Love in Vain2011/06/04 22:17

 ロバート・ジョンソンの記事を書いたところで考えてみたところ、私が一番好きなジョンソンの楽曲は、"Love in Vain" らしい。



 この曲が好きだという理由の最大のものは、ザ・ローリング・ストーンズによるカバーの存在だろう。収録アルバムは、[Let It Bleed](1969)。映像は、90年代のもの。69年の録音と大差なく格好良い。



 キースによると、ジョンソンのブルースをカバーするにあたり、アレンジをややカントリー風にしているそうだ。当時、グラム・パーソンズとプレイする機会が多く、その影響が出ているとコメントしている。
 私にはややカントリーへの苦手意識があるが、このブルース中のブルースとの絶妙な融合には参ってしまう。ブルースとカントリーの融合…要するに、それがロックンロールだということだろう。

 無視してしまうのも気の毒なので取り上げるが、クラプトンのカバーは…そう、上手いカバーなのだが、かといってインパクトと説得力はいまいち。



 クラプトンによるジョンソンのカバーで最高なのは、疑いなくクリーム時代の "Crossroad" 。私は決して彼に古いブルースの上手なカバーを求めておらず、もう一歩突き抜けたロックでのアプローチが欲しいのだが ― もはや21世紀なので仕方ないか。
 "Layla" の歌詞に出てくる "please don't say we'll never find a way, and tell me all my love's in vain" という歌詞は、"Love in Vain" から来ているという説があるそうだが、なるほどそれは説得力がある。
 さらに想像力をたくましくするとしたら、ディランの "Is your love in vain?" もジョンソンの曲にインスパイアされているのではないだろうか。私はお気に入りのアルバム([Street Legal]) に収録されているお気に入りの曲なだけに、余計にそう思う。

コメント

_ shoutchi ― 2011/06/10 21:57

この話題とまったく関係ないです。
依然、カントムでTPがScottをスイスアーミーナイフのようだと例えた話題があったと記憶しています。
先月発売されたオーディオ系の雑誌に日本のオーディオ系メーカーのカタログがあって、そこで米国の雑誌で自社の製品が高評価を受けた誌面を紹介していました。
その見出しが、「Better than Swiss Army Knife 」でした。
スイスアーミーナイフ並みに使えるとか、より使えるというのは米国では結構な褒め言葉なのかもしれません。

_ NI ぶち ― 2011/06/12 22:15

>shoutchiさん
Wikipediaを見ると、日本語では「アーミーナイフ」なのですが、英語だと Swiss army knife となっておりました。やっぱり一般的な表現なんですね。
昔、「冒険野郎マクガイバー」って海外ドラマがありましたよね。信条として絶対に銃を使わない冒険野郎マクガイバー!何をするにもアーミーナイフ!アーミーナイフさえあれば、何十人もの敵も、機関銃にも勝てるのさ!

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