したストラトなのだろうか?
マイクにとって、今も昔も、ジョージは最高のヒーロー。呼び出された時はまだそれほど付き合いもなかったので、緊張してしまったマイク。
ジェフは、「いいよー!いいよー!」などと言っているが、手は震えるし、この曲にはジョージのソロの方が良いんじゃないかと思うし…ドキドキするマイクに、ジョージはとても良くしてくれて、結局、ソロはジョージが弾くことになった。
「ぼくのギターを使って、ジョージが弾いたあの時は、まさにスピリチュアルな瞬間だった」
それ以来、ジョージの死によって短くはなってしまったが、深く充実した友情と絆を共有することになる。
普通のブルースギタリストの、ブルージーな演奏と、ジョージ特有の、優しく歌うようスライドギター・ソロを引き比べ、ジョージがいかに特別なのかを語っている。
このギターを使って、ライブで 「"Handle with Care" を弾くたびに、ぼくは殆ど泣きそうになる ―」
「ほとんど泣きそう ― 」
アップになったマイクが、照れくさそうに、でもとても愛おしそうに、「ジョージとのとても深い所でのつながり」を語るのが印象的だった。
そして「泣きそう」という気持ちは、マイクだけのものではない。客席や、オーディオの前にいる私たちも、いつもあの切ないような、胸をしめつけられるような、でも愛で一杯の、温かいプレイに、泣きそうになる。きっと、隣りでニコニコしているトムさんも同じ気持ちだろう。
"Handle with Care" が終わると、いつも天に向かって想いを捧げるマイク。
マイクも、トムさんも、みんなみんな、ジョージをずっとずっと愛してる。照れ屋でひにくれ者のジョージは嫌がるだろうけど、何度でも言う。
ジョージは最高のヒーローで、最高の友達。彼のあの美しい音楽があるだけでも、きっと世界は良いところなのだ。
変わったカラー(グリーン)のストラトキャスターを語ると言うよりは、今回はマイクがウィルベリーズの "Handle with Care" と、ジョージ・ハリスンの想い出を語る回だった。
冒頭に、すこしため息をつきながら話し始めるところから、ドキっとする。
1988年の春、ディランの家にウィルベリーの面々が集まって(その時はまだウィルベリーを名乗っていなかった)、"Handle with Care" を録音し、トムがマイクを電話で呼び出して、ギターソロを弾くことになったというあのエピソード。
この時は、今回紹介したグリーンとは別の、ストラトキャスターを持参した。つまり、それって Chapter 2 に登場したストラトなのだろうか?
マイクにとって、今も昔も、ジョージは最高のヒーロー。呼び出された時はまだそれほど付き合いもなかったので、緊張してしまったマイク。
ジェフは、「いいよー!いいよー!」などと言っているが、手は震えるし、この曲にはジョージのソロの方が良いんじゃないかと思うし…ドキドキするマイクに、ジョージはとても良くしてくれて、結局、ソロはジョージが弾くことになった。
「ぼくのギターを使って、ジョージが弾いたあの時は、まさにスピリチュアルな瞬間だった」
それ以来、ジョージの死によって短くはなってしまったが、深く充実した友情と絆を共有することになる。
普通のブルースギタリストの、ブルージーな演奏と、ジョージ特有の、優しく歌うようスライドギター・ソロを引き比べ、ジョージがいかに特別なのかを語っている。
このギターを使って、ライブで 「"Handle with Care" を弾くたびに、ぼくは殆ど泣きそうになる ―」
「ほとんど泣きそう ― 」
アップになったマイクが、照れくさそうに、でもとても愛おしそうに、「ジョージとのとても深い所でのつながり」を語るのが印象的だった。
そして「泣きそう」という気持ちは、マイクだけのものではない。客席や、オーディオの前にいる私たちも、いつもあの切ないような、胸をしめつけられるような、でも愛で一杯の、温かいプレイに、泣きそうになる。きっと、隣りでニコニコしているトムさんも同じ気持ちだろう。
"Handle with Care" が終わると、いつも天に向かって想いを捧げるマイク。
マイクも、トムさんも、みんなみんな、ジョージをずっとずっと愛してる。照れ屋でひにくれ者のジョージは嫌がるだろうけど、何度でも言う。
ジョージは最高のヒーローで、最高の友達。彼のあの美しい音楽があるだけでも、きっと世界は良いところなのだ。
MCG:お宅拝見!(愛の嵐) ― 2012/08/23 21:43
「マイク・キャンベルのギター大好き!」こと、[Mike Campbell: The Guitars] も、いよいよ大詰め。ギター個々の紹介は終わり、今回のChapter 14 では、マイクのハウス・スタジオを案内してくれる。ツッコミどころ満載である。
それにしても…要するに、前回のグリーン・ストラトキャスターのエピソードは、本当にジョージを語るためだけに一回分作ったのだと、実感してしまった。
犬だの、ミニブタだのがわんさと居るマイクのお屋敷。ニワトリもフラフラしている。ここは一つ、ヒヨちゃんにどつかれる二階堂くんよろしく、トムさんもニワトリに蹴られて欲しい。
廊下を歩きながら、「あの大量のギター、どう保管しているか知りたいよね?」などと喋っている。床がギシギシ鳴るのだが…鴬張りか?大丈夫なのか、安普請なのか?
保管方法の一つとして、壁にかけてあるギターの数々。若い頃、マイクやトムさんが時々弾いていた、クリスタル・ギターの説明をしてくれるのだが…隣りには、"Sgt.Pepper" の時のビートルズのポスターが…。しかも、ジョージとだけは、視線が合うようになっているショット。
マ、マイク…!

