目指すウクレレ2013/04/30 21:05

 どういう事情かは割愛するが、とにかく私が目指すウクレレはそうじゃない ― と説明する必要に追われている。
 何度も言うが、私はハワイアンに興味がない。もっと言えば、ハワイという土地にもほとんど興味がない。確かにジョージはハワイを愛していたが、とにかくそっちじゃない。
 ギターの代理として(体が小さく、さらに手が極小なので)弾いているのであって、ロック、フォークロック、もしくはアイリッシュが弾きたいのだ。
 イメージできない人も居るだろうが、何と言っても、トム・ペティはこの格好良いロックンロールを、ジョージから習ったウクレレで作曲している!もの凄く季節外れ!髪が短い!



 少し前の記事でも話題にした、このおじさんのウクレレによる "Here Comes the Sun" がとても素晴らしい。



 いつかはこれをやりたいのだと先生に言ってみた。
 ストラップと、ピックを使用。Low Gは張っていない。よしよし、私はLow G を張らない派。先生はじぃっとこの動画に見入り、
「うぅ~む、これは…なかなか老獪な…かなりの手練れと見た…」
 なぜか剣豪みたいな話になってきた。そうでござるか。
 先生もよくよく観察して、分析が必要とのこと。私が弾けるようになるのは、いつになるやら。
 今はとりあえず、"I Will" に挑んでいる。ポールはやはり良い作曲家だと思う。

 アイリッシュにも挑んでみたい。スローなエアーも良いが、いつかはダンス・チューンを弾きたい。
 探してみると、どういうわけか、"Irish Washerwoman" を弾いている人が多い。私もこの曲はホイッスルで吹いてお馴染み。このお兄さんなどは中々イカしている。



 でも、ジグ(6/8 もしくは9/8拍子)が限界で、リール(超早い4/4拍子)は無理なのだろうか。いくつか、リールをウクレレで弾いている動画もあるが、だいたいはスロー気味で、さらにホーンパイプのように跳ねている。
 やはりリールはホイッスルで極めるべきか。

You Got Lucky2013/04/25 22:18

 先月、ダサいけどそれなりに好きなミュージック・ビデオとして、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの "You Got Lucky" を挙げた。

 実はこの曲、大好きなTP&HBの中にあっては、あまり好きではない曲だ。アルバムを代表する曲だし、ビデオもあるし、シングルカットもされているし、グレイテスト・ヒッツにも入っているが、どうもイマイチ。
 いかにもなシンセサイザー音が気に入らないのかも知れない。それから、Aメロのコード進行、トムさんとマイクの曲にしては「抜け感」がない。ちょっと閉塞感の漂う動きで、しかもサビもすこし突き抜け切っていない感じがする。ミドル8もないので、やはり窮屈な印象を受ける。

 そうは言っても、そこはかの有名なTP&HB。幾つかのカバーが存在する。私が知らないアーチストばかり。

まずは、ザ・ガスライト・アンセムから。ニュージャージー出身。ジャンルはパンクに入れられているらしい。 この曲独特の暗さが、良く合っている。



お次は、Divine Fits。去年デビューしたバンドとのこと。終わり方が格好良い。



 意外と良かったのは、コリィ・テイラーのアコースティックなカバー。意外というのは、「いでたち」と比してという意味。ボトムズはそれで良いのか?本当に良いのか?!
 イントロを聴いて、一瞬ストーンズの "Angie" かと思った。



 最後は、The Elected というバンドのカバー。私がちょっと苦手にしている、ささやき系。バイオリンの使い方も、あまり好きではない。
 しかし、この曲はやはり「暗さ」に訴えかける曲なのだと再認識させられた。私は暗い曲が好きだが、この曲の暗さは、それとは違う暗さがあるような気がする。

運命の分け目2013/04/20 21:54

 今年のロックンロール・ホール・オブ・フェイムの、殿堂入りアーチストの一人が、ランディ・ニューマンで、そのスペシャルジャムに、トム・ペティがジャクソン・ブラウンなどと一緒に参加したとのこと。

 むむっ!久々のトムさん近影!早速チェーック!!ツアーも始まるし、きっとピッカピカに磨き上げたトムさんが登場するに違いない!(でも、どこかでドッキドキ!)



 おおう!細いぞ!クロでまとめて、縦ストライプ、スリム効果抜群!そこに顔のでかいリッケンバッカーを構えれば、小顔効果も完璧!

