Con Te Partirò ― 2026/02/23 19:43
オリンピックが終わり、そして私が夜中の3時に起きてはぎゃあぎゃあ騒ぐ生活も終わった。ふぅ、やれやれ。
今回の大会でもっとも印象的な場面の一つとなった、フィギュアスケートのペア。私はもちろんショート・プログラムを生で見ていたのだが、日本のエースペア、三浦・木原の例の大きなミスによる出遅れで、すっかり絶望してしまった。フリーを生で見るかどうか迷ったが、やがて女子が始まり、全て生で見ることを考えると、体力を温存したい。そういうわけで、フリーを見ずにオフィスに出勤してしまったのだ。ところがフィギュア仲間から「朝からアゲアゲだ!」というテキストが届く。その瞬間から、私は全ての情報を遮断して猛烈に仕事をし、4時にオフィスを飛び出して帰宅すると、後半2グループ8ペアの演技を録画で一気に見たのだった。
そんなの、りくりゅうの演技だけを動画で見れば良いじゃないかと笑われたが、フィギュア・スケート・ファンはそうはいかない。彼らだけでなく、その前後も見ての流れを鑑賞しなければならないのだ。
改めて言うまでもないが、木原と三浦は本当によくやった。ペア・カップル種目が苦手な日本において、奇跡的な大躍進を遂げた。思えば28年前、長野オリンピックでの、国辱モノの演技が嘘のようである。このままペアも競技人口を増やしていってほしい。
アイス・ダンスも全て堪能。前半リズム・ダンスの規定テーマが、90年代エレクトロダンスミュージックだったのは、かなりきつかった。一組や二組は我慢できるが、全員となると、やっぱりきつい。その分、フリーダンスの充実ぶりが堪能できた。
残念ながら、日本のアイスダンスは世代の谷間にはいってしまい、個人での出場がかなわなかった。しかし、高橋大輔がアイスダンスに転向したのを期に、アイスダンス気運は高まっている。これからが楽しみだ。私の理想は、シブタニ兄妹のキレのあるダンス。期待している。
女子シングルは本当に素晴らしかった。男子とは対照的に、最終組はミスのすくない好演技が続いた。ペトロシアンが4回転トウループで転倒した以外に、転倒者がいなかったのだ。そのため、順位ごとの点差は極僅差で、どのスケーターも称賛に値する。
三位の中井が、あのフリーの点数で銅メダルを取れたのは、ひとえに高難度ジャンプ3Aのおかげだろう。かなり安定感があるので、これからも伸びていってほしい。残念ながらメダルに届かなかった千葉も素晴らしかった。特にSPの出来は満点で、ドナ・サマー対決としては、千葉に軍配を上げたい。
金と銀の差は本当に紙一重だった。コンビネーション・ジャンプの後半が抜けるという、ミスとしてはかなり大きなミスをした坂本だが、その他は他を圧倒 ー 特に演技構成点、スケーティングは抜きん出ていた。金メダルを取れなかったのは悔しいだろう。でも、彼女がこの8年間で成し遂げた功績は大きい。
女子シングルは、ドーピングによって真っ平らな幼児体型の17歳か18歳の少女が4回転を飛びまくって勝つという、スポーツとしては非健康的な状況が続き、スケーティングの粗さや、振り付けのいい加減さ、技の出来栄えの軽視などが著しかった。
それが世界情勢の変化とともに、変化を余儀なくされ、坂本やアリッサ・リウ、アンバー・グレンといった、「アスリートとして鍛えられ、引き締まった、でも人間として普通の」体型のスケーターが、技とスケーティングの完成度で切磋琢磨するようになった。今回のオリンピックがその頂点にあるのだと思う。
今季で引退する坂本が選んだ曲 “Con Te Partirò” が歌うように、これからまた新たな旅が始まる。それが中井や、島田などが挑む3Aや四回転の世界だ。坂本花織という一時代を代表するスケーターが実現した、完成度の高い美しいスケーティングが、受け継がれつつ、ジャンプもまた難易度を高めていってほしいと、願ってやまない。
