Here She Comes Again / The Stands2012/02/20 23:14

 ザ・スタンズ The Stands がアルバム [All Years Leaving] を発表したときは、かなり話題になったと思う。
 リヴァプール出身の四人組。ビートルズやザ・バーズを彷彿とさせるサウンドは、レトロで、でも瑞々しく、キラキラと煌めいていた。それで話題にならない方がどうかしている。なんでも、ノエル・ギャラガーが絶賛したとのことだが、とにかくそのアルバムは買ったし、その評価は当然だと思った。録音は、一部アビー・ロードで行ったらしい。

 もっともヒットしたシングルが、"Here She Comes Again"。まさに、狙いすましたサウンド、メロディ、コーラス、そしてプロモーション・ビデオ!ポチっとすれば、YouTubeで見られるってさ。



 こうして見るとこのバンド、容姿もなかなか揃っている方では無いだろうか(基準がビートルズというべらぼうに高い所にあるので、大抵のバンドは分が悪い)。うつむいているけど、ベースの彼とかちょっと格好良いし、何と言っても、リッケンバッカーを抱えたギターが可愛い!ポイント高し!
 正真正銘、バーズを狙っていて、ここまで爽やかに、鮮やかに、ど真ん中を射貫かれると、もう気持ち良いとしか言いようがない。実際、この曲は名曲だと思うし、たびたび繰り返し聞きたくなる。
 ビデオのセッティングももちろんバーズの真似。ハンター・ガールズに囲まれているのは、"The times they are a changin'",踊り回る女の子達は…"I'll Feel A Whole Lot Better" かな?





 残念ながら、ザ・スタンズはアルバムをもう一枚発表しただけで、解散してしまった。ある人が言うには、こういうサウンドの若いバンドが、そうそう長く稼ぎまくれるような時代ではないとのこと。その辺りはよく分からない。それでも、ザ・スタンズは [All Years Leaving] を残しただけで、十分の成功と功績だったと思うのだ。