 しかーし!ちょっと待て、トムさん分け目変えた?
 ええと、2010年[MOJO] 発表時の奇跡のキラキラトムさんがこれ。近年では最高のトムさん作品である。



 分かった、前髪のボリュームの問題だ。
 いや、いまさら頭髪のボリュームを話題にするのもどうかとのツッコミが入るのは百も承知。ボリュームがあろうとなかろうと、問題は前髪である。
 分け目は変わらないけど、前に流す具合が違うのか。いかんな、そこは可愛く前髪を流さなきゃ。スタイリストさんは、反省してください。
 ともあれ、基本方針変更はない模様。オッケー、オッケー、その路線で行きましょう。

 肝心のジャムは…えっと。良く分からないい動画がある。うーん、トムさん遠くから見ても格好良い。こういうジャムになると、よくギターリフをサボるよね。うふふ。

4月1日 Heading for the Town2013/04/01 00:00

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの新譜情報が発表になった。

 オリジナル楽曲のアルバムは来年発売されることは、かねてから話題になってたが、その前に今年、なんと全曲モータウン・カバーのアルバムを発表すると言う。タイトルは、[Heading for the Town] 。"Town"とは、モータウンのことだろう。南部出身、LAに基点を置くハートブレイカーズにとって、モータウンは戻るところではなく、向かうところなのだということが良く分かるタイトルだ。
 プロデューサーは、トムとマイク。外からのプロデューサーを採用しないという、非常に久しぶりのアルバムだ。おそらく、かなり趣味的に作ったので、そうなったのだろう。

 作曲能力がある(もしくは、「あった」)はずのミュージシャンが、カバーアルバムを作るというのは、あまり好きではない。しかし、このTP&HBの新譜は全曲モータウンのカバーだと言うのだから、これはさすがに楽しみだ。

 一足早く、サンプル盤が手に入ったので、早速聞いてみた。
 これが笑えるような、まじめに格好良いような、不思議な仕上がりで、要するに面白い。ひとつはっきり言えるのは、純粋な意味での「モータウンのカバーアルバム」とは言えないことだ。モータウンをカバーした、ビートルズやストーンズのバージョンの、そのまたカバーも多く、それらはどちらかと言うとロックのカバーである。
 ともあれ、ミスマッチも含めて聴き応えがある。全曲の簡単なレビューをアップしておこう。カッコ内は、モータウンでのオリジナル・アーチスト名。

1. Dancing in the Street (マーサ&ザ・ヴァンデラス)
 アルバム冒頭の曲から、かなりイカしている。クレジットを見ると、何とロンと、マイク、トムが同時にベースを弾いている。つまり、トリプルベース。なんでも、マイクはバス・サックスのパートを忠実にベースで再現しているとのこと。
 独特のグルーヴ感がクールで、シングルにも最適だろう。ミックとボウイのカバーより、だんぜんこのハートブレイカーズ・バージョンが好きだ。

2. Ain't No Mountain High Enough (マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル)
 なんと、スティーヴィー・ニックスとのデュエット。うわ、これ…なんか…怖い。オリジナルのタミー・テレルは、可愛いらしい感じもするのだが、スティーヴィー・ニックスはものすごい貫禄。トムさんも圧倒されている。  ミスマッチのようで、笑えるようで、これはこれでイカしているような感じ。このアルバムの中では一番のインパクトだ。

3. You've Really Got A Hold On Me (スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ)
 これは明らかに、ビートルズのカバーをまたハートブレイカーズがカバーしたバージョン。スコット・サーストンが、初めてツイン・リード・ヴォーカルに挑戦している。トムさんがグイグイ引っぱり、"Baby, hold me..." のシャウトは、このアルバムのクライマックスと言えるだろう。

4. Cloud Nine (テンプテーションズ)
 トムのトーキング唱法が存分に味わえる一曲。マイクのワウペラルを多用した、グニャグニャギターのリフが格好良い。バックボーカルでは、珍しくベンモントの声が前に出ている。

5. Going to a Go-Go (スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ)
 これはストーンズのカバー。ストーンズよりもややテンポを遅くして、ブルースっぽく仕上げているのが、ハートブレイカーズのオリジナリティ。ミラクルズのような突き抜けた明るさはないが、ジワジワくる格好良さがある。

