ゆけ、我が想いよ、黄金の翼に乗って2011/09/13 21:17

 イタリアを代表する作曲家,ヴェルディのオペラ作品「ナブッコ」は、古代バビロニアの王ネブカドネザル(=ナブッコ)の物語だが、オペラそのものよりも、第3幕の第2場で、囚われたヘブライ人たちが、祖国への想いを歌う、「ゆけ、我が想いよ、黄金の翼に乗って」が、圧倒的に有名だ。

 この曲は、イタリアの第二の国歌として愛されているし、むしろ正式な国歌よりもよほど有名だ。故郷の山河を思うのは、どの民族にも共通した感情だが、その思いを「ゆけ、我が想いよ、黄金の翼に乗って」と表現したのは、いかにも秀逸だ。
 イタリア、今の形での統一は意外と最近という、この南欧の歴史と伝統の国。美しい言語と、美味しい食べ物と、深い宗教心と、美術に溢れた国。音楽を磨き上げ、その偉大さを知らしめるに計り知れない功績を持つ人々。その思いは、まさに黄金の翼に乗って舞いあがる。

 ロックとコメディの国ばかり行っていた私が、そのイタリアに出かけることになった。友人の強いすすめによる。



 …などと言いつつ、実はドロボー対策で頭がいっぱいだ。誰も彼も、とにかくドロボーに気をつけろと言う。特に小柄な女性は狙われやすいとまで言われたのだが。ドロボーが勝つか、黄金の翼に乗った素晴らしきイタリアが勝つか。さて、いかに。