If Not For You2014/04/25 23:00

 [Bob Fest] のDVD, Blu-ray が発売されたのは誠に結構だが、どうしても解せないのはジョージの "If Not For You" が収録されなかったことである。
 かえすがえすも、もったいない。一体どうして収録されなかったのだろうか。今はYouTube でテレビ放映したときの映像が見られるからまだ良いのだが。



 この時のジョージはとても調子が良い。声も良く出ている。ところどころ、メロディを引き上げるバリエーションを入れる感じが絶妙で、素晴らしい演奏だ。
 凄い色のジャケットはともかく…スライドギターを披露する G.E.スミスの耳元で何か囁いていたが、あれは何を言っていたのだろう。

 "If Not For You" は、作曲者であるディランのアルバムでは[New Morning], ジョージのアルバムでは傑作 [All Things Must Pass] に収録されている。
 ディランの場合、ブートレグ・シリーズに複数のアウトテイクが入っているし、[Concert for Bangladesh] のリハーサル風景ではジョージとディランがデュエットしている様子が楽しい。

 名曲だけあって、カバーバージョンも多い。
 まずは、ロッド・スチュワート。



 ダラダラと懐メロを歌うロッドなんて好きになれないが、これはとても良い。ロッドの良いところの一つに、非常に歌詞のひとつひとつを丁寧に歌い、聞き取りやすいということがある。この曲の深みにそのロッドの丁寧さがマッチしている。さらに、オーバープロデューシング気味なサウンドにも負けない強さも、ロッドの魅力だ。

 お次は、ブライアン・フェリー。



 これはまぁ、普通な感じだろうか。
 私はブライアン・フェリーにも、彼のグループにもまったく縁が無く、真面目にその顔を見たことがなかった。こんなに顔の真ん中に色々集まっていたんだ…。
 真面目にでなければ何で見たかというと、英国コメディ「ザ・マイティ・ブーシュ」。登場人物のヴィンス(ノエル・フィールディング)は、幼い頃、森でブライアン・フェリーに育てられた…ということになっている。



 「なんで?」などと考えてはいけない。ブーシュだから仕方がないのだ。ちなみに、このアニメーションのあと、ジュリアン・バラットが「自称ブライアン・フェリー」に扮して登場する。怒られそうなくらい凄いブライアン・フェリーだった。

 話が脇に逸れた。
 ほかにも、有名なオリヴィア・ニュートン・ジョンや、グレン・キャンベルのカバーがあるが、ここではブラジル人 Zé Ramalho によるカバーバージョン。名前をどう読むのかは、例によって皆目わからない。



 タッタカ、タッタカ、タッタカ、タッタカ、タッタカ…
 ものの見事にかけずり回る "If Not For You"。大きくは外れてはいないのだが、なんだろう、この違和感。
 このおじさん、見ての通りボブ・ディランのカバー・アルバムを発表している。ブラジルでは有名な人らしい。"If Not For You" は英語で歌っているが、他はポルトガル語が多い。
 せっかくポルトガル語なのだからもっと個性的なアレンジにしてもよさそうなところ、そこはあまり冒険できていないところが惜しい。

 ウクレレで何を弾こうか、いろいろ夢は広がるが、この "If Not For You" も良いかも知れないと思い始めた。

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