6. Please Mr. Postman (マーヴェレッツ)
 これも明かにビートルズ版。実に楽しそうに、ハンド・クラップを入れている。バックボーカルには、ジェフ・リンが参加。例の高音でビートルズっぽさを演出している。本当に楽しそうだ。

7. What Becomes Of The Broken Hearted (ジミー・ラフィン)
 テンポを落とし気味にしており、ジョーン・オズボーンのバージョンに近い。最後の方が、トムの絶叫が堪能できて、トリハダ物。

8. I Heard It Through the Grapevine (マーヴィン・ゲイ)
 これもどちらかと言うと、マーヴィン・ゲイというよりは、CCRのバージョンのカバー。最近のハートブレイカーズのアルバムによくあるような雰囲気で、重みが心地よい。

9. Nothing's too Good for My Baby (スティーヴィー・ワンダー)
 これは格好良い!ホーンセクションを全てマイクがギターで再現。トムの歯切れの良いボーカルがばっちりはまっている。ベンモントのピアノが全編にわたって堪能できる。これって、ロックンロールな曲だったんだ…。

10. One More Chance (ジャクソン5)
 オリジナルよりもぐっとテンポを落とし、ジョージの "Isn't it a pitty" のような壮大な一曲に仕上がっている。トムの切々とした歌声が、涙腺を刺激する。それに続く長いマイクのギターソロも、素晴らしい。

 ジャケットスリーブには、マーティン・フリーマンのコメントが載っている。モータウンも、ロックも大好きなマーティンならではの、素晴らしい文章だ。忙しいのに、こういう仕事は断らないらしい。
 今のところ、ライブでこのアルバムの曲を演奏するかどうかは未定。でもやってくれると嬉しいな。

American Girl on Uke !2013/03/23 21:49

 良い道具も購入したことだし、ロックなユーク奏者を目指す。おかげでアイリッシュ・ホイッスラーも、クラシック・ピアニストも相変わらず。ショパンのマズルカの楽譜を買ったは良いが…バッハの平均律をまずどうにかしないと。

 ギターの代わりにユークを弾いている以上、ロックなイメージ先行であれこれ弾いてみたい。もちろん、この人たちがユーク、ユーク言うせいだ。



 「ウクレレなんて、どうやって弾くわけ?!」…などと言っているが、ジョージがちょっと教えただけですぐに弾けたに違いない。

 ともあれ、トム・ペティの大ファンとして、そして "American Girl" 大好きファンとしては、この曲をやってみたい。本当は今、猛練習しなければならない曲が2曲あるのだが…でもイメージ先行なので YouTube を漫然と眺める。
 そこで思い知ったのだが、みなさん歌うのだ。私は歌がまったく駄目だから器楽をやるのであって、ウクレレもソロで弾いてばかりいる。誰か、ウクレレソロで "American Girl" をやらないだろうか。自分でどうにかするしかないのか。

 こちらは、至って正当派。



 こっちは、なぜかおっさん三人。大爆笑。でも上手!



 いいなぁ!ユークのコードカッティングも格好良いし、背後でボソっとコーラスを入れる二人も良い味を出している。
 この三人、ほかにもビートルズなどもやっていて、指向は私に似ている。

 こちらのお兄ちゃんは、形から入る人のようで(人のこと言えるか)、まずティアー・ドロップ型のサングラスをかけてから、レンジでノリノリ。



 私がやるなら、まずは1997年 Fillmore でのスローバージョンをイメージするのが良いのだろうか。ともあれ、今の課題をこなしてから。

ダサい(でも格好良い)PV2013/03/13 20:54

 前記事で話題にした、ジャーニーの "Separate Ways"。
 ダサい、ダサい、PVが特にダサいと言ったが、このPVがダサいと言う話は非常に有名なことらしい。曰く、「曲は良いのに、PVはダサい。」
 しかし、そのダサさ故にこのPVは愛されているようで、YouTubeなどには色々なパロディ作品がアップされている。その中でも、これなどは中々の力作。



 スティーヴ・ペリー役の人がかなり研究熱心。Tシャツはそっくりなのだから、ウィッグはカットすれば良かったのに。後ろ向きに歩くときに、背後をチラチラ見るあたり、慎重派。
 撮影場所はどこなのか、やたらと風光明媚だ。ダサダサゆえにこういう馬鹿馬鹿しいビデオを作るのも変に盛り上がるのだろう。

