Rock 'Em Dead (Uranium Rock)2024/02/09 21:32

 自宅で仕事をしていると、好きな音楽が聴けて嬉しいシリーズ。
 最近、気になったのは、1986年ボブ・ディラン with トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの "Rock 'Em Dead (Uranium Rock)" である。
 格好良すぎるロックンロールで、明らかにディラン様の曲ではない。
 まずハートブレイカーズを紹介。観客席に「やかましい」などと言いつつ、ゴキゲンなロックンロールが始まる。



 この突っ走りながらも決して崩れない演奏、手練れ揃いのハートブレイカーズならではである。
 やはりスタンのドラミングって大好きだ。元気で威勢が良くて、気分がすっきりする。ベンモントのキーボードも絶品だ。下手するとうるさいくらいの手数だが、けっして邪魔にはならず、疾走感を煽る。マイクのソロも含めたギターはもちろんのことだが、実はトムさんのリズムギターもすばらしい。トムさんはドラマーも務まるくらいリズム感が良く、しかもシュアーに刻むことが出来る。根が真面目で勤勉な性格も出ていると思う。
 この演奏、本当に格好良い。ディラン様、マイクに頼んでハートブレイカーズをバックにまた演奏してくれて良いのですよ。コーラスはマイクが(!)拝命しますので。

 "Rock 'Em Dead (Uranium Rock)" のオリジナルは、ロカビリーのウォーレン・スミス。ディラン様とハートブレイカーズの演奏を聴いてしまうと、びっくりするほど気が抜けているが、これが本来の姿だ。



 ディランはスミスの大ファンらしい。[Theme Time Radio Hour] でも数回取り上げているし、"Rock 'Em Dead (Uranium Rock)" 以外にもカバーしており、"Red Cadillac and a Black Moustache" などはアルバムにも収録している。
 カントリーやロカビリーなど、ロックンロールの源となった音楽はそれほど好きではないが、好きなロックスターがカバーするとその曲がたちまち好きになるのだから、ロックの魔力恐るべしである。