ハリウッド・ボウルがやって来た ヤァ!ヤァ!ヤァ!2016/09/12 22:04

 ビートルズのライブ・アルバム,[Live at the Hollywood Bowl] が発売された。もちろん、ディスクも買っているのだが、届くのが待ちきれず、iTunes でも買ってしまった…



 ビートルズの公式にしては、イマイチなトレイラーだな…。

 説明するまでもないが、これは1964年と1965年に行われたロサンゼルス,ハリウッド・ボウルでのライブを収録したアルバムで、オリジナルはビートルズ解散後の1977年に発売された。たしか[Anthology] でのジョージ・マーティンは、「ジェットエンジン音(女の子達の悲鳴)の後ろから録音したような酷い音」と言っていたような気がする。
 このたび、ジャケットを一新,新しい曲も加え、タイトルも少し変え、デジタル・リマスター盤として発売されたというわけ。

 オリジナルの方は、CD化されていなかったため、私は聴いたことがなく、存在を知識として知っていた。
 そのようなわけで、初めてこのライブ・アルバムを聴いたのだが、真っ先に浮かんだ印象は、「演奏している当人達は自分の音は殆ど聞こえなかった」という話は、俄には信じがたいということ。聞こえていなくて、あんな上手に演奏するだろうか?
 [Anthology] アルバムは断片的なライブが多いし、[Live at BBC] はスタジオに近い環境。このライブでは、最初から最後までもの凄い歓声の中、追い立てられるように演奏する。ライブ音源のビートルズとしては、新鮮で、しかも、しっかりとした演奏には感動すら覚える。

 特にリンゴのドラムと、ポールのベースが素晴らしい。ポールはかなり目立ちたがり屋なベーシストだと思うが、その特徴が良く出ているし、しかも格好良い。ライブ特有のノリの良さ。ベースなのに軽やかに躍動している。
 主にリード・ヴォーカルを務める二人の安定感も間違いない。そして、自分の音が聞こえていたに違いないと思わせるのは、控えめながらもコーラスもほぼ正確なところだ。
 ジョージのリード・ギターは言うまでもない。オリジナル・スタジオ・レコーディングでは、まだこの時期は未熟な感じも残るのだが(それも魅力)、このライブでは余裕があるし、遊びも多い。"A Hard Day's Night" のソロなど、かなり心配したのだが平気でこなしているではないか。しかもオマケつき。ジョージ最高。ジョージ、ジョージ!(堪えられなかった…)

 鳴り止まない歓声、バンド自身も興奮していて、しかも楽器は四人分のみ。MCは曲名を一瞬忘れ、「リンゴ!」で絶叫が更に高まる。
 ビートルズのライブといえば、実はこれが決定版なのだと思い知らされた。[BBC] や [Roof top] は大人しいもので、ライヴ・バンドとしてのビートルズの実力は、ここに集約されているに違いない。

 やっぱりビートルズにはかなわない。ねぇ、ベンモント。
 
Benmont Tench Ⅲ on Instagram

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