 ダサい、ダサいなどと言っているが、ひとごとではない。そもそも、私たちが今イケていると思っているものが、いつかはダサくなることの確率は非常に高い。
 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズだってジャーニーと世代がかぶるため、ダサいPVを作っている。"Separate Ways" と年代がぴったり来るのは、"You Got Lucky" だろう。



 無駄にハリボテ感満載の車とか、明かにゴミ袋で作ったみたいなテントとか。ラジカセを拾ったトムさんが、どうして誤らずに再生ボタンを押すのかとか。別に大した事でもなさそうなのに、銃をクルクル回してホルスターに入れるとか。けっこうダサい。
 しかし、実はこのビデオ、意外と好きだったりする。妙な近未来(?)設定はともかく、ハートブレイカーズのワイルドな衣装がキマっていて、好きなのだ。特にトムさんとマイクが格好良い。ここはやっぱりシルクハットでないとね。



 スタンと、ハウイの居る、私が一番好きだったハートブレイカーズの面々が揃っているというところも好きで、この横一列に並んだシーンなど、特に好き。
 背の高い方の二人は特に、ぴっちぴちパンツでアピール!何にアピール!?



 ハウイはあれで意外と演技派で、このビデオでもそれが発揮されているし、第一に可愛い。一方、ベンモントは素顔だと美男過ぎるのか、柄の悪そうなサングラスでカモフラージュ。
 ビートルズでも、ザ・バンドでも、こういう風に横に並んでそれをやや斜めから捉える絵を見ると、女子ファンとしてはキュンと来る。若いから、80年代だからできた、ダサくて格好良いビデオだ。

Tom Petty & The Heartbreakers Tour 20132013/03/01 21:54

 いよいよ、今年のトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのツアー日程が発表された。
 とりあえず、6月まで。その後は、来年発売予定のアルバム制作に専念するのか、それともまたツアーに出るのかは分からない。
 ともあれ、北米の規模の小さな(せいぜい3000人程度)の会場で行うのが、今回の重要なところだ。

Tom Petty & The Heartbreakers 2013 TOUR DATES ANNOUNCED !



 今回のツアー・ロゴが格好良い!正直言って、去年の欧州ツアーのロゴはあまり良くなかった。

 さて、行くかどうか。
 行くとしたら、ニューヨーク。ビーコン・シアターは魅力的だ。何と言っても、会場が小さい。5日間もやるので、2回は余裕で見られるだろう。仕事の上でも、問題ない日程。だが…

 2年連続でTP&HB観戦ツアーをしたことは無い。せいぜい、1年おきが良いペースだったのだ。それに、今一番行きたいのは、ロンドンだ。ニューヨークも好きだが、近年の渡航回数から言うと、ニューヨークよりロンドンが優先。
 今年、TP&HBがロンドンでライブをする可能性は皆無だが、もしディラン様がロンドンでやる!…となったら、飛ぶ可能性は十分にある。
 そもそも、国王リチャード三世の骨がレスターで発見されたせいで、レスターに行きたくて仕方が無い。馬鹿馬鹿しいことに、レスターの場所と鉄道情報まで収集している。
 鉄道は、セント・パンクラスから。レスターまで1時間15分。オックスフォードと同じくらいの距離感だ。セント・パンクラスということは、ユーストン駅のすぐそば…よし、サウス・ケンジントンのホテルを出て(ディラン様がRAHでコンサートをやるという設定なので、ホテルはサウス・ケンジントンなのだ)、まずノース・ゴワー・ストリートの、Speedey's cafe で朝食を取って、電車に乗ろう(←分かる人には分かるアホな計画)。
 レスターに到着したら、グレイ・フライアーズ跡地と、レスター大聖堂は徒歩でOKだろう。レスター大学には入れてもらえるのだろうか?問題は、どうやってボズワース・フィールドに行くかだ。タクシーかな?車でなら、大した距離ではないはず。現地には資料館があって、グッズなども手に入る。レスターに戻って、お茶でも飲んで、またロンドンに戻れば、夜のお芝居でもいいし、平日ならまだショッピングだってできるだろう…とか。そういう妄想。

 とにかく、現時点で5月のニューヨークは行かないことにしている。
 でも分からない。何せ交通アクセスの良いビーコンシアターだ。何かの勢いで、やっぱり行く!…と言い出すかも知れない。

