Gone Troppo2021/10/27 22:33

 ウィキペディア日本語版によると、1982年の今日10月27日に、ジョージ・ハリスンのアルバム [Gone Troppo] が発売されたという。これは英国のリリース日だと思うが、日本では11月17日にリリースされたそうだ。
 ところが不思議なことに、ウィキペディア英語版を見ると、[Gone Troppo] のリリースは1982年11月5日になっており、本当の発売日がよくわからない。
 ともあれ、来年2022年は [Gone Troppo] から40周年なので、CRT ジョージ祭は、このアルバムを特集すると良いと思う。

 実のところ、私はこのアルバムが大好きなのだ。[George Harrison], [All Things Must Pass] に次ぐ三番目くらいに好きだ。ワーナーに移籍して以降の、明るくポップなジョージのセンスが光り、すごく充実している。80年代風に軽くはあるが、この時代をうまく生きた名作だ。
 そもそも、売れなかったとか、評価されなかったとか、余計なことを言われすぎである。そういう前置きを必ずする人は、音楽そのものをちゃんと聴いているのかどうか疑いたくなる。世の中には、作者の生前に評価されなかった芸術だの学術だのは、山ほどあるではないか。

 最初に私が [Gone Troppo] の楽曲に触れたのは、[Best of Dark Horse] (青い格好良いベスト盤。あれも再販してほしい)に収録されていた、 "Wake up My Love" である。この曲のシンセサイザーを大胆に使いつつ、ベースラインを強調した変拍子が、まず強烈だ。
 さらにディラン調のトーキング唱法に、ジョージ特有の滑らかなスライド・ギター。これほど様々な要素がうまく組み込まれた曲は、めったにない。



 もう一つ、私が大好きなのが、"Mystical One" ―― エリック・クラプトンのことを歌った事で有名な曲だ。
 「きみが現れ、ぼくの人生をリアルにしてくれた 心を溶かし、突き動かしてくれた その雨雲のような瞳と、スロー・ハンドで ――」幸せ者だな、クラプトン!羨ましじゃないか!
 もっとも、最初からこの曲がクラプトンを歌っていたのかは、よく分からない。デモではスローハンドには言及していないので、普通にラブソングを作っていたら、何となく親友の一人(ジョージには「大親友」が山盛りいる)っぽいから、そういうことにして歌詞を仕上げたのかも知れない。



 歌詞の内容的に難しいとは思うが、是非ともだれかに、ライブで演奏して欲しい。ダニーだな。こういうときに当てになるのは。いっそ,今度はウィルベリー・フェストでもやって、この曲を歌えばいいよ。

 これら2曲のほかにも、アルバム・タイトル曲である "Gone Troppo", キャッチーな "Dream Away" なども好きだ。
 ジョージ・ファンなら、2時間や3時間、このアルバムだけで語り倒せると思うので、CRTで特集して欲しいというのは、本気で言っている。

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