Kennedy's Kitchen2015/03/17 21:47

 3月17日はセント・パトリック・デー。そのようなわけでアイリッシュを何か聴こうと思った。
 トラディショナル・アイリッシュ・ミュージックのオムニバス・アルバムである、[Victims of Irish Music] の内、ティン・ホイッスルの演奏でとりわけ上手いと思わせた演奏があったので、そのアーチストを改めてチェックした。
 アメリカはインディアナ州に拠点を置くアイリッシュ・バンド、ケネディーズ・キッチン Kennedy's Kitchen がそれだった。
 ジョン・ケネディが中心になって結成され、1998年から活動している。アルバムも何枚か出しているので、さっそくiTunes で 2006年の [A Pocket Full of Lint] を購入した。



 とにかくティン・ホイッスルのリアムが上手い。ほかの人も、もちろん上手いが、自分がホイッスラーなだけに、あの超絶吹奏には感動してしまった。
 特にCDだけを聴くと凄まじく速く、難しい演奏を何事もなく、鏡のように滑らかに吹いてみせる。あまりの滑らかさにややヒンヤリとした質感すらするが、私は上手さに対する崇拝があるので、この凄さは好きだ。
 難しいもの、速いものを一分も乱れずに、何でもなく演奏する格好良さに憧れる。難しい曲を、いかにも難しそうに、オーバーアクションに演奏する人がいるが、ああいうのはダサいと思う。もっとも、現実の私自身は喘ぎながら笛を吹き、悶絶しながらウクレレを、七転八倒しながらピアノを弾いているのだが。
 ちなみに、リアムはフルートを吹くときは普通の人とは逆に構える。左利きなのだろう。アイリッシュ・フルートならそれも可能。

 それにしてもケネディーズ・キッチンの速さは度を超している。ライブになるとどんどん速くなる。これなど、本気で心配したくなるような異次元の速度に突入してゆく。



 余りの速さに、大気圏はおろか地球の引力圏をも突き抜けそうな勢いだ。だれか、ギターを止めろ!たぶん、彼がリーダーのジョンだ!
 しかしそれについて行くメンバーがスゴイ。さすがにこの速度で演奏したいとは思わないが、尊敬する。

 もちろん、アルバムの最初から最後までぶっ飛ばしている訳ではない。スローな曲や、楽しい歌もある。
 歌の方はケルト色が薄く、アメリカでモダンな感じになった曲になっている。それが残念といえば残念か。
 歌からダンス・チューンに入る楽しい曲もある。



 楽器もできれば、歌もできるというのは羨ましい限り。
 アルバムは合計5作発表しているので、揃えてみたいと思う。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの制作者名最初のアルファベット半角大文字2文字は?

コメント:

トラックバック