Don't Sleep in the Subway2014/11/27 22:41

 特に聴くべき音楽が定まっていないときは、iPodのアーチスト・リストを、Z から遡って順番に聴いていくということを、続けている。
 普段、あまり聴いていないアーチストを聴くことが大事なので、TP&HB, ウィルベリーズ,シスター・ヘイゼル,ストーンズは除外しており、今、P まで来たところ。
 P では、1曲ずつしか持っていないアーチストが二つ続いた。ピンク・フロイドと、ペトゥラ・クラークだ。
 私はプログレというジャンルに関心がないが、ピンク・フロイドの1曲だけは英会話の先生に勧められて購入。確かに良い曲だった。
 一方、ペトゥラ・クラークはモンティ・パイソンの影響で購入した。もちろん、1967年のヒット曲 "Don't Sleep in the Subway" である。



 日本語訳すると、「地下鉄で寝たりしないで」。なんだかヘンテコな歌詞。そこがパイソンのツボにはまったのだろうか。
 そもそも、歌うクラークも、作詞者もUK人なので、地下鉄だったら "underground" が一般的なのだが、Wikipedia によると作詞者は意図的にアメリカ英語の "subway" を使って「地下鉄」としたそうだ。歌にしたときの語感の問題だろうか。

 さて、モンティ・パイソン。
 まずは、「歴史的モノマネ」。歴史的に凄いモノマネという意味ではなく、どれも歴史に関したモノマネということ。その冒頭に、「ペトゥラ・クラークのモノマネをするリシュリュー枢機卿」が登場する。演じるは、司会者と同じマイケル・ペイリン。



 あまりの馬鹿馬鹿しさに大爆笑したものだ。リシュリュー枢機卿とは、17世紀ルイ13世時代のフランスで辣腕を振るった政治家で、デュマの小説「三銃士」の登場人物としても有名。
 ほかに私が好きなのは、ナポレオンによるR-101爆撃機のモノマネと、洗礼者ヨハネによるグレアム・ヒルのモノマネ。グレアム・ヒルとはF1レーサーで、ワールド・チャンピオンも2回獲得。私が大好きなデイモン・ヒルの父親。

 もう一つ、パイソンで "Don't Sleep in the Subway" が登場するのは、「選挙速報特番」。賢人党、愚民党、ちょっと愚民党、かなり愚民党などが各地で激戦を繰り広げている。
 愚民系は開票が進むにつれて名前が長く、ヘンテコになる。最後に中継がつながるハーペンデンでは、かなり愚民党候補は箱の中に逆さまに突き刺さっており、名前は…

 Malcolm Peter Brian Telescope Adrian Umbrella Stand Jasper Wednesday (pops mouth twice) Stoatgobbler John Raw Vegetable (whinnying) Arthur Norman Michael (blows squeaker) Featherstone Smith (whistle) Northcott Edwards Harris (fires pistol, then 'whoop') Mason (chuff-chuff-chuff-chuff) Frampton Jones Fruitbat Gilbert (sings) 'We'll keep a welcome in the' (three shots) Williams If I Could Walk That Way Jenkin (squeaker) Tiger-drawers Pratt Thompson (sings) 'Raindrops Keep Falling On My Head' Darcy Carter (horn) Pussycat (sings) 'Don't Sleep In The Subway' Barton Mainwaring (hoot, 'whoop') Smith

 …以上、Wikipediaから引用。



 久しぶり見るとかなりの力作スケッチ。「票の動きは興味深いけど内容は秘密」とエリックが煙に巻いた後、オロオロするジョンが良い。

 ペトゥラ・クラークと言えば一番のヒット曲は "Down Town" なのだが、パイソンにとっては、"Don't Sleep in the Subway" のなんとなく変な感じが格好のネタになったのではないだろうか。