ドアの向こうのは、大きなギターラック。ケースに入れると中身が分からなくなるので、露出した形で並んでいる。これはこれで使いやすいし、死蔵にはならなくて良いのだが…地震がある地域なので、ストッパーはもっとしっかりさせた方がベターか。
スタジオ内へと進むと、えらい散らかりよう。断捨離したい。巨大なコントロールブースの片隅には、ティン・ホイッスルが転がっている!

よぉし、分かった!私とアイリッシュセッションだ!ギターは任せた!(マイクが管楽器をそつなく演奏するという図は想像できない)リールもジグも超プレストで行くから、よろしく!
つい最近だが、オープニング・アクトをつとめたチャック・ベリーと握手してもらったときの写真を、大きくして飾っているギター小僧、マイク・キャンベル。さすが、ボ・ディドリーを物陰を盗撮しようとしただけある。
壁には、他にもジミヘンや、ジョンなど、マイクにとってのヒーロー達の写真が所狭しと飾ってある。ジョンはマッシュルームなジョンで嬉しい。…しかしもう少し良いショットであっても…

憧れのヒーローの写真もあるが、自分のバンドのゴールド・ディスクなどもちゃんと飾ってある。なかには、[Highway Companion] の時の、記念撮影も。この写真はモノクロでは見たことがあるが、カラーでは初めて。

スタジオの隅に置いてある、アップライト・ピアノへご案内。背後に、ディラン様の写真や、ハーディーガーディーがある。
「これは、ギターじゃなくて、ピアノ。」…見れば分かりますよ。
メーカーはヤマハ!カワイだったらもっと嬉しいけど、ヤマハでも嬉しい。なんでも、ジェフ・リンが「恋してしまった」というピアノとのことで、別の場所で録音するために、わざわざ移動したとか。なんて大袈裟な…!
別の機会には、リトル・リチャードがサインを書いてくれたと言う。
それにしても、このようにピアノのフロント・ボードを外すのって、時々見るけど…ピアニストにしてみると、あまり感心しない。ピアノはすごく複雑な構造をしているので、あまりほこりやゴミが入らないようにした方が良い。弦やハンマー・フェルトの保護のためにも、吸湿機能のある木の箱で囲うべきだ。共鳴版の役目も持っているので、ちゃんと閉めるのがおすすめ。グランド・ピアノだって、演奏会でもないかぎり、蓋は閉めるものだ。
このピアノで、一番驚いたのは、譜面台の中央に見える、星形。立体的なオブジェだ。

