The Mayor of Simpleton2011/08/10 23:22

 タモリのことが好き過ぎて、「タモリ最高。タモリ。タモリタモリ。超大好きタモリ。タモリ倶楽部とブラタモリを録画するために、デジタルレコーダー買ったよ。本当は真之が欲しかったんだけど、駆け込み需要のせいでフクヤマしかなかった からRE○ZAにした。これでもう、デジタルでタモリ録画しまくり。タモリ万歳、ビバタモリ。もっとブラタモリ放映すれば良いのに。毎週ブラタモリ。ブラタモリ最高。タモリもビートルズや、グレン・グールドみたいにライブ(生放送番組)をやめて、レコーディング(録画番組)に専念すればいいのに。ブラタモリ見たい。ブラタモリ、タモリタモリ。」
 …と私がやたらと言うので、ブラタモリを知らない同僚が、「裏タモリ 」をググッたそうだ。

 なんだかイカガワシイサイトばかりヒットしたらしい。

 「裏」という言葉は、色々なニュアンスで使われるようだが、私にはその意味の解釈に確固とした自信が無い。
 時々、ベスト版とは別に「裏ベスト」と言ったアルバムが編集されるようだが、 この場合は無印(表)が「いかにもなベスト版で、初心者にも優しい」であり、裏 は「従来のファンが、大ヒットではないけど実は良い曲だと思うと認識しているベ スト」…とでも言うべきなのだろうか。
 一方、おぼろげながら「裏ビートルズ」なる言葉も、どこかで聞いたことがある。この場合、ビートルズそのものではなく、別のバンドの形容詞が「裏ビートルズ」なのだが、そのバンドがなんだったのか、記憶があやふやだ。もしかしたらELOの事だったかしらと思う一方で、XTCだったという気持ちの方が強い。

 XTCを初めて聞いたのは、意外に古いことだ。学生時代、一緒に雅楽で龍笛を吹 いていた後輩が、ビートルズのファンで(一番好きなのはジョン。好きな曲は "In My Life")、私とも話が合い、仲が良かった。彼女が、友達から薦められたと いうXTCを、「NI ぶちさんも絶対好きだよ!」と言って、聞かせてくれたのだ。そ れが、アルバム [Oranges & Lemons] だった。
 このアルバムは本当に何度も何度も繰り返して聴きつぶしたようなものだった。学生当時なので、CDの所有数もたかが知れてていたせいもあるが、何と言っても、"The Mayor of Simpleton" を筆頭とした楽曲とその録音の出来のよさに感動したからだった。



 今でも、"The Mayor of Simpleton" は空でも歌えるんじゃないかというくらい好きだ。このビデオも、いかにも「えげれす」という感じだし、可愛いので好き。なぜか、XTCの左側の人が、どうしてもラットルズのドラマーに見えてしまう。

 XTCを「裏ビートルズ」とするならば、楽曲の目指すものはビートルズでありつつ、その手法はXTC自身の時代に即したものであり、出来上がりは飽くまでも似て非なるもの ― とでも説明できるのだろうか。
 ポップでキャッチーで、凝った音作りだが、安っぽさが無くて良質な音楽だというのが、私にとってのXTCの認識になった。私は詳しくないが、このバンドはメンバーも入れ替わっているし、その時によって分類されるジャンルも違うらしい。ともあれ、私にとっては「ビートルズ系の素敵ポップロック」だった。

 就職してからのことだが、1977年から1992年までの2枚組ベスト盤である、[Fossil Fuel] を購入し、やはり名曲の目白押しに大満足した。
 しばらくXTCのアルバムはそれきりしか持っていなかったのだが、1999年にアルバム [Apple Venus Volme One] が出たときに、XTCの最新サウンドはどうなっているのかと思って、購入してみた。ところが、これが1回聞いたきり、繰り返し聞こうとは思えない作品で、1曲も印象に残らなかったという記憶のみがある。
 それきりXTCは追っていないのだが、惜しいことをしたのだろうか。最近のXTCは、活動休止中だそうだ。メンバーもアンディ・パートリッジが残るのみだそうだが、彼の頭髪は残っているのだろうか?