Let It Rain2021/09/25 21:59

 [All Things Must Pass 50th Anniversary] が強烈過ぎて、なかなか抜け出せない中、なんとか社会復帰せねばとばかりに、CD の棚を眺めてみる。
 そういえば、CD の整理のためにアルファベット順に聴いているんだった。「これは違うな」と思ったら、戦力外通告。ブック・オフ行き。ちなみに、最近は CD, DVD,本など、しめて10キロほどが、14,000円になった。
 では、そのアルファベット順がどこで止まっていたのかというと、エリオット・スミスだった。
 そのような訳で、順番的にはエリック・クラプトン ―― 1970年彼のソロ・デビューアルバムからということになる。これも [ATMP50] からの流れかと思うと、何かの縁だな。

 ソロ・アーチストとしてのクラプトンは70年代から80年代までかなり好きだが、一番好きなアルバムは、このデビュー・アルバム [Eric Clapton] のような気がする。
 60年代の熱さもまだ保っているし、デラニー&ボニーらとのサウンドも成熟している。デラニー・ブラムレットとのソングライティングも絶好調だ。
 中でも一番好きな曲と言えば、"Let It Rain" だ。明るくて軽快、小気味よい曲調で、嫌みなくクラプトンのギター・テクニックが堪能できる。なんかブルース調の説教くさいクラプトンより、こういうクラプトンの方が好きなのだ。



 私は聴いたことがないが、この曲はライブでもけっこう取り上げられているらしい。
 こちらは、1985年のライブ。そう、この頃まではソングライターとしてもまだまだイケていたクラプトンだと思う。



 後ろ姿しか見えないけど、あのキーボードは、クリス・ステイトンだと思う。彼を見ると、まるで同一人物のようにニッキー・ホプキンズを思い浮かべる。本人同士も、初めて実際に会ったときは、「鏡を見ているようだった」そうだ。
 ここでのクラプトンのギターも、くどくなくて良い。チョーキングでなんぼ――(ウクレレの先生(ギタリスト)のコメント)―― よりも、切れのある速弾きのほうがスカッとする。
 この曲のエンディングに既視感があると思ったら、[Concrt for George] だ。こういう風にメジャーコードで締めるポップさは、クラプトンの得意技だったんだなぁと、いまさらながらに思う。

 そのようなわけで、しばらくはクラプトンの CD を聴くことになる。彼のアルバムは、[From the cradle] までは持っているのだが…戦力外通告はどうかな? [Unplugged] もちょっと危ない。スティーヴ・フェローニとレイ・クーパーによって救済されるか?順番に聴いて、決めることにする。