Without a Paddle2011/11/27 21:53

 以前から見たいと思っていた映画、[Without a Paddle] のDVDを購入した。



 私がこの映画について知っていたのは、三人の幼なじみの男が、ボートに乗って冒険に出かけ、あれやこれやの爆笑エピソードがつづられる…というもの。さらに言えば、ジェローム・K・ジェロームの小説「ボートの三人男」のオマージュのような作品だと思い込んでいた。
 しかし、実際に見てみると全然違った。無論、男が三人でボートで出かける辺りはジェロームのパロディなのだろうが、その後の展開はUKコメディの臭いすらしない。ただひたすら、いかにもアメリカなおバカアクションの連続。
 仲間の一人の葬儀で再会した少年時代からの友人三人,ダン、ジェリー、トムは、死んだ友人が残したお宝の地図をたよりに、ボートで冒険に繰り出すが、激しい濁流にもまれ、深い森にさまよい、怪しいならず者に追われ、野生動物に脅かされ、冒険は大混乱!

 

 私の好みからすると、やはりコメディはUK系の方が好きだ。この手のアメリカ系おバカコメディも良いけど、ちょっと物足りないかな。
 悪漢二人の片割れに見覚えがあると思ったら、やっぱり[My Name is Earl] のおバカな弟ランディ役の、イーサン・リプリーだった。しかも、その悪漢の飼い犬二匹の名前がレイナードと、スキナードだった。
 邦題はどういうわけか、「トレジャー・ハンターズ 進め!笑撃冒険王」というわけのわからないシロモノになっている。こうなるとジェロームのオマージュも何もあったもんじゃない。
 原題は、"up a creek without a paddle" というイディオムからで、「にっちもさっちもいかなくなる」という意味。映画そのものを描写しつつ、意味深なタイトルなのだが…こういうスゴイ邦題というのは、どこかで誰かが「よせ」と言う機会がなく、すり抜けてきてしまうのだろうか…。

 音楽的には聴きどころが多い。三人男が少年時代を懐かしんで、カルチャークラブなどの、80年代のヒット曲を熱唱する。
 さらに、オープニングにフェイセズの "Ooh La La" が使われてるのが印象的だ。



 フェイセズにとってはあまり幸せななアルバムとは言えない [Ooh La La] だが、私は大好きだし、このタイトル曲 "Ooh La La" を聞くと、何となく幸せな気分になれる。
 ロニー・ウッドが初めてリード・ヴォーカルを務めた曲だそうだが、本当だろうか。それにしては上手い。…というか、以降のどのロニーの歌よりも上手いような気がする。曲の良さがそう思わせるのだろうか。

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