Jupiter2016/12/09 22:28

 唐突だが、私は星を見るのが好きだ。
 天気の良い夜は道を歩きながら、よく空を見上げ、知っている星を探す。天体観測を趣味にしても良かったが、寒さが苦手という致命的な弱点のため、そうはなっていない。
 ともあれ、星を確認するために、よくこのサイトを見る。

 今日のほしぞら - 国立天文台暦計算室

 今はちょうど、日没後の南西に金星が煌々と輝いている。さらに火星と、フォーマルハウト(みなみのうお座)が金星とともに三角形を成している。北西にはベガ(こと座),デネブ(はくちょう座),アルタイル(わし座)が沈んでいき、逆に南東からはアルデバラン(おうし座)とカペラ(ぎょしゃ座)が昇ってくる。
 最近、朝は夜明け前に家を出るのだが、北西にプロキオン(こいぬ座)やカストル,ポルックス(ふたご座)が沈む一方、白む南東に昇る春の星々,スピカ(おとめ座)、デネボラとレグルス(しし座),アークトゥルス(うしかい座)が美しい。
 その上、今はちょうど同じ方向に、木星が明るく見えるのだ。同日の朝と夕に、三つの惑星が見られるのは運が良い。

 木星はジュピター(Jupiter)というが、ホルストの組曲「惑星」(1916年)の中でも、一際有名なのが、この [Jupiter] だ。



 ゆったりとした中間部が圧倒的に有名なのだが、私は冒頭が一番良いと思っている。あの格好良さは尋常ではない。一時期、NHKの「N響アワー」のオープニングに使われていた。

 とは言え、中間部の人気は凄まじく、ホルストの存命中に、愛国的な歌詞が付けられ、[I vow to thee, my country] として親しまれている。今でも、戦没者慰霊式や葬儀のみならず、王族の結婚式でも演奏されるそうだ。



 ジュピターと言えば、もう一つ。ノーベル賞授賞式には出席しないボブ・ディランの曲にも、"Jupiter" が登場する。
 私がかなり好きなアルバムの一つ、[Street Legal] のオープニング・チューン "Changing og the Guards" の、"She was torn between Jupiter and Apollo" という歌詞だ。

 数々のディランの詩の中でも、この曲は特に難解な内容で、支離滅裂にも思える。曲が良いから、大好きな曲だが。
 ともあれ、訳詞をされる方々も苦労しているようだ。"Jupiter" のところは、だいたい「彼女はジュピターとアポロの間で引き裂かれた」としてる。
 果たして、この「ジュピターとアポロ」とは何を指すのか。ギリシャ神話のゼウスとアポロンにあたるから、この二人の間で引き裂かれたのか。私は「木星と太陽の間」ではないかと思っている。どちらにせよ、意味不明だが。

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