職業病 / 怪我 / 二人羽織2014/01/05 20:07

 どういうわけか、数日前から背中の左側から左肩にかけて痛い。普通に生活する上では支障はないし、ピアノも普通に弾けるが、さすがにウクレレだけは弾きにくい。
 どうやら、私の体には大きすぎる(!)コンサート・ウクレレを無理な姿勢で弾いたせいらしい。楽器をやっていて体を傷めるというのは、ほぼ初めての経験だ。

 学生時代は、ピアノ科の学生が腱鞘炎になったとか言う話をよく聞いたが、あきらかに練習のしすぎだろう。ピアノというのは体への負担が少ない方の楽器だ。何時間弾いてもまだまだ弾けるのがピアノで、管楽器の人などは、そうはいかない。ともあれ、私のピアノに関して、練習のしすぎということはない。
 フルートや龍笛などの横笛系は肩に負担がある。ヴァイオリンなどもやや不自然な格好で楽器を構えるので、傷めることもあるかも知れない。

 ギタリストでもあるウクレレの先生に聞いたのだが、ギタリストに腰痛がつきものだそうだ。そういえば、去年、エリック・クラプトンが座骨神経痛でライブを延期していた。エレキともなると、さらに腰痛の危険は高まるのだろう。
 そもそも、ロック系のギタリストたちは、あまり姿勢が良くない。むしろ、背筋を伸ばして姿勢良く弾くと、ダサく見えるのがロックである。ビル・ワイマンのベースを弾く姿勢は良い方だろう。マイク・キャンベルなど長身なので、ギターを弾くときの猫背が目立つ。そして格好良い。

 楽器プレイヤーとしての「職業病」とは別に、アクシデントでの怪我による楽器の演奏不能ということもある。ちなみに、私はそういう事態になったことはない。一応、試験や発表会の数日前になると、扉や引き出し、刃物に気をつけるようにする。
 音大入試でのピアノの試験で、私の少し後の順番の人が、控え室でピアノの椅子(高さを調節できる)で指を切ったと言って、周囲が青くなって騒いでいたことがあった。結局、その人はちゃんと合格した。もともと優秀な人だったし、試験の緊張も相まって、ちょっとやそっとの怪我など、本番になったら気にならないのだろう。

 問題は大けがをする人である。
 ギタリストなのに、壁を思いっきり殴って手を複雑骨折する人とか。
 要するにトム・ペティのこと。



 「もうギターは弾けないと思います」という医者に悪態をついても、悪いのは壁を殴る人だと思う。
 この骨折事件の直前、トムさんはマイクとスタジオで一緒だったのだが、彼が2階に行った直後に、事は起こったのだと、マイクは言う。トムさんも青くなっただろうが、マイクも「どうしよう」と思ったことだろう。
 優秀な医者の活躍でまたギターが弾けるようになったから良かったようなもの。もし、本当に左手がダメになったら…二人羽織でもやれば良いと思う。バグズにでも左手をやってもらうか。マイクの方が手足が長いから適任かも知れない。

 …と、ここまでアホなことを考えていて、ギターで二人羽織ってあるのだろうかと思った。
 動画を見ると、ある。二人羽織というよりは、二人で1本のギターを同時に弾くという芸。
 まずこれは、笑えないほど上手い、モーツァルトの「トルコ行進曲」



 練習が…辛そうだ。
 もう一つは、通りすがりのお兄さんが演奏に加わるという小芝居つき。メトロノームを重ねようとして上手く合わないところが笑える。
 ともあれ、人間やればできるものだ。

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