明らかに、ハリウッドのウォーク・オブ・フェイムの星形。それって…誰の星形?…なんだか…予感はするのだが…アップになったところで、目を皿のようにしてみると…

G E O R G E H A R R I S O N
マ、マ、マ、マイクーッ!!!
分かってた!分かってたけど!ここまでジョージ好き好き病が進行していただなんて!さすがの私だって、そこまでひどくないぞ!はっきり言えば、トムさんよりもジョージの方が断然好きでしょ?!(愚問?)
どうしよう、この人、George Harrison の文字を見ただけでドキドキする性質かも。「ジョージア州」とか、「グルジア」とか見てもドキっとするのか?レコスケと、何ラウンドまで競える?オリヴィアが見たら、ドン引きレベルじゃないのか?スコセッシ映画、7回以上はスクリーンで見たんじゃないの?!
スコセッシも、マイクが凄すぎて映画に使えなかったんじゃないかと…いや、事前にトムさんから「マイクは、キモいレベルだからよせ」って吹き込まれたのかも知れない。
とにもかくにも、[Mike Campbell: The Guitars] は、マイクの「ジョージ愛の嵐」に吹っ飛ばされ、来週、最終回を迎える。可哀想だから、トムさんを語ってやってくれ…夫婦の危機だ、これは…。
それにしても…要するに、前回のグリーン・ストラトキャスターのエピソードは、本当にジョージを語るためだけに一回分作ったのだと、実感してしまった。
犬だの、ミニブタだのがわんさと居るマイクのお屋敷。ニワトリもフラフラしている。ここは一つ、ヒヨちゃんにどつかれる二階堂くんよろしく、トムさんもニワトリに蹴られて欲しい。
廊下を歩きながら、「あの大量のギター、どう保管しているか知りたいよね?」などと喋っている。床がギシギシ鳴るのだが…鴬張りか?大丈夫なのか、安普請なのか?
保管方法の一つとして、壁にかけてあるギターの数々。若い頃、マイクやトムさんが時々弾いていた、クリスタル・ギターの説明をしてくれるのだが…隣りには、"Sgt.Pepper" の時のビートルズのポスターが…。しかも、ジョージとだけは、視線が合うようになっているショット。
マ、マイク…!

ドアの向こうのは、大きなギターラック。ケースに入れると中身が分からなくなるので、露出した形で並んでいる。これはこれで使いやすいし、死蔵にはならなくて良いのだが…地震がある地域なので、ストッパーはもっとしっかりさせた方がベターか。
スタジオ内へと進むと、えらい散らかりよう。断捨離したい。巨大なコントロールブースの片隅には、ティン・ホイッスルが転がっている!

よぉし、分かった!私とアイリッシュセッションだ!ギターは任せた!(マイクが管楽器をそつなく演奏するという図は想像できない)リールもジグも超プレストで行くから、よろしく!
つい最近だが、オープニング・アクトをつとめたチャック・ベリーと握手してもらったときの写真を、大きくして飾っているギター小僧、マイク・キャンベル。さすが、ボ・ディドリーを物陰を盗撮しようとしただけある。
壁には、他にもジミヘンや、ジョンなど、マイクにとってのヒーロー達の写真が所狭しと飾ってある。ジョンはマッシュルームなジョンで嬉しい。…しかしもう少し良いショットであっても…

憧れのヒーローの写真もあるが、自分のバンドのゴールド・ディスクなどもちゃんと飾ってある。なかには、[Highway Companion] の時の、記念撮影も。この写真はモノクロでは見たことがあるが、カラーでは初めて。

スタジオの隅に置いてある、アップライト・ピアノへご案内。背後に、ディラン様の写真や、ハーディーガーディーがある。
「これは、ギターじゃなくて、ピアノ。」…見れば分かりますよ。
メーカーはヤマハ!カワイだったらもっと嬉しいけど、ヤマハでも嬉しい。なんでも、ジェフ・リンが「恋してしまった」というピアノとのことで、別の場所で録音するために、わざわざ移動したとか。なんて大袈裟な…!
別の機会には、リトル・リチャードがサインを書いてくれたと言う。
それにしても、このようにピアノのフロント・ボードを外すのって、時々見るけど…ピアニストにしてみると、あまり感心しない。ピアノはすごく複雑な構造をしているので、あまりほこりやゴミが入らないようにした方が良い。弦やハンマー・フェルトの保護のためにも、吸湿機能のある木の箱で囲うべきだ。共鳴版の役目も持っているので、ちゃんと閉めるのがおすすめ。グランド・ピアノだって、演奏会でもないかぎり、蓋は閉めるものだ。
このピアノで、一番驚いたのは、譜面台の中央に見える、星形。立体的なオブジェだ。

