NY さらなる雑感2024/10/05 21:19

 ニューヨークも6回目ともなると、たいした感慨も感動もない ―― などと言いつつ、いくつか印象的なこともあったので、記録しておく。

 マンハッタンに到着したのが9月15日日曜日の昼頃。チェックインして荷物を置くと、7番街沿いのホテルから、4番街沿いの地下鉄駅に行こうとしたのだが、いくらマンハッタンとは言え尋常ではない人が溢れかえっている。しかも誰もがメキシコ国旗、国旗かカラーの衣装、メキシコの民族衣装風、メキシコ国旗を掲げた車が大音量でゆっくり走る。5番街に行くにつれて増えていく。
 身動きがとれなくなったところで、一人のお姉さんを呼び止め、今日は何の日かと尋ねたら、メキシコの建国記念日だそうだ。正確には16日だが、一番近い日曜日がマンハッタンでのお祭りだったらしい。
 メキシカンたちに "Happy Mexican day!" と言いつつ退散し、7番街に戻ってタイムズスクェア経由で S線を使うことにした。

 S線というのは、Shattle のことで、42丁目のタイムズ・スクェアとグランド・セントラル・ステーションを結ぶ途中駅無しの地下鉄である。相変わらず地下鉄は暑く、うるさく、揺れる。その S線のコンコースは、メルカリの広告が占領していた。日本のポップカルチャー感覚を反映したテイストで、ニューヨークに来てオタク文化とはちょっとおかしかった。

 今回は美術館は二つしか行かなかったが、その一つがノイエ・ギャラリー。「黄金のアデーレ」のある小さなギャラリーだ。この絵とともに、一階のカフェ・サバスキーも目的だ。ここはウィーン風のカフェなので、ケーキも美味しい。
 今回は定番のアプフェル・シュトゥルーデル。美味しい。ただ、生クリームがアメリカン・サイズ!しかもやや泡立てすぎだ。



 ウィーンなどと比べて、ニューヨークの旅で難があるのは、ホテルに朝食がついていないこと。そういう訳で、毎回グランド・セントラル・ステーション向いの、パーシング・エウクェアで朝食を取っている。お高いが、ニューヨークに居るという実感がするので好きなのだ。
 フルーツ・ワッフルと、パンケーキ。美味。





 一人旅の気軽さは、食事の時にも発揮される。私はアメリカのベーグル一つで満腹なので3回、異なるベーグル屋さんでロックス LOX (スモーク・サーモンとクリーム・チーズ)を食べ比べた。いずれも安くはない。

アッパー・イーストサイド 83丁目の Tal Bagels


8番街22丁目 Zucker's Bagels ライブに備えて Red Bullつき


6番街32丁目 Ess-a-Bagels どうして最終日にフルーツ買ったんだろう?


 野球大好きなので、MLB もテレビで楽しんだ。ニューヨークなのに、LAドジャースの試合もやっており、折しも大谷の 50/50 目前ということで、彼の特集も大々的に組まれていた。
 一番面白かったのは、まだ 50/50 を達成していないうちから、「オオタニの 50/50 記念コイン予約受付中!」だったこと。



 ミッドタウンに MLB 公式ショップがあったので覗いてみた。ヤンキースやメッツだけではなく、全国のチーム・グッズを取りそろえている。やはり大谷グッズは多い、山本も漢字表記シャツがあって、人気がうかがえる。
 店員さんをつかまえて、今永昇太はないのかと確認したが残念、まだなかった。「活躍してるのに」と言ったら、激しく同意してもらえた。
 野球中継でびっくりしたのは、外野の守備についているムーキー・ベッツにピンマイクを装着させ、その1回の守備の間、ずっと実況席とベッツがしゃべり倒していたこと。さらに5回から6回の間に、ロバーツ監督にもインタビューをしていた。日本では絶対に考えられない。MLB で導入されたものは徐々に日本にも取り入れられるが、こればかりはどうだろう。

Heavy Trip2024/10/08 21:12

 2018年のフィンランド映画 [Heavy Trip ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!] を見た。Amazon Prime レンタル。500円なり。
 実ににひょんなきっかけだ。ブライアン・エプスタインの伝記映画が紆余曲折の末にやっと出来たらしく、YouTube で予告編を見ていたら、どうやら私が映画に興味があると判断されたらしい。その流れで[Heavy Trip] の続編のトレイラーが目に入り、なんだか面白そうなので、オリジナルを見たという次第。

 北欧メタルという言葉があるとおり、フィンランドにもヘヴィ・メタル(スラッシュ・メタル?デス・メタル?詳しくは知らない)バンドが結構あるそうだ。
 この映画の中心は、ある田舎町(村)の友達同士で組んだ素人メタルバンドが、いろいろ誤解や行き違いがあって、ノルウェーのメタル・フェスへの出演をもくろみ、突っ走るというストーリーである。トナカイ粉砕!



