The Collection: Mike Campbell2022/04/29 23:04

 最近、マイク・キャンベル関連の情報が多くて、なかなか消化しきれていない。思えば、おもに60年代ロックを愛好し、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが若い方だという嗜好の私にとって、この現象は嬉しいことだ。

 ギブスンが制作している、ギタリストのコレクション紹介番組、"The Collection" に、マイク・キャンベル登場。しかも75分番組である。ああ、これトムさんと一緒にやって欲しかったなぁ。そうするとトムさんばかり喋ることになったかなぁ。
 このプログラムの良いところは、ギブスンだけではなく、フェンダーや、リッケンバッカー、グレッチなどほかのメーカーのギターもちゃんと取り上げるところだ。



 マイクご自慢の「上下に動くギターラック・マシン!」インタビュアーさんがちょっとひいているのが可笑しかった。そもそもカリフォルニアって地震があるだろうに。大丈夫なのだろうか。
 もはや、「鉄板ネタ」と化した「トムさん、最初のファイヤーバードの上にに座って破壊する事件」―― もちろん、ここでも登場する。
 この番組の良いところは、ギターをアップで写して、細部まで見せてくれる人だ。私にはよく分からないが、ギター・マニアにはたまらないと思う。そして、その細かさが、ギターのダメージや劣化なども伝えている。私はもっとピカピカなのかと思っていたが、かなり傷んでいるところも目立つ。マイクという人が、あまり物を小綺麗にしておかない人のような気もするが。この人の部屋は基本的にぐちゃぐちゃである。

 「ギブスン・ダブ」と言えば、白いハトの装飾が美しいギターだが、「ダブル・ダブ」という物は初めて見た。かなり豪華。
 ギタリストがやたらとギターを買いあさることについて、その妻をどう説得するのかという、面白い話題になった。マイクも苦笑気味ではあるが、「ギターを買えばマイクがハッピー」ということを、奥さんが理解してくれているとのこと。何よりである。
 それから、やたらと pawnshop が登場する。質屋のことだが、日本のそれより、古物商店的な、開かれたイメージだろうか。とにかく、マイク・キャンベルを捕獲するなら、彼のツアー先の pawnshop で張っていればいいだろう。pawnshop どころか、そこらのビデオ店でも SG を手に入れたりもする。

 プログラムの後半を見ると分かるのだが、ハートブレイカーズのサウンドを作りあげた初期のアルバムは、主にストラトキャスターと、テレキャスター、それからリッケンバッカーが活躍している。ギブスンのレス・ポール・スタンダードを、中心のサウンドに据えた [Mojo] はバンド末期の作品だ。
 特にマイクにとって最初のストラトキャスターには、ぐっとくる。これはトムさんと二人でつかっていたため、背面が二人分すり減っている。故人の体温に肉薄する感じで、それを抱えるマイクには、二人で歩んだ人生が投影されているようだった。

 意外なところでは、スーパーボウルの話。凄くプレッシャーを感じて緊張したとのことだった。トムさんがガチガチに緊張していたのは見れば分かるが、マイクは至極リラックスしていたような気がしたので、これは意外だったのだ。スーパーボウルでハートブレイカーズを初めて見た人の中に、マイクが一番格好良かったとコメントする人が何人もいた。

 ギター談義も面白いけど、「フィドル以外の弦楽器は何でも弾ける」とトムさんに言わしめたマイクである。ウクレレとか、なにか面白いものをあのカオスな家から発掘して、紹介してくれても嬉しい。

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