You ― 2014/09/28 15:12
ジョージの [The Apple Years 1968-75] は、10月の日本版発売を待っている。
前回の[Dark Horse]ボックスは、確か日本版がCCCDか何かで買う気が起きず、輸入版を購入したため、すぐに手に入った。
今回は日本での売り上げに貢献するべきだという認識とともに、ニューヨークのこともあってそれほど急いで手に入れたいという焦りがない。ゆっくり待つことにする。
[Apple Years] の目玉は、リマスター・再版がされずに最後まで残っていたアルバム[Dark Horse]と、[Extra Texture] だと思っている。このボックスの発売を機に、この2作の良さも再認識されることを期待している。
さらにワーナー移籍後,つまり[Dark Horse]ボックスもまた注目され、ウィルベリーズに波及し、最終的にはTP&HBに注目が集まると更に良いのだが。
[Extra Texture] の中で一番のお気に入りは、オープニング曲である "You"。
解説によれば、アメリカのR&B, ソウル、とりわけモータウンの影響が強い曲だという。作曲は1970年頃。[All Things Must Pass] の "What Is Life" や、"Awaiting for you all" に通じる、華やかでキャッチーな曲調だ。
元々は、1971年にロニー・スペクターのヴォーカルで録音されたが、彼女の名義で発表されることはなく、1975年にジョージのヴォーカルや、ジム・ホーンのサックスをオーバーダビングし、あらためて[Extra Tecture] のオープニングを飾り、シングルカットもされた。
これは、ロニー・スペクターのバージョンにオーバーダビングしているので、キーもそのままだったと思われる。そういうわけで、明かにジョージの声に対してキーが高すぎる。あと3度か4度くらい下げた方がジョージ向きだったろう。実際、ジョージのヴォーカルが非常に不安定だ。
それでも大好きだということは、曲の良さ、バンドサウンドの格好良さが際立っていると言うこと。
もともと女性向きに作られているので、カバーでは、リサ・コールズのバージョンが良いと思う。残念ながら動画サイトにはアップされていないようだが、ジョージの死後発表されたトリビュート・アルバム [He Was Fab]に収録されている。
ちょっと演奏が軽いが、女性ヴォーカルの力強さを最大限に活かした曲で、これはもっと聴かれても良いだろう。サム・ブラウンなどが力一杯カバーしたらこれまた素敵なことになるだろう。
男性のカバーでは、カナダのロック・バンド, ブリンカー・ザ・スターのバージョンがある。
このヴォーカルはもともとキーが高めなのか、この曲では裏声を駆使しているのか、なかなかの力作だ。もうちょっと低音楽器を重くしてどっしりさせたらもっと良い。
何にせよ、この "You" はこういう演奏しかあり得ないというほどの完成度。ブリッジのあの疾走感がなんとも言えない。
"You" のように、今となっては「隠れた名曲」となってしまった歌の数々が、装いも新たに届けられる。[The Apple Years 1968-75] が楽しみだ。
前回の[Dark Horse]ボックスは、確か日本版がCCCDか何かで買う気が起きず、輸入版を購入したため、すぐに手に入った。
今回は日本での売り上げに貢献するべきだという認識とともに、ニューヨークのこともあってそれほど急いで手に入れたいという焦りがない。ゆっくり待つことにする。
[Apple Years] の目玉は、リマスター・再版がされずに最後まで残っていたアルバム[Dark Horse]と、[Extra Texture] だと思っている。このボックスの発売を機に、この2作の良さも再認識されることを期待している。
さらにワーナー移籍後,つまり[Dark Horse]ボックスもまた注目され、ウィルベリーズに波及し、最終的にはTP&HBに注目が集まると更に良いのだが。
[Extra Texture] の中で一番のお気に入りは、オープニング曲である "You"。
解説によれば、アメリカのR&B, ソウル、とりわけモータウンの影響が強い曲だという。作曲は1970年頃。[All Things Must Pass] の "What Is Life" や、"Awaiting for you all" に通じる、華やかでキャッチーな曲調だ。