 この、最初は名前のない素人バンド、根が真面目で練習熱心なので、演奏そのものはけっこう上手い ―― と、思う。何せジャンルがジャンルなので、演奏するたびに大笑いしてしまうのだが(ごめんなさい)、とにかく腕は良いのだ。
 しかしフロントマンからして生真面目でシャイ。野望とはほど遠い、大人しい好青年なのだ。バンド仲間も、みんな好人物で真面目。穏やかで物静かで、真面目というフィンランド人の一つのイメージにぴったりきていた。でもメタル。
 初めて作ったオリジナルソングの出来が上々で、これならフェスに出られると思ったところから、メンバーは活動を活性化する…のだが、その方向性がすこしおかしい。
 一番好きだったのは、ベーシストのパシ。頭脳明晰で天才肌、冷静沈着で無表情、でも行動が突き抜けている(当然のようにキミ・ライコネンが思い浮かぶ…)。その徹底したところが、かえって可笑しくで最高だった。

 悪役としてイヤミなムード歌謡歌手(?)が出てくるのだが、ジュリアン・バラットにそっくりでツボにはまってしまった。演技もそっくり。
 さらに、ノルウェーの(一部の)国境警備隊が完全なるアホで、平和そのもの。警察や軍隊を巻き込んだ展開は、ブルース・ブラザーズをなぞる王道だ。
 
 妙なところで感心したのが、さすがフィンランド、教育水準が高いというところ。どんな職に就いていようが、どんなにチンピラだろうが、ある程度以下の年齢の人は、ごく自然に英語が話せる。ノルウェー人ともナンの不自由もなく、英語でコミュニケーションを取る。新作はドイツのフェスが舞台になるとのこと。ここでも英語能力が生きるだろう。

 メタル、フェス…というと、ドイツ語の高橋先生を思い出す。先生の感想を聞きたい。
 第二作を映画館で見るというのはさすがにないが、Amazon Prime で見られるようになったら、見るだろうな。

Besame Mucho2024/10/14 20:36

 ブライアン・エプスタインの伝記映画、"Midas Man" の予告を見ると、"Besame Mucho" が使われている。ビートルズのオリジナル曲は使われていない。
 うーん、見る限り Sgt. Pepper あたりまではストーリーに含まれているようなので、さすがにビートルズ・オリジナル曲を使わずに進行することは無理だと思うのだが … オリジナル曲無しで押し切ったらそれはそれで凄い。



 "Besame Mucho" というのは1930年代にメキシコで作曲されたスペイン語の曲だが、誰がオリジナルのかというと、Consuelo Velázquez という人らしい。しかし YouTube でオリジナルの音を探そうとすると、結構難しい。小野リサが真っ先にあがってきたりする。
 別にオリジナルにこだわることはないが、せめてスペイン語で歌っているのが聞きたいと思ったら、見た目からして絶対にメキシコのお方登場。



 どうしてこの曲をレコード・デビュー前のビートルズが得意ナンバーにしていたのかはよく分からないが、とにかくデッカ・オーディションではこの曲が演奏された。



 ビートルズの魅力が十二分に発揮されているかというと、やはりそうはいかないようだ。ジョージ・マーティンもこの曲はレコーディングで却下してしているし、ピート・ベストもビートルズに残ることは出来なかった。
 こちらは、たぶん90年代。アンソロジーの後で、ポールがメキシコのテレビ番組に出演したのかな?さすがに恥ずかしそうにしている。「やめてくれ~」という感じだ。

Well... All Right2024/10/22 21:23

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの [Long After Dark] のデラックス・エディションの発売日を過ぎているが、アメリカの公式サイトで購入したので、航空便を待っている。
 日本のショッピング・サイトで日本版を買った方が良かったかなと思う一方、アメリカに直接「日本にトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ・ファンあり!」とアピールしたいという気持ちもある。
 とにかく、いまは我慢、我慢。YouTube でも聴かないように避けて通っている。

 先週末、Heartbeaker's Japan Party さんのオフ会があった。楽しく参加させてもらった。TP&HB をちょっとでも好きになったら、ぜひとも参加してみて欲しい。TP&HB のみならず、周辺の広い範囲をカバーする音楽好きが大歓迎する。

 そのオフ会で、トムさんのレアな映像や音源を鑑賞させてもらった。その中で気になったのが、1980年代にトムさんが単独で出演したコンサートで、バディ・ホリーの "Well... All Right" を演奏している音。
 本当にレア音源だったので、YouTube にもない。ここはバディ・ホリーのオリジナルから。



 バディ・ホリーに詳しくないのでよくわからないのだが、生前のアルバムには収録されていない…?のかも知れない。曲自体、まだデモっぽい。
 不覚ながら、この曲のオリジナルがバディ・ホリーであることを知らなかった。ブラインド・フェイスでお馴染みではあったが、誰が作った曲かは気にしたことがなかったのだ。実のところかなりの名曲ではないか。



 一体どこをどう通って、こういうギターリフがついたのだろうか。ブライド・フェイス自体、元祖スーパー・グループの天才集団なので、かなりすっ飛んでいる。バディ・ホリーのオリジナルは広く知られていたのだろうか?
 どうやら、The Trashman の7インチ・シングルで知られていた…らしい。ブラインド・フェイスがどういう経緯でこの曲をカバーすることになったのか、詳しい方がいらしたら、教えてほしい。

Ways To Be Wicked2024/10/26 19:41

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの [Long After Dark] デラックス・エディションが届いたので、主にディスク2を集中的に聴いている。"Wild Thing"とともに、凄く良いなと思ったのが、"Ways To Be Wicked" ―― [Playback] から知っている曲だが、やはり素晴らしい。
 やはり凄く若い時期のアルバムなので、メロウな曲より、ロックンロールなサウンドが好きだ。



 さりげない A メロから、マイナー展開するきゅんとするようなサビ。トムさんとマイクの共作ものには、よくある構成で最高。なぜ彼らのオリジナル・アルバムに採用されなかったのか不思議で、ジミー・アイヴィーンを問い詰めたい。

 80年代にローン・ジャスティスというカントリー・バンドがカバーしたが、まぁ動画をはりつけるほどでも…ない。それよりは、やはり [Petty Country] のマーゴ・プライスとマイクのカバーの方がずっと良い。マイクの自信満々の存在感。



 一応、キーファー・サザーランドがライブで歌っている動画もあったが…すごく気の抜けた曲になっていたので、却下。