明らかに、ハリウッドのウォーク・オブ・フェイムの星形。それって…誰の星形?…なんだか…予感はするのだが…アップになったところで、目を皿のようにしてみると…

G E O R G E H A R R I S O N
マ、マ、マ、マイクーッ!!!
分かってた!分かってたけど!ここまでジョージ好き好き病が進行していただなんて!さすがの私だって、そこまでひどくないぞ!はっきり言えば、トムさんよりもジョージの方が断然好きでしょ?!(愚問?)
どうしよう、この人、George Harrison の文字を見ただけでドキドキする性質かも。「ジョージア州」とか、「グルジア」とか見てもドキっとするのか?レコスケと、何ラウンドまで競える?オリヴィアが見たら、ドン引きレベルじゃないのか?スコセッシ映画、7回以上はスクリーンで見たんじゃないの?!
スコセッシも、マイクが凄すぎて映画に使えなかったんじゃないかと…いや、事前にトムさんから「マイクは、キモいレベルだからよせ」って吹き込まれたのかも知れない。
とにもかくにも、[Mike Campbell: The Guitars] は、マイクの「ジョージ愛の嵐」に吹っ飛ばされ、来週、最終回を迎える。可哀想だから、トムさんを語ってやってくれ…夫婦の危機だ、これは…。
Magical Mystery Tour が…やってくる… ― 2012/08/26 21:53
来る10月10日、ザ・ビートルズの映画 [Magical Mystery Tour] が、DVD, ブルーレイで発売される。1967年のクリスマスにテレビ放映され、その後何度かソフト化されたが、廃盤になるのが早く、あまり行き渡っていない。今回のソフト化が、おそらく決定的な機会となるだろう。
しかし、ビートルズ・ファンの私だが、いまいち盛り上がり切れない。それは、この映画そのものの評価が、高くないからだ。いわゆる一般論もあまり高くないし、実際に見た私の感想も、良くないのだ。
トレイラーが発表されている。困ったことに、こちらは凄く格好良い。
予告編はどの映画も最高に面白そうだが、この作品も例外ではないらしい。
私は、何事も「作品」には構成力を求める。小説にしろ、論評にしろ、文章にきちんとした構成があって、その基本構造の枠に作品がうまく作りあげられていると、評価が高い。ロジカルで説得力があるとさらに良い。従って、詩歌や抽象的な文学などは苦手。辻褄のあわない話、非現実的なものは苦手で、ファンタジーは門外漢。
音楽も同様。音楽が構造的に分かり易い ― 作曲者が何を言いたいかが分かり易い曲が好きで、バッハやベートーヴェンが好きだと言うのは、その反映だ。逆に、ドビュッシーのような近代フランス物は、ぼんやしとしていて、私には何が言いたいのか分からないので苦手。こういう嗜好は、日本人女性ピアニストとしては少数派だそうだ。
ビートルズをはじめとする、ロックンロール・ミュージックは、ほどよい長さの中にシンプルな要素をうまく組み込み、聴かせるという意味で、最高に構成力のある音楽ジャンルだと思っている。
このロックの構成は、短さの中で実現するとちょうど良い。あまり横に長い構成にすると、ロックは弱い。だから、私は「ロック・オペラ」というジャンルの評価が高くないし、ロックなのにジャズを真似て、延々と続くジャムも、あまり好きではない。やはり、ビートルズがその頂点である、シンプルで縦方向へのインパクトに賭ける、ロックが好きだ。
一方、映画[Magical Mystery Tour] はどうかと言うと。
そもそも、構成らしい構成を作らないところから、この映画が始まっている。 この時点で、かなり怪しい。リアリティ・ショーにしろ、ドキュメンタリーにしろ、「作品」として発表するときには、構成力をもって編集しないと、ただのダラダラした物になってしまう。おそらく、[Magical Mystery Tour] はこの点において、評価が低いのではないだろうか。
ポールは「(面白い)出来事を記録してゆく」と意図していただろう。私も日本語吹き替えで見たことがある、ドキュメンタリー「コンプリート・ビートルズ」はナレーション(江守徹)で「実際には何も起こらなかった」と表現したが、要するにそういうことなのだ。
その上、編集が中途半端なため、さらに「別にこれと言ってなにも…」という感覚が強く残ってしまう。
私がこの映画を見たときは、評価が低いと言っても、モノはあのビートルズだし、何十年も経てば、理解される内容に違いない…と、ひいき目に構えて見始めたのだ。しかし、ものの数十分で、「聞きしに勝るビミョウ映画だな…」と感じたし、今もその評価は変わらない。正直言えば、ビートルズの評価を下げる要素の方が強いのではないだろうか。
