Turn On Your Love Light2022/10/07 20:27

 携帯音楽プレイヤーをウォークマンに切り替え、日々Boseのスピーカーで聴いている。どうやら前代のガジェットに収納し忘れていたようで、ヴァン・モリソンのゼムが、"Turn On Your Love Light" をレコーディングしたのを初めて聴いた。



 これは格好良い。スペンサー・デイヴィス・グループを彷彿とさせるサウンドで、この曲の魂を熱く伝える。アウトロのコーラスのしつこさも、とてもソウルで、ロックで素晴らしい。
 ゼムの録音は1964年頃だが、オリジナルは1961年のボビー"ブルー"ブランド。ゴスペル歌手である。このゴスペルの信仰心の発露の仕方は、宗教の枠を越えて人の心を動かす力がある。
 ワイルドなホーンセクションから、ジャングルビートと、ピアノの細やかなリズムに乗って、熱唱するブランド。これは大人数のゴスペル・クワイアがやったら、もっと格好良いだろう。



 私が最初に "Turn on Your Love Life" を聴いたのは、映画「ブルーズ・ブラザーズ2000」においてだ。映画としてはオリジナルに遠く及ばないが、同窓会的な楽しさがあるし、やはり音楽は最高。
 バンド対決に登場したブルーズ・ブラザーズ・バンド。さすがの演奏技術である。ゼムやブランドの録音とは格が違うという上手さである。このバンドはシンガーが最高ではなくても愛嬌があって、ダンスが格好良く、人を食った感じがとても好きだ。
 そしてこういうのは、反則だと思うのだが、最後に少年のバスターが歌い出すところは、泣かせにかかっている。こういうベタな演出でも、音楽は素直に聴いて、素直に感動すると,心が晴れやかになる。ゴスペルの良いところはそういうところだ。