Garth Hudson ― 2025/01/30 21:33
1月21日にガース・ハドソンが亡くなったことにより、ザ・バンドのメンバー全員が死去した。私の好きなバンドで、全員が亡くなってしまったのは、ザ・バンドがはじめてのケースではないだろうか。
私の好きなザ・バンドは [The Last Waltz] までに限定されるのだが、その活動期間における、ガース・ハドソンの果たした役割は計り知れなかった。どの曲を聴いても、彼の楽器演奏の才能は、アンサンブルの上手さ、加減、調整、繊細なニュアンスの表現に活かされ、ロックという比較的シンプルで押しの強いジャンルの音楽としては特別に天才的とも言えるものだった。それはもちろん、彼にクラシック音楽の素養があったからであり、同時に彼がロビーの作る曲の最大の理解者だったからだろう。
何を置いてもガースはオルガンのヴィルトゥオーソだった。いくらでも曲が挙げられるが、やはり一番は "Stage Fright" ―― ザ・バンドの中でも一番に好きな曲だ。「舞台恐怖症」という歌詞も好きだし、シンガーとしてのリック・ダンコも大好きだし、格好良くて、そしてガースのオルガン・ソロが最高だ。
その最高な "Stage Fright" のヴァージョンは、もちろん [The Last Waltz] なのだが、気をつけなければならない。映画ではガースのソロが、一部カットされているのとだ。しかも当時のこと、あまり巧妙でもない。この曲はオーディオ版で、フルにガースのソロを堪能するべきだ。
ガースは一種の「器楽器用」の人で、管楽器の演奏にも秀でていた。
"Acadian Driftwood" の特徴的な高音管楽器は、なんとなくティン・ホイッスルだと思い込んでいたが、このたび確認してみると、なんとガースのピッコロだというのだ。もちろん、ピッコロの演奏として世界最高峰とまでは言わないが、余技にしては上手すぎる。
そしてガースの管楽器として最も印象的なのは、サックスの演奏だろう。[The Last Waltz] の "Make No Difference" の最後に、左側からスッとカットインしてサックス・ソロを吹く姿は、この映画の中でも指折りの美しいシーンだ。
87歳。長生きしてくれたこと感謝している。
私の好きなザ・バンドは [The Last Waltz] までに限定されるのだが、その活動期間における、ガース・ハドソンの果たした役割は計り知れなかった。どの曲を聴いても、彼の楽器演奏の才能は、アンサンブルの上手さ、加減、調整、繊細なニュアンスの表現に活かされ、ロックという比較的シンプルで押しの強いジャンルの音楽としては特別に天才的とも言えるものだった。それはもちろん、彼にクラシック音楽の素養があったからであり、同時に彼がロビーの作る曲の最大の理解者だったからだろう。
何を置いてもガースはオルガンのヴィルトゥオーソだった。いくらでも曲が挙げられるが、やはり一番は "Stage Fright" ―― ザ・バンドの中でも一番に好きな曲だ。「舞台恐怖症」という歌詞も好きだし、シンガーとしてのリック・ダンコも大好きだし、格好良くて、そしてガースのオルガン・ソロが最高だ。
その最高な "Stage Fright" のヴァージョンは、もちろん [The Last Waltz] なのだが、気をつけなければならない。映画ではガースのソロが、一部カットされているのとだ。しかも当時のこと、あまり巧妙でもない。この曲はオーディオ版で、フルにガースのソロを堪能するべきだ。
ガースは一種の「器楽器用」の人で、管楽器の演奏にも秀でていた。
"Acadian Driftwood" の特徴的な高音管楽器は、なんとなくティン・ホイッスルだと思い込んでいたが、このたび確認してみると、なんとガースのピッコロだというのだ。もちろん、ピッコロの演奏として世界最高峰とまでは言わないが、余技にしては上手すぎる。
そしてガースの管楽器として最も印象的なのは、サックスの演奏だろう。[The Last Waltz] の "Make No Difference" の最後に、左側からスッとカットインしてサックス・ソロを吹く姿は、この映画の中でも指折りの美しいシーンだ。
87歳。長生きしてくれたこと感謝している。
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