Lady Chieftains in Yoyogi2023/12/18 20:58

 代々木のアイリッシュ・パブで、トラディショナル・アイリッシュ・ミュージック・バンドのレディ・チーフテンズ Lady Chieftains のセッションがあったので、久しぶりに鑑賞しに行った。
 私は実のところ、お酒の席というものが非常に苦手で、人の数の多いところ、音楽を聴かずに喋っている人がいる場所もまた苦手。そのため、音楽が好きな割に、アイリッシュ・パブに行かない。もったいないことをしていると思う。

 レディ・チーフテンズは、いつだか、もちろんパディ・モローニも健在だった頃のある来日のとき、呼び屋(だったかな?)がチーフテンズをもてなすつもりで、日本人女性(若い人が多かった)だけを寄せ集めて、アイリッシュ・ミュージック・バンドを組み、レディ・チーフテンズとして世にお披露目したのが始まりだった。
 経緯や名前から行くと、「なんちゃって」感の拭えないこのバンド、じつは実力もかなりのもので、日本でここまでちゃんと揃っているバンドはなかなか無い。メンバーにはクラシック出身者が何人かいて、ケルト人ではない分の差を努力と生真面目さで埋め、質の高い演奏をしてくれる。



 アイリッシュ・ミュージック・バンドにも色々個性がある。レディ・チーフテンズは、まずフィドルとフルートが手練れである。二人ともクラシック出身だ。経験と勉強が充分に積み重なって、揺らぎのない演奏をする。
 そして、素晴らしかったのはハープの存在。なかなか音が大きくならないので難しいのだが、エアーではもちろん、ダンスチューンでもその存在感を発揮するリズム感が素晴らしかった。
 思えば私のすきなケルティック・バンド ―― ルナサや、タリスクにはギタリストがいるし、ボシー・バンドもギターとブズーキがいる。ルナサにいたってはベースもいるので、そういうリズムの強い、ロック向きのバンドが好きなのだ。
 現在、レディ・チーフテンズのパーカッショニストは海外修行中だそうだが、帰ってきたらハープとともにあのリズムをさらに強固な物にして欲しい。

 フルーター兼ホイッスラーはなかなかの有名人で、何枚もアルバムを発表しているが、どういうわけかダンスチューンのアルバムを出さない。私はダンスチューンが好きだがからティン・ホイッスルを習っているわけで、気長にダンス・チューン・アルバムの発売を待つつもりだ。

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