4th July2018/07/04 23:02

 7月4日は、アメリカの独立記念日。1776年7月4日に「アメリカ独立宣言」が採択されたことにより、この日を独立記念日として祝う。

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの代表曲,”American Girl” は、独立宣言からちょうど200周年にあたる、1976年7月4日にレコーディングが行われた ― ということになっている。トムさん自身が、そう発言もしている。
 マイクに言わせると、「これぞ、俺たちのサウンドだ、これだ!」という閃きを得た曲だったともいう。きっとその通りだろう。

 一番好きなTP&HBの曲は何かというと、それは間違いなく “American Girl”。唯一無二、絶対的に “American Girl”。この曲のどこが良いのかをつぶさに挙げるとしたら、何日かかるか分からない。サウンド一つ一つが、歌詞が、リフも、Aメロも、ブリッジもサビも、ギターソロも、ピアノブレイクも、何もかも最高のロックンロールだ。



 昨日からスタジオ録音を何十回か聞いているのだが、今回、心に残ったのは、その躍動感だ。メロディやハーモニーの美しさが作り出すセンチメンタリズムもさることながら、この曲全体を力強く、軽やかに、しなやかに前進させる躍動感もまた、”American Girl” なのだ。
 冒頭のリフ三音を聞いただけで、ギタリストの右手の筋肉が躍動する様が浮かぶ。もうこの瞬間にハートブレイカーズは躍動感とそれが発する熱でいっぱいになり、まさに勢いよく飛び出してゆく。
 甘くて切ない歌詞とメロディなのに、底抜けに明るくて前向きな躍動感。相反する二つの性格が、この曲には同時に存在している。
 その刹那的で、奇跡的な実りこそが、彼らの代表曲となった。トム・ペティが最後にファンに向かって歌った曲が “American Girl” だったのも、運命だろう。

 "American" とつく曲をもう一つ。トム・ペティ晩年の作品ということになるのだろうか。"American Dream Plan B"。



 地を這うような、ちょっと近寄りがたいリフとAメロ。歌詞にも頑なな表情がある。そこに突然明るくひらける、サビの対照が良い。
 "I got a dream I’m gonna fight til I get it right" ―