映画としては、映画のプロが発案し、構成して撮影し、編集を施した[A Hard Day's Night] や、[Help!] の方が出来が良いのは当然。いかにポールが世界一ポジティブな精神で見直しても、それは「悪いなりにも良いところもある」という評価でしかないだろう。
けなしてばかりいては、ビートルズ・ファンとしては失格だ。
トレイラーを見れば、そこはビートルズ。音楽が最高であることは一聴瞭然。タイトル曲は「ツアー」と言えばしょっちゅう使われる有名曲だ。よくパロディにもなっている。私が好きなのは、漫画家いしいひさいちの、「コミカル・ミステリー・ツアー」(ホームズファン必読)
ポールとジョンの曲は[Sgt. Pepper] の時代の良さが存分に発揮されている。それに対して、ジョージの曲はやや過渡期的で、当人もあまり煮詰めていない感じが否めない。彼が弾けるのはこの後の時期だ。
結局、[Magical Mystery Tour] が良いのは、音楽であり、そのミュージック・ビデオとしての存在感だ。
今回のDVD, ブルーレイ発売で、この作品に初めて触れる人たち、とりわけリマスター以来、ビートルズを聞き始めたひとたちは、[Magical Mystery Tour] をどう受け取るのだろうか。ビートルズにも失敗はあるものだと思うか、ポール並みにべらぼうなポジティブ思考で、名作と受け取るか。分かれるところだろう。
今回の発売については、「豪華特典」のついた、デラックス・エディションが発売されるとのこと。[Help!]で懲りたので、私は通常版にしておく。今回は、ポールのコメンタリーや、リンゴのインタビューも追加されるというので、そちらには期待している。
そもそも、映画としての出来は [Help!] の方が断然良いのに(私が一番好きなビートルズ映画は、[Help!] なのだ)、あれの特典は酷かった。ポールやリンゴの協力は得られないにしても、せめてディック・レスターなどのコメンタリーが入っていても良かったと思う。
おそらく、ビートルズ本人(要するにポール?)の入れ込み方次第なのだろう。ポールにしてみれば、彼の輝かしいビートルズ時代において、評価を得られなかった作品だけに、どうしてもサルベージしたいという気持ちもあるのだろう。別に完璧など求めてはいないが、当事者にそういう気持ちがあるのは、分かるような気がする。
しかし、ビートルズ・ファンの私だが、いまいち盛り上がり切れない。それは、この映画そのものの評価が、高くないからだ。いわゆる一般論もあまり高くないし、実際に見た私の感想も、良くないのだ。
トレイラーが発表されている。困ったことに、こちらは凄く格好良い。
予告編はどの映画も最高に面白そうだが、この作品も例外ではないらしい。
私は、何事も「作品」には構成力を求める。小説にしろ、論評にしろ、文章にきちんとした構成があって、その基本構造の枠に作品がうまく作りあげられていると、評価が高い。ロジカルで説得力があるとさらに良い。従って、詩歌や抽象的な文学などは苦手。辻褄のあわない話、非現実的なものは苦手で、ファンタジーは門外漢。
音楽も同様。音楽が構造的に分かり易い ― 作曲者が何を言いたいかが分かり易い曲が好きで、バッハやベートーヴェンが好きだと言うのは、その反映だ。逆に、ドビュッシーのような近代フランス物は、ぼんやしとしていて、私には何が言いたいのか分からないので苦手。こういう嗜好は、日本人女性ピアニストとしては少数派だそうだ。
ビートルズをはじめとする、ロックンロール・ミュージックは、ほどよい長さの中にシンプルな要素をうまく組み込み、聴かせるという意味で、最高に構成力のある音楽ジャンルだと思っている。
このロックの構成は、短さの中で実現するとちょうど良い。あまり横に長い構成にすると、ロックは弱い。だから、私は「ロック・オペラ」というジャンルの評価が高くないし、ロックなのにジャズを真似て、延々と続くジャムも、あまり好きではない。やはり、ビートルズがその頂点である、シンプルで縦方向へのインパクトに賭ける、ロックが好きだ。
一方、映画[Magical Mystery Tour] はどうかと言うと。
そもそも、構成らしい構成を作らないところから、この映画が始まっている。 この時点で、かなり怪しい。リアリティ・ショーにしろ、ドキュメンタリーにしろ、「作品」として発表するときには、構成力をもって編集しないと、ただのダラダラした物になってしまう。おそらく、[Magical Mystery Tour] はこの点において、評価が低いのではないだろうか。
ポールは「(面白い)出来事を記録してゆく」と意図していただろう。私も日本語吹き替えで見たことがある、ドキュメンタリー「コンプリート・ビートルズ」はナレーション(江守徹)で「実際には何も起こらなかった」と表現したが、要するにそういうことなのだ。