さよならマエストロ / 野外FEST2013/02/25 11:32

 ドイツの名指揮者,ヴォルフガング・サヴァリッシュが亡くなった。
 1923年ミュンヘン生まれ。ドイツ各地のオーケストラや歌劇場の指揮者,音楽監督を歴任し、フィラデルフィアや日本でも活躍した。

 特に日本人にとってはNHK交響楽団との数々の名演奏が印象深い。N響を非常に気に入っていたとこのこと。1991年のモーツァルト没後200年の時は、オペラなどを日本でも振ってくれた。この年は私の母校にも来て、大ホールで「イドメネオ」を振った。私はまだ入学前だった。
 ピアニストとしても活躍したし、非常に耳が良く、全体を見渡す力に長け、包容力があり、奇をてらったところも無く、効率的なリハーサルでも知られていた。とにかく、ハズレの無い安心感のあるマエストロで、この人が居てくれて本当に良かったと思う。

 サヴァリッシュで印象的だったシーンがある。
 いつぞやのN響との共演の折り、N響アワー(日曜日に放映されていたN響の演奏会専門のテレビ番組。あんなに素晴らしい番組を何故止めて、つまらないクラシック番組に変えたのか皆目分からない)で、リハーサル風景が少し放映された。
 何の曲だったかは失念した。演奏中、美しい男声で、"dolce...!" という声が響き渡った。「ドルチェ」とは、音楽用語では「甘美に、歌うように」という意味で、非常によく使う。
 私はあまりにもこの声が美しかったので、この曲は歌つきで、だれか歌手が居るのかと思ったのだが、実際はサヴァリッシュの楽団員に対する指示だったのだ。音楽的な人の、音楽的で美しい "dolce" ― これこそ本当の「ドルチェ」なのだと、非常に感動した。

 さようなら、マエストロ。Rest in Peace.



 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの話。
 TP&HBは今年、5月から6月にかけてアメリカ各地3カ所の野外音楽フェスティバルに出演すると発表した。
 まず5月にアラバマ州でHangout Music Festival。これには、キングス・オブ・レオンも出演するとのことで、その点はちょっと魅力的。
 6月はまずテネシー州のBonnaroo Music and Arts Festival。こちらにはポール・マッカートニーも出演とのこと。
 そして6月後半には、デラウェア州のドーヴァー・スピードウェイにおけるFirefly Music Festival に出演予定。

 デラウェア州のフェスに関しては、私の勤める会社の本社の近くで開催される。本社はデラウェア州ウィルミントンで、私も2回行っている。その60kmほど南に位置するのがドーバーだ。
 TP&HBがFirefly Music Festival に出演すると公式発表されると、すぐに本社の人から、「行かないの?トム・ペティ!」と、メールが来た。どうやら私の印象は、「トム・ペティと見るためにわざわざ日本から来る人」ですり込まれているらしい。

 私はどうにも野外フェスが苦手だ。日本の野外フェスにも行きたくない。
 まずアウトドア活動が非常に苦手。それに、複数のミュージシャンが出演する以上、興味の無いアーチストの出番は時間の無駄だと思ってしまう。楽しめれば良いのだが、そこまで器用ではない。
 それから何と言っても野外フェスは本当に最前列でも無い限り、視界と環境が悪すぎて、殆どアーチストが見えないというのも問題だ。せっかくお金を払って観賞する以上、しっかり楽しみたい。
 そういう訳で、好きなアーチストは、いつもまともな箱で見たいと思っている。そんな訳で、野外フェス系には遠征しない。

 もちろん、TP&HBはどこで演奏しても格好良いのだけれど。



さて、今夜はいよいよリンゴ・スター。せっかく屋内だと言うのに、Zepp東京と、非常に悪い場所(と、私は思っている)。私も小さければ、リンゴも小さい。どの程度、拝めることやら。

Mike、なにやってるの?!2013/02/18 22:10

 ジョージの一人息子である、ダーニ・ハリスンは、ミュージシャンとして活躍している。音楽ジャンルは大きく言えばポップスではあるが、父親のジャンルとはいくらか異なる音楽で、頑張っているらしい。
 そのダーニのバンド、thenewno2 (ザ・ニュー・ナンバー・ツー と読むらしい)が、[Beautiful Creatures] という映画のサウンドトラックを担当し、その録音をロンドンのアビーロード・スタジオで行ったという話は聞いていた。

それはいい。

 そのサウンド・トラックのリリースパーティーが2月14日に行われたらしい。
 それもいい。

 何がどうして、そのパーティのステージに、マイク・キャンベルが居るわけ!?