今回の大会でもっとも印象的な場面の一つとなった、フィギュアスケートのペア。私はもちろんショート・プログラムを生で見ていたのだが、日本のエースペア、三浦・木原の例の大きなミスによる出遅れで、すっかり絶望してしまった。フリーを生で見るかどうか迷ったが、やがて女子が始まり、全て生で見ることを考えると、体力を温存したい。そういうわけで、フリーを見ずにオフィスに出勤してしまったのだ。ところがフィギュア仲間から「朝からアゲアゲだ!」というテキストが届く。その瞬間から、私は全ての情報を遮断して猛烈に仕事をし、4時にオフィスを飛び出して帰宅すると、後半2グループ8ペアの演技を録画で一気に見たのだった。
そんなの、りくりゅうの演技だけを動画で見れば良いじゃないかと笑われたが、フィギュア・スケート・ファンはそうはいかない。彼らだけでなく、その前後も見ての流れを鑑賞しなければならないのだ。
改めて言うまでもないが、木原と三浦は本当によくやった。ペア・カップル種目が苦手な日本において、奇跡的な大躍進を遂げた。思えば28年前、長野オリンピックでの、国辱モノの演技が嘘のようである。このままペアも競技人口を増やしていってほしい。
アイス・ダンスも全て堪能。前半リズム・ダンスの規定テーマが、90年代エレクトロダンスミュージックだったのは、かなりきつかった。一組や二組は我慢できるが、全員となると、やっぱりきつい。その分、フリーダンスの充実ぶりが堪能できた。
残念ながら、日本のアイスダンスは世代の谷間にはいってしまい、個人での出場がかなわなかった。しかし、高橋大輔がアイスダンスに転向したのを期に、アイスダンス気運は高まっている。これからが楽しみだ。私の理想は、シブタニ兄妹のキレのあるダンス。期待している。
女子シングルは本当に素晴らしかった。男子とは対照的に、最終組はミスのすくない好演技が続いた。ペトロシアンが4回転トウループで転倒した以外に、転倒者がいなかったのだ。そのため、順位ごとの点差は極僅差で、どのスケーターも称賛に値する。
三位の中井が、あのフリーの点数で銅メダルを取れたのは、ひとえに高難度ジャンプ3Aのおかげだろう。かなり安定感があるので、これからも伸びていってほしい。残念ながらメダルに届かなかった千葉も素晴らしかった。特にSPの出来は満点で、ドナ・サマー対決としては、千葉に軍配を上げたい。
金と銀の差は本当に紙一重だった。コンビネーション・ジャンプの後半が抜けるという、ミスとしてはかなり大きなミスをした坂本だが、その他は他を圧倒 ー 特に演技構成点、スケーティングは抜きん出ていた。金メダルを取れなかったのは悔しいだろう。でも、彼女がこの8年間で成し遂げた功績は大きい。
女子シングルは、ドーピングによって真っ平らな幼児体型の17歳か18歳の少女が4回転を飛びまくって勝つという、スポーツとしては非健康的な状況が続き、スケーティングの粗さや、振り付けのいい加減さ、技の出来栄えの軽視などが著しかった。
それが世界情勢の変化とともに、変化を余儀なくされ、坂本やアリッサ・リウ、アンバー・グレンといった、「アスリートとして鍛えられ、引き締まった、でも人間として普通の」体型のスケーターが、技とスケーティングの完成度で切磋琢磨するようになった。今回のオリンピックがその頂点にあるのだと思う。
今季で引退する坂本が選んだ曲 “Con Te Partirò” が歌うように、これからまた新たな旅が始まる。それが中井や、島田などが挑む3Aや四回転の世界だ。坂本花織という一時代を代表するスケーターが実現した、完成度の高い美しいスケーティングが、受け継がれつつ、ジャンプもまた難易度を高めていってほしいと、願ってやまない。
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