その上、編集が中途半端なため、さらに「別にこれと言ってなにも…」という感覚が強く残ってしまう。
私がこの映画を見たときは、評価が低いと言っても、モノはあのビートルズだし、何十年も経てば、理解される内容に違いない…と、ひいき目に構えて見始めたのだ。しかし、ものの数十分で、「聞きしに勝るビミョウ映画だな…」と感じたし、今もその評価は変わらない。正直言えば、ビートルズの評価を下げる要素の方が強いのではないだろうか。
映画としては、映画のプロが発案し、構成して撮影し、編集を施した[A Hard Day's Night] や、[Help!] の方が出来が良いのは当然。いかにポールが世界一ポジティブな精神で見直しても、それは「悪いなりにも良いところもある」という評価でしかないだろう。
けなしてばかりいては、ビートルズ・ファンとしては失格だ。
トレイラーを見れば、そこはビートルズ。音楽が最高であることは一聴瞭然。タイトル曲は「ツアー」と言えばしょっちゅう使われる有名曲だ。よくパロディにもなっている。私が好きなのは、漫画家いしいひさいちの、「コミカル・ミステリー・ツアー」(ホームズファン必読)
ポールとジョンの曲は[Sgt. Pepper] の時代の良さが存分に発揮されている。それに対して、ジョージの曲はやや過渡期的で、当人もあまり煮詰めていない感じが否めない。彼が弾けるのはこの後の時期だ。
結局、[Magical Mystery Tour] が良いのは、音楽であり、そのミュージック・ビデオとしての存在感だ。
今回のDVD, ブルーレイ発売で、この作品に初めて触れる人たち、とりわけリマスター以来、ビートルズを聞き始めたひとたちは、[Magical Mystery Tour] をどう受け取るのだろうか。ビートルズにも失敗はあるものだと思うか、ポール並みにべらぼうなポジティブ思考で、名作と受け取るか。分かれるところだろう。
今回の発売については、「豪華特典」のついた、デラックス・エディションが発売されるとのこと。[Help!]で懲りたので、私は通常版にしておく。今回は、ポールのコメンタリーや、リンゴのインタビューも追加されるというので、そちらには期待している。
そもそも、映画としての出来は [Help!] の方が断然良いのに(私が一番好きなビートルズ映画は、[Help!] なのだ)、あれの特典は酷かった。ポールやリンゴの協力は得られないにしても、せめてディック・レスターなどのコメンタリーが入っていても良かったと思う。
おそらく、ビートルズ本人(要するにポール?)の入れ込み方次第なのだろう。ポールにしてみれば、彼の輝かしいビートルズ時代において、評価を得られなかった作品だけに、どうしてもサルベージしたいという気持ちもあるのだろう。別に完璧など求めてはいないが、当事者にそういう気持ちがあるのは、分かるような気がする。
MCG:片付けさせて下さい… ― 2012/08/29 20:54
いよいよ、「マイク・キャンベルのギター大好き!」こと、[Mike Campbell: The Guitars] も最終回の Chapter 15。
これまでに紹介し損ねたギターを何本か短く紹介し、最後の挨拶となった。
まず、友人のギター制作者デニーの作品を紹介してくれる。12弦と6弦のダブルネックを、ライブの一曲でスムーズに演奏するために作ったもの。1992年後のの "Free Fallin'" はこのギターだったろうか。
そして、ギターとベースの中間のような、なかなか格好良いサウンドを出す一本も紹介してくれた。軽くて演奏しやすいのだそうだ。
バーズのクラレンス・ホワイトなどが使っていた、面白いテレキャスターもここで紹介。なんと、二弦がぐるっとギターの背面から回って、ストラップ・フックのところまで持って来ているのだ。ストラップを肩に掛けたまま下に押し込めば、チョーキング出来る仕掛け。これは面白い…!と、言うかそういうこと、よく考えるものだと、ちょっと呆れる。
笑えるのは、ディラン様とのツアーの時、マジソン・スクゥエア・ガーデンに来たロニー・ウッドがステージでこのギターを手に取った時のエピソード。ロニーはこのストラップ・フックの仕掛けを知らないものだから、いつものようにじゃんじゃんギターを下に押し下げまくる。当然ヘンテコな音がして、ロニーびっくり!…今回のマイクは、Fワードの再現は回避した。
それにしても気になるのは、この部屋のひどい散らかりよう!
前回のスタジオもひどいが、ここもひどい。片付けろ!断捨離だ!よくもまぁ、こんな散らかった部屋で撮影を許可するものだ。奥さん、平気なんだ…私は絶対に嫌だよ。しかも、美しくない物体まで映り込んでいる。

