Music for Lovers2023/09/20 21:21

 スポーツをテレビで見るのが好きだ。音楽は実行型(自分でも演奏するし、コンサートにも出かける)なのに対して、スポーツはテレビで楽しむのが一番性に合っている。
 この季節、野球はまだもう一盛り上がりだし、F1 もまだまだ、しかも今年はラグビーのワールドカップもある。四年前も書いたが、ラグビーは子供の頃から好きなのだ。そしてフィギュアスケートもシーズンが始まりつつある。大忙しだ。
 フィギュアスケートはまだ練習試合程度だが、来月には GP シリーズで本格化だ。いまのところ、各スケーターの曲などをチェックしている。

 私のお気に入り坂本花織は、フリーでニーナ・シモンのメドレーを使う。これはかなりクール!男子でニーナ・シモンを使うひとはいるが、女子ではなかなかのチャレンジになるだろう。
 先日の試合の動画を見ると、雰囲気はかなり良さそう。出来はまだまだで、ジャンプも失敗しているので、これからの更なる仕上がりに期待できる。ショートの曲は…まぁ、それほど悪くないが、作曲者名は伏せられてた方が良かった。まぁ、フリーとのコントラストとしては良いのではないだろうか。

 ニーナ・シモンといえば、ラジオの「サンシャイン・ミュージック・フェスティバル」(実際のミュージック・フェスに行かなくても楽しめるような、ライブ音源の特集番組)での、"Music For Lovers" (1966 Live at Newport Jazz Festival)が素晴らしく良かった。
 イントロで、観客が "Come on!" と声を上げたのに対して、"Shut up, shut up!" と返すところが良い。「お黙り!」といったところだろうか。



 スタジオ録音ではオルガンを使った曲だが、断然このアコースティック・ピアノのヴァージョンが素晴らしい。さりげないパッセージも天才的で、こうのうはニーナ・シモンとかモーツァルトにしかできないのだろう。
 よくメディアなどではただスケール内のハーモニーを定型のまま派手に鳴らしているだけで、「すごいピアノ」などともてはやされているのを見るが、ああいうのは実のところ大したことはなく、本物の天才というのは、ニーナ・シモンやモーツァルトのことである。