元々は、1971年にロニー・スペクターのヴォーカルで録音されたが、彼女の名義で発表されることはなく、1975年にジョージのヴォーカルや、ジム・ホーンのサックスをオーバーダビングし、あらためて[Extra Tecture] のオープニングを飾り、シングルカットもされた。
これは、ロニー・スペクターのバージョンにオーバーダビングしているので、キーもそのままだったと思われる。そういうわけで、明かにジョージの声に対してキーが高すぎる。あと3度か4度くらい下げた方がジョージ向きだったろう。実際、ジョージのヴォーカルが非常に不安定だ。
それでも大好きだということは、曲の良さ、バンドサウンドの格好良さが際立っていると言うこと。
もともと女性向きに作られているので、カバーでは、リサ・コールズのバージョンが良いと思う。残念ながら動画サイトにはアップされていないようだが、ジョージの死後発表されたトリビュート・アルバム [He Was Fab]に収録されている。
ちょっと演奏が軽いが、女性ヴォーカルの力強さを最大限に活かした曲で、これはもっと聴かれても良いだろう。サム・ブラウンなどが力一杯カバーしたらこれまた素敵なことになるだろう。
男性のカバーでは、カナダのロック・バンド, ブリンカー・ザ・スターのバージョンがある。
このヴォーカルはもともとキーが高めなのか、この曲では裏声を駆使しているのか、なかなかの力作だ。もうちょっと低音楽器を重くしてどっしりさせたらもっと良い。
何にせよ、この "You" はこういう演奏しかあり得ないというほどの完成度。ブリッジのあの疾走感がなんとも言えない。
"You" のように、今となっては「隠れた名曲」となってしまった歌の数々が、装いも新たに届けられる。[The Apple Years 1968-75] が楽しみだ。
コメント
_ umanoseniary ― 2014/10/02 08:57
_ NI ぶち ― 2014/10/03 21:08
>umanoseniaryさん
"You" の録音方法については、確かに言われてみれば回転を下げた話も聞いたような気がしますね。ジョージのヴォーカルの不安定さは、テンポに適した発声が戻したときにテンポに合わないからかも知れませんね。どちらにせよ、キーが合わないのが原因…
ハートブレイカーズ初心者にお勧めと言えば、やっぱり"Greatest Hits"ですね。私が一番好きな "American Girl" も入っていることですし。
ベスト版で気に入った曲の収録されているアルバムから集め始めるのが王道ではないでしょうか。
一方で、歴史的超名盤の誉れ高い "Damn the Torpedoes"(「破壊」)もお勧めです。デラックス版も出ています。制作過程のドキュメンタリーDVD(Classic albums)も作られており、しかも日本版がある!
ジョージ・ファンでFMFとWFをお持ちとなると、その間の"Into the great wide open" も良いと思います。
さぁ、よりどりみどり!お楽しみ下さい♪
"You" の録音方法については、確かに言われてみれば回転を下げた話も聞いたような気がしますね。ジョージのヴォーカルの不安定さは、テンポに適した発声が戻したときにテンポに合わないからかも知れませんね。どちらにせよ、キーが合わないのが原因…
ハートブレイカーズ初心者にお勧めと言えば、やっぱり"Greatest Hits"ですね。私が一番好きな "American Girl" も入っていることですし。
ベスト版で気に入った曲の収録されているアルバムから集め始めるのが王道ではないでしょうか。
一方で、歴史的超名盤の誉れ高い "Damn the Torpedoes"(「破壊」)もお勧めです。デラックス版も出ています。制作過程のドキュメンタリーDVD(Classic albums)も作られており、しかも日本版がある!
ジョージ・ファンでFMFとWFをお持ちとなると、その間の"Into the great wide open" も良いと思います。
さぁ、よりどりみどり!お楽しみ下さい♪
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"YOU" についてはスピードを下げてボーカルを入れ、また戻したという解説を読んだことがあります。そんなことができるんですか?? 一方日本語訳自伝ではそのまま入れたように読めますが。
どちらにしても御蔵入りさせておくには余りにもったいない名曲です!
ところで、ハートブレイカーズ初心者は何から聴いたらいいでしょうか? やはり"Greatest Hits"?
これ以上の大人買いするとモヤシとキャベツで生活しなきゃいけなくなるのでアドバイスよろしくお願いします!