以前にも巨大ゴミ箱が映り込んで私の怒りを買ったが、今回もまた!そのゴミ箱!スーパーのレジ袋がセットしてあるゴミ箱!カメラマンも、どけさせてよッ!
その上、ギター大好きロックンロールな好男子の映像にはまったく相応しくない、電話機…!これも不可ッ!
数少ない、マイクの弱点なのかなぁ、この散らかりようは。私を雇ってくれれば、片付けまくるんだけど。 要するに、あのグランド・ピアノのあった部屋は、比較的、片づいている方の部屋だったらしい。
アコースティック・ギターはあまり時間を取って紹介できなかったが、やはり必需品とのこと。その話になる前に、床に散らばるビートルズ。

これは両方とも、デゾ・ホフマンの写真集ではないだろうか。特に逆さに見える、右側の本の表紙は、1964年にビートルズがアメリカ初上陸したとき、熱を出してホテルの部屋で寝ていたジョージを、あの三人が「襲撃」してるところだろう。
私はあの時期の抜群に容姿が良く、ロックンロールで弾けた、モノクロなのにとてつもなく明るいビートルズが好きだ。デゾ・ホフマンの写真は綺麗過ぎるのかも知れないが、私はお気に入りだ。
マイクも好きらしい(マイクはビートルズの初期好き)…でも床の上に散らばっている…まさか、この散らかり放題のせいで、スコセッシのジョージ映画に出演し損ねたんじゃ…
なんだか、最後に来てひたすら乱雑な室内を見せられたような気がするが、とにもかくにも素敵な15エピソードだった。
一つ一つのギターにの音色と、そこにこめられた思い、たくさんの想い出、大好きな人、大好きな音楽…それらを語るマイクの楽しそうな顔。本当に彼と、彼のバンドのファンって、幸せだなと思わせてくれた。
ぜひともDVDなどのソフトにして発売してほしい。絶対に買う。1エピソードが7分程度だったから、全部合わせれば立派な長さだ。ファンクラブメンバー以外の皆さんにも、ぜひ堪能してほしい。
そしてもう一つの希望は、毎回エンディングに流れた曲を、完成させること!あの美しく、切なくて、泣きたくなるような曲。トムさんに詞をつけてもらったら、名曲間違いなし!ここだけで終わらせてしまうのは、惜しいので切に願っている。
これまでに紹介し損ねたギターを何本か短く紹介し、最後の挨拶となった。
まず、友人のギター制作者デニーの作品を紹介してくれる。12弦と6弦のダブルネックを、ライブの一曲でスムーズに演奏するために作ったもの。1992年後のの "Free Fallin'" はこのギターだったろうか。
そして、ギターとベースの中間のような、なかなか格好良いサウンドを出す一本も紹介してくれた。軽くて演奏しやすいのだそうだ。
バーズのクラレンス・ホワイトなどが使っていた、面白いテレキャスターもここで紹介。なんと、二弦がぐるっとギターの背面から回って、ストラップ・フックのところまで持って来ているのだ。ストラップを肩に掛けたまま下に押し込めば、チョーキング出来る仕掛け。これは面白い…!と、言うかそういうこと、よく考えるものだと、ちょっと呆れる。
笑えるのは、ディラン様とのツアーの時、マジソン・スクゥエア・ガーデンに来たロニー・ウッドがステージでこのギターを手に取った時のエピソード。ロニーはこのストラップ・フックの仕掛けを知らないものだから、いつものようにじゃんじゃんギターを下に押し下げまくる。当然ヘンテコな音がして、ロニーびっくり!…今回のマイクは、Fワードの再現は回避した。
それにしても気になるのは、この部屋のひどい散らかりよう!
前回のスタジオもひどいが、ここもひどい。片付けろ!断捨離だ!よくもまぁ、こんな散らかった部屋で撮影を許可するものだ。奥さん、平気なんだ…私は絶対に嫌だよ。しかも、美しくない物体まで映り込んでいる。

