The Deep End2022/09/05 21:15

 ファストボールは今年6月、8枚目のアルバム [The Deep End] を発売した。ありがたいことにちゃんとディスクがある!やっぱりこうでないとね。

 アルバム・ジャケットが表すように、海沿いのリゾートの緩い雰囲気もあって、お気楽な空気も漂う。
 だがしかし!ファストボールと言えば、正統派ロックンロールである!
 冒頭の "Soundtrack" こそややおとなしめだが、二曲目 "Electric Cool-Aide" はビートルズ系のポップ・ロック。これぞファストボール。安定のクオリティである。



 ポップで聞きやすいのもこのバンドの良いところだが、彼らのファースト・アルバムなどは、かなりパンク風のパワー・ポップ寄りでもあった。その点、アルバム最後の [Chump Change] はそのルーツに根ざしていて、原点回帰。
 ミュージシャンも長く活動していると、あれこれ模索して路線が惑うことがあるだろうが、いつかは自分たちが愛聴して、憧れた音楽に帰ってくる。そのときの安定感はこの上ない。ファストボール、これからも良い音楽を届けて欲しい。そしていつか、ライブにも行きたいものだ。