That's pretty wild s***, you know? ― 2013/06/14 22:43
ディラン様ラジオこと、[Theme Time Radio Hour] は、日本でのエピソード11。テーマは "Father"。これこそ、エピソード6 "Jail" の後に飛ばされた、アメリカでのエピソード7で、来週はエピソード8の "Wedding" となっている。
どうやら、今年の父の日に合わせてエピソードの順番を入れ替えたらしい。今後はエピソード36まで、順番に放送してくれることを願っている。
ディランが流した曲目で印象的だったのは、まずジョン・ハイアットの "Your Dad Did"。この番組にしては新しい選曲。ディランも解説していたが、曲の良さもさることながら、演奏陣が豪華なのだ。ライ・クーダーに、ジム・ケルトナー、そしてニック・ロウ。さながらスーパーバンドだ。
それから、テンプテーションズの、"Papa was a Rolling Stone"。1972年のヒット曲とのこと。印象的ではあるが…私の好みではない。1970年代となるとフュージョン系というか、なんというかそう言うサウンドになるのだが、私が好きなモータウンはもっと古風な60年代風。でもディランは好きらしい。
"Rolling Stone" と言えば、エルヴィス・コステロの話が面白かった。彼の父親もミュージシャンで、ラジオで色々な音楽をカバーするために、家では当時のヒット曲(ビートルズやらなにやら)をよく聞いていたし、"Like a Rolling Stone" もあったという。ディラン様ラジオの本編で、ディラン自身の曲が言葉に登場するのは珍しい。
さて、ロッカーの父親の話。
トム・ペティは正直言って、自分の父親が苦手だったようだ。複雑な感情があるようだし、家族のことなので踏み込めないが、少年時代のことを語る内容によると、どうも苦手であまり一緒には居たくなかったとのこと。
久しぶりに、Cool Dry Place の自分で翻訳した[Conversations with Tom Petty] を読んだら、しばらく読みふけってしまった。素人なりに、頑張っている。
「カントム」の冒頭に、トムさんの生い立ちの話が出てくるのだが、そこに登場するお父さんがとにかく強烈。何せ、私が「カントム」を完訳した時に選出した、「カントムに登場する強烈キャラ5」で、栄えある第一位に輝いたのが、このトムさんのパパである。
狩りや釣りにトムさんを連れ出す、パパ・ペティ。でも、青白い金髪ヤセ少年のトムさんは、インドア派でもっとアートなことがしたい。アウトドアな狩りだの釣りだのは性に合わず、獲物も不味く、嫌で嫌でたまらない。しかも…
ある日、小さなワニがボートのそばに近寄ってきた。実際この目で見たんだけど、父は人差し指と親指でワニを掴んで、その目にパンチを食らわせた。ワニをノックアウトするところを、ぼくに見せたのさ。親指と人差し指でつかめるようなワニをだよ。目をつぶして、ワニは水の中へ逃げていった。
父がおかしくなったみたいだった。いや、実際おかしかった。とにかく、父は何物も恐れなかった。ある時なんて、父がガラガラヘビの尻尾を持って頭の上でグルグル回し、首に巻き付けたの見てしまった。
とんでもないワイルドさだろう?だから、ぼくは父が怖くなってしまった。
スギちゃんより遙か以前、既に「ワイルドだろぉ?」
嫌々釣りに連れてこられた少年トムさんの前で、ワニと闘う父。さらに、ガラガラヘビと戦い、首に巻き付ける父。
おびえるトムさんには悪いが、「カントム」の中で一番笑ったのは、この下り。いま読み返しても笑える。
ガラガラヘビをグールグル振り回し、勝利する様子を「見てしまった」と訳したのには、英文法上なにか理由があったのだろうかと原書を確認してみると、"I once saw..." とあり、ただ「見た」という表現になっている。しかし、どうもドン引きしているトムさんの状況を鑑みると、「見てしまった」の方が的確だと、今でも思っている。
ちなみに、「カントム」における強烈キャラ第二位は、たしかデイヴ・スチュアートだっと思う。探検服でトムさんの家に乗り込み、変なビデオを一緒に見ようとする変態(「変な」も、ただの「変」ではない)。