以前にも巨大ゴミ箱が映り込んで私の怒りを買ったが、今回もまた!そのゴミ箱!スーパーのレジ袋がセットしてあるゴミ箱!カメラマンも、どけさせてよッ!
その上、ギター大好きロックンロールな好男子の映像にはまったく相応しくない、電話機…!これも不可ッ!
数少ない、マイクの弱点なのかなぁ、この散らかりようは。私を雇ってくれれば、片付けまくるんだけど。 要するに、あのグランド・ピアノのあった部屋は、比較的、片づいている方の部屋だったらしい。
アコースティック・ギターはあまり時間を取って紹介できなかったが、やはり必需品とのこと。その話になる前に、床に散らばるビートルズ。

これは両方とも、デゾ・ホフマンの写真集ではないだろうか。特に逆さに見える、右側の本の表紙は、1964年にビートルズがアメリカ初上陸したとき、熱を出してホテルの部屋で寝ていたジョージを、あの三人が「襲撃」してるところだろう。
私はあの時期の抜群に容姿が良く、ロックンロールで弾けた、モノクロなのにとてつもなく明るいビートルズが好きだ。デゾ・ホフマンの写真は綺麗過ぎるのかも知れないが、私はお気に入りだ。
マイクも好きらしい(マイクはビートルズの初期好き)…でも床の上に散らばっている…まさか、この散らかり放題のせいで、スコセッシのジョージ映画に出演し損ねたんじゃ…
なんだか、最後に来てひたすら乱雑な室内を見せられたような気がするが、とにもかくにも素敵な15エピソードだった。
一つ一つのギターにの音色と、そこにこめられた思い、たくさんの想い出、大好きな人、大好きな音楽…それらを語るマイクの楽しそうな顔。本当に彼と、彼のバンドのファンって、幸せだなと思わせてくれた。
ぜひともDVDなどのソフトにして発売してほしい。絶対に買う。1エピソードが7分程度だったから、全部合わせれば立派な長さだ。ファンクラブメンバー以外の皆さんにも、ぜひ堪能してほしい。
そしてもう一つの希望は、毎回エンディングに流れた曲を、完成させること!あの美しく、切なくて、泣きたくなるような曲。トムさんに詞をつけてもらったら、名曲間違いなし!ここだけで終わらせてしまうのは、惜しいので切に願っている。
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