代打、デイヴ・グロール!2009/08/02 22:20

 Cool Dry Placeに、「カントム」からチャプター11の翻訳をアップした。[Wildflowers] 制作期。このアルバムが一番好きで、最高とするトムさん。同時にスタンとの決別、そして始まりつつあったハウイの問題…傑作が生まれる瞬間なんだけど、霧のかかったような、ちょっと気がかりがあるような。
 私が傑作[Wildflowers] に抱いている、「どこか遠くに存在している」感覚の根拠は、このあたりにありそうだ。

 それにしても、トムさんはいつも期待を裏切らない。歌詞をブックレットに載せる理由。文学としての詩作がどうとか、文字の向こうにある感情がどうなどと、一見格好良さそうだが、全然面白くない事を言い出したらどうしようかと思ったら…「俺、発音が悪いから。」
 そう言えば、[Full moon fever] のあたりで、CDも良いけど、LPが好きだとコメントしている理由が、「ジャケットが大きくて良いじゃん。」…やれ、アナログの音の深味がどうとか、音の厚みがああで、こうで、音の本質が云々…なんて言わないところが良い。
 物ごとの理由。その説得力。トムさんのそれはいつもシンプルで、構えた所がない。彼の音楽がその答えの一つだし、話し方の上手さも、シンプルで非常に明晰な思考が、反映されているような気がする。

 スタンが抜けたあとのドラマーについて、スティーヴ・フェローニに決まる前に、デイヴ・グロールが検討されていたことが、語られている。
 サタデー・ナイト・ライブでの [Honey Bee] 演奏は、映画 [Runnin' down a dream] に登場する。髪を振り乱し、激辛カレーを我慢しているみたいな凄い顔で、ドラムをぶっ叩くデイヴ・グロール…。私はあの映像を見るたびに笑ってしまう。
 本の [Runnin' down a dream] には、デイヴ・グロールのコメントが載っている。

 ニルヴァーナが終わりになったのは、1994年10月のことだった。これからの人生が、自分でもまったく分からなかった。二ルヴァーナの全てがとにかく大事だったが、カート(・コベイン)が死んで、すべてがストップしてしまった。長い間、音楽を聴くことさえ困難だった。すべてが、カートや、ニルヴァーナを思い起こさせてしまうからだ。(中略)
 俺のマネージメントの誰かが、電話をしてきて言った。トム・ペティが、俺さえ良ければ、SNLでドラムを叩いてほしいって言ってる。(中略)俺は超トム・ペティのファン。「どこに行って、いつ、何をすれば良いんだ?」
 これが、ニルヴァーナ終焉後、俺が本当に何かをやろうと思った、最初だった。


 ニルヴァーナが悲劇的な終わりを迎え、深く傷ついたデイヴが、TP&HBと一緒にプレイしたことにより、再起する…と言う、かなり感動的なエピソード。こういうのは、ジョージがやりそうな話だ。
 しかし、実際の [Honey Bee] の映像を見ると、そういう「いい話」がぶっ飛んでしまう。

 その爆笑 [Honey Bee] は、RDADで見てもらうとして。ここには、おなじライブで演奏した、[You don't know how it feels] をはり付けておく。



 アレンジが昨今のものとは、だいぶ異なっていて、かなりハードな感じ。ドラマーの影響だろうか。やはり、ハウイが居る時のハーモニーは無敵だ。
 トムさんのチャレンジ精神の表れである髪型は、そっとしておく。…最初は「ウッ」と思うあの前髪だが、しばらく見ているうちにやはり格好良く見えてくる。さすがはトム・ペティ。
 ひとこと言いたいのは、マイク。なんですか、その上着。犬の散歩(いや、ブタの散歩?)から帰ってきたら、そのままスタジオに連れて行かれてしまったみたいな格好ですよ。