 私が病床に伏している間に(大袈裟)なんてこと!なんてことだ!
 そりゃ、分かっていますよ。どうせリリース・パーティはLAでしょうよ。マイクはご近所にお住まいでしょうよ!
 マイクはちょっと頭がおかしいレベルのジョージ命のジョージラブラブギタリストですよ!きっとダーニもかわいがっているんだろうなぁ、可愛いだろうなぁ…そりゃ分かっていますよ!
 それにしたって、デレデレしすぎです。
 ほら、リハーサル風景。



 小柄なだけで、あとは全くジョージと同じ顔でニッコリされちゃあねぇ、そりゃ右手も口元に行きますよね、マイク先生。なんでもしてあげちゃうだろうな。ステージなんていくらでも一緒に立ってあげるだろうよ!
 あああああ…羨ましい!マイクも、ダーニも!ジョージDNA恐るべし!この破壊力!改めてハリスン家の凄まじさを思い知らされたわ。これからも仲良くして、私の脳味噌を沸騰させてくれ。

 ついでだから、ハリスンDNAにフヌケにされた人、もう一人の写真も晒し者にしておこう。
 トムさん、お小遣いとかあげちゃ駄目だよ。この子、もの凄いお金持ちなんだから。

Rock's New Glimmer Twins2013/02/03 21:56

======!!告知!!==========
 2月5日(火)21時から WOWOWライブにて放映
ミュージックスタイルWORLD ザ・チーフタンズ結成50周年記念ライブ

 私も見に行った、去年11月オーチャードホールでのライブ映像。一応、演奏そのものはノーカットとの情報。レディ・チーフタンズもしっかり放映されて欲しい。お見逃し無く。
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 2月1日に、マイク・キャンベルが63歳のお誕生日を迎えた。おめでとうございます!
 最近、ますます自由に、活発にご活躍のご様子。自慢のギターコレクションを解説付きで紹介してくれたり、独自のライブを開いたり、ファンをスタジオにご招待したり、それをとても楽しそうにやっている姿がとても素敵だ。
 独自の活動も素晴らしいが、やはりマイクがトムさんの相棒であるという確固たる事実があり、その安心感がマイクの活動の充実感を支えているのではないだろうか。よそで楽しくやっていても、いざトムさんが何かしますとなったら、ちゃんと隣りに居てくれるマイク。なんだか二人が羨ましい。

 そんなベスト・パートナー、メイツなトムさんとマイク。1987年の雑誌,Music Connectionで、こんな表紙になっていた。



 若い。お二人揃って若い。この頃の容姿が一番好きかも知れない。
 キャプションには、 "Rock's New Glimmer Twins" とある。「グリマー・ツインズ」とは、ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーと、キース・リチャーズのこと。
 確かに、ミックとキースは、トムさんとマイクによく似ている。先輩達の方がよほどメチャクチャでやんちゃで大喧嘩満載のコンビだが、その一方で、絶対に離れようとしない、ソングライティング・パートナーでもある、二人が居ないとバンドが成り立たない、仕事にならない…そういう関係性ではそっくりだ。若い(比較の問題)二人は、いくらか大人しいし、60年代流の無茶もしなければ、非難合戦もしない。ファンとしては、安心感がある。
 この1987年のキャプションは、なかなか良い表現をしている。

 1999年には、Guitar Playerでこんな表紙になっている。



 トムさんは調子が優れない頃だが、私はこの頃のお二人もかなり好き。[Echo]という暗いアルバムが好きなせいもあるが、かなりキツイ状況にあったトムさんを、しっかりマイクがフォローしてくれていたことがよく分かるような気がして、好きなのだ。

 そして、2006年。ハートブレイカーズのデビュー30周年には、こうなった。



 この7年で、一体この二人に何が起きたのかと思わせる表紙だが…仲の良さは相変わらずとも思わせる。この雑誌の表紙にはもうひとバージョンあって、二人で頭をつきあわせているどアップ写真なのだが、私はこちらのほうが好きだ。

 これからも、末永く、良いコンビでいてください。くれぐれも、椰子の木から落ちたり、変な暴露本など出さないように。…出さないな。