My Morning Jacket2010/08/17 22:11

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのツアーは、第三レグに入った。
 オープニングアクトはこれまで、ジョー・コッカーや、バディ・ガイなどがつとめていたが、第三レグに入ると、クロスビー・スティルス&ナッシュが登場。これはさすがに、どんなパフォーマンスなのか、興味がある。

 そして、8月19日ボストン公演からは、マイ・モーニング・ジャケット My Morning Jacketが登場する。私はこのバンドのことを全く知らなかった(最初、マイ・ケミカル・ナントカと混同したことはナイショだ)。しかし、評判は良い。特にライブ・パフォーマンスに定評があるそうだ。
 ともあれ、まずはスタジオ・アルバムの最新作を購入してみた。タイトルは、[ Evil Urges] 。このアルバムはとても良かった。いかにも最近のロック・バンドらしく技巧をこらした上手い音を聞かせているが、それよりもさらに、楽曲の良さが印象的。何曲かに、ビートルズのような、ポップでライトなセンスがあって、とても聞きやすい。
 アルバム・タイトルになっている曲 "Evil Urges" はピコピコした音に少しひるむが、骨の強そうなメロディ・ラインと、繊細なサビが良いバランスを取っている。



 バンドに関する知識はないが、このアルバムはヘビーローテーション・アイテムになった。

 これは良いぞとばかりに、今度は最新のライブ・アルバムを買ってみた。
 ところが、ここで私は少し困ってしまった。期待していたようなポップ・ロックのイキの良いライブバージョンが聴けるのかと思いきや、ちょっとピンとこない展開になってしまったのだ。つまるところ、私は2枚組の途中で、聴くのが面倒臭くなってしまったのである。別に悪いものではなさそうだが、他に聞きたい音楽がどっさりあったからだろう。
 とにかく、評価が高いはずのライブ音源に関しては、私の判断ができないでいる。

 うぅーん、困ったなぁと思いつつも、マイモニ鑑賞は前に進む。
 フロント・マンのジム・ジェイムスは、どうやらジョージ・ハリスンのファンらしい。ジョージにささげた、カバー・ミニアルバム,その名も [Tribute to...] という作品を、Yim Yames という変名で発表している。これはもちろん、購入した。



 すべてがこの調子。ジョージへの愛情と尊敬の念は痛いほど伝わってくる。
 だが、私はバンド・サウンドが好き。この手の ― つまり、風呂場でアコギを抱えたおにいちゃんが、何やらニョロニョロとひたすら歌うというのは、やや苦手。いや、無論つまらない音楽は世の中にいくらあるもので、それに比べれば、この「風呂場のニョロニョロ青年」の方が余程良いものなのだが ― この手の音ばかり聞くと、張りのあるバンド・サウンドが恋しくなる(私が神様だと思っているボブ・ディランはこの「風呂場のニョロニョロ青年」ではないかと言われたら、明確に否定する。彼の歌い口の鋭さは、バンド一つ分の固さに相当する)。
 ともあれ、Yim Yames (と、言うかジム・ジェイムス)は、自分のジョージ愛という趣味を、バンドに押しつけるのも気がひけたのか何なのか、とにかくこういう形でジョージへの想いを形にしたのだ。私と同じ趣味であることは間違いない。

 結局、マイモニ関連は、かのスタジオ・アルバム[Evil Urges] に終始している。他のアルバムも聞くべきだろうし、ライブアルバムにも再挑戦するべきだろうが、その一方でこのアルバムだけでも十分素晴らしいと思わせるのだから、その実力は推して知るべし。

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