ロック・ファン、パリへ行く2026/05/18 00:49

 昨日からパリに滞在している。フランスの首都、パリ。しかも4区。ルーヴル美術館のすぐそばである。

 そもそも、音楽の話題にまったく、ついていっていなかった。あ、ローリング・ストーンズが新譜出すんだ!まだYouTube見てない!ええ、マイク・キャンベル&ザ・ダーティ・ノブズも新譜を出すんだ!もちろんついていっていない!
 あまりの忙しさにF1でさえ展開についていけず、マイアミの決勝は録画し直して見るに至る。坂本花織の世界選手権制覇を祝い、ひとしきり彼女を語ろうとかと思ったら、彼女から結婚の報告があり、ぶっ倒れる。
 そして果たしてパリへ行くのか、行かないのか?!ギリギリまで迷ったあげく、結局パリに来た。

 そもそも、私はパリに興味がない。私の興味は音楽に偏っており、ロンドン、ニューヨーク、せいぜいウィーンというところだ。そこに絵画好きが加わり、フィレンツェ5泊、アムステルダム5泊という遠征を企てたのだが、どうしてもパリというのは食指が動かない。
 印象派はそれほど好みではないし、フランスの文化にもそれほど興味がない。 しかも世界一のオーバーツーリズムの街である。
 ただ、今回は旅のお供という名目でのパリ行きという提案があった。パリこそ初めてだが、海外旅行慣れしているし、英語もできるということで。結局お供する相手が不都合になり、私だけが行くことになったというわけ。

 
それにしても、パリというと、何十年か前のバブルの頃に行った人による前評判が散々である。 世界一、スリ・置き引きが多い。現地人はそもそも親切ではないので、声をかけてくれる人は危ない人だ、英語を意地でも使わない、ホテルのお湯が出ない、部屋の鍵も怪しいなどなど…そりゃぁ、東京にくらべれば色々ね…

 しかしまぁ、実際に来てみると、そうでもない。私はイタリアでもオランダでも盗みの被害に遭ったことも未遂に遭ったこともないという、ハリネズミ人間のせいか、いまのところ嫌な思いはしていない。あいさつとお礼はフランス語で言うが、それ以外は英語で通 している。
 今日、ルーヴル美術館に行ったのだが、聞きしに勝る大群衆。しかその大群衆の約8割はモナリザを見に来ている。パリのそういうところがちょっと嫌だったのだ。他にも沢山良い絵はあるが、その密度でいうなら、フィレンツェにはとうてい勝てないのだ。
 まぁ、洗礼者ヨハネも、岩窟の聖母も、聖アンナと聖母子も見たし、ラファエロも1枚あったから良しとしよう。さぁ、私の本命のドラクロワ、「民衆を率いる自由の女神」ー が、ない!なんとそのギャラリーは閉鎖中だというのだ。そんな馬鹿な!むしろこっちが本命だろう!民衆蜂起を要求する…!が、そう言っているのはどうやら私だけのようだ。あまりみんな気にしていない。
 そんな、飛行機を15時間も乗ってきたのだから、ここで引き下がるわけにはいかない。美術館の係員さんに、ドラクロワによるショパンの肖像も見られないのかと聞くと、そこはなんとまたく離れたところにあるのだという。

 2階、オランダ絵画の傑作レンブラト(バテシバ、テオ、自画像…)それにフェルメールのレースを編む女もあるのに、ガラガラに空いている。そして、あの有名なショパンの肖像と、ドラクロワ自身の肖像もあったが、これまたガラガラに空いた部屋だった。

 ニケや、ミロのヴィーナスなどもあるが、群衆を作る要因の八割以上はモナリザだろう。
 「モナリザは別に見なくてもいいけど、ルーヴルには行きたい」という人のために、モナリザだけの別館でも建ててがどうだろうか。ほどんどの群衆はそちらに行っていただき、「モナリザだけのルーヴル」と「モナリザ抜きルーヴル」の二本立ててで経営すれば、入場料も取れるし、メンテナンスにもお金がかけられるのではないだろうか?

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