Jeff Beck (vol. 2)2023/01/15 19:24

 R.I.P. 高橋幸宏さん。日本のジョージ・ファンの代表者のひとりだった!

 とくにファンだったというわけでもないのに、さすがジェフ・ベック。大物である。いろいろ話題になるし、まだ動画をチラチラ見ている。
 昨日、ウクレレのレッスンだったので先生と話したのだが(ウクレレのレッスンは、単なる楽器のレッスンではなく、先生との音楽ダベりが楽しい)、やはり先生にとってもジェフ・ベックはダントツに上手かったそうだ。
 先生の言うジェフ・ベック伝説の中で印象的だったのは、彼のアーム使いのこと。ストラトキャスター型のギターにはだいたいアームがついているが、だいたいの人は外してしまうそうだ。アームを使うと、簡単にチューニングが狂うからだ。確かにフレット楽器でそれはきつい。
 その点、ジェフ・ベックは有名なアーム使いで、彼が弾いた後のギターはチューニングがグチャグチャになっているという話しだった。当人はコンサートの間、アームで音程を調整していたというのだ。とんでもなく耳の良い人でないとできない神業である。

 ジェフ・ベックというと、歌を歌わないし、あまり雄弁な方ではなかったが、ちょっとコメントさせると面白いセンスの持ち主だったという印象も強い。
 音大の図書館にあったロック史に関するドキュメンタリーのなかで、ジェフ・ベックがザ・ヤードバーズに加入する経緯について話していて、
「ある人に超ビッグなバンドに入れてやると言われてついていった。ビートルズに入れるのかと思った」というコメントが楽しかった。やっぱり、ビートルズが憧れだったらしい。

 1995年の Rock 'n' Roll Hall of Fame のテレビ放送の時、冒頭に「これまでの歴史」みたいな短い授賞式のハイライト見たいのがあって,ジェフ・ベックがやたらと映る。演奏している姿もそうだが、コメントも面白い。
 まずヤードバーズに関しては、「(殿堂入りに関して)名誉なことだ言われたけど、俺にとってはそうでもない。連中、俺をクビにしたんだから」で爆笑を取り、背後ではジミー・ペイジがゲラゲラ笑っている。
 そしてロッド・スチュワートの殿堂入りのインダクターとしては、「ロッドとは愛憎関係だといわれる。確かにそうだ。あいつは俺に惚れてるけど、俺はあいつが嫌い!」と満面の笑み。惜しい人を亡くしたなぁ。