あとはマイクや、ジョージ。もうひとりはデニー・コーデルだったと記憶している。
どうやら、今年の父の日に合わせてエピソードの順番を入れ替えたらしい。今後はエピソード36まで、順番に放送してくれることを願っている。
ディランが流した曲目で印象的だったのは、まずジョン・ハイアットの "Your Dad Did"。この番組にしては新しい選曲。ディランも解説していたが、曲の良さもさることながら、演奏陣が豪華なのだ。ライ・クーダーに、ジム・ケルトナー、そしてニック・ロウ。さながらスーパーバンドだ。
それから、テンプテーションズの、"Papa was a Rolling Stone"。1972年のヒット曲とのこと。印象的ではあるが…私の好みではない。1970年代となるとフュージョン系というか、なんというかそう言うサウンドになるのだが、私が好きなモータウンはもっと古風な60年代風。でもディランは好きらしい。
"Rolling Stone" と言えば、エルヴィス・コステロの話が面白かった。彼の父親もミュージシャンで、ラジオで色々な音楽をカバーするために、家では当時のヒット曲(ビートルズやらなにやら)をよく聞いていたし、"Like a Rolling Stone" もあったという。ディラン様ラジオの本編で、ディラン自身の曲が言葉に登場するのは珍しい。
さて、ロッカーの父親の話。
トム・ペティは正直言って、自分の父親が苦手だったようだ。複雑な感情があるようだし、家族のことなので踏み込めないが、少年時代のことを語る内容によると、どうも苦手であまり一緒には居たくなかったとのこと。
久しぶりに、Cool Dry Place の自分で翻訳した[Conversations with Tom Petty] を読んだら、しばらく読みふけってしまった。素人なりに、頑張っている。
「カントム」の冒頭に、トムさんの生い立ちの話が出てくるのだが、そこに登場するお父さんがとにかく強烈。何せ、私が「カントム」を完訳した時に選出した、「カントムに登場する強烈キャラ5」で、栄えある第一位に輝いたのが、このトムさんのパパである。
狩りや釣りにトムさんを連れ出す、パパ・ペティ。でも、青白い金髪ヤセ少年のトムさんは、インドア派でもっとアートなことがしたい。アウトドアな狩りだの釣りだのは性に合わず、獲物も不味く、嫌で嫌でたまらない。しかも…
ある日、小さなワニがボートのそばに近寄ってきた。実際この目で見たんだけど、父は人差し指と親指でワニを掴んで、その目にパンチを食らわせた。ワニをノックアウトするところを、ぼくに見せたのさ。親指と人差し指でつかめるようなワニをだよ。目をつぶして、ワニは水の中へ逃げていった。
父がおかしくなったみたいだった。いや、実際おかしかった。とにかく、父は何物も恐れなかった。ある時なんて、父がガラガラヘビの尻尾を持って頭の上でグルグル回し、首に巻き付けたの見てしまった。
とんでもないワイルドさだろう?だから、ぼくは父が怖くなってしまった。
スギちゃんより遙か以前、既に「ワイルドだろぉ?」
嫌々釣りに連れてこられた少年トムさんの前で、ワニと闘う父。さらに、ガラガラヘビと戦い、首に巻き付ける父。
おびえるトムさんには悪いが、「カントム」の中で一番笑ったのは、この下り。いま読み返しても笑える。
ガラガラヘビをグールグル振り回し、勝利する様子を「見てしまった」と訳したのには、英文法上なにか理由があったのだろうかと原書を確認してみると、"I once saw..." とあり、ただ「見た」という表現になっている。しかし、どうもドン引きしているトムさんの状況を鑑みると、「見てしまった」の方が的確だと、今でも思っている。
ちなみに、「カントム」における強烈キャラ第二位は、たしかデイヴ・スチュアートだっと思う。探検服でトムさんの家に乗り込み、変なビデオを一緒に見ようとする変態(「変な」も、ただの「変」ではない)。
あとはマイクや、ジョージ。もうひとりはデニー・コーデルだったと記憶している。
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