En man som heter Ove / A Man Called Otto2023/02/05 21:09

 最初に原作があった。
 書店で何となく目に付いたので読んでみたのがスウェーデンの作家、フレドリック・バックマンによる「幸せなひとりぼっち」(原題 En man som heter Ove)。とても面白い本だったので、バックマンの他の作品も積ん読本になっている。
 さて、「幸せなひとりぼっち」は大変ヒットした小説で映画向き。映画になっていないかと確認してみると、2012年にスウェーデンで映画化され、大ヒット。アカデミー賞の外国語作品賞にもノミネートされた。
 幸運にも、この映画はアマゾン・プライム・ビデオで鑑賞できた。どうせスウェーデン語はわからないので、吹き替え版で鑑賞。原作をほぼなぞる内容で、とても良かった。車へのこだわりがうまく表現できているのも楽しかった。サーブ、ボルボ。原作ではトヨタだったのが映画ではヒュンダイ。若者が欲しいのはルノー。
 エンディング・テーマ曲も良かったので確認してみると、ラレー(Laleh)のオリジナル楽曲 "En Stund På Jorden" という。



 さて、この良作をハリウッドが放っておくはずもなく、このたびトム・ハンクス制作、主演でアメリカ版にリメイクされた。タイトルは原作に近く、"A MAN CALLED OTTO" 「オットーという男」
 さぁ、北欧とは異なる社会 ―― 特に社会福祉や移民に関する点などは、どう消化するのか、とても興味深い。特に車の扱いは重要だ。どうやら、原作のサーブに相当するのがシボレー(GM)であり、対比されるのがトヨタのハイブリッドということらしい。
 日本でも3月公開だが、アメリカの予告編を見て、これがびっくり!あのギター・リフを聞いて心底びっくりした。



 ザ・トラベリング・ウィルベリーズの "End of The Line" ――  思えば、トム・ハンクスはウィルベリー兄弟とは縁が深い。彼の映画で ELO や TP&HB も使っていたのであり得る選択だろう。
 ともあれ、予告編に使われた音楽が必ずしも本編に使われるとは限らない。それでも何かしらウィルベリー一族のサウンドが期待できそうだ。