コメント

_ 美帆 ― 2009/08/03 15:53

こんにちわ。お久しぶりでございます。いや~、この映像大大好きなんですよね~。デイブグロールのファンの私としましては、このメンバーは2度と、2度とは再現されることはない、夢と幻の集合体でありました。当時見たときは、感動の嵐でしたが、今新たにみるとなんだか胸がしめつけられるような映像でもあります。ハウイーのハーモニーとノリが絶妙です♪さらにデイブさんのドラムによって、バンドの音がギュッとひとつにまとまって聞こえてくるからすごいです。みんな真顔だけど超ノリノリなのはデイブさんパワー?!正直、バンドのほうが、デイブさんに助けられてる?とか思ったりしましたが、いやいや、主演女優、トムさんの気合入ってるの、ひしひしと伝わってきますよねー。女優だから、せめて演奏後に、あのきれいな目を出してくれればもっと嬉しかったのに・・・(ブツブツ)。それにしても、青汁にフィンガーファイブの眼鏡で、どうしてどうしてこんなに格好良いのでしょうね。ほんと、さすがが彼です。ちなみに、マイクの上着は、メキシカンかネイテブアメリカン調で、さすがマイク、おしゃれに着こなしてるなあという印象でしたよ。

_ NI ぶち ― 2009/08/04 22:58

>美帆さん
今晩は!お元気ですか~♪
おやおや、デイヴのファンですか!私もこのYDKHIF、けっこう好きです。音のバランスがちょっと崩れてるけど、それを調整したらすごくハードで、カッコ良い感じになりますよね。これからのライブで、やってみてほしいな。
女優だからこそ、帽子・サングラス・スカーフで隠すのも技術ですわよ。まぁ、青汁のせいで隠すも何もないけど…
マイクの上着、そうそう。アステカってるような、マヤヤってるような…アレ自体は良いのですが、何か足りなくありません?インナーの白いTシャツがまずいとか?一時期ひどかった、「マイク=パジャマってる」現象かも知れませんよ。
そーんな、こーんなでも女優はキメるし、ギターヒーローもキマってるし。なーんでこーんなに格好良いんでしょうね~♪

_ Scottie ― 2009/08/10 00:13

ぶちさんこんばんは!
初めて書き込みさせていただきます。
その節は本当にいろいろありがとうございます!
ハンドルネームを考えた末、Scottieに決めました。
由来は…ティッシュの箱じゃないですよ(笑)

爆笑HoneyBee、笑いを堪えるのに必死で見ました…
彼はニルヴァーナでもあのスタイルだったのでしょうか?
青汁トムさん、最初は私も「ウっ…」でしたがそのうち
目が慣れてしまうのでしょうかねぇ…髪型なんて関係ない!
と思えてしまうカッコよさ。さすがですねぇ~!
ハウイとスコットさんが一緒の時期もあったのね…

RDADハウイとの別れのところは涙なくしては
見られませんでした。
Someting In The Airのコーラスはハウイだったのですね、
オーバーダビングだとばかり思っていました。
Pack Up The Plantaion Live!のStories We Could Tellも
ハウイかしら?(映像未見なんです~)
トムさんの声と本当にフィットする素晴らしい声ですね。

ええと…書きたいことがたくさんですが、またちょこちょこ
コメント書きにお寄りして宜しいでしょうか(^^)
今後とも何卒宜しくお願いいたします!

_ NI ぶち ― 2009/08/10 22:04

>Scottieさん
今晩は!どうもどうも、コメントありがとうございます!HNの由来は、元サイドブレイカー、現ハートブレイカーの彼ですね♪

ハウイ&スコッティに、さらにスタンが居た頃が、コーラスワークとしての絶頂ですね。バンド内にパイプオルガンが備わっている感じ。
本当に惜しい声。おしいキャラ。本当に素晴らしい人だったのに。バンドの中で一番仲の良かったベンモントが、ステージの一番遠いところからハウイを見つめていた時の気持ちを思うと…暗くなります。

そんな時は、青汁を飲んで元気になろう!まずいー!もう一杯!
また遊びに来てくださいね♪

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