Jeff Lynne2023/07/20 19:47

 CFG こと、「コンサート・フォー・ジョージ」において、バンド・マスターであり、ミュージック・ディレクターであるエリック・クラプトンの果たした役割は重要、かつ効果的だった。クラプトンの功績は全ての CFG 鑑賞者の高評価を得るだろう。
 同時に、私はコンサート本番における、コンサート・オーディオ・プロデューサーを務めたジェフ・リンにも、とびきりの賛辞を贈って欲しいと思う。あの大人数が揃いも揃って、あの超絶パフォーマンス。そのサウンドを作りあげるのも、とても重要かつ困難な仕事だったに違いない。

 もちろん、パフォーマーとしても、素晴らしい歌唱を披露してくれた。彼がリード・ヴォーカルを務める曲だけではなく、バック・ヴォーカルとしても抜群の上手さで、数々の名演奏を演出した。
 "Something" はポールとクラプトンのコラボレーションが素晴らしかったが、これを演出したのは、ジェフ・リンのコーラスだった。

 ジェフ・リンは1980年代後半以降のジョージの音楽活動において、欠くことの出来ない最重要人物だ。ジョージのアルバム・プロデューサー、ソングライター、そして素晴らしき友人だった。ジェフ・リン自身はそもそもビートルズの大ファンだが、中でもジョージと個人的な友情を得て、その作品に大きく貢献してくれた。ジョージ・ファンにとって、ジェフ・リンは恩人でもあるのだ。



 ジョージとのコラボレーションは、さらにトム・ペティやポールとの共演や、ビートルズ・アンソロジーへの参加へと繋がった。
 思えば、ジェフ・リンとのジョージの関係は、年数にすると長くはないが、クラプトンと同じくらいの存在であり、それ故に彼は CFG 最大の貢献者と言えるのだろう。