The Breeze: An Appreciation of JJ Cale2014/08/20 20:31

 すっかり聞く機会を逸していたが、やっと [The Breeze: An Appreciation of JJ Cale] を聞いた。

 ええと。
 イマイチ。
 すいません。イマイチ。

 去年、JJケールが亡くなったときの記事で、私は「特に彼のファンという訳ではないが、彼のカバーや、彼の影響を大きく受けた音楽も聴いている。(中略)彼の存在のおかげで、ロックの表現力はさらに広がったと言えるだろう。」と書いている。
 要するに、私はケールのファンではない。技術的、表現力的には凄いと思うが、私の愛好するポップス,ロックの人ではない。上手すぎるというか、繊細でジャジー過ぎるというか。
 ケールのファンではないし、さらに最近のクラプトンが好きではない。…上手いのだが、強さがない、インパクトがない、フラットでなんとなくつまらない。

 ではどうして買ったのかと言えば、もちろんトム・ペティがヴォーカルで参加しているから。
 そのトムさんがイマイチ。
 トムさんの評価として私が「イマイチ」というのは非常に珍しいだろう。でも、本当にイマイチ。"Rock and Roll Records" でクラプトンと一緒に歌っているはずだが、どこに居るのか皆目分からない。あの凄い声のはずが存在感薄いという、こはいかに。
 "I Got the Same Old Blues" でも状況は同じ。一応、ヴァースでヴォーカルを入れ替わっているのだが、いつもの存在感たっぷりのトムさんが行方不明。
 さらに、"The Old Man and Me" はトムさんひとりで歌っているのだが…借りてきた猫。モソモソ囁いているのは、本当にトムさんか?!

 トムさんファンとしては、これぞまさに肩すかし。別に買わなくても良いのではないかとさえ思う。
 結論。やっぱりトム・ペティはハートブレイカーズの一員なのだ。
 もちろんソロ・アルバムもあるが、マイク・キャンベルとは決して離れない。マイクさえ居ればトムさんはトムさんであり続けるようだが、マイク不在だとこうなる…らしい。
 どうしてマイクも一緒に参加しなかったのだろうか。マイクも入ると、このアルバムの中では良くも悪くも突出したサウンドになるからだろうか。

 もの凄く消化不良なので、1999年ハートブレイカーズの "Call Me the Breeze"。



 これが良すぎるのだ。ご両人のシャツは変だが、これが良すぎる。
 ハウイのヴォーカルがずっとトムさんに寄り添っているのがまず最高だし。マイクも控えめながら切れがある。何と言ってもベンモントのピアノ・ソロが凄い。とどめに、コーダでトムさんとマイクが息ぴったりソロを入れるのだから、もうにやけるしかない。
 たしかに、あのクラプトンのアルバムにこのバンドが入っても、浮くだけだろうな。

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